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Entry 2020/02/24
Update

【スマホ2ネタバレ】映画と原作の違いを比較考察。結末に登場のキャストは続編への伏線か!?|永遠の未完成これ完成である9

  • Writer :
  • もりのちこ

連載コラム「永遠の未完成これ完成である」第9回

映画と原作の違いを徹底解説していく、連載コラム「永遠の未完成これ完成である」。

今回紹介するのは『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』です。


情報化社会の恐怖を描く、志駕晃の人気小説「スマホを落としただけなのに」シリーズの、映画化第2弾。

連続殺人犯の浦野が捕まってから数カ月後、同じ現場から新たな身元不明の死体が発見されました。

浦野の証言で、浮上するブラックハッカーM。Mは、仮想通貨流出事件にも絡んでいました。

サイバーセキュリティ対策課の加賀谷学刑事は、殺人鬼・浦野善治とタッグを組み、事件解決を強いられます。

『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』映画公開にあたり、原作との違いを比較し紹介します。

【連載コラム】「永遠の未完成これ完成である」記事一覧はこちら

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映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』の作品情報


(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会
【公開】
2020年(日本)

【原作】
志駕晃

【監督】
中田秀夫

【キャスト】
千葉雄大、白石麻衣、鈴木拡樹、音尾琢真、江口のりこ、奈緒、飯尾和樹、高橋ユウ、ko-dai、平子祐希、谷川りさこ、アキラ100%、今田美桜、田中哲司、北川景子、田中圭、原田泰造、原田泰造、成田凌、井浦新

映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』のあらすじとネタバレ


(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会
暗い部屋で、パソコン画面だけが光っていました。フードを被った男は、慣れた手つきで海外のサーバーを経由し、警視庁のデータベースに潜入。公安部の機密文章を次々ダウンロードしていきます。どうやら男は、凄腕のクラッカーのようです。

県警のサイバーセキュリティ対策課に所属となった加賀谷学は、富田誠と稲葉麻美の結婚式に出席していました。彼女の、松田美乃里も一緒です。

麻美は、加賀谷が逮捕した連続殺人事件の犯人・浦野善治に、狙われていた女性です。間一髪で助かった麻美は、まだ浦野のことを怖がっているようでした。

加賀谷にお礼を言う麻美は、「次はお二人の番ですね」と微笑みます。曖昧に返す加賀谷。美乃里は、不満顔です。

麻美が浦野に狙われる原因を作った、スマホを落とした張本人・富田は、「スマホを落としたらどうですか?僕たちみたいに結婚できるかも」と、冗談を飛ばし幸せそうです。

結婚式の帰り道、美乃里は加賀谷の態度に「私との将来について何も考えてくれてない」と怒り、一方的に別れを告げ立ち去ってしまいます。

「ごめん」。それしか言えない加賀谷には、何か事情がありそうです。

そんな2人のやり取りをスマホ越しに監視する男がいました。男の顔には、痛々しい火傷の痕があります。

美乃里はカフェで、友人の優香を相手に愚痴をこぼしていました。店のフリーWi-Fiを使いSNSにアクセスするも、もう一度パスワードを問われます。

美乃里のパスワードは、近くにいた男のパソコンにも打ち込まれ、バックドアが作成されました。美乃里のスマホに入っていた写真が次々と開かれていきます。顔に火傷の痕がある男は、口元に笑みを浮かべます。

