Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ホラー映画

『憑依』あらすじ感想と評価考察。おすすめ韓国ホラー映画に俳優カン・ドンウォン演じるインチキ祈祷師は必見の価値あり!

  • Writer :
  • 菅浪瑛子

映画『憑依』は2024年9月6日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開

ベイビー・ブローカー』(2022)のカン・ドンウォン主演のホラーアクション。

霊が視えないインチキ祈祷師のチョン博士は、助手のインベと共に偽の儀式でお金を稼いでいました。ある日、妹に憑いた悪霊を祓ってほしいと女性から依頼され、いつものように偽の儀式をしようとするとチョン博士の持っていた鈴が反応します。

次第に明かされるチョン博士の過去と、ユギョンを狙う悪鬼の目的とは……。

ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(2020)やパク・チャヌク監督の『別れる決心』(2023)などで助監督を務めたキム・ソンシクが初監督を務めました。

サムジンカンパニー1995』(2021)のイ・ソムや、『エクストリーム・ジョブ』(2020)のイ・ドンフィ、『モガディシュ 脱出までの14日間』(2022)のホ・ジュノなど豪華なキャスト陣が顔をそろえます。

更には、K-POPアイドルグループ「BLACKPINK」のジスが特別出演をしています。

映画『憑依』の作品情報


(C)2023 CJ ENM Co., Ltd., FILMMAKERS R&K ALL RIGHTS RESERVED

【日本公開】
2024年(韓国映画)

【原題】
Dr. Cheon and Lost Talisman

【監督】
キム・ソンシク

【脚本】
パク・ジュンソプ

【音楽】
カン・ネネ

【キャスト】
カン・ドンウォン、ホ・ジュノ、イ・ソム、イ・ドンフィ、キム・ジョンス、パク・ソイ、ジス

【作品概要】
ドラマ『威風堂々な彼女』(2003)で俳優としてデビューをし、『私たちの幸せな時間』(2006)や『群盗』(2014)、『華麗なるリベンジ』(2015)と数々の映画に出演している人気俳優・カン・ドンウォン。

本作でカン・ドンウォンが演じるのは、霊が視えないインチキ祈祷師という役ですが、見事な剣さばきでアクションもこなします。

初監督を務めるキム・ソンシクは、ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』(2020)やパク・チャヌク監督の『別れる決心』(2023)などで助監督を務めました。

ウェブトゥーン原作らしいアクションが魅力のホラーエンタメ作です。

映画『憑依』のあらすじ


(C)2023 CJ ENM Co., Ltd., FILMMAKERS R&K ALL RIGHTS RESERVED

霊が視えないインチキ祈祷師のチョン博士は、助手のインベと共に偽の儀式で依頼人を騙し、お金を稼いでいました。

ある日、ユギョンという女性が事務所を訪れ、悪霊に取り憑かれている娘を助けてほしいと依頼されます。

いつものように偽の儀式をしようとすると、チョン博士の持っていた鈴と、七星剣が反応します。

妹に憑いていたのは、人間を器として憑依し操る悪鬼でした。そしてその悪鬼はチョン博士の過去とも関わりがありました。

チョン博士は、祈祷師の末裔だったのです。過去のとある事件により素性を隠していたチョン博士でしたが、ユギョンの妹を探すために悪霊と戦う決意をします。

そして博士にまつわる重大な秘密が明らかになっていくのでした。

映画『憑依』の感想と評価


(C)2023 CJ ENM Co., Ltd., FILMMAKERS R&K ALL RIGHTS RESERVED

ドラマ『威風堂々な彼女』(2003)でデビューし、様々な役を演じきたカン・ドンウォン。

カン・ドンウォンは以前にも祈祷師役ではないですが、『チョン・ウチ 時空道士』(2011)において、道士役を演じています。また、兵役復帰後に出演した『群盗』(2015)では、本格的なソード・アクションにも挑戦しています。

そんなカン・ドンウォンが今回演じるのは、インチキ祈祷師のチョン博士です。霊が視えない祈祷師と霊が視える少女のタッグを描いたウェブトゥーン原作を元に映画化。

イ・ドンフィ演じる助手のインベと共に偽の儀式をしてお金を稼いでいるチョン博士ですが、博士が持っている鈴と七星剣は本物です。祈祷師の末裔であるチョン博士が祖父から譲り受けたものだったのです。

