「午前十時の映画祭14」ラインナップ解禁!!
2024年も「午前十時の映画祭14」(主催:川喜多記念映画文化財団、映画演劇文化協会)開催。
4月5日(金)より、新たな上映作品19本、再上映作品8本の全27本を、全国65劇場で約1年にわたって上映をいたします。
『インディ・ジョーンズ』3作品で開幕!アクション映画の金字塔『マッドマックス』2作品、香港映画『男たちの挽歌』、特撮『妖星ゴラス』など新たな名作19本、全27作品を上映します。
本記事では、「午前十時の映画祭14」の詳細と、上映される全27作品の情報をご紹介します。
「午前十時の映画祭14」について
14回目を迎える2024年のオープニングは、2023年シリーズの最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が話題となった家族で楽しめるインディ・ジョーンズの3作品!
外国映画の新規セレクト作品は近未来アクション映画の金字塔『マッドマックス』初期2作品、『PERFECT DAYS』(第96回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート)のヴィム・ヴェンダースの名作『べルリン・天使の詩』 『パリ、テキサス』。
他には、香港映画からウォン・カーウァイ『花様年華』、ジョン・ウー『男たちの挽歌』などの15作品が登場!
そして邦画では東宝特撮作品『妖星ゴラス』『海底軍艦』、生誕120周年を迎えた小津安二郎監督作品『宗方姉妹』(むねかたきょうだい)『小早川家の秋』(こはやがわけのあき)の計4本が上映されます。
「午前十時の映画祭」は、<また見たい名作><ずっと気になっていた名作><知らなかった名作>を大きなスクリーンでご覧いただけるチャンスです。
「午前十時の映画祭14」の開催概要
【名称】
「午前十時の映画祭 14 デジタルで甦る永遠の名作」
【開催期間】
2024年4月5日(金)~2025年3月27日(木)の全51週間
【上映期間】
1作品2週間上映(※1週間上映の作品もあり)
【開催劇場】
全国65劇場
【上映作品】
全27本(外国映画23本、日本映画4本)
※鑑賞料金、開映時間は劇場によって異なります。
【作品選定委員】
襟川クロ氏(映画パーソナリティ)、戸田 奈津子氏(映画字幕翻訳者)、町山智浩氏(映画評論家、コラムニスト)、 笠井信輔氏(フリーアナウンサー)、武田和氏(公益財団法人 川喜多記念映画文化財団 代表理事)
【主催】
公益財団法人 川喜多記念映画文化財団、一般社団法人 映画演劇文化協会
新規セレクト外国映画 15本
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』
【日本公開】
1984年(アメリカ映画)
【監督】
スティーヴン・スピルバーグ
【作品概要】
インディがインドの邪教集団に立ち向かう大ヒット・シリーズ第2弾。往年のミュージカルを彷彿とさせるオープニングからクライマックスのトロッコ・チェイスまで、スピーディで迫力たっぷりの見せ場が連続する。脚本は『アメリカン・グラフィティ』(1973)でジョージ・ルーカスと組んだウィラード・ハイクとグロリア・カッツ夫妻が担当。
『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』
【日本公開】
1989年(アメリカ映画)
【監督】
スティーヴン・スピルバーグ
【作品概要】
初代007を演じた名優、ショーン・コネリーがインディの父親役を演じるシリーズ第3弾。キリストの聖杯をめぐり、インディ親子とナチスとの争奪戦がヴェネツィアからトルコ、そしてベルリンへと繰り広げられる。リヴァー・フェニックス演じる少年時代のインディのエピソードも描かれ、そのルーツが明らかになるのも見どころ。
『ベルリン・天使の詩』
【日本公開】
1987年(西ドイツ/フランス映画)
【監督】
ヴィム・ヴェンダース
【作品概要】
『パリ、テキサス』から3年、ヴェンダース監督が選んだ次なる舞台は、壁が崩壊する前のベルリン。天使の世界をモノクロ、人間の世界をカラーで表現したこの壮大な映像詩は、初公開時には30週を超えるロングランヒットを記録し、80年代ミニシアター・ブームの火付け役となった。ヴェンダースはカンヌ映画祭・監督賞を受賞。
『パリ、テキサス』
【日本公開】
1984年(西ドイツ/フランス映画)
【監督】
ヴィム・ヴェンダース
【作品概要】
カンヌ映画祭パルム・ドールを受賞したロードムービーの名篇。題名はテキサス州に実在するパリスという町の名から採られている。ニュー・ジャーマン・シネマの旗手と謳われていたヴィム・ヴェンダース監督は、この作品で遂にその名を確固たるものにした。哀愁に満ちたライ・クーダーの音楽、ロビー・ミューラーの撮影にも注目。
『シャイン』
【日本公開】
1996年(オーストラリア映画)
【監督】
スコット・ヒックス
【作品概要】
