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Entry 2024/03/19
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『三日月とネコ』あらすじ感想と評価解説。安達祐実×上村奈帆監督がネコとのほのぼの共生を健やかに描く|映画という星空を知るひとよ199

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第199回

映画『三日月とネコ』は、「第1 回anan 猫マンガ大賞」の大賞受賞作、ウオズミアミ『三日月とネコ』の実写映画化したものです。

熊本地震をきっかけに出会った、恋人でも家族でもない、境遇もバラバラな猫好き男女3 人が一緒に暮らすことになりました。

安達祐実、倉科カナ、渡邊圭祐が演じる、一見何の繋がりもない迷えるオトナ3人と、彼らの愛する飼い猫たちの物語です。

映画『三日月とネコ』は、2024年5月24日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他にて公開

愛らしい猫に魅せられたオトナたちのハートフルな物語『三日月とネコ』をご紹介します。

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

映画『三日月とネコ』の作品情報


(C)2024映画「三日月とネコ」製作委員会

【日本公開】
2024年(日本映画)

【脚本・監督】
上村奈帆

【原作】
『三日月とネコ』ウオズミアミ(集英社マーガレットコミックス刊) 

【キャスト】
安達祐実、倉科カナ、渡邊圭祐、山中崇、石川瑠華、柾木玲弥、日高七海、小島藤子、川上麻衣子(特別出演)、小林聡美

【作品概要】
ネコ好きなだけが共通点といえる男女3人の共同生活を描く『三日月とネコ』。

3人のメインキャラクターは、戸馳灯 (とばせ あかり)役を安達、三角鹿乃子(みすみ かのこ)役を倉科、そして、渡邊が波多浦仁 (はたうら じん)役を演じました。

脚本・監督は、ドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』や、映画『市子』(2023)の脚本を手掛けた上村奈帆。本作が商業映画デビュー作となりました。

映画『三日月とネコ』のあらすじ


(C)2024映画「三日月とネコ」製作委員会

書店で働く40代お一人様女性の灯(安達祐実)。何の変哲もない毎日の中で、愛猫のミカヅキだけが彼女を癒してくれていました。

ある日、熊本地震が町を襲いました。ミカヅキをケージに入れて公園へ避難した時、同じように猫をケージに入れて非難してきた女性と知り合います。

その女性は、30代の精神科医師の鹿乃子(倉科カナ)でした。そこへ、かわいい猫見たさに20代のアパレルショップ勤務の仁(渡邊圭祐)も近寄って来て、いつの間にか仲良く談笑していました。

これがきっかけで、灯、鹿乃子、仁、そしてそれぞれの猫たちも、一緒に暮らすようになったのです。

ごく普通の人生を歩んできた灯にとって、人生で一番【普通ではない生活】をしているものの、その生活はとても楽しいものだったのですが……。

映画『三日月とネコ』の感想と評価


(C)2024映画「三日月とネコ」製作委員会

40代お一人様女性の灯、30代の精神科医師の鹿乃子、20代のアパレルショップ勤務の仁というネコ好き男女3人が織りなす、精神的に満ち足りた日々を描いた『三日月とネコ』。

夜空に輝く三日月が満月へと満ちていく過程そのままに、オトナ3 人の迷いの多い日々と彼らの愛おしい猫との共同生活が展開します。

三人三様の個性がこの共同生活で見事に調和しているようで、満ち足りた三人の笑顔がそれを物語っています

彼らの生活の中心にはいつもネコがいて、ネコによって生活のリズムと安定感が保たれているといっても過言ではありません。人を癒す力のあるネコによって、人もみな優しい気持ちの持ち主になれるのではないでしょうか

共同生活を送る三人は自分を見つめ直したとき、ネコを愛するように人にも優しくなれることを悟っていきます

どんな時にネコに側にいて欲しいのか。この映画を観て、ネコ好きはもちろん、そうでない人も考えてみるとよいでしょう。

安達祐実のネコを見つめるキュートな笑顔にほっこりします。

まとめ


(C)2024映画「三日月とネコ」製作委員会

恋人でも家族でもない、境遇もバラバラな猫好き男女3 人とネコが一緒に暮らす『三日月とネコ』をご紹介しました。

三人が共同生活を送りながらも、自分の人生を見つめ直していきます。それぞれが出す共同生活の結末はどんなものなのでしょうかと、ネコとともに優しくその行く末を見守ってあげたくなる作品です。

映画『三日月とネコ』は、2024年5月24日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他にて公開

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星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。


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