Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

映画『春原さんのうた』あらすじ/キャスト/上映館。ひかりの歌の杉田協士監督最新作は東直子の歌集を映像化

  • Writer :
  • 石井夏子

ポレポレ東中野ほかにて2022年新春ロードショー!

映画『ひかりの歌』が、口コミなどの評判により全国各地での公開へとつながった杉田協士監督。

杉田協士監督による⻑編第3作『春原さんのうた』が、2022年新春よりポレポレ東中野ほかにてロードショーが決定。

本ニュースに合わせ、海外版ポスター2種類と海外映画祭用予告編、場面スチール4点、イラストレーター・漫画家のカシワイによるイラストビジュアル、原作者の東直子のコメント、そして選考結果と共に届いたマルセイユ国際映画祭・総合ディレクターのジャン=ピエール・レム氏からのメッセージも解禁となります。

映画『春原さんのうた』について

(C) Genuine Light Pictures

本作『春原さんのうた』は、作家・歌人の東直子による第一歌集『春原さんのリコーダー』(ちくま文庫)の表題歌「転居先不明の判を見つめつつ春原さんの吹くリコーダー」を杉田協士監督が映画化した作品です。

撮影を飯岡幸子(『うたうひと』『ひかりの歌』『偶然と想像』)、照明を秋山恵二郎(『花束みたいな恋をした』『きみの鳥はうたえる』)、音響を⻩永昌(『不気味なものの肌に触れる』『VIDEOPHOBIA』)が務めました。

映画『春原さんのうた』へのコメント

(C) Genuine Light Pictures

原作の作家・歌人:東直子からのコメント

(C) Genuine Light Pictures

短歌は、五七五七七の音韻でつくる詩の小宇宙です。杉田協士監督は、この小宇宙をふくらませて、あるいは一度解体して、この世の光であらたな映画の小宇宙を形成する。それはそれは幸せな共鳴です。
偶然のように知りあった私たちが、映像の中では永遠のひとときを生きる。この上なくしずかに、やさしく、痛々しく、儚く、強く、あたたかく。女の子の顔に、みんな映っている。過ぎてしまった時間から、一通の手紙が戻ってくる。遠い昔に吹いたリコーダーは、今も奏でることができる。昔作った短歌を思いながら、今日の空気をゆっくりと吸った。マルセイユ国際映画祭で、ポレポレ東中野で、そして偶然のような場所で、永遠のひとときが再生される、この宇宙の希有なできごとを心から喜びたい。

マルセイユ国際映画祭・総合ディレクター:ジャン=ピエール・レムからのコメント

(C) Genuine Light Pictures

何よりもまず選考委員会の全会一致をお伝えします。誰もが心を動かされ、言葉をなくし、涙し、映画が終えたときには限りない幸せに包まれていました。それはこの映画が持つ繊細さと精密さ、他に類のない見せ方がもたらした小さな奇跡です。俳優たちはみな素晴らしく、フレームにはずっと驚かされました。時折り挟まれるコメディのあり方、音の響きや色彩……、この映画に流れる時間は平和でありながら、それによって美しさにさらに美しさが迎えられています。『春原さんのうた』は紛うことなき傑作です。

杉田協士監督のプロフィール

(C) Genuine Light Pictures

杉田協士(すぎた きょうし)は1977年、東京生まれ。映画監督。2011年に⻑編映画『ひとつの歌』が東京国際映画祭に出品され、2012年に劇場デビュー。

⻑編第2作『ひかりの歌』が 2017年の東京国際映画祭、2018年の全州国際映画祭に出品され、2019年に劇場公開。各主要紙や映画誌「キネマ旬報」において高評価を得たことなどで口コミも広まり、全国各地での劇場公開を果たす。

他、小説『河の恋人』『ひとつの歌』を発表(文芸誌「すばる」に掲載)、歌人の枡野浩一による第4歌集『歌 ロングロングショートソングロング』(雷鳥社)に写真家として参加するなど、幅広く活動をつづける。

映画『春原さんのうた』の作品情報

(C) Genuine Light Pictures

【日本公開】
2022年(日本映画)

【原作】
東直子『転居先不明の判を見つめつつ春原さんの吹くリコーダー』
(ちくま文庫『春原さんのリコーダー』より)

【脚本・監督】
杉田協士

【キャスト】
荒木知佳、新部聖子、金子岳憲、伊東沙保、能島瑞穂、日髙啓介、名児耶ゆり、北村美岬、黑川由美子、深澤しほ、安楽涼、大須みづほ、DEG、徳倉マドカ、清水啓吾、吉川愛歩

映画『春原さんのうた』のあらすじ

(C) Genuine Light Pictures

美術館での仕事を辞めてカフェでのアルバイトを始めた沙知(24)は、常連客から勧められたアパートの部屋に引越しをします。

そこでの新しい生活を始めた沙知でしたが、心にはもう会うことの叶わないパートナーの姿が残っていて……。

まとめ

(C) Genuine Light Pictures

本作は、第32回マルセイユ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門正式出品も決まりました

マルセイユ国際映画祭は、地中海に面したフランス第2の都市マルセイユで、ジャンルの垣根を超えた多彩なプログラムを行うことで知られる映画祭。今年は7月19日から25日まで開催され、杉田監督と主人公・沙知を演じた荒木知佳が参加予定です。

杉田協士監督作『春原さんのうた』は、2022年新春よりポレポレ東中野ほかにてロードショー



関連記事

新作映画ニュース

オムニバス映画『おっさんず・ぶるーす』七人の監督のプロフィール。挑戦する内容とは⁈

7人のおっさん監督が21世紀に生きるおっさんたちを描くオムニバス映画 自分の人生や社会に対しての様々な「違和感」を抱えている、今のおっさんたちの姿を撮りたい…そんな想いを胸に、作風やフィールドの違う4 …

新作映画ニュース

映画『彼女が好きなものは』あらすじ。キャスト神尾楓珠がゲイの男子高校生役で“カノホモ”実写作品に初主演!

「異性を愛し、家庭を築きたい。」 僕はゲイだ。だからって“ふつう”の幸せをあきらめたくない・・・。 交わることのない二人の恋を描いた恋愛青春小説『彼⼥が好きなものはホモであって僕ではない』が、『彼女が …

新作映画ニュース

東京国際映画祭2018上映作品のリポート第1弾。『アリー/スター誕生』やアジア三面鏡の解説

10月25日から始まった第31回東京国際映画祭。 アンバサダーの松岡茉優のキュートさ、レッドカーペットに登場するや否や大騒ぎとなった稲垣吾郎、そして監督作を引っ提げて来日したレイフ・ファインズと華やか …

新作映画ニュース

『THE DAYS』あらすじ/キャスト。Netflixドラマから世界独占配信!原発はなぜ暴走したのか?恐怖と対峙する極限状態の七日間に迫るドラマ

圧巻の臨場感でリアルに描く重層的ドラマ『THE DAYS』は、Netflixシリーズで世界独占配信! 2011年に起きた福島第一原子力発電所の事故を事実に忠実に、圧巻の臨場感でリアルに描く役所広司主演 …

新作映画ニュース

【劇場鑑賞券プレゼント】映画『左様なら』を5組10名様ご招待。上映は9月6日公開!

映画『左様なら』は2019年9月6日(金)よりアップリンク吉祥寺にて公開! MOOSIC LAB 2018長編部門にて初公開され、観客の圧倒的な支持を集めた『左様なら』。 新進気鋭の女性監督・石橋夕帆 …

U-NEXT
【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学