Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

Entry 2020/11/16
Update

映画『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』イーブス・バーノー監督インタビュー!「天才作家もひとりの人間だった」

  • Writer :
  • 石井夏子

映画『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』は2020年11月6日より公開。

『ティファニーで朝食を』(1958)、『冷血』(1966)など多くの傑作小説を残した20世紀アメリカ文学界を代表する作家トルーマン・カポーティ。

流行作家であり、戦後アメリカを代表するセレブリティのアイコン的存在でもあった“恐るべき子ども”の栄光から転落までを、彼の知人や関係者たちの証言をもとに追い、その素顔に迫る文芸ドキュメンタリー映画『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』が、全世界公開に先駆けて、2020年11月6日より上映中です。

本作を手掛けたのは、オバマ政権に仕えた異色の経歴を持つイーブス・バーノー監督。貴重な取材テープを基に、新しく撮影された映像によって、「ひとりの人間」として天才作家の素顔が浮かびあがります。

カポーティの魅力を語ったバーノー監督の特別インタビューを、Cinemarcheが独占公開致します。

スポンサーリンク

評伝の取材テープが製作の基となった

(C) 2019, Hatch House Media Ltd. 

今回、待望の世界最速公開を迎え、現在大ヒット上映中の『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』を手がけたイーブス・バーノー監督の特別インタビューが到着しました。

バーノー監督は、オバマ政権時代のホワイトハウスにソーシャルセクレタリーとして携わった後、ドキュメンタリー映画の監督になった異例のキャリアの持ち主。

以前からカポーティに関する映画製作を考えていたというバーノー監督は、ジャーナリストのジョージ・プリンプトンが評伝『トルーマン・カポーティ』(新潮社)執筆にあたって取材を行った女優ローレン・バコールらの貴重な取材テープ、天才作家と時代を共にした人々や、養女ケイト・ハリントンらの貴重な映像インタビューをもとに、カポーティの知られざる姿に迫る本格文芸ドキュメンタリーを完成させました。

本作の基になっているのはプリンプトンの取材テープ

「初めて聴かせてもらったときはまさに夢心地になって、内容の素晴らしさに驚かされ、結果的に自分の映画に必要な、トルーマン・カポーティという人物像を深く掘り下げることができた」と、初めて耳にしたときの驚きを伝えました。

「テープの中のローレン・バコールやノーマン・メイラーなど時代を代表する人たちの生の声を聞けたのは、素晴らしい贈り物をもらったような気になった。カポーティが生きていたのは、アメリカの歴史のなかで特別な時期だったかもしれないが、いまの時代にも響くレガシーが見つかる」と、天才作家の生きた軌跡は今を生きる我々に多くの発見をもたらすと語ります。

カポーティの知られざる真実とは

カポーティの様々な知られざる真実に触れたバーノー監督が特に衝撃を受けたのは養女ケイト・ハリントンの存在でした。

元恋人だった男性の娘を引き取り、実の娘のように大切に育て上げたカポーティ

「テレビ出演時の映像などで見る限り、華やかな生活を送り、ウィットに富む反面、他人に厳しいぐらいにしか印象を受けない。ところが、彼はそれだけの人物ではなかった」とその驚きを振り返ります。

「成人した彼女がカポーティのことを親のように慕い、いまの自分があるのは彼のおかげと感謝し、我が子にトルーマンと名づけるのを聞くにつけ、カポーティから溢れるばかりの愛情を授かっていたのがわかる。そうしたカポーティの側面は特筆すべきものであるし、一部で冷たい性格の人間と思われた、彼への認識も変わるのではないだろうか」と、カポーティに対するイメージが一新されるのではないかと指摘していました。

スポンサーリンク

人間カポーティの魅力

(C) 2019, Hatch House Media Ltd. 

ベストセラー作家として栄光を極めたカポーティは、晩年には酒とドラッグに溺れて転落していきます。

監督は、「カポーティの実像は、限られた周囲の人たちしか知らなかった。だが彼もわれわれと同様、ひとりの人間だった。欠点もあったし、悲嘆に暮れ、孤独でもあったが、人生を謳歌し、愛すべき存在だった。この映画では、ぜひそうした部分を感じ取っていただきたい。有名な作家やアルコール依存症と彼を限定せずに、いろいろな側面を持ち合わせた人間だったことを、ここに登場する人たちの言葉から知ってもらいたい」と語りました。

マスコミを騒がせたスキャンダラスな面だけではなく、人間カポーティの魅力を、本作を通して再発見してください。

イーブス・バーノー監督のプロフィール


(C) 2019, Hatch House Media Ltd. 

