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『007/スカイフォール』ネタバレあらすじ感想と結末の解説評価。軍艦島での“ロケハン”もある諜報員と元諜報員の熾烈な争い

  • Writer :
  • 秋國まゆ

大人気スパイアクション映画「007」シリーズ第23作!

サム・メンデスが監督を務めた、2012年製作のアメリカ・イギリス合作の大人気スパイアクション映画『007/スカイフォール』。

世界各国のテロ組織に潜入している英国情報局秘密情報部「MI6」の諜報員を記録したハードディスクを奪っただけでなく、MI6本部を爆破した犯人と激突するMI6の諜報員ジェームズ・ボンドの姿とは、具体的にどんな姿だったのでしょうか。

ダニエル・クレイグが6代目ジェームズ・ボンドを演じる3作目の作品である、映画『007/スカイフォール』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

映画『007/スカイフォール』の作品情報


skyfall (C) 2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

【公開】
2012年(アメリカ・イギリス合作映画)

【原作】
イアン・フレミング

【監督】
サム・メンデス

【キャスト】
ダニエル・クレイグ、ハビエル・バルデム、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、ベレニス・マルロー、アルバート・フィニー、ベン・ウィショー、ジュディ・デンチ、ロリー・キニア、オーラ・ラパス、ヘレン・マックロリー、トニア・ソティロプールー

【作品概要】
『アメリカン・ビューティー』(1999)や『ジャーヘッド』(2005)などを手掛けるサム・メンデスが監督を務めた、アメリカ・イギリス合作のスパイアクション作品。

本作は前作『007/カジノ・ロワイヤル』(2006)と『007/慰めの報酬』(2009)の続編であり、「007」シリーズ第23作目です。

前作『007/カジノ・ロワイヤル』(2006)と『007/慰めの報酬』(2009)に引き続き、『ディファイアンス』(2008)のダニエル・クレイグが主演を務めています。

映画『007/スカイフォール』のあらすじとネタバレ


skyfall (C) 2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

「007(ダブルオーセブン。7つの番号を振られた00部署に所属するエージェント)」というコードネームを持つ英国情報局秘密情報部「MI6」の諜報員ジェームズ・ボンドは、新人諜報員イヴと一緒に、トルコである任務にあたっていました。

その任務とは、MI6の諜報員6人を殺害し、世界各国のテロ組織に潜入している全てのNATO(北大西洋条約機構)の諜報員の情報が収められたハードドライブを奪った男を捕まえることです。

ボンドはその男、フランス人傭兵パトリスを追跡し、貨物列車の上で格闘戦を繰り広げていきます。

イヴはパトリスを狙撃しようとしますが、2人が揉み合っているため、なかなか狙撃することが出来ません。それを聞いたMは、イヴに銃の発砲を命じます。

やむを得ず、イヴは銃を発砲。左肩に被弾したボンドは、トルコのヴァルダ鉄道橋から峡谷へ落下し、パトリスは逃亡を果たしました。

それから3ヶ月後、イギリス・ロンドン。行方不明となったボンドは公式に死亡が認定され、MI6の部長であるMは情報漏洩の責任を問われて、情報国防委員会の新委員長ギャレス・マロリーから引退を勧められます。

Mはその提案を拒絶し、自身の補佐を務めるMI6の幕僚主任ビル・タナーと共にMI6の本部に戻ろうとしたその時、本部がサイバー攻撃を受けました。

さらに本部が爆破され、MI6の職員6人が死亡、他にも多数の負傷者が出ました。そのニュースは、密かに僻地で過ごしていたボンドの元にも届きました。

ロンドンに戻ったボンドは、古い地下壕を利用したMI6の新本部を訪れ、00要員への復帰テストに臨みました。

しかし現場から離れていたせいか、ボンドの成績は惨憺たるものでした。それでもボンドは、何とか復帰テストに合格しました。

「負傷して引退するのは恥ではない、引き際が悪いのが恥だ」と、暗に引退を勧めるマロリーの意見を一蹴し、Mはボンドの職務復帰を承認しました。

マロリーが去った後、タナーはボンドとMに、ボンドの左肩に残っていた弾丸の破片の分析結果を伝えます。

「この弾丸は、軍隊仕様の劣化ウラン弾だ。直撃だったら死んでた」「希少で非常に高価だから使う者は限られていて、3人の男が所有している」

「そのうちの1人、パトリスは出身も居所も全て謎。まるで“ゴースト”だ」「イエメン大使の殺害事件でパトリスを追ってるCIAの友人によると、2日以内に奴は上海に現れるらしい」

