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すこしだけツウ好みな映画WEBマガジン「Cinemarche」
映画感想レビュー&考察サイト「Cinemarche(シネマルシェ)」で掲載している最新情報をまとめてご紹介!
⑴今週末9月20日(金)・21日(土)に劇場公開される新作映画のオススメ情報。
また、⑵「プレゼント応募のお知らせ」では、邦画『WALKING MAN』試写会プレゼント、また『家族のレシピ』再上映鑑賞券プレゼント、台湾発のLGBTQ映画『バオバオ フツウの家族』の劇場鑑賞券プレゼント。そして『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』の映画グッズプレゼント情報も。
⑶注目の映画人インタビューは『アイネクライネナハトムジーク』で演出を務めた今泉力哉監督へのインタビュー。
Cinemarche編集部イチオシの映画『レディ・マエストロ』解説など、盛りだくさんでご紹介します。
CONTENTS
今週末【9月20日(金)公開】のおすすめ映画
『アイネクライネナハトムジーク』(ギャガ)
人気ベストセラー作家・伊坂幸太郎の初の恋愛小説集を映画化した、今泉力哉監督の長編映画『アイネクライネナハトムジーク』。
人々の思いがけない出会いと絆の連鎖が生み出してゆく奇跡と幸福、そして愛の物語です。
『アヒルと鴨のコインロッカー』『重力ピエロ』『ゴールデンスランバー』など数々の著作がこれまで映画化されてきたベストセラー作家・伊坂幸太郎の同名小説を、『パンとバスと2度目のハツコイ』『愛がなんだ』などで知られ、伊坂本人から指名を受けた今泉力哉監督が映画化。
主演の三浦春馬と多部未華子に加え、原田泰造、貫地谷しほり、矢本悠馬、森絵梨佳ら豪華キャストが集結。さらに音楽・主題歌を、原作小説が生まれるきっかけとなったシンガーソングライター・斉藤和義が担当しています。
映画ライター:河合のびイチオシ感想レビュー!
『王宮の夜鬼』(クロックワークス)
陰謀渦巻く王朝に迫りくる“夜鬼”。朝鮮王朝の存亡をかけた死闘がはじまる!
ヒョンビンとチャン・ドンゴンの二大スターが激突する映画『王宮の夜鬼』。
本作は朝鮮時代にゾンビが現れるという時代劇パニック・ムービー。まだ“ソンビ”という言葉がない時代ですからその名もズバリ“夜鬼(やき)”。
夜になると姿をみせ、人血を求め徘徊し、“夜鬼”に咬まれた人間も“夜鬼”となり、恐るべき勢いで感染が広まっていきます。
人間を脅かす悪霊という存在が現代よりも信じられていたこの時代に、“夜鬼”は最も恐ろしい存在であり、またそれは防ぐことが出来ない“疫病”の象徴でもあります。
そこに西洋から伝達した“ゾンビ”の概念を取り入れたところにユニークさが現れています。
王子イ・チョンを『スウィンダラーズ』『コンフィデンシャル 共助』のヒョンビンが演じ、『泣く男』『V.I.P. 修羅の獣たち』などの映画に出演してきたチャン・ドンゴンが悪役のキム・ジャジュンに扮しました。
映画ライター:西川ちょりイチオシ感想レビュー!
『帰ってきたムッソリーニ』(ファインフィルムズ)
『帰ってきたムッソリーニ』は、現代に復活したファシスト党統師、ムッソリーニ。彼に遭遇した人々の反応や、その言動を通して現代社会を風刺する、政治コメディ映画。
演出を務めたのは、2010年の『Benvenuti al Sud(南イタリアへようこそ)』、2012年の『Benvenuti al Nord(北イタリアへようこそ)』を手がけ、南北イタリアに住む人々へのステレオタイプなイメージを笑いに変え、共にイタリア国内で一番のヒット作となった両作を手がけたイタリアのコメディ映画の巨匠として名高いルカ・ミニエーロです。
ムッソリーニを演じるのは、俳優・声優・舞台演出家として活躍するマッシモ・ポポリツィオ。頭をスキンヘッドにして、不朽の悪名を誇る歴史上をカリスマを堂々と演じています。
売れない映像作家に扮するのはフランク・マターノ。早くからユーチューブに目を付け活躍、今や作家・パフォーマーとして”イタリア・デジタル界のリーダー”と称される人物。その彼がSNS時代の人々を代表する役柄で、甦ったムッソリーニと行動を共にします。
映画ライター:映画屋ジョンのイチオシ感想レビュー!