1980年3月14日生まれ。アメリカの名門私立ノースウェスタン大学で演劇を学ぶ。

ドキュメンタリー映画の制作を手掛ける以前は、バラク・オバマ元アメリカ大統領と元ファーストレディ、ミシェル・オバマの就任期間にホワイトハウスのソーシャルセクレタリーとして携わり、2008年のアメリカ大統領選挙キャンペーンではミシェル・オバマのアドバイザーを務めた。

アクターズ・ファンド、イリノイ州シカゴに拠点を置く劇団ステッペンウルフ・シアター、そして、ロバート・レッドフォードが設立した非営利団体サンダンス・インスティテュートの役員も務めている。

2019年に、初監督作となる本作『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』が、第44回トロント国際映画祭で上映された。

スポンサーリンク

映画『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』の作品情報

(C) 2019, Hatch House Media Ltd. 

【日本公開】
2020年(アメリカ・イギリス合作映画)

【原題】
The Capote Tapes

【監督・製作】
イーブス・バーノー

【キャスト】
トルーマン・カポーティ、ケイト・ハリントン、ノーマン・メイラー、ジェイ・マキナニー、アンドレ・レオン・タリー

【字幕】
大西公子

【字幕監修】
川本三郎

まとめ

(C) 2019, Hatch House Media Ltd. 

元ホワイトハウス所属のイーブス・バーノー監督が“真実のテープ”との出会いを振り返ったインタビューをご紹介しました。

トルーマン・カポーティ死後36年を経て、未完の問題作『叶えられた祈り』執筆の裏側が今明かされます。

トルーマン・カポーティの素顔に迫る珠玉のドキュメンタリー『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』は、Bunkamuraル・シネマにて、2020年11月6日より絶賛公開中です。
    

関連記事

新作映画ニュース

映画『PLAY 25年分のラストシーン』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。パリの90年代カルチャーが青春を彩る!

サン・セバスティアン国際映画祭正式出品作。 13歳から撮り続けた「僕の25年間」。 2019年のサン・セバスティアン国際映画祭に正式出品され、その斬新な試みが話題となったフランス映画『PLAY』。 ( …

新作映画ニュース

映画『グッドバイ』キャストの大櫛加代役は水川あさみ【演技評価とプロフィール】

映画『グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇』は2020年2月14日より新宿ピカデリーほかにて公開! 『走れメロス』、『人間失格』などの代表作を発表し、2019年に生誕110年を迎えた昭和の文豪・太宰治。 …

新作映画ニュース

『ミッドナイトスワン』人生を変えるバレエ教室の先生役【真飛聖の演技評価とプロフィール】

2020年9月25日より公開の映画『ミッドナイトスワン』キャスト紹介 主演・草彅剛(くさなぎつよし)、内田英治(うちだえいじ)監督によるオリジナル脚本作品『ミッドナイト スワン』。 トランスジェンダー …

新作映画ニュース

映画『るろうに剣心 最終章』キャスト雪代縁役は新田真剣佑!演技評価とプロフィール紹介

大ヒットシリーズ『るろうに剣心』の完結編『るろうに剣心 最終章 The Final』は2021年4月23日公開 和月伸宏の人気コミックを佐藤健主演&大友啓史監督で実写映画化した大ヒットシリーズ「るろう …

新作映画ニュース

オンライン映画館STAY HOME MINI-THEATERがオープン!斎藤工の監督作などプレミア先行上映

オンライン映画館が4月29日(水・祝)〜5月1日 (金)プレオープン決定。 新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言を受けた外出自粛要請により、全国映画館の休館、映画祭のミニシアターをはじめ映画業界はじめ …

U-NEXT
CINEMA DISCOVERIES【シネマディスカバリーズ】
架空映画館 by ReallyLikeFilms Online
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
映画『哀愁しんでれら』2021年2月5日(金)より全国公開
映画『写真の女』
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学