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Entry 2017/09/16
Update

映画エイリアンコヴェナント|あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

  • Writer :
  • 馬渕一平

「エイリアン」シリーズ待望の最新作。

リドリー・スコットによる『エイリアン:コヴェナント』をご紹介します。

以下、あらすじや結末が含まれる記事となりますので、まずは『エイリアン:コヴェナント』の作品情報をどうぞ!

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映画『エイリアン:コヴェナント』の作品情報


(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

【公開】
2017年(アメリカ映画)

【総監督】
リドリー・スコット

【キャスト】
マイケル・ファスベンダー、キャサリン・ウォーターストン、ビリー・クラダップ、ダニー・マクブライド、デミアン・ビチル、カルメン・イジョゴ、ジャシー・スモレット、キャリー・ヘルナンデス、エイミー・サイメッツ、ナサニエル・ディーン、アレクサンダー・イングランド、ベンジャミン・リグビー、ウリ・ラトゥケフ、テス・ハウブリック

【作品概要】
メガヒット・シリーズの創造主である巨匠リドリー・スコットが直々に監督した『プロメテウス』の続編『エイリアン:コヴェナント』。

これまで謎のベールに覆われてきた“エイリアン誕生の秘密”が解き明かさる。

新種のエイリアン“ネオモーフ”も登場し、ショッキングでバイオレントな描写が観客の心を揺さぶる。

女性の主人公ダニエルズを演じるのは、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』で世界から注目を集めるキャサリン・ウォーターストン。

そして、前作『プロメテウス』に続きマイケル・ファスベンダーがアンドロイドを演じる。

最新型のウォルターと旧型のデヴィッド、その演じ分けにも注目。

映画『エイリアン:コヴェナント』のあらすじとネタバレ


(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

宇宙移住計画を実行するために地球を旅立ったコヴェナント号は、コールドスリープ中の男女2,000人を乗せ、植民地となる惑星オリガエ-6を目指していた。

船を管理するのは、最新型アンドロイドのウォルター。

ところが充電中にアクシデントが発生し、数十人が命を落としてしまう。

乗組員が修復作業を行う中、謎の電波を受信したコヴェナント号は針路を変更し、電波発信元の惑星に向かう。

小型船でダニエルズ、ウォルターを加えた調査隊が降り立ち探索すると、その惑星は目的地よりもはるかに地球の環境に似ていた。

やがて調査隊の一人が体調の異変を訴え、小型船の医療スペースに運び込まれる。

激しく身をよじらせる隊員の背中からエイリアンの幼体が出現。

乗組員が銃器で応戦したため小型船は大破してしまう。

もはや絶対絶命の隊員たちの前に現れたのは、ウォルターの前世代のアンドロイド、デヴィッドだった。

彼は救世主か、それとも敵なのか。

デヴィッドと行動を共にすることになったダニエルズはこの惑星に隠された恐るべき秘密を知るのだった。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『エイリアン:コヴェナント』結末の記載がございます。『エイリアン:コヴェナント』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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デヴィッドの真の狙いは創造主である人間への反逆でした。

