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Entry 2021/05/24
Update

映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』ネタバレあらすじ感想とラスト結末の解説。ゾンビによる仲間たちの死と強盗計画の裏にあるタナカの思惑|Netflix映画おすすめ40

  • Writer :
  • 秋國まゆ

連載コラム「シネマダイバー推薦のNetflix映画おすすめ」第40回

2021年5月21日(金)にNetflixで配信された、アメリカのゾンビアクション・アドベンチャー映画、『アーミー・オブ・ザ・デッド』。

大量のゾンビで埋め尽くされたラスベガスに、究極の一獲千金を狙って足を踏み入れた傭兵集団の姿とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。

ザック・スナイダー監督が、ラスベガス地下の巨大金庫に眠る大金を狙う命知らずな傭兵集団と、屈強で俊敏なゾンビたちとの死闘を描いたゾンビアクション・アドベンチャー映画、『アーミー・オブ・ザ・デッド』のネタバレあらすじと作品情報をご紹介いたします。

【連載コラム】「Netflix映画おすすめ」記事一覧はこちら

映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』の作品情報


Netflix映画「アーミー・オブ・ザ・デッド」

【公開】
2021年(アメリカ映画)

【脚本】
シェイ・ハッテン、ザック・スナイダー、ジョビー・ハロルド

【原作・監督】
ザック・スナイダー

【キャスト】
デイヴ・バウティスタ、エラ・パーネル、アナ・デ・ラ・レゲラ、ギャレット・ディラハント、ラウル・カスティーロ、オマリ・ハードウィック、ティグ・ノタロ、ノラ・アルネゼデール、マティアス・シュヴァイクホファー、コリン・ジョーンズ、テオ・ロッシ、ヒューマ・クレシ、真田広之、マイケル・キャシディ、アテナ・ペランプル、リチャード・セトロン

【作品概要】
ジャスティス・リーグ』(2017)や「ワンダーウーマン」シリーズ、『スーサイド・スクワッド』(2016)などのDCコミックス作品と、『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004)や「300 スリーハンドレッド」シリーズなどを手掛けるザック・スナイダー監督が原作を書いた、アメリカのゾンビアクション・アドベンチャー作品です。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのデイブ・バウティスタが主演を務め、『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)『モータルコンバット』(2021)の真田広之や、『100日間のシンプルライフ』(2020)のマティアス・シュバイクホファーら豪華キャスト陣が出演しています。

映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』のあらすじとネタバレ


Netflix映画「アーミー・オブ・ザ・デッド」

ネバダ州の砂漠地帯。アメリカ軍はエリア51(ネバダ州レイチェルに位置する、アメリカ空軍ネリス試験訓練場内の一地区のこと)から、未知の生物を載せたコンテナを輸送していました。

しかし、気が散っていた新婚夫婦が運転する車とアメリカ軍の車が衝突事故を起こし、地面に投げ出されたコンテナから超人的なゾンビが解き放たれてしまい、その場にいた兵士が次々と襲われてしまいます。

超人的なゾンビと、そのゾンビに噛まれてゾンビ化した兵士2人がラスベガスへ向かい、あっという間にラスベガスは大量のゾンビに埋め尽くされてしまうのです。

大量のゾンビが埋め尽くされたラスベガス。そこではアメリカ軍と、傭兵のスコット・ウォードとその仲間のマリア・クルスとヴァンデルローエ、生き残った市民がゾンビと死闘を繰り広げていました。

死闘の末、スコットたちは地上で戦ったアメリカ兵と、娘を守ろうと戦っていた女性市民による犠牲のもと、積み上げたコンテナを使ってラスベガスを封鎖します。

ゾンビたちから逃れたスコットたちと市民は、コンテナのそばに設けた隔離キャンプで、それぞれボランティアから支援を受けながら細々と暮らしていました。

人喰いゾンビから国防長官を救い出し、自由勲章を受章したスコットは、隔離キャンプ内にあるハンバーガー屋で働き、静かに暮らしていました。

そんなスコットの元へ、ブライ・タナカと名乗る男がSPを伴って現れ、ある仕事を依頼します。

「大統領がラスベガスへ核爆弾を投下させるまでの96時間。アメリカ軍が隔離区域から駐留中の部隊を撤退し、ラスベガスの警備が手薄になる。

その間にチームを編成し、ラスベガスのストリップクラブ“ラスベガスストリップ”の金庫に眠る、非課税の現金2億ドルを盗ってきて欲しい。

その見返りとして、君とそのチームには5000万ドルをあげよう」と。

その夜、スコットは愛娘のケイトと不仲になった原因、ゾンビに感染した最愛の妻を殺した日のことを、悪夢として思い出していました。

夜が明けた頃、スコットはまず、信頼できるマリアと哲学修士号を持つヴァンデローエに声をかけ、3人で1500万ドルずつ山分けすることを条件にチームを組みます。

そしてスコットとマリアは、ヘリの操縦士マリアンヌ・ピーターズに200万ドル、ゾンビをハントする動画を配信するギャングのマイキー・グーズマンとその仲間のチェンバーズとデイモンに50万ドル。