そしてチョン博士には、隠された過去と、一つの目的があったのでした。

普段は鳴らない鈴が、鳴った……。目の前の少女に取り憑いている者の正体は、古くからいる悪鬼でした。

その悪鬼は人間を器にし、憑依することで操り、チョン博士と依頼人であるインベに襲いかかります。遅いくる人々と戦いながら悪鬼を追いつめようとするチョン博士。

果たして悪鬼の目的は何なのか……。

ホラー要素もありながら、憑依された人間とチョン博士による迫力いっぱいのアクションが見どころです。

韓国映画といえば、『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2017)で走るゾンビという従来のゾンビ映画とは一線を画した手法でゾンビ映画を作り上げ、大ヒットとなりました。

また、『哭声/コクソン』(2017)や『サバハ』(2019)などオカルト映画の名作も多数あります。

本作は、ホラーとオカルト要素が融合しつつも、シンプルな善と悪の構図で分かりやすいアクションムービーになっています。

更に、個性的なキャラクターによるコミカルな演出も見どころの一つです。

また、BLACKPINKのジスをはじめ、豪華なカメオ出演に、韓国映画好きなら思わずにやっとしてしまうようなシーンも大注目です。

まとめ


(C)2023 CJ ENM Co., Ltd., FILMMAKERS R&K ALL RIGHTS RESERVED

カン・ドンウォン主演の新たなホラー大作映画『憑依』。

監督を務めたのは、『パラサイト 半地下の家族』(2020)やパク・チャヌク監督の『別れる決心』(2023)などで助監督を務めたキム・ソンシク。本作が初監督作となります。

ファン・ジョンミン主演の『人質 韓国トップスター誘拐事件』(2022)など、ベテラン俳優が監督デビュー作に出演するという例も多く、韓国映画全体で新たな人材を後押ししようという様子も感じられます

本作を監督したキム・ソンシクは、ポン・ジュノやパク・チャヌクといった名だたる監督のもとで助監督を務めてきました。

それだけでなく、イ・ジョンジェが初めて監督を務めた『ハント』(2023)や、チョン・ウソンが初監督を務めた『ザ・ガーディアン 守護者』(2024)など、俳優として活躍してきた2人が監督を務めて話題にもなりました。

進化を続ける韓国映画界に今後も目が離せません。

また、カン・ドンウォンは『北極星(原題)』(2025)で、約20年ぶりのドラマ出演が決まっているほか、Netflixで『Uprising(英題)』(20214配信予定)が控えており、今後の活躍に期待です。




関連記事

ホラー映画

【ネタバレ】ファンタジー・アイランド|映画あらすじ感想と結末考察評価。ドラマ版リメイクが描くどんでん返しラストד夢が叶う島”の真実は?

アメリカ人気ドラマ『ファンタジー・アイランド』を映画化リメイク! ジェフ・ワドロウが脚本・製作・監督を務めた、2020年製作のアメリカのホラー映画『ファンタジー・アイランド』。 太平洋に浮かぶ孤島「フ …

ホラー映画

ホラー映画『ワーニング』感想と内容解説。韓国ガチ怖の見たら死ぬ恐怖の真相【夏のホラー秘宝まつり2020オープニング上映】

映画『ワーニング その映画を観るな』は2020年8月21日(金)より、キネカ大森・シアターセブン・シネマスコーレで開催の「夏のホラー秘宝まつり2020」にてロードショー! 毎年恒例となった、観客参加型 …

ホラー映画

映画『ズーム 見えない参加者』ネタバレあらすじと結末の感想解説。ガチ怖幽霊のホラー交流会をネット動画Zoomで開催した男女の運命

英国のロブ・サベッジ監督の新感覚ホラー映画『ズーム 見えない参加者』 ロックダウンされたイギリスを舞台に、6人の男女が「Zoom交霊会」を開催した事で遭遇する恐怖を描いた、映画『ズーム 見えない参加者 …

ホラー映画

映画『アナと世界の終わり』ネタバレ感想と結末。ゾンビミュージカルは「命がある限り希望はある」と熱唱!

世界各国のファンタスティック映画祭で話題沸騰! クリスマスにゾンビが町にやってきた! 田舎町でくすぶる高校生の前に現れたのは、まさかのゾンビだった。 世界中が熱狂した青春ゾンビミュージカル『アナと世界 …

ホラー映画

デッド・ドント・ダイ|内容考察と映画解説。ゾンビパニックに込めた現代社会への警告コメディとは

ジム・ジャームッシュ監督ゾンビを撮る。映画『デッド・ドント・ダイ』の魅力 アメリカの田舎町に突如現れたゾンビと、町にいるたった3人の警察官の戦いを軸に、群像劇が展開される映画『デッド・ドント・ダイ』。 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学