今週末【9月21日(土)公開】のおすすめ映画
『アルツハイマーと僕〜グレン・キャンベル 音楽の奇跡〜』(エレファントハウス)
ミュージシャンとしてジャンルを超え、多くのアーティストに大きな影響を残した、グレン・キャンベルの最後のツアー「さよならツアー」の模様を辿った『アルツハイマーと僕 ~グレン・キャンベル 音楽の奇跡~』。
本作は映画『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』を手掛けたジェームズ・キーチが監督を務めた、ドキュメンタリー・ムービー。
アルツハイマー病であることを公表しながらも気丈に最後のツアーを楽しむキャンベルと、彼を支える家族のツアーでの模様を、彼から多大な影響を受けた著名なアーティストたちのコメントを交えて描いた作品です。
カントリーミュージシャンのグレン・キャンベルが、2011年に行った、自身の家族と回る人生最後のツアーを追ったドキュメンタリーで、アルツハイマー病の宣告を医師より受けながらも、最後のツアーを回ることを決意し最後のステージを目指す姿を、彼を取り巻く人や、彼から影響を受けた人物たちのコメントを交えて描き出します。
また劇中では、カントリーミュージシャンのみならずジャンルを超えたビッグアーティストたちが登場しコメントを寄せています。
映画ライター:桂信也イチオシ感想レビュー!
注目の映画人【今泉力哉インタビュー】
今泉組ならではの映画つくりと演技のあり方、また震災への思いも
今泉監督ファンの待望の作品で、2019年9月20日に公開される『アイネクライネナハトムジーク』。
今泉監督といえば、“恋愛映画の名手”とも称される気鋭の監督ですが、本作で描こうとした原作小説の魅力。
また、映画としての主題。キャストたちとの対話で形作っていった演技のあり方など、本サイトならではのインタビュー取材で貴重なお話を伺いました。
9月劇場公開の掲載インタビュー
若き新進監督の二ノ宮隆太郎『お嬢ちゃん』
9月6日(金)より劇場公開『フリーソロ』エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ監督
9月6日(金)より劇場公開『スタートアップ・ガールズ』W主演の上白石萌音さん&山崎紘菜さん
9月13日(金)より劇場公開『王様になれ』オクイシュージ監督・主演俳優の岡山天音さん
9月13日(金)より劇場公開『ある船頭の話』主演の柄本明さん
9月13日(金)より劇場公開『みとりし』企画・主演の榎木孝明さん
9月20日(金)より劇場公開『アイネクライネナハトムジーク』今泉力哉監督
9月21日(土)より劇場公開『セカイイチオイシイ水~マロンパティの涙~』出演のミエル・エスピノーザちゃん
9月28日(土)より劇場公開『お嬢ちゃん』二ノ宮隆太郎監督・主演女優の萩原みのりさん
10月以降掲載予定のインタビュー
山本周五郎賞を受賞した小説『閉鎖病棟』を平山秀幸監督が映画化。近日掲載!
10月4日(金)より劇場公開『エンテベ空港の7日間』ジョゼ・パジーリャ監督
10月4日(金)より劇場公開『ヒキタさん! ご懐妊ですよ』主演の松重豊さん
10月5日(土)より劇場公開『ホームステイ ボクと僕の100日間』パークプム・ウォンプム監督(予定)
10月11日(金)より劇場公開『WALKING MAN』ANARCHY監督・出演女優の優希美青さん2ショットインタビュー
10月19日(土)より劇場公開『愛の小さな歴史 誰でもない恋人たちの風景 vol.1』主演の瀬戸かほさん(予定)
11月1日(金)より劇場公開『閉鎖病棟 それぞれの朝』平山秀幸監督(予定)
11月2日(土)より劇場公開『積むさおり』の黒沢あすかさん(予定)
11月8日(金)より劇場公開『夕陽のあと』主演女優の山田真歩さん
11月22日(金)より劇場公開『テルアビブ・オン・ファイア』サメフ・ゾアビ監督(予定)
ほか、順次当サイトにて掲載予定。
9月おすすめ新着動画配信
2019年上半期の劇場公開から間もない新作邦画作品がずら〜り!