鍵師のルドウィック・ディーターに25万ドル山分けすることを条件に、仲間に引き入れました。

スコットが率いるチーム、即席の傭兵団は、依頼者のタナカから具体的な仕事内容を皆で聞くことにしました。

「ターゲットは飛行禁止区域にあるホテル“ベガスブライ”。そこの北タワーの屋上に、置き去りにされた救急ヘリがある」

そう言うタナカの話を遮ったのは、ディーターです。ディーターとチェンバーズは、スコットたちと違ってゾンビと戦った経験がありません。

そんなディーターたちに、スコットは淡々と「ゾンビを殺すなら、奴らの脳天を狙うんだ」と教えます。

タナカはスコットの説明が終わった後、気を取り直して自分が考案した作戦を告げました。

「ベガスブライには、1Fのカジノフロアに発電機が、ラスベガスストリップの金庫前には致死性がない複数のトラップがある。

金庫の扉を開けるには、ランダムで開錠方法が変わる4つのダイヤルを、カチッと音が鳴るまで回して探るしかない。

その間に壊れているであろう救急ヘリを修理し、燃料を満タンにしておく。鍵師が金庫を破った後は、2億ドルを鞄に詰め込んでヘリで脱出するだけだ。」

ゾンビと戦うことに現実味を帯びて、怖気づいてしまったデイモンは辞退。

代わりに、タナカの警備責任者でカジノ経験があるマーティンと、隔離されたラスベガスへの潜入方法を知る案内人、通称「コヨーテ」と呼ばれるリリー・ノラ・アルネゼデールが仲間に加入しました。

リリーをスコットに紹介した、隔離キャンプでボランティアをしているケイトは、自分が面倒をみている子供の母親ギータがいなくなったことを知ります。

実はギータは、お金に困っている女性2人と一緒にリリーに案内してもらい、子供たちのために隔離生活から脱却しようと、カジノのスロットのお金を盗もうとしていたのです。

ケイトはギータを置き去りにしたのかとリリーを責め、彼女を殴った後、スコットに自分も同行すると志願。

スコットは当然反対しましたが、頑なにギータを助けると言って聞かないケイトに根負けし、絶対に自分から離れないことを条件に、仲間に加えることにしました。

そこでリリーは、隔離区域で女性にセクハラやパワハラをしている、隔離キャンプの衛兵バート・カミングスを仲間に入れようと提案します。


Netflix映画「アーミー・オブ・ザ・デッド」

武器の扱い方に詳しいヴァンデルローエから、ディーターが戦い方を教わった後、リリーの案内でラスベガスへ突入を開始。

アメリカ軍による度重なる空爆と、ゾンビとの死闘によって荒廃したラスベガス。

そこでスコットたちが目にしたのは、太陽光を浴びて干からびたゾンビの死体の山と、隔離区域を縄張りとしている、「ヴァレンタイン」と呼ばれるゾンビ化した1頭の虎の姿でした。

スコットたちは物陰にすかさず隠れ、ヴァレンタインをやり過ごした後、ゾンビの王国となったラスベガスに詳しいリリーに説明を求めました。

リリー曰く、突然変異したゾンビ「ザ・ブライド」と呼ばれる女王と、彼女に噛まれて屈強で俊敏なゾンビに生まれ変わった、「アルファゾンビ」がラスベガスを縄張りにしていました。

ザ・ブライドとアルファゾンビの王「ゼウス」と、彼らに付き従うアルファゾンビとヴァレンタインは組織化し、ラスベガス内のホテル「オリンパス・ホテル」を根城にしています。

