名作アクションアドベンチャー「インディー・ジョーンズ」シリーズ第2作!
スティーヴン・スピルバーグが監督を務めた、1984年製作のアメリカの名作アクションアドベンチャー映画『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。
ひょんなことから中国・上海のナイトクラブの歌姫と現地の少年と行動を共にすることになった考古学者兼凄腕のトレジャーハンターが、インドの山奥に潜む邪教集団から、秘宝「サンカラ・ストーン」と攫われた子供たちの奪還に挑む物語とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。
前作『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』の前日譚である、「インディ・ジョーンズ」シリーズ第2作『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。
CONTENTS
映画『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』の作品情報
TM & (C) 1984, 2021 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
【公開】
1984年(アメリカ映画)
【原案】
ジョージ・ルーカス
【監督】
スティーヴン・スピルバーグ
【キャスト】
ハリソン・フォード、ケイト・キャプショー、キー・ホイ・クァン、ロイ・チャオ、アムリッシュ・プリ、フィリップ・ストーン、ロシャン・セス、リック・ヤン、デヴィッド・ヴィップ、デヴィッド・ヴィップ、フィリップ・タン、ダン・エイクロイド
【作品概要】
『E.T.』(1982)や『プライベート・ライアン』(1998)、「ジュラシック・パーク」シリーズなどを手掛けるスティーヴン・スピルバーグが監督を務めた、アメリカのアクションアドベンチャー作品。
本作はジョージ・ルーカスの原案に基づき製作された、名作アクションアドベンチャー「インディ・ジョーンズ」シリーズ第2作であり、前作『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』(1981)の前日譚です。
前作『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』(1981)に引き続き、「スター・ウォーズ」シリーズのハリソン・フォードが主演を務めています。
映画『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』のあらすじとネタバレ
TM & (C) 1984, 2021 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
1935年、中国・上海。アメリカの私立大学「プリンストン大学」で教鞭を執る考古学者兼凄腕のトレジャーハンター、インディアナ・ジョーンズ(インディ)は、上海のマフィアとある取引を行っていました。
それは、清王朝の初代皇帝ヌルハチの遺骨(以下、ヌルハチと表記)をインディが手に入れてくる代わりに、マフィアから報酬としてダイヤモンドを貰うことでした。
しかしその冒険中、インディはマフィアのボスのラオ・チェーの息子カオ・カンに襲われ、せっかく手に入れたヌルハチを奪われてしまったのです。
乱闘の末、何とかヌルハチを取り返したインディは、取引現場であるナイトクラブ「クラブ・オビワン」を訪れます。
そしてインディは、そこの歌姫ウィルヘルミーナ・スコット(ウィリー)を人質に取り、約束通りダイヤモンドを渡してもらうよう脅しました。
ラオとカオ・カン、チェンは渋々、インディとダイヤモンドと宝を交換し、これで無事取引は成立。かと思いきや、ラオたちはインディにダイヤモンドを返せと言い出したのです。
最初からラオたちは、宝もダイヤモンドもインディに渡す気などありません。その証拠に、ラオたちはインディに振舞った酒に毒を盛っていました。
ラオたちが持つ解毒剤が欲しいインディは、渋々ダイヤモンドを返します。その直後、インディはウェイターに扮してもらった友人ウー・ハンを呼び寄せ、再びウィリーを人質に取り、解毒剤を渡すよう脅迫しました。
しかしその直後、クラブの客がシャンパンボトルを開けた音に紛れて、チェンがウー・ハンを射殺。これを機に、インディとマフィアの抗争が勃発します。
彼らの抗争に巻き込まれたウィリーは、目当てのダイヤモンドの代わりに解毒剤をゲット。それを見たインディは、解毒剤を手に入れたウィリーを連れて、命からがらクラブを脱出。
インディの相棒である少年ショート・ラウンドが運転する車に乗り込みます。上海の夜の街で繰り広げられたカーチェイスの末、インディたちはウー・ハンが事前に手配してくれた飛行機に乗り込み、ラオたちの追跡を撒きました。
しかし、インディたちが乗った飛行機は、ラオが所有する航空会社の飛行機だったのです。
インディがそのことに気づいた時には、操縦士たちはパラシュートを使って飛行機から脱出した後でした。
彼らによって燃料が排出されてしまった飛行機は、インドの山奥で墜落。間一髪のところで、積み荷であったゴムボートを使って脱出したインディたちは、インドの村近くの川岸へ流れ着きました。
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その川岸でインディたちは村の老人サジヌと出会い、インドの村「メイアプール」へ案内されます。
貧困と飢えに苦しんでいる村の者たちは大切な1週間分の食料を使い、村へやって来たインディたちに振舞い歓迎してくれました。
