Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2020/04/04
Update

映画『イコライザー』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【デンゼルワシントンが19秒で悪を消去する】|すべての映画はアクションから始まる11

  • Writer :
  • 松平光冬

連載コラム『すべての映画はアクションから始まる』第11回

日本公開を控える新作から、カルト的評価を得ている知る人ぞ知る旧作といったアクション映画を網羅してピックアップする連載コラム、『すべての映画はアクションから始まる』。

第11回は、オスカー俳優デンゼル・ワシントン主演の2014年公開の映画『イコライザー』

2018年には続編も製作された痛快大ヒットアクション『イコライザー』をご紹介します。

スポンサーリンク

映画『イコライザー』の作品情報

映画『イコライザー』

【日本公開】
2014年(アメリカ映画)

【原題】
The Equalizer

【監督】
アントワーン・フークア

【脚本】
リチャード・ウェンク

【製作】
トッド・ブラック、ジェイソン・ブルメンタル、デンゼル・ワシントン、アレックス・シスキン、スティーブ・ティッシュ、メイス・ニューフェルド、トニー・エルドリッジ、マイケル・スローン

【製作総指揮】
エズラ・スワードロウ、デビッド・ブルームフィールド、ベン・ワイスブレン

【キャスト】
デンゼル・ワシントン、マートン・ソーカス、クロエ・グレース・モレッツ、デヴィッド・ハーバー、ヘイリー・ベネット、ビル・プルマン、メリッサ・レオ

【作品概要】
1984年に放映されたアメリカのテレビドラマシリーズ「ザ・シークレット・ハンター」を、リメイク映画化。元CIAのロバート・マッコールが、世にはびこる不正を瞬時に消し去ってしまう「イコライザー」として活躍する様を描きます。マッコール役に二度のアカデミー賞受賞を誇るデンゼル・ワシントンが扮し、彼にとっては初の本格アクション映画となりました。

監督は、デンゼルとは『トレーニング・デイ』(2001)、『マグニフィセント・セブン』 (2016)でもタッグを組んだアントワーン・フークアです。『イコライザー』はアメリカで大ヒットし、続編となる『イコライザー2』が2018年に製作されています。

