『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が2022年1月7日(金)に公開されます。
『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)に続く、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に属する「スパイダーマン」シリーズの第3弾です。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』で共闘したドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)が登場。
魔術に失敗してマルチバースが開かれ、過去のシリーズ作品の悪役たちが時空を超えて集まってきてしまいます。
スパイダーマンとドクター・ストレンジは元の世界に戻すことができるのでしょうか。
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映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の作品情報
(C)2021 CTMG.(C)& ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.
【日本公開】
2021年(アメリカ映画)
【監督】
ジョン・ワッツ
【脚本】
クリス・マッケンナ、エリック・ソマーズ
【キャスト】
トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・ファヴロー、ジェイコブ・バタロン、マリサ・トメイ、アルフレッド・モリーナ、ウィレム・デフォー、ジェイミー・フォックス
【日本語吹替版キャスト】
榎木淳弥、銀河万丈、山路和弘、中村獅童、三上哲、真壁かずみ
【作品概要】
『スパイダーマン:ホームカミング』『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』に続く、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に属する「スパイダーマン」シリーズ三部作の最終章。
監督は前2作のジョン・ワッツが続投。キャストもこれまでと変更はなく、主人公のスパイダーマン/ピーター・パーカーにトム・ホランド、ピーターの恋人MJ役をゼンデイヤ、ピーターの親友ネッド役をジェイコブ・バタロンが演じます。そして本作のキーマンであるドクター・ストレンジ役のベネディクト・カンバーバッチが加わりました。
映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のあらすじ
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前作の最後でピーター・パーカー(トム・ホランド)はミステリオ(ジェイク・ギレンホール)を倒しましたが、ミステリオは自分がスパイダーマンに殺され、スパイダーマンの正体はピーター・パーカーであると動画に残し、その映像をデイリー・ビューグル紙が世界に向け公開してしまいました。
本作は前作の終わりにそのまま繋がっています。ピーターはミステリオ殺害の容疑がかけられてしまったうえ、正体も暴かれてしまいました。
大切な人に危険が及ぶことを危惧したピーターはドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に自分がスパイダーマンだと知られていない世界に魔術で変えてほしいと頼みます。
ところがドクター・ストレンジが呪文を唱えると時空に歪みが引き起こり、マルチバースが出現。それぞれのユニバースから、スパイダーマンのヴィランたちが集まってきてしまいました。
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映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の感想と評価
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トム・ホランドが演じるスパイダーマンは、MCUシリーズの『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で初登場を飾りました。
その後、「スパイダーマン」単独シリーズが作られたほか『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)にも登場。そして『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は単独シリーズ3部作の最終章です。
『スパイダーマン:ホームカミング』でヒーローとして認められたい一心でちょっと暴走してしまったピーター。
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ではトニー・スタークの形見として渡された “イーディー”というAIとハイテク技術が組み込まれたサングラスを正義のために使うのではなく、恋敵の撃退に使ってしまうなど、ヒーローながら私たちと変わらない一面を持つキャラクターとして描かれてきました。
本作は2作目の最後でスパイダーマンの正体が暴かれ、自分だけでなく大切な仲間までもが危険な状況に陥ったところから始まり、ピーターは自分がスパイダーマンだという記憶を人々から魔術で消してほしいとドクター・ストレンジに頼みます。
それに対して、ドクター・ストレンジは頼る前に自分で努力をしてみたのかと尋ねました。
経験値の高いドクター・ストレンジの言い分はもっともですが、魔術で何とかなるなら頼ってしまいたいと思う気持ちはとてもよくわかります。とはいえ頼んでおきながら、細かな注文をつけてドクター・ストレンジを困惑させてしまうピーターはまだまだ幼さを感じさせます。
その結果、このユニバースに、
『スパイダーマン』(2002)のグリーン・ゴブリン
『スパイダーマン2』(2004)のドック・オク
『スパイダーマン3』(2007)のサンドマン
『アメイジング・スパイダーマン』(2012)のリザード
『アメイジング・スパイダーマン2』(2014)のエレクトロ
といったヴィランたちが呼び寄せられてしまったのです。
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しかもヴィランたちをそれぞれのユニバースに戻そうとするドクター・ストレンジに対して、ピーターは駄々っ子にように反抗。その行動は年配者から見れば短絡的で、問題をさらに深刻化させてしまいました。
しかし、ピーターなりにヴィランたちと向き合い、問題解決に向けて奮闘します。スパイダーマンはヴィランをやっつけるヒーローなのではなく、問題を解決する親愛なる隣人であることを改めて感じさせてくれました。
その結果、ドクター・ストレンジもピーターの考えに共鳴。ドクター・ストレンジが考えていた以上の結果をもたらしたのです。
年配者から見ると「何にもわかっていない」ように見える若者の考えも一蹴せずに検討することが大事なのかもしれません。
まとめ
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過去のシリーズ作品からヴィランたちが時空を超えて登場するため、ジョン・ワッツ監督版の過去作だけでなく、サム・ライミ監督版やマーク・ウェブ監督版も予習を兼ねて見ておくことを勧める人が多いです。
もちろん、それらを見る余裕があるのならば、見ておくことに越したことはありません。しかし、本作だけでも十分楽しめるように作られています。
マルチバースが出現し、それぞれのユニバースから、さまざまなスパイダーマンのヴィランたちが集まってきたということさえ理解していれば大丈夫。
『スパイダーマン:ホームカミング』で認められたがっていたピーターが今の自分がすべきことを知り、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で恋とヒーローとしての責任の両立に苦慮し、本作ではヒーローとしてすべきことに気づき、やり遂げるまでを描いています。
トム・ホランドが演じるピーターの成長をしっかり見届けられる作品です。そして、若者の考えに耳を傾けることも時には必要ということを教えられます。