人気ゲームを実写映画化!殺人鬼に襲われる恐怖のタイムループ……
失踪した姉を探すため、友人たちと共に山荘を訪れたクローバーは、正体不明の仮面の男に殺されてしまいます。しかし、なぜか生き返り、再び命を狙われます。
惨殺されては、生き返る。恐怖のタイムループを抜け出すには、夜を生き延びるしか方法はないと気づきますが……。
監督を務めたのは『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)や、DC映画『シャザム!』(2019)などを手がけたデヴィッド・F・サンドバーグ。
主人公クローバー役を務めたのは、『ANORA アノーラ』のエラ・ルービン。果たして「“終わりなき”惨劇の一夜」に、終止符を打つことができるのでしょうか。
映画『アンティル・ドーン』の作品情報

【日本公開】
2025年(アメリカ映画)
【原題】
Until Dawn
【監督】
デビッド・F・サンドバーグ
【脚本】
ゲイリー・ドーベルマン、ブレア・バトラー
【キャスト】
エラ・ルービン、マイケル・チミノ、オデッサ・アジオン、ユ・ジヨン、ベルモント・カメリ、マイア・ミッチェル、ピーター・ストーメア
【作品概要】
人気ゲーム『Until Dawn 惨劇の山荘』を『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)や、DC映画『シャザム!』(2019)のデヴィッド・F・サンドバーグ監督が実写映画化。
『ポラロイド』(2019)のブレア・バトラーと『アナベル 死霊博物館』(2019)のゲイリー・ドーベルマンが共同で脚本を手がけました。
また、ゲームでドクター・ヒルを演じたピーター・ストーメアが、映画でも同役を演じました。
映画『アンティル・ドーン』のあらすじとネタバレ

1年前に失踪した姉メラニーを探すため、友人たちと共にメラニーの足取りを辿り続けるクローバー。
霊的なシグナルを感じ取る能力があるというミーガンは皆で手を握り、儀式を行おうと試みます。半信半疑の人もいますが「皆でともに乗り越えることが大事」とニーナも言い、手を取り合います。
クローバーは、コンビニに立ち寄り店主にメーガンの写真を見せ、「この人を見なかった?」とたずねます。
店主は「その子がどうした?失踪した?」と言い、クローバーは「ここではよく失踪事件が?」とたずねます。するとここではなく、先の丘で“何か”が起きると言います。
「メラニーが失踪した場所がわかった」……クローバーは、ニーナの恋人エイブの運転する車で丘に向かいます。しかし、大嵐に遭い何度も引き返し、皆パニックになります。
パニックのまま車を走らせると、突如嵐が晴れ、観光案内所が出てきます。周りは嵐のはずなのに、観光案内所がある一帯だけは晴れていることに、一向は気味悪さを感じます。
観光案内所の中に入りますが人気はなく、中にあるものは古びたものばかり。
クローバーは、自分を呼んでいる声が聞こえた気がして嵐の中に入ってきます。クローバーの様子を気にしていたマックスは、嵐の中に入っていくクローバーに声をかけます。
嵐の中に入っていったクローバーは迷子になり彷徨っていると、何者かに肩を叩かれハッとすると、そこにいたのはマックスでした。
マックスに言われ、皆の元に戻ったクローバー。エイブが見つけた行方不明者のポスターを見て、その中にメラニーの写真があることに気づきます。ところが、行方不明者のポスターには名前も住所もなく、どこか様子が変です。
突如、外で物音がして皆が見ると、何者かが車を運転しています。何か様子がおかしいと一同は中に入り、エイブとニーナは車を見張り、他の3人は電話を探して地下に向かいます。
人が住んでいた形跡のある地下には、電話がありましたが使えませんでした。1階にいたエイブとニーナは物音がして、エイブが様子を見に行きます。
すると叫び声が聞こえ、ニーナは不安になって様子を見に行くと、仮面をつけた大男がカマを振りかざし、エイブが殺されていました。
怯えるニーナも殺されてしまい、物音に気づいた地下のマックスは、男の姿を見つけクローバーとミーガンに隠れるように言います。
男が地下に降りてきます。恐怖で怯える中、マックスは木で男を殴打。しかし男はびくともせず、木の破片をマックスの目に突き刺し、クローゼットに隠れていたミーガンを捕らえ、なぶり殺します。
クローバーは隙を見てナイフで突き刺し、逃げますが追いつかれ、あえなく殺されます。
……怪しげな砂時計が回ると、殺されたはずの5人は“殺される前”の時間に戻っていました。理解不能な状況に混乱する中、一同はミーガンの様子がおかしいことに気づきます。
ミーガンは何かに取り憑かれかのようにうめき、電気が消えます。消えたミーガンを探すと、行方不明者のポスターの前で何かをぶつぶつ言っています。
「助けは来ない」「もう死にたい」「ママはどこ?」……ミーガンが口にしていたのは、行方不明者たちの叫びでした。そして「彼を入れないで!」と叫ぶと、ミーガンは倒れました。
すると、何者かがドアをノックする音が聞こえますが、ミーガンの言葉を思い出し、開かないよう椅子で固定します。
そこに、クローバーの助けを呼ぶミーガンの声が聞こえてきます。皆が引き止めても助けに行こうするクローバー。それを見たマックスは椅子をどかし、クローバーに行くように言います。
扉を開けても誰の姿もなく、クローバーは吹っ飛ばされていつの間にか目の前に建っていた家に引きずりこまれていきます。
クローバーを追いかけようとするマックスを「こんなことして寄りを戻せると?」とエイブは引き止めます。それでもマックスは「皆で乗り越えるってニーナも言っただろう。助けに行かないと」と追いかけます。
エイブは「車があるから助けを呼びに行こう」「そしたら皆も助けられる」とニーナを説得し、車に乗りこみます。それでもニーナは「皆を置いていけない」と車から降りようとしますが、エイブはドアをロックし、車を走らせてしまいます。
すると、目の前に不気味な巨大な怪物が現れ、慌てて引き返します。そして混乱する中、エイブは何者かに殺され、ニーナも殺されてしまいます。
その頃、家に連れて行かれたクローバーは、そこで遭遇した“魔女”に「生き延びるには夜を生き抜くか、夜の一部になるかだ」と言われます。やがて魔女に肉体を操られたクローバーは、自らの手でマックスを殺してしまい、自身も車に轢き殺されてしまいます。
映画『アンティル・ドーン』の感想と評価