そんなザ・ブライトたちの巣窟を歩き回るには、彼女たちに捧げる貢ぎ物が必要なのです。

リリーはその貢ぎ物、悪く言えばゾンビたちへの生贄に捧げたのは、前々から不満を抱いていたカミングスでした。

カミングスは必死にスコットたちに助けを求めましたが、リリーによって両手を縛られた状態で放置され、そのまま現れたザ・ブライトに拉致されました。

一方、認識票を首からぶら下げ、棒状のものを武器として持つゼウスは、ザ・ブライトからカミングスを取り上げます。

ゼウスはカミングスに腕に噛みつき、咆哮をあげた後、カミングスを他のアルファゾンビたちにどこかへ連れて行くよう指示しました。

同時刻。アルファゾンビとの無駄な戦闘を避けるべく、スコットたちは冬眠中のゾンビがいる暗い建物内へ侵入。

冬眠中のゾンビたちは、触れたり光を目に当ててしまったりすると起きてしまいます。

そのため、スコットたちは自分たちの足元だけを懐中電灯で照らしながら、慎重に歩いていくことにしました。

しかし、チェンバーズに疑いの目を向けられたマーティンは、一番後方にいる彼女にゾンビを差し向けるべく、わざとペンライトを地面に置いて立ち去ります。

チェンバーズはそれを取るためにしゃがみ、立ち上がろうとした際に冬眠中のゾンビと接触。

次々と冬眠中のゾンビたちが目覚めていき、チェンバーズは持っていたマシンガンを手に、有無を言わさずゾンビの集団と1人で戦わなければならなくなってしまうのです。

先にスコットたちと合流したマーティンは、チェンバーズが発する銃声で目覚めたゾンビたちと戦うスコットたちの目を盗み、彼女がいる部屋を封鎖。

閉じ込められてしまったチェンバーズでしたが、何とか生き延びて通路側の窓から脱出し、偶然そこにいたグーズマンと合流しようとします。

しかし、あと一歩のところでゾンビたちに捕まってしまい、噛まれたチェンバーズは、グーズマンに自分ごとゾンビを殺すよう指示しました。

グーズマンは葛藤の末、涙を堪えながらチェンバーズが背負っていた燃料タンク目掛けて銃を発砲。それによって辺り一帯は火の海と化しました。

以下、『アーミー・オブ・ザ・デッド』ネタバレ・結末の記載がございます。『アーミー・オブ・ザ・デッド』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


Netflix映画「アーミー・オブ・ザ・デッド」2021年独占配信予定

チェンバーズの命を引き換えに、無事建物内から脱出し、目的のホテルに到着したスコットたち。

彼らは1Fのカジノフロアに置かれた台の上に、自分たちが持ってるのと同じ金庫の設計図があるのを見つけ、「タナカは自分たちの他に、別のチームを金庫破りに送り込んでいたのではないか」と推測しました。

タナカやマーティンへの疑惑が浮上する中、スコットはとりあえず、チームの皆と任務達成のための役割分担を決めました。

発電機の発見を担当する、スコットとケイト。スコットは妻を殺したことをケイトに詫びますが、彼女が口利かない理由はそれではありません。

ケイトが長年、スコットと口利かないのは、「母親を殺した後ろめたさから自分の元を去り、1人にさせたことへの恨み」でした。

スコットたちのおかげで、ホテル内の照明が全て点灯。その中で、金庫破りとトラップ処理を担当するヴァンデルローヌ・ディーター・グーズマンは、生け捕りにしたゾンビを使ってトラップを処理します。

その際、ヴァンデルローヌたちは金庫前の扉に凭れかかる3つの白骨体が、スコット・クルス・ピーターズが身に着けている装飾品を持っていることを発見。

そのことが気になりつつも、ヴァンデルローヌとディーターは金庫破りへ、グーズマンはカジノフロアへそれぞれ向かいます。

ピーターズはクルスの護衛のもと、無事屋上に辿り着きましたが、肝心の救急ヘリは想像以上にオンボロであったため、修理に手間取っていました。

一方、ホテル外の警備を担当するマーティンとリリーは、わざと騒ぎを起こしてザ・ブライトを呼び寄せ、網鉄砲で拘束します。

マーティンは拘束したザ・ブライトの首を刎ね、生首を鞄の中へ詰め込みながら、約束と違うと抗議するリリーにこう告げました。

「どこかの誰かが、このゾンビを大量生産し、独自のゾンビ軍団を作れるんだとよ。政府にとっても俺のボス(タナカ)にとっても、血液よりもザ・ブライトの生首が必要なんだ」

