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映画『君がいる、いた、そんな時。』舞台挨拶イベント。ロケ地広島にて迫田公介監督・坂本いろはが語る公開への喜び

  • Writer :
  • 桂伸也

映画『君がいる、いた、そんな時。』は2020年6月13日(土)より、新宿K’s cinemaほか全国にて順次公開中!

心の奥底に大きな影を持つもの同士の心の触れ合いを通して、人との出会いの大切さを描いた映画『君がいる、いた、そんな時。』

(C)Cinemarche

この作品を手掛けた迫田公介監督とメインキャラクターを務めた坂本いろはが、2020年6月21日(日)に広島の映画館・呉ポポロシアターにて行われた映画公開後の舞台挨拶イベントに登壇しました。

本記事ではその舞台挨拶イベントの模様をお届けします。

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映画『君がいる、いた、そんな時。』舞台挨拶リポート


(C)︎Cinemarche

2020年6月21日(日)に広島の呉ポポロシアターでおこなわれた、映画『君がいる、いた、そんな時。』の公開後舞台挨拶。本作のメインキャストの一人である坂本いろは、そして監督・脚本を手掛けた迫田公介監督が登壇しました。

昨今の新型コロナウィルスによる影響が冷めやらぬ中、本作は緊急事態宣言・解除後の5月29日にこの呉ポポロシアターで先行上映を行なったのち、全国での順次公開が始まりました。またこれまでの舞台挨拶イベントでは密集を避けることを考慮し、東京で開催の予告なしで一回のみ実施。今回の呉ポポロシアターで行われたイベントも、広島において初の実施となりました。なお同日には横川シネマでも、迫田監督と作品に出演した俳優・末武太による舞台挨拶が実施されました。

それでもずっと言いたかった言葉

(C)Cinemarche

作品PRの展開もままならない中での厳しい劇場公開となったこともあり、迫田監督は劇場公開が始まるその日まで「とてもこの映画を気に入っているし、とても観てもらいたい」という自身の思いを人々に伝えることすら躊躇していたことを明かします。

しかし迫田監督は、今回のイベントの前日にあたる20日、本作の上映が決定されている大阪・テアトル梅田の公式ツイッターアカウントにて「街に出かけませんか?映画を見に行きませんか?」というメッセージがツイートされているのを見つけ「すごく嬉しかった」と回想。「ずっと言いたかったんです、”この映画を観てほしい”って……」と感極まり、言葉を詰まらせました。そしてその姿に、会場に訪れた観客たちは惜しみない拍手を送りました。

イベントだからこそ伝わるもの

(C)Cinemarche

坂本もまた、本作の劇場公開を心配していたことを明かしつつ「今ここに立っていることをすごく嬉しく思います。まだまだ安心できる状況ではないけど、この映画でみなさんが元気になってもらえたら嬉しいと思います」と映画の劇場公開が実現できたことへの喜びを露わにしました。

一方で、作中での優れた演技力によって高い評価を得ながらも現在はまだ中学生である坂本は、迫田監督から撮影での思い出を尋ねられると「監督がアイスをおごってくれたことです!」というかわいらしい答えで笑いを誘ったり、学校ではテニス部に所属しておりその素振りを披露するなど、会場に和やかな雰囲気を呼び込んでいました。

また舞台挨拶後に行われた来場者に向けてのサイン会では、坂本は多くの観客から「(演技が)良かったよ」「広島国際映画祭の時も来たんだよ」「今後の活躍を期待しています」といった声を受け、サイン会終了後には「多くの声をいただけたことが嬉しかった」「実際に観覧者からの感想を直接受けるという体験は新鮮に感じられた」と語りました。

自身の映画への思いを改めて実感

(C)Cinemarche

映画『君がいる、いた、そんな時。』の劇場公開にあたって直面した新型コロナウィルスの影響にについて尋ねられると、迫田監督は「そもそも映画を観せると言う行為は大変で、怖いこと」「そして今の状況の中では、映画は“不要不急”かもしれない」「ですが、そもそも映画は、人から時間をいただいて、お金をいただいて観ていただくというハードルがある。だからこそ、常に映画は全身全霊で作っていかなきゃいけないものだと再確認できました。」と自身の信念を明かしました。