人気ゲーム『Until Dawn 惨劇の山荘』を実写映画化した映画『アンティル・ドーン』は、何度も殺されるという悪夢のループを抜け出すことはできるのか、恐怖と謎を解いていく5人の姿が描かれています。
物語の中でキーとなっていくのは、5人の絆です。
クローバーは、母親を亡くし不安定になっていました。そんなクローバーがさらに不安定になるきっかけとなったのは、姉の失踪でした。
姉メラニーは、母を亡くし悲しみに暮れていましたが、そこから前に進むため、ニューヨークに行く決意をします。クローバーにも一緒に行こうと誘いますが、クローバーにとって母のいた家から離れることは、悲しみから逃げることだと感じ断ります。
クローバーとメラニーは、母の死という悲しみを“共には”乗り越えることができなかったのです。そして、メラニーは失踪してしまいます。
メラニーの失踪により、クローバーはうつ状態になり、自殺未遂もしています。そんなクローバーが前に進むための旅が、本作の冒頭で描かれる旅だったのです。
ニーナは「皆で乗り越えることが大事」と言います。詳しくは語られませんが、ニーナとマックス、ミーガンは長い付き合いで、大切な友達であることが伺えます。
さらに、マックスとクローバーは以前交際をしていました。マックスは振られたものの、どこかでやり直したいと思っている様子が伺えます。
一方で、ニーナと付き合ってまだ数ヶ月しか経っていないエイブは「こんな旅だとは知らなかった」と映画作中では、皆の絆を危うくさせる存在として登場しています。しかしエイブも、悲しみの中にあるクローバーのことを少なからず気遣っている印象も窺えます。
ドクター・ヒルは「1人が死んで犠牲になれば生き残ることができる」と言いますが、クローバーは誰かを犠牲にして生きるのではなく、皆で生き残る選択をします。一方でクローバーは、皆で生き残ることに固執するあまり「また夜を繰り返せばいい」と死ぬ選択を選べてしまう“危うさ”も持っています。
そして、本作の面白いところは、ただ殺されることを繰り返すだけではない点です。
炭鉱の事故によって町全体が地下に沈み、生存者は壮絶なトラウマを抱えていました。そこから殺される日をループするところに繋がるのは強引ではありますが、ループすることによって体に変化が訪れ、果てには怪物へと変化していきます。
飢餓と恐怖が怪物へと変容する背景にあると研究資料の中でドクター・ヒルは言っています。そして殺され方や、日に日に変化する町の様子には、クローバーの恐怖心も影響していると言います。
「人々の恐怖心や想像力が、現実となって襲いかかる」
という荒唐無稽さもありますが、アトラクション的な恐怖と、ゲームらしい謎解き要素が合わさったホラーエンタメになっています。
まとめ

殺人鬼に襲われる恐怖のタイムループを描く映画『アンティル・ドーン』。
本作の大きな魅力はなんと言っても「何度も殺される」という恐怖が繰り返されることでしょう。
最初の夜から斧によって体を引き裂かれたり、目玉に木の棒を突き刺されたり……容赦ないバイオレンス描写が続きます。
それだけではなく、ミーガンが憑依されたり、魔女にピエロとベタな恐怖演出から身体の爆発、巨大な得体の知れない怪物とホラー映画の恐怖の対象がこれでもかと出てきます。
まさにホラー映画のアトラクションに乗っている気分になれるでしょう。

