ゆっくりのんびり、秋の夜長を「おうち映画」で楽しむには【U-NEXT】がおすすめです。
無料トライアル期間が31日間設定されており、この期間に解約をすれば料金は一切かかりません。
また、U-NEXTをおすすめする最大の理由として、無料登録時に600ポイントをもらえることが挙げられます。
U-NEXTにラインナップされている作品は、「見放題作品」と「ポイントレンタル作品」の2パターンが存在します。
さらに、U-NEXTは映画だけではありません。
海外ドラマ、韓流ドラマ、国内アニメ、さらには漫画や雑誌も提供されており、31日間は無料で使い放題なので、使い心地を試してみて、あなたのライフスタイルに合えば継続、合わなければ解約しちゃいましょう。
なお、U-NEXTの場合はアカウントページの【解約】ボタンを押せば解約可能と非常に分かりやすい作りとなっているので、その点も安心ですね!
U-NEXTから9月おすすめの新作日本映画特集
池井戸潤の原作を豪華キャスト共演で実写化『七つの会議』
主演は存在感が定評ある野村萬斎!
原作・池井戸潤の企業犯罪エンターテイメント
精神的表現は『野火』の続編的作品!
国内外でカルト的人気が高い塚本晋也監督が挑んだ渾身の時代劇
主演・二階堂ふみが弾ける!
魔夜峰央原作による未完の埼玉ディス漫画がまさかの実写化『翔んで埼玉』
映画プレゼント情報
①【試写会プレゼント】
映画『WALKING MAN』(エイベックス・ピクチャーズ)
日本を代表するカリスマラッパーANARCHY。彼の初監督による映画『WALKING MAN』が、2019年10月11日(金)より全国ロードショーされます。
不幸と極貧のどん底のなか、ラップに出会うことで、“歩き出す”勇気をもらう主人公を演じるのは、若手人気俳優の野村周平。
野村周平の役どころは、極貧の母子家庭で育ち、幼い頃から吃音症でコミュ障、さらに事故で重症の母親を抱え、思春期の妹を放っておけない気弱で心優しき不用品回収業のアルバイトで生計を立てる青年。
主人公の妹で今どきの女子高生・ウラン役にはNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の優希美青、職場の先輩で良き理解者の山本に柏原収史、思いを寄せる美女キムに伊藤ゆみがそれぞれ扮しました。
そのほか、冨樫真、星田英利、渡辺真起子、石橋蓮司といった個性派・実力派キャストが物語をさらに盛り上げています。
10月11日(金)の劇場公開に先駆け、10月2日(水)の一般試写会へ25組50名様をご招待いたします。
②【鑑賞券プレゼント】
東京国際映画祭プレイベントにて再上映『家族のレシピ』(エレファントハウス)
映画『家族のレシピ』が2019年9月29日(日)に赤坂区民センター・区民ホールにて再上映!
第32回東京国際映画祭の開催に先立ち、赤坂区民ホールにて、2018年の同映画祭コンペティション部門の受賞作品をはじめ、数々の話題作を取り上げるプレイベント上映会が催されることとなりました。
そして、2019年3月に劇場公開された『家族のレシピ』の本上映会での鑑賞チケットを15組30名様にプレゼントさせていただきます。
日本を代表する人気俳優の一人・斎藤工とシンガポール映画界の重鎮であるエリック・クー監督がタッグを組んだ本作を、スクリーンで鑑賞できるチャンスです!
③【鑑賞券プレゼント】
映画『バオバオ フツウの家族』(オンリー・ハーツ/GOLD FINGER)
2組の同性カップルの妊活と葛藤を描いた映画『バオバオ フツウの家族』が、2019年9月28日(土)より新宿K’s cinemaほかにて全国順次公開されます。
さまざまな問題を抱えながらも愛を信じ、新しい家族のカタチに向かって、宇宙飛行士のような勇気で挑もうとする、ミレニアル世代の清新なLGBTQ映画です。
日本とフランスのハーフで司会者として人気のエミー・レイズ、アイドルドラマからアート映画まで国内外でキャリアを積む実力派クー・ファンルー、そして台湾で活躍する日本人俳優の蔭山征彦が出演しています。
9月28日(土)の公開にあたり、劇場鑑賞券を5組10名様にプレゼントいたします。
④【映画グッズプレゼント】
『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』(ショウゲート)
映画『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』の公開を記念し、【ひたすらまっすぐ!オリジナル直記ペン】を抽選で5名様にプレゼント!