天才ピアニスト、デヴィッド・ヘルフゴットの波乱に満ちた半生を描いた伝記映画。監督のスコット・ヒックスは、自身が育った南オーストラリアのアデレードでヘルフゴットの演奏を聴いて感銘を受け、数年がかりで映画化にこぎつけた。アカデミー賞では作品賞ほか7部門にノミネートされ、ジェフリー・ラッシュが主演男優賞を受賞。
『フェーム』
【日本公開】
1980年(アメリカ映画)
【監督】
アラン・パーカー
【作品概要】
FAME=「名声」を夢見てNYの芸術専門学校に集った若者たちを描いた青春映画。『小さな恋のメロディ』(1971)の脚本で注目され、監督デビュー作『ダウンタウン物語』(1976)、そして異色の力作『ミッドナイト・エクスプレス』(1978)が高く評価されたアラン・パーカー監督は、夢を追う若者たちの情熱そのままにエネルギッシュな演出を見せている。
『マッドマックス』
【日本公開】
1979年(オーストラリア映画)
【監督】
ジョージ・ミラー
【作品概要】
メル・ギブソンを一躍スターダムに押し上げた壮絶カーアクション。世界に通用するアクション映画はハリウッド製以外あり得ないと思われていた1970年代末、当時無名のジョージ・ミラーが監督したこの作品は、オーストラリアの荒野を舞台に、それまでの常識を覆す猛烈なスピード感と危険極まりないスタントの連続で観客を圧倒した。
『マッドマックス 2』
【日本公開】
1981年(オーストラリア映画)
【監督】
ジョージ・ミラー
【作品概要】
前作を遥かに凌ぐスケール、さらに激烈なカースタントが炸裂する第2弾。舞台設定は大幅にリニューアルされ、核戦争後の荒廃した大地で巨大な改造トレーラーや改造バイクが疾走するという、かつてない世界観を打ち出した。漫画「北斗の拳」や、以降各国で相次いで制作された近未来SFアクションに大きな影響を与えた重要作。
『花様年華』
【日本公開】
2000年(香港映画)
【監督】
ウォン・カーウァイ
【作品概要】
既婚者同士の密やかな恋を、ウォン・カーウァイ監督が官能的な映像美で綴ったラヴ・ロマンス。原題は“人生でもっとも美しい瞬間”という意味。香港電影金像奨の主演男優、女優賞を受賞したトニーとマギーの魅力はもちろん、60年代香港のムードを鮮やかに再現したクリストファー・ドイルの撮影、美術と衣装の素晴らしさも見どころ。
『男たちの挽歌』
【日本公開】
1986年(香港映画)
【監督】
ジョン・ウー
【作品概要】
「香港ノワール」の原点にして代表作。ヒットメーカー、ツイ・ハークのプロデュースの下、ジョン・ウー監督は、熱き男たちの友情、裏切りと復讐のドラマを激烈な銃撃戦を交えて描き、世界中で一大ブームを巻き起こした。香港電影金像奨では作品賞と、あまりの男前ぶりに「亜州影帝」と讃えられたチョウ・ユンファの主演男優賞を受賞。
『プライベート・ライアン』
【日本公開】
1998年(アメリカ映画)
【監督】
スティーヴン・スピルバーグ
【作品概要】
アカデミー賞・監督賞ほか5部門に輝いた、スピルバーグ監督渾身の戦場ドラマ。舞台となるのは、1944年6月6日、連合軍がドイツ占領下の北西ヨーロッパへ侵攻したノルマンディー上陸作戦。冒頭約20分に及ぶオマハ・ビーチでの戦闘シーンは、地獄のような戦場の有り様を生々しく描き、凄まじい臨場感で観る者を戦慄させる。
『スターリングラード』
【日本公開】
2001年(アメリカ/ドイツ/イギリス/アイルランド映画)
【監督】
ジャン=ジャック・アノー
【作品概要】
スターリングラード攻防戦とは、第二次世界大戦の独・ソ戦において、ソ連領内のヴォルガ川西岸の工業都市スターリングラード(現:ヴォルゴグラード)を巡って繰り広げられた、ドイツほか枢軸国軍対ソ連赤軍の戦い。人類史上屈指の凄惨な軍事戦だったといわれ、この地を舞台に、実在したソ連軍狙撃兵とドイツ軍狙撃手の対決が描かれる。
『カジノ』
【日本公開】
1995年(アメリカ映画)
【監督】
マーティン・スコセッシ
【作品概要】
『グッドフェローズ』(1990)の原作・脚本を手掛けたニコラス・ピレッジによる原作を、再度スコセッシ監督×デ・ニーロ主演×ジョー・ペシ共演で映画化したクライム・ドラマ。70年代ラスベガスを舞台に、華やかな街の裏側で生きる欲に憑かれた悪党たちの人間模様を描く。シャロン・ストーンは、ゴールデングローブ賞・主演女優賞を受賞。
『スカーフェイス』
【日本公開】
1983年(アメリカ映画)
【監督】
ブライアン・デ・パルマ
【作品概要】
アル・パチーノの狂演と凄まじい銃撃戦が圧倒的なバイオレンス・アクション大作。ホラー/サスペンス・ジャンルで華麗な演出テクニックを披露してきた鬼才ブライアン・デ・パルマ監督は、後に『プラトーン』(1986)で注目されるオリヴァー・ストーン監督による骨太な脚本を得て、3時間に及ぶドラマを堂々たる語り口で見せ切った。
『ネットワーク』
【日本公開】
1976年(アメリカ映画)
【監督】
シドニー・ルメット
【作品概要】
名声と権力欲に憑かれた女をクールに演じたフェイ・ダナウェイのオスカー受賞作。日々視聴率競争にしのