Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2021/01/31
Update

シンウルトラマン予告予想|怪獣×シンゴジラ 斎藤工・長澤まさみら科特隊は何を見たか【光の国からシンは来る?1】

  • Writer :
  • 河合のび

連載コラム『光の国からシンは来る?』第1回

2016年に公開され大ヒットを記録した『シン・ゴジラ』(2016)を手がけた庵野秀明・樋口真嗣が再びタッグを組んで制作した新たな「シン」映画。

それが、1966年に放送され2021年現在まで人々に愛され続けてきた特撮テレビドラマ『空想特撮シリーズ ウルトラマン』(以下『ウルトラマン』)を基に描いた「空想特撮映画」こと『シン・ウルトラマン』です。


(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

連載コラム『光の国からシンは来る?』では、2022年5月13日(金)に劇場公開予定の『シン・ウルトラマン』に関する情報を紹介する他、予想されるその内容を考察・解説。

本記事では、2021年1月29日に公開された『シン・ウルトラマン』特報予告を紹介。その映像を基に作品の全貌を考察・解説していきます。

【連載コラム】『光の国からシンは来る?』記事一覧はこちら

映画『シン・ウルトラマン』の作品情報


(C)2021「シン・ウルトラマン」製作委員会 (C)円谷プロ

【日本公開】
2022年(日本映画)

【監督】
樋口真嗣

【企画・脚本】
庵野秀明

【製作】
塚越隆行、市川南

【音楽】
鷺巣詩郎

【キャスト】
斎藤工、長澤まさみ、有岡大貴、早見あかり、田中哲司、西島秀俊、山本耕史、岩松了、長塚圭史、嶋田久作、益岡徹、山崎一、和田聰宏

映画『シン・ウルトラマン』特報予告の考察・解説

『シン・ウルトラマン』特報予告・第1弾

『シン・ゴジラ』彷彿させる「作戦/会議」風景

映像冒頭の何らかの「作戦本部」に見えるテント内の光景を皮切りに、特報予告内では自衛隊員や官僚職員と思しき人々による「作戦」と「会議」の様子が多数描かれています。キャストの斎藤工、長澤まさみらの緊迫した表情だけでも、その作戦/会議が出現した「怪獣」或いは「ウルトラマン」の対策を目的としているのは明らかでしょう。

それらの映像は、かつて2016年に公開された『シン・ゴジラ』を彷彿させ、「現実の日本社会に怪獣、或いは宇宙人が出現したらどうなるのか?」という空想を徹底に描こうとする製作陣の熱意を感じさせます。

また特報予告の00分10秒や00分25秒では、「防護服」に身を纏った斎藤工・早見あかりらの姿も映し出されています。

その理由・原因は映像のみでは判断できませんが、同じく特報予告内に登場するウラン怪獣・ガボラ(第2回記事にて後ほど詳しく紹介)の特徴から、彼らの防護服は「『シン・ゴジラ』のゴジラ同様に“放射能”を吐く怪獣であるガボラへの対策」である可能性は非常に高いでしょう。

人間大の宇宙人/怪獣も登場?

特報予告の00分06秒では、何の変哲もないどこにでもあるような団地内を駆けてゆく警察特殊部隊の突入の姿が描かれています。

その光景からも、上記のガボラたちのような巨大な怪獣とは別に、「宇宙忍者」ことバルタン星人や庵野秀明お気に入りのザラブ星人、もしくはウルトラマンといった人間大の姿で活動可能な宇宙人が『シン・ウルトラマン』に登場する可能性。或いは「友好珍獣」ことピグモンといったほぼ人間大の体長を持つ小型怪獣が登場する可能性が浮かんできます。

科特隊の「流星バッジ」と認識票

また特報予告の00分06秒のアップ映像をはじめ、映像内における斎藤工・長澤まさみ・西島秀俊らの胸元にはリファインされた科学特捜隊(『ウルトラマン』に登場する防衛組織。正式名称は「科学特別捜査隊」、通称は「科特隊」)が必ず身に付ける「流星バッジ」が。

そして00秒09秒では、流星バッジと同じマークが刻印された誰かの認識票(軍隊における兵士の個人識別に用いられる鑑札。英語圏ではその由来から「ドッグタグ」と呼ばれることも)が映し出されています。

特報予告とともに公開された『シン・ウルトラマン』特別ビジュアルにも映し出されている、流星バッジと認識票。中でも特に疑問なのは、「映像内に登場した認識票は誰のものなのか」という点です。