また迫田監督は、今回の大変な社会状況の中で映画に携わり続けたことで、「もともと映画は人々の生活から生まれたものであり、僕らの生活や社会によって映画は存在している」と再確認。そして「僕の中で、実はそういった思いは公開前も後も全く変わっていないんです。そのことにちゃんと気づけてよかったと思います」と自身の思いを貫いたことを、しみじみと振り返りました。

映画『君がいる、いた、そんな時。』の作品情報

【公開】
2020年(日本映画)

【監督・脚本・プロデューサー】
迫田公介

【キャスト】
マサマヨール忠、坂本いろは、小島藤子、阪田マサノブ、おだしずえ、末武太、アイリン・サノ、横山雄二

【作品概要】
中編『父の愛人』(2012)を手掛けた迫田公介が企画・脚本・プロデューサー・監督を担当、監督の出身地である広島県呉市で撮影された初長編作品。日本人の父とフィリピン人の母を持つゆえにいじめに遭うハーフの少年と、クラスではのけ者にされながらも小学校の校内放送に情熱を燃やす少年との友情を、図書室の司書を務める女性との交流を絡めて描きます。

主人公・岸本正哉を演じるのはマサマヨール忠。また放送室の少年・香山涼太役を坂本いろはが担当。いずれも演技初経験で、坂本は撮影がおこなわれた地元・呉市よりオーディションでキャストに選ばれました。また図書室の司書教諭を務める女性・山崎祥子役には『馬の骨』(2018)などに出演した小島藤子。他にもRCC(中国放送)アナウンサーにして映画監督の横山雄二、地元オーディションで選ばれたアイリン・サノらが出演。

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映画『君がいる、いた、そんな時。』のあらすじ


(C)とび級プログラム

自身がフィリピン人と日本人の間に生まれたハーフであることをからかわれ、いじめに遭い早くも人生に失望している小学6年生の正哉。そんな彼は図書室で司書を務めている新任教諭の祥子との、他愛のない話だけを心のよりどころとして、毎日を過ごしていました。

一方で同じ学内には、正哉のクラスメイトで放送室に入り浸り、そこで「DJカヤマ」を名乗って校内放送に情熱を燃やす、クラスでは空回り気味な少年・涼太がいました。彼は正哉がハーフであることから「正哉は英語がしゃべれる」と思い込みなにかと正哉にまとわりつき、いつしか図書室の正哉と祥子との関係の中に入り込んでいました。

ある日、涼太は正哉が話したひらめきでとんでもない企画を発案し、二人を巻き込んで特別放送の実現に乗り出します。いやいや付き合わされる正哉と興味津々の祥子。彼らとの日々を送る中、涼太はある日祥子の一つの秘密を知ってしまうのでした……。

まとめ


(C)︎Cinemarche

2020年6月21日(日)に広島・呉ポポロシアターにて開催された、映画『君がいる、いた、そんな時。』公開後舞台挨拶イベントの模様をお届けしました。

非常事態宣言の解除後、自粛制限の緩和後とはいえ、いまだ新型コロナウィルスの脅威が収まらない現在。呉ポポロシアターのある商店街も人通りはまばらではありましたが、街中にはあちこちに『君がいる、いた、そんな時。』のポスターが貼られ、厳しい状況下にある人々に励ましを与えているようにも見えました。

また迫田監督は新型コロナ・ウィルスと共存していくという現在の状況が、本作の筋と重なる印象があることを公開後の反応とともに感じているとも明かし、自身の思いから共感が広がっていることへの喜びを語っていました。こうした状況からも、世の状況が厳しい中で映画が担う役割というものを改めて考えさせられる機会となりました。

映画『君がいる、いた、そんな時。』は2020年6月13日(土)より新宿K’s cinemaほか全国にて順次公開中!



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