エイリアンvs人類、今世紀最大の激闘を描くSFアクション
デレク・ティングが監督・脚本を務め、キャストとしても出演した2019年・アメリカ製作のSFアクション映画『スペース・フォース 対エイリアン特殊部隊』。
エイリアンに体を乗っ取られてしまう謎の赤い粉塵の力に抗い、超人的な力を手に入れた主人公ジムが、特殊部隊や軍から集められたエリート集団と共に激闘を繰り広げていく姿とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。
エイリアン対人類による、今世紀最大の激闘を描いたSFアクション映画『スペース・フォース 対エイリアン特殊部隊』のネタバレあらすじと作品情報をご紹介いたします。
映画『スペース・フォース 対エイリアン特殊部隊』の作品情報
(C)2020,Random Art Workshop. All Rights Reserved.
【公開】
2019年(アメリカ映画)
【監督・脚本】
デレク・ティング
【キャスト】
マイケル・ドーン、イラ・ユーウェル、イブ・マウロ、マキシン・バーンズ、キャロル・バイヤース、ジェイソン・スコット・ジェンキンス、デレク・ティング
【作品概要】
監督・脚本を務めるデレク・ティングと、『グレイハウンド』(2020)や『アメイジング・スパイダーマン』(2012)、『SUPER8/スーパーエイト』(2011)などを手掛けた、ハリウッド大作常連の超一流スタッフが製作したSFアクション作品です。
『STAR TREK ファースト・コンタクト』(1997)や『スター・トレック 叛乱』(1999)、『テッド2』(2015)などに出演する俳優、マイケル・ドーンが主演を務めています。
映画『スペース・フォース 対エイリアン特殊部隊』のあらすじとネタバレ
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人類を操り、支配することを目論むエイリアンは、謎の赤い塵を作り出しました。
その赤い塵を人間が吸い込んでしまうと、エイリアンに体を乗っ取られ凶暴化し、他の人間に襲い掛かるようになってしまいます。
赤い塵を作り出し、人類を奴隷として支配しているエイリアンは、エイリアンの中でも強力な種族「キニアン」です。
キニアンには、赤い塵の力を使って人間を支配する以外に、何か別の目的があるのではないか。
世界有数の資産家アラステアはそう考え、自分の大事な人々と人類をキニアンから守るべく、ある組織を創設しました。
それは、アメリカの特殊部隊や軍のエリート集団、科学者のヤンセン博士らで構成された、対エイリアン特殊部隊「ESU」です。
ある日、「ESU」はシカゴの砂漠地帯で強い磁気障害を感知し、精鋭揃いの部隊「52」を派遣しました。
「52」のリンデン大尉とその仲間は、現場にいた香港出身の元CIAアナリストのジム・ヨンと、研修医2年目の産婦人科医志望で彼の恋人アンジェラ、ジムの男友達セスに遭遇。
リンデン大尉の仲間2人は、セスに発生源の場所を案内してもらったのですが、戻ってきた彼らは突如、リンデン大尉と他の兵士1人目掛けて銃を発砲。
それにより負傷したリンデン大尉は、ジムとアンジェラに、自分たちが「ESU」であることとエイリアンについて話した後、彼らを守るために戦いました。
実はリンデン大尉たちが駆けつける前、ジムはアンジェラやセスと女友達のカーラと一緒に、ジョンという男から珍しい武器を見せて貰い、試し撃ちさせてもらおうとしていました。
ところが、ジョンから渡された銃から出てきたのは、赤い塵でした。
銃を持っていたカーラと、異変に気づき彼女に駆け寄ったジムが、その赤い塵を吸い込んでしまいます。
エイリアンに支配されたカーラは、彼の男友達とジョン、アンジェラを襲いました。
その結果、セスとジョンは凶暴化し、駆けつけたリンデン大尉たちを襲撃。
アンジェラに襲い掛かったカーラは、ジムがアンジェラを守るために殺します。この騒動により、リンデン大尉とセス、カーラが死亡。
何故かエイリアンに支配されず、それどころか力に抗ったことで、超人的な力を手に入れたジムはアンジェラと一緒に、「ESU」に保護されました。