それを聞いたMは、ボンドに「上海でパトリスを確保し、雇い主と諜報員のリストの所在を聞き出して」と命令を下しました。

ボンドは特務装備開発課「Q課」の新任課長であるQから、出国の書類とボンド専用の銃ワルサーPRK/S、無線送信機を受け取って、上海へ赴きます。


skyfall (C) 2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

任務には失敗したものの、パトリスの所持品にあったカジノのチップという手掛かりを得たボンドは、そのチップに刻まれたマカオへ向かうことにしました。

一方その頃、再びMのPCが何者かにハッキングされ、ハードドライブにあったNATO諜報員アンドリュー・サリーやナーズ・フセインら5人の身元が動画サイトに公表されてしまいました。

その動画の最後には、「毎週(NATOの諜報員を)5人ずつ公表する」という犯行予告が記されていました。このことを受け、Mはイヴをマカオに派遣し、ボンドに知らせました。

ですがイヴの任務はそれだけではなく、マカオに潜入し、再びボンドのサポートをすることこそ、彼女の本当の任務でした。

マカオのカジノに到着後、ボンドは上海で見かけたマカオの売春婦セヴリンと接触。セヴリンはボンドからパトリスを殺害した理由などを聞き出そうとするも、内心怯えていました。

そんなセヴリンに、ボンドは「(セヴリンを身請けした)ボスを殺すつもりがあるなら、君を助けよう」と言いました。

セヴリンと別れた直後、ボンドは彼女を監視していた3人の用心棒に襲われますが、イヴが助太刀に入ってくれたおかげで難なく撃退しました。

チップを換金して得た400万ユーロをイヴに渡した後、ボンドはセヴリンの船に乗り、彼女と共にセヴリンの雇い主がいる廃墟の島へ向かおうとします。

しかし廃墟の島へ着くより先に、ボンドは船上でセヴリンと共に囚われの身となってしまいました。

以下、『007/スカイフォール』ネタバレ・結末の記載がございます。『007/スカイフォール』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


skyfall (C) 2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

そして廃墟の島で、ボンドはセヴリンとパトリスの雇い主ラウル・シルヴァと対峙します。シルヴァは元MI6の諜報員であり、香港駐在時代のMの自慢の部下でした。

シルヴァはボンドが心身ともに現場勤務に不適格であったものの、Mがそれを隠し、自分の跡を追わせたことを明かしました。これに対しボンドは、「僕の趣味は“復活”かな」と言い、シルヴァの言葉を一笑に付します。

するとシルヴァはその言葉が気に食わなかったのか、セヴリンの頭の上に置かれた、酒が入ったグラスを的とした射撃ゲームをしようと言い出したのです。

その結果、シルヴァはセヴリンを射殺。直後、ボンドは一瞬の隙を突き、シルヴァのボディーガードを全員倒し、シルヴァを追い詰めます。

そこへボンドの無線発信機の信号を追ってきた増援が現れ、ボンドはシルヴァの確保に成功。シルヴァはMI6の新本部に連行され、拘束室に監禁されました。

Mと再会したシルヴァは、彼女を深く恨んでいることを明かしました。「俺は5ヶ月間、窒息しそうな密室で酷い拷問を受けたが、中国当局に何の情報も吐かず、あんたを守った」

「やがて俺は、Mに裏切られたのだと悟った」「残された道は一つしかなかった。左の奥歯に埋められた毒薬カプセルを使って自決を図った」

「内臓が焼けこげるような激痛が走ったものの、俺は死ななかった」「今、その理由が分かった。あんたに再び会うためだったんだって」

これに対し、Mは「あなたが爆破したMI6の本部にある殉死者銘板に、あなたの本名を刻ませたけど、あとで削らせるわ。それであなたの過去も未来も無になる」と言い、シルヴァを冷たく突き放します。

シルヴァの元から去った直後、Mはボンドにシルヴァの本名と、彼の過去を伝えました。

「シルヴァの本名はティアゴ・ロドリゲス」「優秀な諜報員だったが、勝手に対中国ハッカー行為をした」

「それが中国側にバレて、6人の部下が中国当局に逮捕された」「私は6人の部下と交換に、彼を切ったの」

そのせいでシルヴァはMを深く恨み、廃墟の島を拠点に、世界各地でサイバー犯罪を行うようになっていったのです。

Mはタナーと一緒に、自身の責任を問う審問会が開かれる、ロンドンのシティ・オブ・ウェストミンスター内にあるセントラル・ロンドン地区の1つ、ウェストミンスターへ向かいました。

