連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第296回
「終活」を題材にしたヒューマンコメディ『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』(2021)『お終活 再春!人生ラプソディ』(2024)に続くシリーズ第3弾の『お終活3 幸春!人生メモリーズ』。
最新の終活事情や老後を生きるノウハウを盛り込みながら、軽妙なユーモアと温かいまなざしで、高齢者を抱える家族の絆を描き出します。
シリーズ3作を手掛けたのは香月秀之監督。今回も大原真一役の橋爪功、妻・千賀子役の高畑淳子、娘・亜矢役の剛力彩芽をはじめ、松下由樹、西村まさ彦、藤原紀香、石橋蓮司、藤吉久美子、LiLiCo、勝俣州和、袴田吉彦ら、シリーズでおなじみの顔ぶれが再集結しました。
『お終活3 幸春!人生メモリーズ』は2026年5月29日(金)に新宿ピカデリー、イオンシネマ他全国公開です。
映画『お終活3 幸春!人生メモリーズ』の作品情報

(C)2026「お終活3」製作委員会
【日本公開】
2026年(日本映画)
【監督・作】
香月秀之
【脚本】
香月秀之、渡辺典子
【音楽】
MOKU
【主題歌】
さだまさし『神さまの言うとおり』(ビクターエンタテインメント)
【キャスト】
高畑淳子、剛力彩芽、松下由樹、水野勝、西村まさ彦、石橋蓮司、藤吉久美子、LiLiCo、三田佳子、勝俣州和、彦麻呂、藤原紀香、袴田吉彦、小日向文世、橋爪功
【作品概要】
本作は『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』(2021)、『お終活 再春!人生ラプソディ』(2024)に続くシリーズ第3弾。前作に続いて香月秀之が監督・脚本を手がけました。
『月』(2023)などにも出演する高畑淳子が主役の千賀子を演じ、千賀子の夫・真一役には『闇の歯車』(2019)などの橋爪功、亜矢役の剛力彩芽が続投。
認知症を抱える加藤豊子役で三田佳子、葛藤を抱えながらも豊子を支える息子・博役で小日向文世がゲスト出演をしています。
映画『お終活3 幸春!人生メモリーズ』のあらすじ

(C)2026「お終活3」製作委員会
大原真一と千賀子夫妻の長女・亜矢は、婚約者の涼太とついに結婚を決意しました。
しかし結婚式を目前にしたある日、亜矢の何気ない一言が原因で2人の関係に亀裂が生じ、両家を巻き込む大騒動へと発展してしまいます。
一方、真一の後輩である加藤博は、認知症の母・豊子の介護をしながら暮らしていました。
豊子の認知症が進行していることを真一は受け入れられず、強い言葉で接してしまいます。
分け合って、大原家でしばらく過ごすことになった加藤親子。
豊子の認知症を気にする博に対し、千賀子は「認知症でも、心は忘れてない」と語りかけます……。
映画『お終活3 幸春!人生メモリーズ』の感想と評価

(C)2026「お終活3」製作委員会
「終活」を題材に、これまで家族のあり方や夢への再挑戦を描いてきたヒューマンコメディシリーズの第3弾。
今回は娘の結婚問題と、認知症を患う人とどう接するかなどが描かれています。
真一の後輩である加藤博とその母親をしばらくの間、自宅に住まわすことになった大原夫婦のリアルすぎるやり取りに思わずクスリとなることでしょう。
また、作中で歌われる『秋桜』や『無縁坂』など、昭和の名曲の数々に胸が熱くなることは間違いありません。
そして、いつもながら感心するのは、主役の夫婦の生き方です。認知症は病気ではないと悟り、豊子に優しく接する千賀子。娘との結婚のためにバージンロードの歩き方を練習する真一。
誰もが経験するであろう高齢者の問題を、温かな視線をもって自分たちなりに解決しようとする明るい大原夫婦に、生きる希望をもらう思いがします。
「お終活」を迎える時期になったとき、自分ならどうするか。‟笑って、泣けて、役に立つ”本作をご覧になると、老後問題の解決策の一例となることでしょう。
まとめ

(C)2026「お終活3」製作委員会
『お終活3 幸春!人生メモリーズ』は、香月秀之監督の『お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方』(2021)『お終活 再春!人生ラプソディ』(2024)に続くシリーズ第3弾。
主役となる高齢夫婦は、高畑淳子と橋爪功が演じています。今回も、娘の結婚騒動や、知人の認知症を患う母親のお世話をしたりと、老後の人生に起こる可能性のある出来事を、温かな目線で描き出しています。
人生における過去の出来事は、後悔もあれば大切な生きる活力にもなります。鑑賞後は、過去を振り返っても今一度新たな気持ちで前に進んでいきたくなることでしょう。
『お終活3 幸春!人生メモリーズ』は2026年5月29日(金)に新宿ピカデリー、イオンシネマ他全国公開です。
星野しげみプロフィール
滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。
時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。


