マーティンたちがホテルに戻った後、オリンパス・ホテルで拉致したギータたちを殺そうとしていたゼウスが、ザ・ブライドの死に際の叫びを聞いて現場に駆けつけます。

ゼウスは首のないザ・ブライドの遺体と、彼女の腹の中にいた赤ん坊の死体から、彼女が人間に殺されたと悟って、怒りと悲しみが入り混じった叫びをあげていました。

同時刻、スコットたちはカジノフロアにあったテレビで、衝撃的なニュースが報道されていることを知りました。

「大統領はアメリカの独立記念日に、核爆弾をラスベガスに投下する予定でしたが、人道支援団体による強い反発によって延期。

このまま無期限に延期されることを避けるため、政府と話し合った結果、予定より24時間早めて核爆弾を投下することを決定しました」

核爆弾投下まで残り1時間20分。スコットたちは急いで金庫から金を奪取しようと、ヴァンデルローエたちと合流します。

しかし、集中して作業していたディーターにスコットが話しかけたことで、最初からやり直しとなってしまい、さらに30分開錠にかかる羽目に…。

それから30分前後、ディーターの懸命な作業によって金庫が破られ、スコットたちは無事2億ドルの奪取に成功。

急いで屋上へ向かおうとしていたその道中、スコットはクルスから愛の告白を受けます。

愛する人の役に立ちたくてここまでついてきたと言うクルスに対し、スコットが答えかけた時、彼はそばにいたはずのケイトの不在に気づきます。

実はケイトは、通路の通気口を使って脱出し、ギータの救出のために単独でオリンパス・ホテルへ向かったのです。

そんなケイトの救出に、スコットとクルスが向かおうとしたその瞬間、ケイトとすれ違いでここへ襲撃しに来たゾンビの群れがエレベーターから出現。

クルスはゾンビに首の骨を折られて絶命し、マーティンの裏切りによって通気口から脱出できなくなったスコット・リリー・グーズマンは、別ルートから屋上を目指すことに。

金庫前に取り残されてしまったヴァンデルローヌとディーターは、遅れて現れたゼウスと遭遇します。

ヴァンデルローヌはディーターを守るため、必死に脳天目掛けて銃を発砲しますが、ゼウスの脳天を覆った骨の防具のせいで利かず、彼に嚙まれ殺されそうになるのです。

そんなヴァンデルローヌを守るため、ディーターは彼を金庫内に閉じ込め、代わりに自分の命をゼウスに捧げました。

その頃、一足先にホテルから脱出したマーティンは、入口を見張っていたヴァレンタインに遭遇し、嬲り殺しにされていました。


Netflix映画「アーミー・オブ・ザ・デッド」

カジノフロアに到着したスコットたちは、ゾンビ集団と戦いつつ別のエレベーターへ向かい、屋上にいるピーターズと合流しようとしました。

しかしその道中、ゾンビに噛まれたグーズマンが、2人を守るために自爆を決行。カジノフロアはゾンビ集団と彼を巻き込んだ大規模な爆発が発生します。

屋上に到着後、何とか修理させた救急ヘリを操縦するピーターズと、無事合流できたスコットたち。しかしそこへ、ゼウスが駆けつけます。

リリーはスコットたちを逃がすため、マーティンの鞄から自分の鞄にすり替えておいたザ・ブライドの生首を取り出し、人質に取りました。

それは何だと糾弾するスコットに対し、リリーは「ゾンビの血液サンプルの採取に協力すれば、隔離キャンプの皆を解放するとマーティンに言われた」と打ち明けます。

リリーがゼウスの注意を引き付けている隙に、スコットは救急ヘリに乗り込むことに成功。

しかしその直後、ザ・ブライドと何か目配せしたゼウスは、持っていた棒状のようなものを投擲してリリーを串刺しにし、愛するザ・ブライドを取り返そうとします。

それよりも先に、リリーは最後の力を振り絞って、屋上からザ・ブライドの生首を落とし粉砕させます。

それに絶叫するゼウスを尻目に、スコットとピーターズはホテルから脱出し、オリンパス・ホテルへ急行しました。

一方、オリンパス・ホテル内。ケイトはギータともう1人の女性ケイティの救出に成功。

もう1人女性がいましたが、それはケイトが来るより前に、ゼウスがどこかに連れ去ってしまったためいません。

そんなケイトたちの背後から、アルファゾンビ化したカミングスが現れ、ケイティを殺害。

ケイトは持っていた銃を使って、カミングスやゼウスが引き連れてきたゾンビ集団を殺しますが、ついに弾切れに…。

そこへ、非常階段から駆けつけたスコットが現れ、ケイトを襲おうとしていたゼウス目掛けて、グレネードランチャーを投げて一緒に逃げます。

ゼウスは屋上へ行き、ピーターズが操縦する救急ヘリで脱出しようとするスコットたちを追いかけ、救急ヘリに飛び乗ってスコットを襲いました。

スコットとゼウスによる死闘の際、彼がゼウス目掛けて発砲した銃弾が、誤ってピーターズに被弾。

それでも彼女は、ラスベガスや隔離キャンプを超え、砂漠地帯まで飛行させます。その間、スコットは自分に嚙みついたゼウスの晒された脳天目掛けて銃を発砲。

スコットがゼウスを殺した直後、既に住民が避難済みの隔離キャンプを含め、ラスベガスに核爆弾が投下。

その爆風によって救急ヘリは墜落し、ピーターズとギータが死亡、スコットは瀕死状態に陥ってしまいます。

スコットは最期に、ケイトにギータの子供を助ける分の札束を渡し、彼女と話し合い和解しました。

ケイトは愛する父親が、アルファゾンビと化したその時、彼の脳天を銃で撃って殺害。悔しさで地面を叩く彼女は、その後駆けつけた軍の救難ヘリに救出されました。

死の灰が舞い散るラスベガスから脱出したヴァンデルローエが、ユタ州の空港で金庫から奪った大金で個人飛行機を買収。

しかしヴァンデルローエは、既にアルファゾンビとして感染しており、そんな彼を乗せた個人飛行機がメキシコシティへ飛び立つところで、物語は幕を閉じました。

映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』の感想と評価


Netflix映画「アーミー・オブ・ザ・デッド」

犠牲になった仲間たちの死

一攫千金を狙って、ラスベガスのストリップクラブの金庫に眠る2億ドルを狙う強盗計画を実行するスコットたち10人。

カミングスと裏切り者のマーティンの死は、悪者らしく制裁が下ったと思えばスカッとしますが、それ以外の仲間たちの死は、本当に辛く悲しい場面ばかりです。

仲間のグーズマンと合流できるかと思いきや、あと一歩のところでチェンバーズがゾンビ集団に嬲り殺されていく姿。そんな彼女を泣く泣く殺さなきゃいけなかったグーズマンの姿は、観ているこちらまで胸が痛くなります。

特に悲惨な死を遂げたのが、スコットへ愛の告白をした直後に殺されたクルスと、娘と和解した直後にゾンビ化したスコットです。

2人の浮かばれない気持ちを考えると、その死に思わず愕然し、号泣するほど泣きたくなります。

強盗計画の裏に隠されたタナカたちの計画

実はタナカや政府は、独自のゾンビ集団を作るために、ラスベガスにいるザ・ブライドの血液を欲していたのです。

リリーは事前に、マーティンからその計画を聞いていましたが、ザ・ブライドの血液ごと生首を手に入れた彼によって、物語の終盤で裏切られてしまいます。

カジノフロアにあった金庫の設計図、スコットたちが身につけている物と同じ装飾品を身につけた白骨体。

これらを見る限り、スコットたちが推測したように、タナカたちはゾンビと戦った経験がある誰かを、このラスベガスに送り込んだことが考えられます。

そこまでしてアルファゾンビの血液を、ゾンビ集団を作るサンプルとして欲したタナカたちは、アメリカ軍に頼んで自分たちの研究所に運びたかったのでしょう。

しかしその計画は、予想外の事故によって頓挫し、仕方なくラスベガスに潜伏するゾンビの血液採取を目的に、強盗計画をスコットたち傭兵団に持ち掛けられたのです。

ところが、スコットたちの活躍によってその計画も頓挫。タナカたち悪者の計画を食い止められたことに、観ているこっちまで安心します。

まとめ


Netflix映画「アーミー・オブ・ザ・デッド」

一攫千金を狙って強盗計画を実行するスコットたち即席の傭兵団が、知能があり強靭で俊敏なアルファゾンビと死闘を繰り広げる、アメリカのゾンビアクション・アドベンチャー作品でした。

その強盗計画の裏には、タナカと政府による、独自のゾンビ集団を作るために必要な、ゾンビの血液を採取するという恐ろしい計画が隠されていました。

それを見抜いたスコットたちが、決死の覚悟で挑み計画を阻止したことは、観ているこちらまで嬉しくなります。

ただ、白骨体の謎と、アルファゾンビに感染したヴァンデルローヌが今後どうなるのかは、劇中で明らかになっていません。

もしかしたら、『アーミー・オブ・ザ・デッド』の続編に向けた伏線なのかもしれないと考えると、期待に胸が膨らみます。

タナカや政府のゾンビ集団創設計画を阻止するべく、命懸けで強盗計画に挑んだ傭兵団とアルフェゾンビの死闘が繰り広げられる、ゾンビアクション・アドベンチャー映画が観たい人には、とてもオススメな作品です。

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