そのMからシルヴァのPCを調べるよう命じられたボンドは、Qと一緒に彼のPCに入っているデータを解析しようとします。

しかしシルヴァのPCには、最高難度の暗号レベルでデータを守るシステム「オメガサイト」が仕組まれていたのです。

ボンドはそのシステムの解除パスワードが、閉鎖されたロンドンの地下鉄Mラインの古い駅「グランボロー・ロード」の「グランボロー」であると突き止めます。

しかしその直後、オメガサイトがMI6のシステムに侵入し、シルヴァの拘束が解かれ、まんまと逃げられてしまいました。

実はこれは、シルヴァが入念に練った計画でした。Q曰く、シルヴァはわざと逮捕され、ボンドたちMI6を自身のPCに誘導したと言います。

何故ならシルヴァは、本部が爆破され、MI6がこの地下壕に引っ越すことをあらかじめ予測していたからです。

ボンドはQの指示に従い、逃げたシルヴァを追跡。部下に助けられながら地下鉄に逃げ込んだシルヴァでしたが、ボンドに追いつかれてしまいます。

それでも余裕綽々といった様子のシルヴァ。何故ならボンドに追いつかれることを予測し、あらかじめ線路に爆弾を仕掛けておいたからです。

シルヴァが持つ無線の起爆装置により、爆弾が起爆し、爆発で開いた穴から、走行中の列車が落下。ボンドは危機一髪回避しましたが、シルヴァの姿を見失ってしまいました。

一方その頃、Mは審問会で機密情報を漏洩した責任を問われただけでなく、イギリスの政治家クレア・ダワー大臣から、MI6と00部署の解体まで言及されていました。

マロリーはMI6とMへの批判の言葉を並べるダワー大臣を制し、Mに発言を促します。するとMは、マロリーやダワー大臣たちにこう説きました。

「“諜報部員”や“00部署”は時代遅れだとあなた方はおっしゃいますが、私には地図に載らず国家でもない未知の敵の存在が見えます」

「顔も軍服も国旗もない、明確な形が見えない不透明な世界。その世界を覆う影と戦う組織が必要です」

「我々の無用論の前に、1つお答えください。ご自分が安全だという確信がおありですか?」

そこでMは、亡き夫が好きだった詩の中から、イギリスの詩人アルフレッド・テニスンの詩「ユリシリーズ」の言葉を引用し、自分の意志を伝えます。

「“かつて天と地を動かしたあの強さを我々は失った”」「“だが英雄的な心は、今も変わらずに持っている”」

「“時と運命に翻弄され弱くはなったが、意志は強く、戦い、求め、見いだし、屈服することはない”」

その直後、警官に扮したシルヴァとその部下たちが審問会の会場を襲撃。激しい銃撃戦が繰り広げられ、Mを護衛していたMI6の職員と警備員が次々と倒れ、マロリーも左肩に被弾してしまいました。

間一髪のところで駆けつけたボンドは、マロリーやイヴと共に応戦しつつ、消火器を撃ってダワー大臣たちを会場から脱出させます。


skyfall (C) 2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

煙のせいでMやボンドたちの姿が見えなくなってしまい、シルヴァたちはやむを得ず撤退。それを見たボンドは、撤退したシルヴァを誘き寄せるための餌として、Mを公用車で連れ去りました。

その途中、ボンドは公用車から自身が運転する車アストンマーティン・D85、通称「ボンド・カー」に乗り換え、スコットランド・グレンコウの荒野にある、今は誰も住んでいない自身の生家「スカイフォール」へ向かいます。

Qはボンドからの指示により、スカイフォールまでの道に電子的に跡を残していきました。

そしてタナーと共に、どうやってシルヴァを誘い込むか手段を講じているQの前に、マロリーが登場。

マロリーはボンドの目論見を見抜いた上で、それを黙認し、Qたちに「奴の車を誘導し高速A9に乗せ、防犯カメラで確認しながら行方を追え」と指示しました。

「スカイフォール」に到着後、ボンドとMはボンド家の猟場管理人キンケイドの協力のもと、ありあわせの材料で作った罠と、採石場に残っていたダイナマイトを家中に仕掛け、シルヴァが来るのを待ちます。

やがてシルヴァが送り込んだ彼の手下たちが襲来。ボンドたち3人はこれを撃退しましたが、Mが撃たれ重傷を負ってしまいました。

するとそこへ、シルヴァ本人が手下たちを引き連れ、ヘリに乗って襲撃。ボンドはMとキンケイドを、「スカイフォール」から離れた猟場へと繋がるトンネルに逃がします。

そこは昔、両親に死なれたボンドが2日間、隠れていた場所でした。ヘリから降りたシルヴァは、「スカイフォール」に手榴弾を放り投げ、隠れているボンドを炙り出そうとします。

さらにシルヴァは、ヘリに残った手下に合図を送り、ボンド・カーを破壊。愛車が破壊されたところを目の当たりにしたボンドは、生まれ育った「スカイフォール」をガスボンベとダイナマイトで爆破し、ヘリとシルヴァの手下の大半を撃退します。