協和工業株式会社の“3代目直記ペン”と本作がコラボした、定規がなくても簡単に直線が書け、更に、直線と通常のペンの2WAY仕様という、一人一本はマストの便利な【ひたすらまっすぐ!オリジナル直記ペン】。
このペンを使えば、目標に向かってまっすぐ突き進めること間違いなしです!
今週の編集部からつぶやき
女性映画ファン必見!映画『レディ・マエストロ』(アルバトロス・フィルム)
映画『レディ・マエストロ』は、2019年9月20日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国公開
かつて、出版社が運営する劇場に勤務をしていたころ、お客さまに薦めることが多かった映画は、「美術と音楽」を堪能できる作品。
例えば、歴史的アーティストが描いた絵画がいかにして名作であるのかを探るものや、世界的な美術館をドキュメントした映画。また、まるでコンサートのようにクラッシック音楽を楽しめる映画ものが、ダントツの人気でした。
Bunkamura30周年記念として公開されるアルバトロス・フィルム配給の映画『レディ・マエストロ』は、文句なしに、幅広い年齢層の女性に薦められる作品です。
女性指揮者のパイオニアである、アントニア・ブリコが選んだ半生を数多くの名曲とともに描く実話で、女性が指揮者になるという夢を見ることさえ許されなかった時代の物語です。
彼女はいったい、いかにして生まれ、育ち、自らの手でその夢をつかみ獲ったのでしょう。
本作は、無類の音楽好きで可憐なひとりの女性アントニア・ブリコは、一歩、一歩前へ歩き出そうするたびに、高く険しい壁にぶつかります。
それをひとつ、ひとつ、乗り越える“選択”を選び、道のりを歩んだのかが主な見どころです。
その彼女が決めた覚悟と信念に浸り、心の底から寄り添い応援をしてしまう。また実話なの?と驚きに満ちた彼女の出会った数々を周囲の人たちにも注目です。
映画『レディ・マエストロ』のあらすじ
1926年のニューヨーク。
オランダから両親とともに移民としてやって来た音楽を愛するひとりの女性。彼女は周囲から「女性が指揮者になるなってムリ!なれない!」と言われながらも、指揮者になるためならは、どんな困難にも挑むと決めていました。
彼女多くの人と出会いながら、あることをきっかけに、彼女は自負を持って「アントニア・ブリコ」を名乗ります。
また音楽への情熱だけは誰にも負けないアントニアは、ナイトクラブでピアノを弾いて稼いだ学費で音楽学校へ通いはじめますが、その才能と美貌もあって、ある男の誘惑によって、退学を余儀なくされてしまいます。
そんなアントニアには、出自の全く異なる裕福な好青年の恋人もがきますが、またしても、その彼さえも男としての都合を述べてくるのです…。
映画『レディ・マエストロ』はすべての女性への応援歌!
本作の監督を務めたのは、マリア・ペーテルスは、法律を学んだのち、オランダ映画アカデミーを卒業しました。
卒業後は、アレックス・ファン・ヴァーメルダム監督の『アベル』(1986)など何本かの映画で助監督を務め、1987年にデイヴ・シュラムとハンス・ポスと共同で自身の制作会社、シューティング・スター・フィルムカンパニーを設立します。
オランダで最も成功した脚本家および映画監督の1人として知られ、2011年には『Sonny Boy』でアカデミー賞外国語映画賞オランダ代表となっています。
マリア・ペーテルス監督は日本公開に向けて、このように語っています。
私は彼女(アントニア・ブリコ)の仕事に対する情熱に深く心を揺り動かされました。
男ばかりの社会で受け入れられるために、絶えず続けてきた奮闘にも感動を覚えました。
しかし、マリア監督の描いたアントニアは、強く闇雲に何かゴリ押しをするような女性の姿ではありません。チャーミングで、エキサイティングな奮闘の物語です。
マーラーの「交響曲第4番」や、ストラヴィンスキーの「火の鳥」。そしてガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」まで、数々の名曲ととも共に美しく描かれた作品で、“夢を諦めない女性への応援歌”として見ることができます。
女性なら“あるあると頷く”出来事や、さり気ない優しさとちょっぴり孤独感を匂わせてくれ、女性のあなたには、ぜひ!劇場のスクリーンで見つめて欲しい作品。
何より、観る観客の年齢によって、“アントニアの選択に感動を見つけるはず”です。
映画『レディ・マエストロ』は、2019年9月20日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国公開!