映画『イコライザー』のあらすじとネタバレ

映画『イコライザー』

ボストンのホームセンターで働くロバート・マッコールは、実直な勤務態度と温厚な性格から、同僚から厚い信頼を得ていました。

不眠症気味であることから、深夜は行きつけのダイナーでの読書が日課となっていたマッコールはある夜、店の顔馴染みである少女テリーと会話を交わすようになります。

歌手を目指すものの、コールガールとして働く日々に気落ちする彼女を励ますマッコールは、彼女を迎えに来た屈強な男から、元締めの連絡先を受け取ります。

数日経った夜、マッコールはダイナーの店主から、テリーが客を怒らせたとして元締めの者から重傷を負わされ、集中治療室に運ばれたと聞かされます。

マッコールは元締めをするロシアンマフィアのいる事務所に向かい、9,800ドルを提示して彼女を解放するよう告げますが、相手にされません。

一度は事務所を出ようとしたマッコールでしたが、ドアの前で時間を計り出した途端に、その場にいたマフィア一味を19秒で皆殺しに。

死にゆくボスの傍らに座り、「お前はたった9,800ドルのために死ぬんだ」という言葉をかけたマッコールは、その後静かに安眠を取るのでした。

実は彼は、元CIAエージェントにして、世にはびこる不正を自ら進んで“消去”するイコライザーだったのです。

映画『イコライザー』

事件を受け、元締めを仕切っていたマフィアのボスのウラジミールは、部下の殺し屋テディをボストンに送り込みます。

テディが犯人捜しに当たる一方、マッコールは、ホームセンターの同僚でガードマン志望のラルフィが抱えるトラブルや、店で強盗を働いた男などを秘密裏に消去。

そしてテディは、マフィアに内通する刑事マスターズからの情報などから、事件の犯人がマッコールと断定、夜のダイナーにいるところを部下に襲わせます。

しかし、それを難なく返り討ちにしたマッコールは、CIA時代からの友人であるブライアンとスーザンのプラマー夫妻の元を訪ね、ロシアンマフィアの情報を入手。

その情報を元に、まずマッコールはマスターズの自宅に押し入って彼を締め上げ、ロシアンマフィアの資金源となっている麻薬工場を壊滅。

さらに、マスターズに「まだ警察としての心があるなら正しき事をしろ」と、マフィアの全情報を吐かせるのでした。

資金源を潰されたウラジミールに叱責され、マッコール殺害に本腰を入れようとするテディ。

しかし、テディが食事をしていたレストランの席に、マッコール自ら姿を現します。

マッコールは、速やかにアメリカから離れることと、今度顔を合わせたら命はないと警告し、その場を去るのでした。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『イコライザー』のネタバレ・結末の記載がございます。本作をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

スポンサーリンク

映画『イコライザー』

マッコールの行動は止まることを知りません。

マスターズから得たマフィアと政財界の癒着を示すリストをFBIに送ったのち、マフィア所有の石油タンカーをも爆破してしまいます。

焦ったテディは、ホームセンターを占拠し、ラルフィら従業員を人質にしてマッコールを呼び寄せる策に。

しかしマッコールは店を停電させると、商品棚にある電動ドリルや釘、有刺鉄線などを使って一味を次々と惨殺。

人質たちを逃がしたマッコールは、テディを釘打ち機で始末するのでした。

その3日後、モスクワのウラジミールの屋敷に姿を現したマッコール。

マッコールを殺そうとするウラジミールでしたが、あたりが暗闇になった瞬間、感電死してしまいます。

屋敷を後にするマッコールの周辺には、ボディガードたちの死体が転がっていました。

数日後、退院したテリーがマッコールに声をかけます。

元締めから得たという大金を元に、歌手になる夢を叶えようと動き始めた彼女は、マッコールに礼を言います。

そして、深夜のダイナーでパソコンを開いていたマッコールは、自身で出した助けを求めるウェブ広告にアクセスしてきたメールに返信するのでした――。

スポンサーリンク

映画『イコライザー』の感想と評価

映画『イコライザー』</span

オリジナルはテレビの探偵ドラマ

参考:ソニー・ピクチャーズ運営のTVチャンネル「getTV」のツイッター

『イコライザー』は、1984年にアメリカで5年間放映されたテレビドラマシリーズ「ザ・シークレット・ハンター」(原題は映画と同じ『The Equalizer』)の映画版リメイクです。

ドラマ版は、元CIAの探偵ロバート・マッコールが、新聞に出した広告を見て依頼してきた相談者のトラブルを解決する、という1話完結方式。

映画版のラストで、マッコールが「Got a problem? Odds against you?」とウェブ広告を出しているのは、このドラマ版のアップデートとなります。

また、“コントロール”と呼ばれる相棒やマッコールの息子も登場するなど、映画版とは異なる設定となっています。

ちなみに、映画版に出てくるマッコールの旧友スーザン・プラマーを演じるメリッサ・レオは、ドラマ版の1エピソードに出演しています。

“イコライザー”の圧倒的強さ

映画『イコライザー』</span

『イコライザー』の最大の魅力は、なんといっても主人公ロバート・マッコールのキャラクターでしょう。

職場では笑顔を絶やさず、同僚の悩みにも気軽に乗ってくれる、頼れる存在のマッコール。

ですが、プライベートでは常に孤独で、生活ぶりも質素な上に、行動原理にも一種の強迫観念があります。

ストーリーが進行していくにつれ、彼が元CIAエージェントで、妻を亡くしていることや、過去の行動について後悔の念を抱いているらしい、などといったことが分かってきますが、具体的な理由は明かされません。