その後も、美乃里の携帯を乗っ取った男は、遠隔操作でカメラを起動させ、美乃里の行動を監視し続けます。

その頃、サイバーセキュリティ対策課では、室長の三宅が大騒ぎしていました。「俺のスマホに知らない明細が届くんだよー。見られてる気がするしー」。

捜査官の野崎は「乗っ取りですかね。パスワード変えて下さい」と冷たくあしらいます。

その時、丹沢山中で新たな死体が発見されたという報告が入ります。連続殺人犯の浦野が死体を埋めていた場所です。

発見された死体の身元は、長谷川祥子と判明。浦野の犯行かに思われましたが、長谷川祥子の髪型が、茶髪のショートヘアだったことから、事件は暗礁に乗り上げます。

浦野がターゲットにする女性は、黒髪のロングヘアと決まっていたからです。

留置所の浦野に話を聞くために上司に呼ばれた加賀谷は、浦野との再会を前に、激しい動悸に襲われていました。

浦野は、加賀谷に自分と同じ匂いを感じ、執着していました。犯罪者と警察官と立場は変われど、2人は幼い頃に母親から受けた虐待の記憶に、心を苛まれていました。

「やっと会いに来てくれましたね」。留置所の浦野は、眼光鋭く髪は白く、細い指先はキーボードをタイピングしているかのように動かされていました。

加賀谷は、浦野と自分は違うと拒否しながらも、母親のことを聞かれると動揺してしまいます。「あの人とは、この10年、話をしていない」。

「あの人ですか」。その回答にどこか嬉しそうな浦野は、長谷川祥子を殺したのはM(エム)だと教えてくれます。

浦野の発言を決定づけるかのように、同じ丹沢山中で新たな死体が発見されます。その死体の身元は、吉見大輔という男性で、前に発見された長谷川祥子の恋人でした。

この2人のパソコンを復元した加賀谷は、Mとのメールのやり取りを入手します。Mは、本当に存在し、ダークウェブ上ではカリスマ的存在のブラックハッカーでした。

一方、美乃里は別れ話をしても連絡を寄越さない加賀谷にしびれを切らし、自分から呼び出します。

しかし、待ち合わせ場所にやって来た加賀谷を追うように、別の女性が現れ、なにやら深刻そうに話をし始めました。放って置かれた美乃里は、怒って帰ります。

美乃里とすれ違いばかりで焦る加賀谷でしたが、事件は思いもよらない深みへとはまっていきます。

最近、世間を騒がせていた仮想通貨流出事件にMの関与が確認されたのです。

580憶円相当の仮想通貨「レイラコイン」を流出させた実行犯は、JK16と名乗るホワイトハッカーによって、すべてマーキングされ、現金化が出来なくなっていました。

事件は収束に向かうと思われた時、JK16の元に犯人から脅迫状が届きます。そこには、Mの名がありました。その脅迫状の通り、JK16は、めった刺しの姿で船着き場で発見されました。

いよいよ、Mの正体を突き止めるため、浦野に正式に協力を仰ぐことになりました。厳しい監視下の元、浦野にパソコンがあたえられます。

「留置所で何が一番つらかったかって、パソコンがないことですよ」。殺人鬼が再び放たれました。

以下、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』ネタバレ・結末の記載がございます。『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会

浦野は以前、Mからダークウェブ上での稼ぎ方、そして殺害の仕方や死体の埋め方まで教わったと言います。そして、昔のMの隠れ家を知っているとも。

浦野から聞いた場所へ警察が乗り込むと、その部屋の冷蔵庫からバラバラにされた死体が発見されます。

浦野と加賀谷は、Mを罠にはめるため、ダークウェブ上に「警視庁の凄腕、加賀谷刑事がMの逮捕に乗り出している」と流します。Mは、加賀谷を狙って動くはずです。

その頃、美乃里は、加賀谷の前に現れた女性が乗って来た車が気になっていました。その車には、癌などの患者の緩和ケアを行う施設の名前が書かれてありました。

その施設を訪ねる美乃里。そこには、末期がんを患った加賀谷の母親が入院していました。「あの子は、私のことを恨んでいるの」。刑事だった父の殉職後、母は心を病み、息子に当たるようになりました。

虐待の話を初めて知った美乃里は、加賀谷が結婚をためらっていた理由に胸を痛めます。施設からの帰り道、美乃里の携帯にMからの脅迫状が届きました。

「動きましたね。Mはターゲットの大切な人から狙ってきますよ。長谷川祥子の時のようにね」。浦野の言葉に嫌悪感をあらわにする加賀谷。

美乃里の携帯を調べた結果、ウィルスに感染し遠隔操作されていたことが判明します。

捜査チームの責任者・牧田は、美乃里に危険を承知で協力を仰ぎます。おとり捜査に反対する加賀谷をおさえ、美乃里は協力することを約束します。

心配する加賀谷に美乃里は「お母さんに会ってあげて」と、気丈に振る舞います。それでも、手の震えをおさえることが出来ない美乃里。

加賀谷は、美乃里が母親に会ったことに驚きますが、自分のためにここまでしてくれる美乃里を愛しく思っていました。

美乃里には護衛が付くことになりましたが、念のため加賀谷は、美乃里の勤務先を訪れます。そのWEBセキュリティ会社は、現社長の笹岡一と加賀谷が共に企業した会社でした。