その前にMとキンケイドは「スカイフォール」から無事脱出。その姿を見つけたシルヴァは、手下2人にボンドを始末するよう命じ、Mを殺しに向かいました。

トンネルを出たボンドは、シルヴァの手下を倒しつつ、Mたちの元へ急ぎます。しかしシルヴァに行く手を阻まれ、ボンドは必死に抵抗するも、シルヴァの手下と共に凍った湖の中へと消えていきました。

ボンドの両親が眠る墓地がある礼拝堂に辿り着いたシルヴァは、Mが負傷していることを知ると狼狽し、彼女に銃を突きつけ、共に死ぬことを強要します。

そこへ間一髪のところで駆けつけたボンドが、シルヴァを目掛けてナイフを投擲し、彼に止めを刺しました。

しかしMが負った傷は深く、助かる見込みはもうありませんでした。「私は1つだけ正しかった」と呟くと、Mはボンドの腕の中で静かに息を引き取りました。

Mの葬儀後、イヴはボンドに現場に復帰するのではなく、MI6の本部勤務となったことを告げ、Mの遺品を手渡しました。それはMのデスクの上に飾られていた、英国の国旗を纏ったブルドックのおもちゃでした。

さらにイヴは、ボンドに自身の本名「イヴ・マネーペニー」を明かし、改めて自己紹介をしました。

新たなMとなったマロリーは次の極秘指令を下し、ボンドは「喜んで」と受諾しました。

映画『007/スカイフォール』の感想と評価


skyfall (C) 2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

MI6の諜報員同士の戦い

作中では、「007」というコードネームを持つMI6の諜報員ジェームズ・ボンドと、Mへの深い恨みの念を抱く元MI6の諜報員シルヴァが熾烈な戦いを繰り広げていきます。

トルコでの任務で負傷し、そのせいで心身ともに衰えてしまったとはいえ、ボンドは現役のMI6の諜報員。シルヴァや彼の手下たちに引けを取らない強さと頭脳があります。

対してシルヴァは、情報戦や心理戦に長けていました。MI6の本部が地下壕に引っ越すことも、自分のPCに入ったデータを調べられることも、逃げた先でボンドに追い詰められることも全て織り込み済みだったなんて、敵ながらあっぱれです。

ボンドとシルヴァ、両者一歩も譲らない彼らの戦いはとても迫力があり、また予測不可能な展開が続くため、画面から一切目が離せないほどハラハラドキドキさせられます。

Mの死


skyfall (C) 2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

MはMI6の香港支部に駐在していた時、対中国ハッカー行為をして中国当局に捕まったシルヴァを見捨てました。しかしそれは、他に捕まった6人の部下を助けるためでした。

そのせいでシルヴァから深く恨まれ、MI6の本部や職員を失う羽目になってしまったM。ですが、シルヴァが中国当局に捕まり拷問されたのは、彼の自業自得であり、単なる逆恨みでしかありません。

シルヴァに恨み節を言われた時、Mは毅然とした態度で彼を冷たく突き放しましたが、内心自分のせいで部下を傷つけてしまったと悔やんでいました。

Mが死の間際に呟いた「私は1つだけ正しかった」とは、誤った選択ばかりして多くの犠牲を出してきたMが最後に下した選択、「現場勤務に不適格なボンドを現場復帰させた」のは正しかったという意味ではないかと考察できます。

そんなMの死は衝撃的な場面であり、また彼女を敬愛していたボンドたちの悲しみが画面越しに伝わってくる、とても悲しい場面です。

まとめ


skyfall (C) 2012 Danjaq, LLC, United Artists Corporation, Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.

「007」というコードネームを持つMI6の諜報員ジェームズ・ボンドが、敬愛するMに恨みを抱く元MI6の諜報員と熾烈な戦いを繰り広げていく、アメリカ・イギリス合作のスパイアクション作品でした。

物語の序盤、イヴの誤射によりボンドがトルコのヴァルダ鉄道橋から峡谷へ落下した場面は、物語開始早々にボンドが死んでしまうのかとヒヤヒヤさせられます。

ですが、さすがいくつもの死線を潜り抜けてきた男。死んだかと思われたボンドの傷は、肋骨4本折れ、致命的ではない内臓の損傷を負っただけでした。

本作では、トルコ・上海・マカオ・スコットランドで繰り広げられる激闘の数々のほか、これまで深く踏み込まれることのなかったボンドの過去や出自に触れる内容が描かれているため、ボンドファンにはぜひ観て欲しい作品です。

また本作は、長崎県の軍艦島でロケハンが行われましたが、安全性を考慮して軍艦島でのロケ撮影は行わず、実際には端島でのロケハンで撮影された写真をもとに、ロンドン郊外にセットを建造し撮影されました。

ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドの過去と出自が明かされる、ハラハラドキドキするスパイアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。

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