インディたちが食事をとっていると、村の長老シャーマンは、3人をアメリカへ帰す手伝いをする代わりに、その道中で無人の宮殿「パンコット宮殿」に寄って欲しいと頼みます。
無人であるはずのパンコット宮殿に、新しいマハラジャ(インドの藩王国の王侯の尊称の一つ)が住みついたせいで、再び悪の根城となっていたのです。
宮殿にいる者たちは、シャーマンたちの村人を大勢殺しただけでなく、村から祈祷場に祭られる神聖な石を奪っていきました。
彼らがその石を盗んでいった理由は、悪の神への信仰を村の者たちが拒絶したからです。
さらにシャーマンたちの不幸は続き、石が盗まれた日から突然井戸は枯れ、川の水が干上がり穀物も砂に埋まってしまい、家畜が倒れて死んでしまいました。
村に災いをもたらしたパンコット宮殿の者たちは、シバリンガだけでなく、村の子供たちを攫っていったのです。
飢えに苦しみ、子供を奪われた悲しみに暮れたシャーマンたちは、神様に「石と子供たちを取り戻してほしい」と祈りを捧げました。
するとタイミング良く、インディたちが川岸に流れ着いたため、シャーマンたちは神の遣いだと勘違いし、1週間分の食料と引き換えに彼らに子供たちとシバリンガの奪還を頼もうと思い立ったのです。
その日の夜。パンコット宮殿へ攫われた子供たちのうち1人が、ボロボロになりながら村へ帰還。門に凭れかかっていたインディに、手に持っていた物を託します。
それは、この村から盗まれた聖なる石「サンカラ・ストーン」について記された、古い経文の切れ端でした。サンカラ・ストーンは、富と栄光をもたらすとされています。
サンカラ・ストーンに興味を抱いたインディは、シャーマンたちからの依頼を引き受けることにしました。
映画『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』の感想と評価
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危険と隣り合わせのインディの冒険
前作『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』(1981)と同等、いやそれ以上に危険な冒険を繰り広げていく本作でのインディ。
シャーマンたちに助けて貰った恩を返すため、またトレジャーハンターとしての好奇心と冒険心をくすぐられたから、彼は危険を承知の上で、攫われた村の子供たちとサンカラ・ストーンの奪還に挑みます。
インディとショート、ウィリーの3人が、サンカラ・ストーンを巡ってサギー教と激闘を繰り広げていくアクション場面は、次の瞬間には何が起きるのか予想つかないため、一瞬たりとも画面から目を離せません。
インディが洗脳され、ウィリーが生贄として殺されかけた時は、もうダメなのかと絶望感に襲われますが、自力で地下墓地を脱出したショートが大活躍。この時のインディとショートの年の差なんて関係ない、彼らの強い絆と友情に感涙します。
またウィリーも、作中インディと険悪になったり、行く先々で起こるトラブルに文句を言いつつも、なんだかんだ言ってインディたちを見捨てようとしません。凸凹トリオの冒険は終始ワクワクドキドキさせられます。
サギー教の復活を目論むモラ・ラム
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サギー教の復活を目論むモラ・ラムは、そのために必要なサンカラ・ストーン5個を集めるべく、3個持っていたシャーマンたちの村を襲いました。
さらにサンカラがイギリス軍の進軍時に地下墓地に隠したとされる、サンカラ・ストーン2個を発掘させるため、モラ・ラムたちは子供たちも奪っていきました。
ただ、インディたちと対峙したサギー教団員や信者たちは大勢いたため、わざわざ子供たちを攫う必要があるようには思えません。
おそらくモラ・ラムたちは、カリの血を飲ませて洗脳し信者とするか、カリに捧げる生贄として後々利用することも考えた上で人攫いをしたのではないかと考察します。
また、モラ・ラムが何故心臓を抉り取る異能のような力を持っているかも、作中では明確に記されていません。
サギー教がカリへ人間を生贄に捧げる方法が惨たらしいものであるため、本作を鑑賞する際は心の準備が必要です。
まとめ
TM & (C) 1984, 2021 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
盗まれた村の秘宝「サンカラ・ストーン」を巡って、考古学者兼凄腕のトレジャーハンターが信頼する相棒と歌姫と一緒に、邪悪な教団と壮絶な争奪戦を繰り広げていく、アメリカのアクションアドベンチャー作品でした。
儀式の場や地下墓地、橋での両者の攻防を描いたアクション場面は大興奮すること間違いなしです。さらに、猛スピードで疾走するトロッコを使ったインディたちの逃走劇は、時折トロッコに乗っているインディたちの視点で描かれている場面もあるため、まるで観ているこちらもインディたちと一緒にトロッコに乗って逃げている錯覚とスリルを楽しめます。
そして、インディが見事危険な冒険から生還できたのは、彼の相棒ショートと歌姫ウィリーのおかげです。ただショートとウィリーは、実は本作の後日談である『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』(1981)には登場していません。
ウィリーはインディの危険な冒険に辟易していることを、物語のラストでインディ自身に話していましたが、ショートは何故インディのそばを離れてしまったのか謎です。
インディたち仲良しトリオの1作限りの冒険が観られる、ワクワクドキドキのアクションアドベンチャー映画が観たい人に、とてもオススメな作品となっています。