美乃里のことを頼む加賀谷に、笹岡は快く承諾するも、「この会社に戻ってこないか。俺にはお前が必要なんだ」と加賀谷への執着をみせます。壁には、企業当初の2人の写真が飾られていました。

浦野は、美乃里と加賀谷のブログを開設させ、集中するアクセスIPを絞り、ミヤザワナオキという人物にたどり着いていました。

さらに、ミヤザワナオキをウィルスを仕掛けたサイトへと誘導し、遠隔操作でカメラを起動させ、顔写真を入手しました。その男の顔には、火傷の痕がありました。

今まさに、その写真の男が、エレベーターに乗る美乃里の背後に迫っています。顔写真を入手した刑事が気付き、男を追います。男は、逃走。美乃里は会社へとひとり向かいました。

追いかぶさるように事件は拡大していきます。県警のHPが乗っ取られ、サイトを開いたものもコンピューターウイルスに感染、ご丁寧に元に戻すのに身代金を要求する「ランサムウェア」付きです。

警視庁に多くの市民とマスコミが押しかけ、外はパニックと化していました。そんな中、警察の制服に身を包んだ浦野が、悠々と出口に向かっています。

浦野は、横柄な態度で嫌がらせを繰り返す見張りの刑事・吉原を金で買収し、気を許した隙に殺害。セキュリティシステムにアクセスし火災報知器を作動させ、まんまと逃亡を果たしたのです。

加賀谷の元に、逃亡した浦野からメールが送られてきます。そこには、Mの正体と書かれていました。張られていたURLにアクセスすると、美乃里が映っています。

場所は、美乃里の会社のようでした。パソコンの異変に気付いた美乃里が画面を覗き込みます。背後には黒い男の影が。

「美乃里、逃げろ!」。加賀谷の声も届きません。拘束され連れ出される美乃里。加賀谷は、警護で持たせていたスマホのGPSで位置情報を突き止めます。

車は、高速を走り丹沢山中へと向かっていました。運転する男はMに雇われた、根岸と言う男でした。

加賀谷の他に、車で警察無線を傍聴している男がいました。火傷の男です。彼もまた、美乃里を追っているようです。

美乃里を拘束した根岸は、途中のサービスエリアで車を止め、美乃里に襲い掛かります。必死に抵抗する美乃里。

諦めかけたその時、車のガラスを割り、加賀谷が現れます。

車から降りた根岸は、ナイフを美乃里に突き付けます。浦野の逮捕時の光景と重なり、激しい動悸に襲われる加賀谷。その隙を付き、根岸がナイフを加賀谷に突き刺します。

その瞬間、拳銃の音が響きました。加賀谷の後ろには、火傷の男が拳銃を持って立っていました。「M!」。加賀谷は意識を失います。

空港で張り付いていた刑事がある男に声を掛けます。「M、どこへ行くつもりだ」。

Mと呼ばれた男は、美乃里の会社の社長であり、加賀谷の信頼する人物、笹岡でした。

そして、Mを逮捕した刑事の顔には、火傷の痕がありました。彼は、警視庁公安部の刑事・兵頭彰だったのです。

病院で目を覚ました加賀谷の前に、兵頭が顔を出します。以前、公安のサーバーに不正アクセスがあり、突き止めた所、美乃里の部屋のパソコンが検出され、それから美乃里を監視していたことを明かします。

公安の機密情報を狙っていたのは、美乃里ではなく、加賀谷でした。加賀谷は、父の死の真相を暴くため、自らハッキングしていたのです。

加賀谷の父親の部下でもあった兵頭は、加賀谷に言います。「親父さんは、スパイの情報流出を命がけで阻止した。立派な人だったよ。今回の不正アクセスの証拠は抹消しておくよ」。