そして「ESU」は、キニアンの1人に体を支配されたジョンを、厳重なセキュリティーシステムで囲った部屋に拘束・監禁します。
ロサンゼルスにある、「ESU」の基地内で3日間眠り続け、目覚めたジム。
彼は、寝ている間に自身の血を採取したヤンセン博士から2つのことを聞かされます。
1つは、体内から赤い塵が検出されたこと。もう1つは、赤い塵の力に抗った貴重な人物である自分は、これから特殊部隊の一員として「53」という部隊に入り、戦闘訓練を受けることでした。
「53」の部隊には、大学で電気工学を専攻し、武器を開発していたが悪人に利用され、難を逃れるために「ESU」に入った男アーロン。
これからジムが受ける戦闘訓練、ロボット訓練部隊員「RUNT」を使った、訓練プログラムを操作・設定する女性ジムと、孤児のビギンズという少年が配属されていました。
ジムはアーロンが開発した、青い光を放つ荷電粒子入りフェイザー銃を使い、「RUNT」で訓練した結果、好成績を叩きだします。
そんなジムに興味津々なアーロンたち3人。ジムは彼らに声をかけられ、一緒に食事をとっていると、ある男に呼び出されます。
その男は、普段正体を隠し、表に姿を現すことは滅多にない、「ESU」の創設者のアラステアでした。
アラステアはヤンセン博士と一緒に、ジムに「ESU」を創設した理由とキニアンについて説明した後、彼にある重要な任務を言い渡します。
「キニアンの1人と接触し、彼らの異次元か精神世界に入り込み、奴等の真の目的を探ってきて欲しい」
しかしこの任務には、もしキニアンの精神世界か異次元で迷子になれば、二度と現実世界に戻ってこれず、命を落とす可能性があったのです。
ジムは葛藤の末、赤い塵の力の治療法を見つけ、アンジェラを救い共に生きるために、この任務を引き受けることにしました。
ジムはその後、アーロンたち同じ部隊の仲間と食事をとっていました。
そんな時、隣のテーブルに「52」のリンデン大尉とESUの兵士スミス、ロジャースと女性兵士ベルがやって来ます。
ジムはアーロンたちから彼らのことを聞き、今隣のテーブルにいるリンデン大尉は、自分があの時会った人ではないかと思いました。
ジムの隣のテーブルで食事をするリンデン大尉は、あの時現場に駆けつけ、のちにセスとカーラと一緒に死亡が発覚した彼ではなく、亡くなった彼の兄だったのです。
そのことをアーロンから聞いて知ったジム。
リンデン大尉(兄)たち精鋭兵は、本物の兵士ではない「RUNT」相手に戦い好成績を出し、同じ特殊部隊の一員として基地内を歩く彼が気に食わなかったのか、自分たちとチーム戦をやらないかと勝負を持ち掛けます。
一方アンジェラは、ヤンセン博士の研究を手伝い、ジムの血液について調べていました。
ジムの血液に赤い塵を加えて調べた結果、彼の変形した赤血球は、人間の血に混ざって体内を循環し操る、赤い塵を寄せつけないことが発覚したのです。
ヤンセン博士たちは、何故ジムだとそれが可能なのか詳しく調べるべく、彼の過去の血液サンプルと比較してみることにしました。
その頃ジムは、キニアンの1人に支配されたジョンから上手く情報を聞き出せず、焦っていました。
そんなジムに、アラステアはAIプログラムを搭載した宇宙船へ案内してこう言います。
「キニアンは50万年前、地球に住んでいたエイリアンの種族だ」
「キニアンは人間がするように、他国(地球)を占領し、自国の経済のために内側から操ろうとしている」と。
以下、『スペース・フォース 対エイリアン特殊部隊』ネタバレ・結末の記載がございます。『スペース・フォース 対エイリアン特殊部隊』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
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その後、ジムはアーロンたち仲間と一緒に、リンデン大尉(兄)たちと、「RUNT」の訓練プログラムを利用したチーム戦を行いました。
ルールは100点取った方が勝ち、「RUNT」を1体倒せば1点、プレーヤー相手なら1人につき10点、ラスボス相手なら25点がチームに加算されます。
ジムは単独で突き進み、「RUNT」を次々と撃退。アーロンたちは彼の援護をします。