認識票は日本の自衛隊でも採用されていること、『ウルトラマン』における科特隊は「国際科学警察機構の下部組織」であり「軍隊組織ではなく、警察機構からの派生組織」であることから、作中に登場する「自衛隊員」の人物である可能性は濃厚です。しかし『シン・ウルトラマン』作中での科特隊の設定が改変されている場合を考えると、やはり「科特隊員」の可能性も捨て切れないでしょう。

まとめ

36秒というわずかな尺ながら、多くの情報量が詰まっている『シン・ウルトラマン』特報予告。そこから予想・考察できる作品の内容に、国内外問わずウルトラマンを愛する多くの人々が心踊らせています。

本記事にて注目した「科特隊」の存在と『シン・ゴジラ』を彷彿とさせる作戦/会議の光景。かつて掲げられた「現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)。」というキャッチコピーと同じく、『シン・ウルトラマン』もまたどのような「空想」を日本社会にぶつけるのか。その全貌に期待は膨らむばかりです。

次回の『光の国からシンは来る?』は……

次回の連載コラム『光の国からシンは来る?』は、引き続き『シン・ウルトラマン』特報予告内の映像を基に考察・解説を進めていきます。

斎藤工が読み進めていた書籍、ついに姿を現したウルトラ怪獣たちなど、さらに映画の全貌へと迫っていきます。

【連載コラム】『光の国からシンは来る?』記事一覧はこちら

編集長:河合のびプロフィール

1995年生まれ、静岡県出身の詩人。2019年に日本映画大学・理論コースを卒業後、2020年6月に映画情報Webサイト「Cinemarche」編集長へ就任。主にレビュー記事を執筆する一方で、草彅剛など多数の映画人へのインタビューも手がける。

2021年にはポッドキャスト番組「こんじゅりのシネマストリーマー」にサブMCとして出演(@youzo_kawai)。


photo by 田中舘裕介





関連記事

連載コラム

『大巨獣ガッパ』あらすじと感想評価。日活唯一の怪獣映画にして“怪獣の親子”の先駆的作品|邦画特撮大全61

連載コラム「邦画特撮大全」第61章 今年2019年11月22日から24日までの3日間にかけて開催される、第2回熱海怪獣映画祭。 そのプレイベントとして、今月9月29日(日)に熱海が登場する怪獣映画『大 …

連載コラム

『サッドヒルを掘り返せ』感想と解説。「続夕陽のガンマン」のロケ地を映画マニアたちが聖地へと甦らせる|だからドキュメンタリー映画は面白い9

連載コラム『だからドキュメンタリー映画は面白い』第9回 荒れ果てた名作西部劇のロケ地を、俺たちの手で復活させる! 『だからドキュメンタリー映画は面白い』第9回は、2019年3月8日に日本公開の、『サッ …

連載コラム

『愚か者の身分』あらすじ感想と評価考察レビュー。主演・北村匠海が綾野剛・林裕太と演じる逃亡サスペンス|映画という星空を知るひとよ274

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第274回 愛を知らずに育った3人の若者たちの青春と、闇ビジネスから抜け出す3日間を描く逃亡サスペンス『愚か者の身分』。 第二回大藪春彦新人賞受賞作の西尾潤の『 …

連載コラム

映画『毒娘』あらすじ感想と評価解説。元ネタの‟ちーちゃん”を内藤瑛亮監督がリアルに演出する|映画という星空を知るひとよ196

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第196回 少女の無邪気な悪意が、幸せな家族の「毒」を暴き出す! 『ミスミソウ』(2018)『許された子どもたち』(2020)の内藤瑛亮監督が手がけたパラサイト …

連載コラム

『姉姉妹妹』あらすじ感想評価とレビュー解説。ベトナム映画が大阪アジアンでABC賞受賞の快挙!|OAFF大阪アジアン映画祭2021見聞録7

第16回大阪アジアン映画祭「ABCテレビ賞」受賞作『姉姉妹妹』 2021年3月14日(日)、第16回大阪アジアン映画祭が10日間の会期を終え、閉幕しました。 グランプリと観客賞をダブル受賞した橫浜聡子 …

『還り花』
Cinemago|想像力の海へ、シネマダイビング。
ACT1|次の物語は、人からはじまる。
Cinemagoオンラインショップ|DVD・鑑賞チケット・オリジナルグッズ
『血を吸うスマトラオオコンニャク』
【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学