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【吉村界人×田中美里】映画『人』舞台挨拶に登壇。山口龍大朗監督が友人との死別を基に“幽霊を描き生きること”を問う

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  • Cinemarche編集部

映画『人』は2022年8月26日(金)より池袋 HUMAXシネマズほか全国順次公開!

山口龍大朗監督の演出を勤めた初の商業映画『人』は、監督自身の友人との死別体験によって企画が始まり、「家族とは何か?」「生きるとは何か?」を問いかける短編ファンタジー作品です。

不慮の事故で命を落とし“幽霊”となってしまった青年健一と、幽霊が見える母彩子、そして、数年前に他界し息子同様に“幽霊”となっていた父拓郎が過ごす数日間を描いています。


(C)「人」制作チーム

このたび2022年8月26日(金)からの本作の劇場公開を記念し、池袋HUMAXシネマズでは映画の上映前に公開初日舞台挨拶を実施。

主人公・健一を演じられた吉村界人、その母親・彩子を演じられた田中美里、そして本作が初の商業作品となる山口龍大朗監督が登壇しました。

初日舞台挨拶リポート①「死」をテーマにした作品の温度感 


(C)Cinemarche

本作『人』を手掛けた経緯について、友人の死があることを語った山口監督。

「単純に悲しみに暮れるだけじゃなくて、前向きになれる方法」の模索が映画の企画の始まりであったことを熱く明かします。

映画監督という立場から、自分の物語でもあるテーマを映画にすることは、とても責任の重大さがあると語りました。

本作を鑑賞すると、そのことに真摯に向き合ったことがわかる作品になっています。


(C)Cinemarche

また主人公である健一を演じた吉村界人は、鑑賞後の感想について、自身の役が幽霊でありながらもコミカルで、作品の全体にもユーモアがあったと語り、「重たくない観やすさが綺麗でした。」と述べています。

一方で息子に先立たれた母親彩子を演じた田中美里は、「自分は悲しいことを引きずらないものの、本作は見返すたびに母親の気持ちになって胸がグッと締め付けられます」と映画に深く踏み込んだ思いを語りました。

初日舞台挨拶リポート②家族を演じる距離


(C)Cinemarche

吉村は撮影時の印象に残ったエピソードとして、両親役の田中美里、津田寛治それぞれの役柄との掛け合いの楽しさを述べており、また、本編撮影前に劇中に登場する家族写真からクランク・インが始まったことを振り返りました。

田中は、主演の吉村との共演について、「29歳って大きい息子だな(笑)」と、親子に見えるかどうか不安があったことを告白。

家族写真を撮る時には「もう息子だと思ってるから、すごい近づいて子犬を愛でるように接しました」と初対面ながら一気に距離感が縮まったと明かします。

また初日舞台挨拶の登壇が叶わなかった拓郎役・津田寛治とのエピソードとして、撮影中に続編を作りたいと話しており、山口監督も「そこまで気持ちが入って下さったことがすごい嬉しく、感慨深い」と語りました。

津田寛治からのメッセージ


(C)「人」制作チーム

初日舞台挨拶では登壇予定であった津田寛治のメッセージが代読されました。

この映画のお話をいただいて、台本を読んだとき、海辺の寂しい感じがいいなと思ったのを覚えています。

出来上がった映画を見たら、親子の関係に見え隠れする人の生き死にが見事に海と溶け合っていて、僕が最初に感じた海への物悲しさと奥深さが映像としてそこにありました。

皆さんにもそんなにわかっていただけたらと思います。

初日舞台挨拶リポート③終わりを温かいと感じられる作品


(C)「人」制作チーム

本作の見どころについて吉村は、家族の話は当事者にしか分からないこともあると前置きした上で、「夏の終わりかけにこういう3日間を過ごした家族もいたんだなと思いながら観ていただけると嬉しいです」とのべました。

田中は本作の世界観を不思議なようで、日常らしいリアリティが垣間見える面白い作品と説明。39分間と短いからこそ何度も観れる上、その都度ココとココ繋がるなと自分でも発見することがたくさんあった語りました。

最後に山口監督は、本作で誰にでも関係する死というテーマが扱った意義を改めて踏まえ、本作における死とは、悲観的で後ろ向きなイメージよりも、ポジティブなイメージを託したかったこと、「皆さんが鑑賞後に少し温かくなったり、前向きな気持ちになれるよう作りました」と語り、上映前の舞台挨拶を締めくくりました。

映画『人』の作品情報

【公開】
2022年(日本映画)

【監督】
山口龍大朗

【キャスト】

吉村界人、田中美里、冨手麻妙、木ノ本嶺浩、五歩一豊、津田寛治

【作品概要】
本作の主人公・健一役は、映画『ミッドナイトスワン』(2020)をはじめ話題作に出演し続けている吉村界人。そして健一の母・彩子役を田中美里が、父・拓郎役を津田寛治が演じる。そのほか冨手麻妙、木ノ本嶺浩、五歩一豊というキャスト陣が脇を固める。

監督は、『東京喰種』(2017)や『来る』(2018)などの制作に携わり、本作が初の商業映画監督作となる山口龍大朗。

また『ラストレター』『チィファの手紙』(2020)など岩井俊二監督作にて撮影監督を務めた神戶千木、『シン・ゴジラ』(2016)や『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)など国内外の作品に携わっているCGコンポジター・大槻直貴など、多彩な実績を持つスタッフが多く参加している。

映画『人』のあらすじ

千葉・九十九里浜。実家のサーフショップで働く青年・健一(吉村界人)は、不慮の事故で命を落とし、幽霊になってしまう。

幽霊になった健一が実家に帰ると、そこには数年前に他界し、健一と同じく幽霊になった父・拓郎(津田寛治)の姿が。

さらに、母・彩子(田中美里)が幽霊が見えるということも発覚し……!?

幽霊になった父と息子、そして幽霊が見える母。家族三人と彼らを取り巻く人々が過ごす三日間のファンタジー。

まとめ


(C)「人」制作チーム
このたび2022年8月26日(金)からの本作の劇場公開を記念して行われた、『人』の公開初日舞台挨拶。

親子役を演じた吉村界人と田中美里、そして山口龍大朗監督が登壇した舞台挨拶は、家族のような温かい雰囲気を感じました。

さらに26日の初日舞台挨拶以降も、さまざまな豪華ゲストを招いての舞台挨拶・トークショーイベントが実施されるとのこと。いずれも決して見逃せないイベントばかりです。

映画『人』は2022年8月26日(金)より池袋HUMAXシネマズほか全国にて順次公開!




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