本物の兵士であるリンデン大尉たちは、ジムに負けじと各自実力を発揮させ、次々と「RUNT」を撃退してポイントを稼いでいきました。
ついにはリンデン大尉たちによって、ビリー、アーロン、ビギンズの3人が攻撃され、残ったのはジムただ1人となってしまいます。
ところがゲーム終盤、機関銃を持つラスボスの「RUNT」が、ベルに集中砲火。
ジムは悩んだ末、ベルを助けるために囮となって注意を引き付けます。その隙に、ベルとリンデン大尉(兄)がラスボスを撃破。
結果、ジムたちは負けてしまいましたが、助けられたベルは彼の実力を認め、不器用ながら声をかけます。
「チーム戦は見事だった。実は、あなたの調書読んだわ」「赤い塵を吸ったジョンを撃った時、彼の血に触れたのね」
「それで彼の特殊部隊の記憶が宿ったの?」と。実はジムは、ジョンと戦っていたのです。
ジムは彼を撃った際、彼の血に触れて、特殊部隊の兵士だった彼の記憶が血を通して宿り、超人的な力を手にしました。
一方、アンジェラとヤンセン博士は調べた結果、赤い塵は人体の機能に関する遺伝子を活性化させていたことを知りました。
赤い塵の力は、副腎のDNAや筋繊維は筋力増強に、白血球などの免疫系は治癒力の増強に、それぞれ活性化させていたのです。
ヤンセン博士たち「ESU」は、それらの研究結果からキニアンの弱点は肝臓と睨んでおり、ジムの弱点も肝臓なのではないかと考察しました。
ジムはその日の夜、ある記憶と謎の光景を夢で見ました。
それはシカゴの砂漠地帯にいた日、武装したジムとセスが、アンジェラを巡って死闘を繰り広げたこと。
超人的な力を持つセスに、圧倒されるばかりのジムでしたが、彼に自分が子供を作れない体だと嘲笑され、その怒りでセスをナイフで殺してしまった記憶。
そして、青い光で満ちた水が流れる洞窟に、誰かがいる光景でした。
そこで飛び起きたジムは、謎が多い「ESU」やキニアンについて調べるべく、アーロンとビリーに協力を仰ぎます。
アーロン曰く、「ESU」の基地の電力や武器の動力源には、青い荷電粒子のエネルギーが使われていますが、それがどこからきているのか彼は知りません。
ビリーがエネルギーの供給場所を調べてみると、図面やリストに電線は描かれていないものの、電線が通じている部屋が訓練所の中にあることが発覚。
封鎖区域にあるその部屋に入るためには、殺傷能力のある爆薬や銃弾が使用される、最高難易度のレベル8をクリアすることが条件です。
そこでジムは、ベルとリンデン大尉(兄)にも協力を仰ぎ、アーロンとビリーも含め、5人でレベル8の訓練に挑むことにしました。
リンデン大尉(兄)とジム、ベル・アーロン・ビリーの3人は二手に分かれ、まずは訓練所の監視塔の地図を入手しようと、レベル8の訓練を開始。
リンデン大尉(兄)たちが「RUNT」を倒している間に、監視塔に辿り着いたビリーは地図を入手し、彼らに爆弾が隠された場所と、その解除方法である暗号が置かれた部屋を伝えます。
リンデン大尉(兄)とジムは爆弾の処理へ、アーロンとベルは暗号の入手へ向かい、ビリーは彼らを部屋まで誘導しました。
ところが、アーロンとジムが協力して爆弾の解除に挑んだ結果、解読した暗号では解除できません。
爆発まで残り5分。アーロンとジムは爆弾のワイヤーを切断し、解除しようとしますが、そんな彼らに複数の「RUNT」が襲撃。
やむを得ず、リンデン大尉(兄)はアーロンたち3人と撤退しましたが、ジムは最後まで爆弾処理をしました。
その結果、爆弾は青い光を放って爆発。気絶したジムは、赤い塵を保管したカプセルを持つアラステアがいる部屋で目を覚まします。
アラステアはジムに、「爆弾はただの度胸試しだ」と伝え、まさかレベル8をクリアするとはと驚いていました。
そしてアラステアは、キニアンの支配下にあった時、自分がしていることを知り憎んでいた海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」にいた息子を、別荘に呼ぶようキニアンに命令されたこと。
キニアンは赤い塵を使って、アラステアの息子に潜入捜査官の名前や政府関係の任務について情報を吐かせたのち、このまま生かしておくのは危険だと判断して彼を殺したことを、ジムに打ち明けます。