退院した加賀谷は、Mだった笹岡と面会します。会社の経営に困っていた笹岡は、仮想通貨を流出させたが、JK16の登場で殺人を犯します。

それだけに止まらず、なぜ美乃里を狙ったのか。途中である人物に正体がバレた笹岡は、脅されてやったと答えます。笹岡を脅し、裏で操っていたのは、浦野でした。

「加賀谷、お前を愛していたんだ」。笹岡の告白に、手を振り払う加賀谷。自分にとって誰が大切なのか改めて気付かされました。

加賀谷は、美乃里と待ち合わせをしていました。スマホが鳴ります。非通知通話です。

「こんにちは」。海外へ逃亡した浦野からでした。浦野は警察のデータベースに入り込んだ際、自分の身元情報を改ざんしていました。

「本当のMはお前なのか?」。加賀谷の質問に素直に答える浦野。「本当のMはとっくに死んでいます。冷蔵庫の死体です。殺したのは俺ですけど。打ち明けられてすっきりした」と、浦野は楽しそうに電話を切ります。

そこに、美乃里がやってきます。加賀谷は美乃里と一緒に、母親に会うことを決心していました。

「美乃里を失いたくなかった。ずっと側にいて欲しい」。加賀谷のプロポーズに、「断る理由がないわ」と、答える美乃里。「やっぱり、良かった。あの時、スマホを落として」。

美乃里のこの発言は、加賀谷との出会いにありました。

それは5年ほど前。バスでうたた寝をする美乃里。その日は、就職の面接の日でした。最寄りのバス停で目を覚まし、慌てて駆け下りる美乃里は、座席にスマホを忘れてしまいます。

すぐに気付き、バスを追いかけますが、面接の時間が迫っています。途方に暮れる美乃里に、駆け寄ってくる男性がいました。「スマホ、落としましたよね」。スマホを届けてくれたのは、加賀谷でした。

町の雑踏のなかを軽い足取りで歩く、浦野の姿がありました。その後ろ姿を、誰かがスマホのカメラで狙っています。

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『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』映画と原作の違い


(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会
映画版『スマホを落としただけなのに』シリーズは、原作との違いが、絶妙なバランスで取り入れられ、ストーリーをよりシンプルに、分かり易く導いてくれます。

さらに続編の今作は、映画版独自の世界観の確立と、中田秀夫監督の遊び心もふんだんに散りばめられた作品になっています。

まずは、原作との一番の違い、主人公・加賀谷学について見て行きましょう。

加賀谷学の過去

映画では、前作に引き続き登場となった加賀谷学(千葉雄大)ですが、原作では「囚われの殺人鬼」で初めて登場します。しかも、名前は桐野良一といいます。

そして、映画での加賀谷は、幼い頃、母親からの虐待を受け、トラウマを抱えています。それは、殺人鬼・浦野善治(成田凌)と同じ経験でした。

前作で、自分と同じ匂いを加賀谷に感じた浦野。その感情は、今作の加賀谷への執着心に繋がっています。

ただし、原作では、桐野(映画では加賀谷)と母親は、距離感はあるものの、虐待の過去はありません。美乃里に、検査のため入院した母親の様子を見に行かせたりと何かと頼ったりもします。