それは創造することが許されないアンドロイドが何かを創造すること。

人間の創造主であるエンジニアの惑星に着いたデヴィッドは黒い液体状のウィルスをばらまき、エンジニアたちは全滅。

彼はこの星で、コールドスリープ状態のショウ博士の身体を使って、遺伝子操作を繰り返し、完璧な生命体=エイリアンの創造を行っていました。

デヴィッドの嘘に気付いたダニエルズでしたが時すでに遅し、ロープ以外の隊員はすでに息絶えていました。

デヴィッドに利用されそうになったダニエルズをウォルターが助けてくれます。

二体のアンドロイドは取っ組み合いになりながら、戦いを続けます。

テネシーが操縦する船になんとかダニエルズ、ロープ、そしてウォルターが乗り込みました。

しかし、そこにゼノモーフが飛びかかり張り付いてきました。

ダニエルズの機転とテネシーの操縦のおかげでゼノモーフを振り落とし、母船へと帰還します。

一時の安息が訪れたかに思えましたが、フェイスハガーを剥がしたかに思えたロープの身体の中にはゼノモーフが寄生していました。

飛び出たゼノモーフは船内の隊員を襲い、残るはダニエルズとテネシー、そしてウォルターのみ。

ダニエルズたちはテラフォーミング・ベイにゼノモーフを誘導すると、トラックに閉じ込め宇宙空間へ放り出そうと画策します。

ダニエルズの咄嗟の判断によってなんとかゼノモーフを宇宙空間に追い出すことに成功。

生き残った二人は再びコールドスリープ状態に。

まずはダニエルズがテネシーを。

続いてウォルターがダニエルズを。

ダニエルズは亡き夫との約束を口にし、ウォルターに話しかけますが、彼は口を開きません。

彼がウォルターのふりをしたデヴィッドであることに気付いたダニエルズでしたが、すでにコールドスリープは始まっていました。

二人を眠りにつかせ、一人になったデヴィッドはマザーコンピュータに、ワーグナーの「ヴァルハラ城への神々の入城」を流させます。

デヴィッドは人間の胚が入っているケースを開けると、口の中に隠していたフェイスハガーの胚を取りだし、そこにしまいました。

船はオリガエ-6を目指します。

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映画『エイリアン』シリーズとは

1979年に公開されたシリーズ1作目『エイリアン』は世界中に衝撃を与えました。

スイス人画家のH・R・ギーガーが男性器をモチーフにしてデザインしたとされるエイリアンは映画界の新たなスターに。


シガニー・ウィーバー演じるリプリーのマッチョな女性ヒーロー
はフェミニズムの先駆けともいえるでしょう。

日本では当時の空港で外国人のことをalien(異邦人、外国人)と称していましたが、この映画がヒットしたために同義のforeignerといった呼び方に変更になったという逸話があるほどです。

SFホラーは一大ジャンルとなりその後数多くの作品が作られていくようになります。

『エイリアン2』はジェームズ・キャメロン、『エイリアン3』はデヴィッド・フィンチャー、『エイリアン4』はジャン=ピエール・ジュネといった個性豊かな面々がそれぞれ監督を務めました。

リドリーはさらにもう一本のSF映画の金字塔、1982年公開の『ブレードランナー』を監督しています。

そちらも同じくアンドロイド(ブレランではレプリカント)映画の人気に火を着けました。

そしてやはりその名作も今年、『ブレードランナー2049』として約35年ぶりとなる続編が公開されます(監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ)。

リドリー・スコット御大(まもなく80歳)が自ら手掛ける『エイリアン』シリーズのプリクエルは『プロメテウス』、今回の『エイリアン:コヴェナント』、そして次回作の3部作で完結する予定です。

映画『エイリアン:コヴェナント』の感想と評価


(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

本作はまず前提として2012年公開の『プロメテウス』を観ていないと全く理解することが出来ない完全なる続編です。

プロメテウス号の生き残りであるデヴィッドとショウ博士が人間の創造主であるエンジニアの惑星を目指すその後と、本作のコヴェナント号の物語がクロスしていく構造になっています。

コヴェナント号が行き先を見誤ったことによって、あとはどんどんと悪い方向へ事態が進んでいくだけなのは『悪の法則』でも見られた展開でした。

優秀な人物があれほどのパニックに陥ってしまうのは、仲間の死による精神的ショックに加え、約2日もの間あまり眠れずに船の修復作業にあたっていたことが考えられます。

参考映像:リドリー・スコット監督インタビュー

リドリーは恐怖を味合わせるのが本来の目的のようですが、エイリアンは有名すぎるため、初めてあのヴィジュアルを見た時のような衝撃を与えるのは難しいでしょう。

本作で新しく登場したネオモーフは、白くてヌメヌメしていて気持ち悪く、チェストバスターならぬバックバスター?とスロートバスター?を決めてくれ確かに最高ではあります。

しかし、感情としてはもはやワクワクに近いものになってしまっています。

お決まりのフェイスハガーも登場し、ゼノモーフも大活躍。

シリーズファンは間違いなく楽しめる一本です。

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まとめ


(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

ただ本作が純粋なSFホラーに留まらないのは、宗教性を多分にはらんでいるからでしょう。

プリクエル3部作の大きな鍵を握るのがアンドロイドのデヴィッド(名前はダビデ像で有名なダビデの英語発音から)です。

参考映像:マイケル・ファスベンダーインタビュー

人間を作ったエンジニア、アンドロイドを作った人間。創造主を巡る関係、その反乱がプリクエルの一つの大きなテーマになっています。

プロメテウスは天界の火(文明)を盗んで人間に与えた神の名前。

コヴェナントは聖約(神と人が交わす約束)。

劇中で引用される詩の一節は、パーシー・シェリーという詩人の「オジマンディアス」という有名な作品です。

ラストに流れる「ヴァルハラ城への神々の入城」はワーグナーのオペラ「ニーベルングの指環」の序夜「ラインの黄金」の第4場の最後に流れる曲です。

その背景を調べ、意味を読み取いていくのもまた映画の面白さの一つです。

しかし、私を含め聖書や神話に親しみのない人からするとやや難しすぎる気もしますが…。

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