このミステリアスな面が全開となるのが、イコライザーとしての顔を見せた時です。

行動パターンを時間を計って管理しつつ、身近にある物すべてを武器に変えて、悪人を消去してしまう。

その方法もスプラッター映画のような非道ぶりで、クライマックスでの暗闇のホームセンター内でのマンハントぶりなどは、やられる悪人側に同情したくなるほどです。

それでいて、悪事を働く警官には「善の心が残っているのなら正しき事をしろ」と、罪の償いをさせるチャンスを与える一面も。

フィクションだと頭では理解しているものの、こうした人物が本当にいそうだなと思わせるのは、もちろんマッコール役のデンゼル・ワシントンの演技力が物を言っています。

続編『イコライザー2』ではタクシードライバーに

『イコライザー』が大ヒットしたことを受け、2018年には続編『イコライザー2』も製作。

タクシードライバーとなったロバート・マッコールが、旧友のスーザンが殺される事件が発生したのを受け、単独で真犯人を追います。

ただでさえ強いのに、タクシーという移動手段を手に入れたことで、その仕事人ぶりもパワーアップ。

このパート2でも、立場的には悪人に命を狙われているマッコールが、逆に悪人を追い詰めているという、ゾクゾクするほど素晴らしいシーンが見られます。

ワケありながらも、問答無用に強くて魅力あふれるキャラクター——ロバート・マッコールは間違いなく、アクション映画界においてのニューカマー。

優しさと怖さを持ち合わせたマッコールさんの、さらなる活躍が見たいものです。

次回の連載コラム『すべての映画はアクションから始まる』もお楽しみに。

【連載コラム】『すべての映画はアクションから始まる』記事一覧はこちら

関連記事

連載コラム

映画『カツベン!』あらすじと感想レビュー。周防正行監督が東京国際映画祭レッドカーペットに登壇|TIFF2019リポート9

第32回東京国際映画祭・特別招待作品/GALAスクリーニング作品『カツベン!』 2019年にて32回目を迎える東京国際映画祭。令和初となる本映画祭がついに2019年10月28日(月)に開会され、11月 …

連載コラム

映画『ビール・ストリートの恋人たち』感想と評価解説。見つめ合う真っ直ぐな眼差しの美しさ|銀幕の月光遊戯22

連載コラム「銀幕の月光遊戯」第22回 第89回アカデミー賞作品賞受賞作『ムーンライト』(2016)のバリー・ジェンキンス監督が、ジェイムズ・ボールドウィンの小説を映画化。 1970年代のニューヨークの …

連載コラム

『ワーニング その映画を観るな』感想評価と考察。“観たら死ぬ映画”の類似作の紹介も|SF恐怖映画という名の観覧車113

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile113 連日雨が続き、梅雨の気配が消えないまま8月に入ろうとしている異様な空気の2020年の夏。 新型コロナウイルスの騒動もあり、様々なイベント …

連載コラム

映画『血筋』感想とレビュー評価。消息不明の父親と再会した息子の愛憎の先にあるもの|だからドキュメンタリー映画は面白い36

連載コラム『だからドキュメンタリー映画は面白い』第36回 音信不通だった父親と18年ぶりに再会した青年が知る、切っても切れない親子の血筋。 今回取り上げるのは、2020年3月14日(土)より新潟シネ・ …

連載コラム

映画『セカイイチオイシイ水~マロンパティの涙』あらすじと感想レビュー。少女アミーという存在|銀幕の月光遊戯 44

連載コラム「銀幕の月光遊戯」第44回 映画『セカイイチオイシイ水~マロンパティの涙~』が現在ユーロスペース、全国イオンシネマ他にて絶賛公開中! 9年もの歳月を経て完成した「フィリピン水道建設プロジェク …

U-NEXT
CINEMA DISCOVERIES【シネマディスカバリーズ】
架空映画館 by ReallyLikeFilms Online
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
映画『哀愁しんでれら』2021年2月5日(金)より全国公開
映画『写真の女』
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学