刑事の加賀谷と殺人鬼の浦野。真逆の立場の2人が、実は同じ経験をしていたという設定が加えられた映画版は、誰もが犯罪者になり得るという恐怖を浮き彫りにしています。

浦野善治の名前

映画と原作で、名前が違う人物がもう一人います。殺人鬼・浦野善治です。

原作では浦野善治の本名は「浦井光治」であることが明かされます。映画では、前作から引き続き浦野善治のままで進みます。

しかも原作のラストでは、浦井光治という名は、自分が殺した「初代M」の名前だと判明します。さらに出国する際のパスポートの名前は、三田光雄となっていました。

本当の名前は最後まで明かされません。この成りすましのテクニックは、浦野の十八番です。

映画では、前作同様、浦野善治で通したことで、ストーリーに集中することが出来ました。

ちなみに、美乃里が務めている会社の社長の名前は、映画だと笹岡一ですが、原作だと、森岡一です。

登場人物の名前変更には、監督の意図が何かしらあるのだと感じます。

前作とのつながり


(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会

映画では、前作との繋がりが丁寧に盛り込まれています。富田誠(田中圭)と稲葉麻美(北川景子)の結婚式のシーンがそうです。

原作にはない展開ですが、2人の幸せな姿にほっこりします。「スマホを落とすと、結婚出来るかも?」。すごい名言も飛び出しました。

2人のM

ダークウェブ上で、伝説とされるクラッカーM。Mの死体は、原作では、浦野が死体を埋めていた丹沢山中で見つかります。

映画では、浦野の証言から隠れ家にあった冷蔵庫の中から見つかります。Mの残虐さが伺えます。

原作で、浦野はMについてこうも言っています。「Mはアノニマスみたいなものだ」と。匿名を意味するアノニマス。その名で活動するハッカー集団もあります。

1人のMがいなくなっても新しいMが出現する。事件は連鎖し、サイバーテロには終わりがないということでしょうか。

映画オリジナルキャラ


(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会
映画版では、お笑い芸人が演じるキャラクターが、非常にいい味を出しています。

サイバー犯罪対策室の室長・三宅卓也(飯尾和樹)は、室長にも関わらずIT関連に疎く、スマホも使いこなせていないおじさんです。

IT用語飛び交うスピード感ある犯行の数々を、三宅室長の絶妙な間の悪さでクールダウンさせてくれます。

部下の野崎捜査官(ko-dai)との掛け合いは、起きているIT犯罪を分かりやすく解説してくれます。

浦野を見張る刑事・吉原宏樹(平子祐希)は、浦野に執拗な嫌がらせを繰り返します。そのクズ刑事っぷりに、浦野に同情すら覚えます。

その他にも、浦野が逃走の際に、警察の制服を盗まれる西刑事(アキラ100%)が登場。ブリーフ一丁で転がる西刑事の側には、シルバーのお盆が落ちていました。

美乃里はスマホを落としていた!

原作では、美乃里はスマホを落としていません。映画でも、スマホ乗っ取りの手口は、カフェの偽フリーWi-Fiへのアクセスからでした。

しかし、映画では事件と関係のない所で、美乃里はスマホを落としていました。事件が起こる5年前、加賀谷との出会いのシーンです。

やはり、富田(田中圭)が言っていたジンクスは本当だった!?スマホを落とすと好きな人と結婚できる!?

ラストシーン

原作では、逃亡を成功させた浦野から、加賀谷への電話で終了となりますが、映画では、アジアの町を歩く浦野の後ろ姿をスマホに映す、謎の人物が登場しています。

これは、またまた続編を匂わすエンディングと言えるのではないでしょうか。

小説では続編「スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス」が、すでに発売となっています。

「戦慄するメガロポリス」では、桐野(映画では加賀谷)と浦井(映画では浦野)の、国家を揺るがすサイバーテロ対決。

そして、桐野は父の死の真相に迫ることになります。そこにはなんと、兵頭刑事が絡んでいるのでした。

まとめ


(C)2020 映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会

日本中を震撼させた、志駕晃の衝撃作「スマホを落としただけなのに」シリーズ。待望の続編映画化『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』を、原作との違いを比較し紹介しました。

狙われたスマホから流出する個人情報。名前、住所、生年月日、勤務先、パスワード、秘密の写真、浮気、趣味嗜好すべてが暴かれます。

そして、スマホのカメラを通して、あなたのプライベートが覗かれているかもしれません。スマホを落としただけなのに。

次回の「永遠の未完成これ完成である」は…


(C)吉田修一/幻冬舎 (C)2020 映画「太陽は動かない」製作委員会

次回紹介する作品は、小説『太陽は動かない』です。

「怒り」「悪人」などで知られる吉田修一のスパイアクション小説「太陽は動かない」を、『海猿』『暗殺教室』の羽住英一郎監督が映画化。

謎の秘密組織に所属するエージェントは、心臓に爆弾が埋め込まれ、24時間ごとに死の危険が迫ります。

鷹野一彦(藤原竜也)は、人類の未来を決める次世代エネルギーの情報をめぐり、各国のエージェントと対決することに。

映画公開前に、原作のあらすじと、映画化で注目する点を紹介していきます。

【連載コラム】「永遠の未完成これ完成である」記事一覧はこちら



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