アラステアは息子を殺された復讐心に駆られたものの、苦悩の末にその気持ちを捨て去った時、あることに気がつきました。
再生可能な生命力であり、拡大も縮小もできる、最も強力なエネルギーである人間の魂から、赤い塵はエネルギーを得ていること。
そう気づいたアラステアは、ほんの10秒間自分のエネルギーを使い、「ESU」の基地の電源を1日稼働させていたのです。
アラステア1人の力でそうできるのは、「人間が死んだ後に帰る、生命力の泉の上に基地が建っているから」でした。
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そう話すアラステアは、ジムも気づかない彼の真の可能性を引き出すため、生命エネルギーを操る修行をさせます。
他人を信じて欲を捨て、他人のために心から自分を捧げることを。
それと同時に、ジムはリンデン大尉(兄)に頼み、彼の部隊で実践的な対人訓練を受けました。
その結果、ジムはアラステアと同じ、青い生命エネルギーを操ることが出来ました。
その後ジムは、アンジェラとお互いの心情を打ち明けます。
アンジェラは、妙な偏頭痛に悩まされているジムを心配し、その話ばかりセスにしたせいで、砂漠地帯へ旅に行こうと計画してくれた彼を失ったことを。
ジムは子供が好きで、お産を手伝う産婦人科医を目指して頑張るアンジェラが好きでしたが、子供を作れない自分では、彼女に子供を生ませてあげられないと別れを切り出したことを話しました。
さらにジムは、実の両親にも養親たちにも捨てられた経験から、養子をとることもできないと気持ちを打ち明けます。
その後、ジムは再びジョンと対面。彼に奥さんや息子はいないのか尋ねます。
するとジョンは、「息子」というワードで酷く動揺し、キニアンと自分の意識を混在させたのち、気絶してしまいました。
そこでジムは、アラステアと一緒に、ジョンの精神世界に入り込むことを決断。
どこかの海岸の浅瀬で遊ぶ、幼い少年と女性を見つめていたジョンは、その世界に現れたジムにこう言いました。
「欲を捨てることは他人を信じることだ」「アラステアを信じろ。息子に“愛している”と伝えてくれ」と。
次にジムは、青い生命エネルギーを吸い上げているアラステアの宇宙船の姿と、エイリアン(キニアン)と話すヤンセン博士の姿を見ました。
そこで飛び起きたジムとアラステア。ヤンセン博士は彼らを銃で撃ち、「RUNT」を殺人モードに切り替え、キニアン3体を出現させます。
ヤンセン博士は剣を持つキニアンに、「アラステアは死んだ。姉はどこにいる?」と尋ねますが、キニアンの手から発せられた赤い塵を吸い込んでしまい、彼らの仲間にされてしまうのです。
再び意識を失い、取り戻したジムとアラステア。ジムは彼に、「奴らの狙いは、全人類の生命力だ」と言います。
これを聞いた瀕死のアラステアは、死ぬ間際に息子の形見である数珠を渡し、「彼は立派な戦士だった、君のように」と告げて息を引き取りました。
アラステアが死んですぐ、ジムがいる部屋にリンデン大尉(兄)とベル、ビリーとアーロン、ビギンズが武装した状態で現れます。
リンデン大尉(兄)とビリー曰く、ヤンセン博士が「RUNT」を暴走させており、研究所にはアンジェラが1人、取り残されてしまっているとのことでした。
ジムは単独でアンジェラの救出へ向かい、リンデン大尉(兄)たち「52」と、ビリーたち3人は封鎖された基地から脱出するため、アラステアの宇宙船を探しに行きます。
その道中、ジムたちはそれぞれ暴走した「RUNT」と戦い、ジムはアーロンが開発した武器と装甲アーマーを調達。
スミスとロジャースは、双剣使いのキニアンと棒術使いのキニアンに遭遇しました。
ジムは無事アンジェラと再会しましたが、突如豹変した彼女にナイフで刺され、靴で首を踏みつけられて殺されかけます。
しかしアンジェラは、ジムを殺すことを止め、研究所内にある隔離室に入り、汚染除去プロセスを起動。
倒れていた体を起こし、自分を隔離室から出そうとするジムに、アンジェラは「行って。勝つのは私たちよ」と言いました。
そこへ「RUNT」が襲撃。ジムは「RUNT」を戦いつつ、研究所を後にすると、スミスたちと戦っていたキニアン2体に遭遇します。
訓練所へ逃げ込んだジムは、そこにいた「RUNT」を全員倒したのち、キニアン2体を相手に死闘を繰り広げていきました。
その結果、ジムは敵の武器を利用し棒術使いのキニアンを倒し、壁に剣が突き刺さって動けないキニアンを奪った棒で倒します。
ジムは宇宙船の所へ辿り着き、ラスボスと複数の「RUNT」相手に、苦戦を強いられていたリンデン大尉(兄)たちを助けました。
ビリー・アーロン・ビギンズは宇宙船に乗り込み、ジムはラスボス相手に戦おうとしていましたが、そのラスボスは最後の1体のキニアンに倒されてしまいます。
ジムと対峙したキニアンは、彼に衝撃的な事実を告げたのです。
「地球を去る前、我々はキニアンと人間の混血を絶滅させたはずだった」
「お前がそうだと自覚していなかったのか? だから赤い塵に耐性がある」
「アンジェラは愛で赤い塵の力に抵抗した。だが愛は持久力が無く、脆い」
そこでジムの援護に駆けつけたリンデン大尉が、ベルの勘に従ってキニアンの手を撃ちます。
するとキニアンは弱体化し、その隙にジムは畳みかけるように攻撃を仕掛け、アラステアに教わった生命エネルギーを放って止めを刺しました。
こうしてジムたち3人は、宇宙船にいるビリーたちと無事合流。ビリーの声に従い、起動した宇宙船は基地を脱出します。
その行き先は、ジムが言った「アラステアが望む場所」でした。
映画『スペース・フォース 対エイリアン特殊部隊』の感想と評価
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孤児だった元CIAアナリストのジムが、突如超人的な力に目覚め、「ESU」の一員としてキニアンと戦う物語でした。
物語の序盤では、「ESU」とはどういった存在なのか、ジムの途切れ途切れに甦る記憶は何を意味しているのか分かりません。
物語の後半にいくにつれて、徐々にその謎が解けていくので、この謎めいた物語の世界に没入出来て楽しめます。
本作の最大の見どころは、ずばりジムたち「ESU」が、基地に侵入したエイリアン「キニアン」や、暴走した「RUNT」と激闘を繰り広げるアクション場面です。
ジムたちの訓練によって培われた力による格闘術、フェイザー銃を使った銃撃戦、そのどれもがスリルと迫力があって、ハラハラドキドキする気持ちと興奮が味わえます。
しかも実は、ヤンセン博士がキニアンと繋がっており、基地へ侵入する手引きをしたのが彼女だという、まさかの展開も用意されていたのです。
キニアンとの戦いが少なかったのが物足りなく感じてしまいますが、それ以上の衝撃的真実が明かされるので、本作を観る際はぜひ最後まで見逃さないでください。
最初はチーム戦を繰り広げるほど、仲があまり良くなかったリンデン大尉(兄)たち「52」と、ジムたち「53」の2つの部隊。
それがチーム戦後はお互い信頼し合い、一緒に戦う仲間として絆を築いていくところは、心にグッとくるものがあって感動します。
まとめ
(C)2020,Random Art Workshop. All Rights Reserved.
強力なエイリアンの種族「キニアン」と人間の混血だったジムが、敵と接触したことで超人的な力に目覚め、対エイリアン特殊部隊と一緒に戦っていくSFアクション作品でした。
物語のところどころで描かれているジムの記憶、それはジョンと初めて遭遇した際、リンデン大尉(弟)たち「ESU」やジムたちの身に起きたことを物語っています。
ただその記憶は途切れ途切れとなっており、ジムたちとジョンはどういう風に知り合ったのか、アラステアの息子とはジョンのことなのかどうか、最後まで明かされていません。
キニアンに支配されてしまったヤンセン博士と、アンジェラがその後どうなったのか、宇宙船で脱出したジムたちがどこへ向かったのかも描かれていません。
こういった謎めいた部分を、観た人それぞれで考察する楽しみがあります。
ジムたち対エイリアン特殊部隊が、キニアンと敵に支配された科学者が放つ刺客と、激闘を繰り広げていく謎めいたSFアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。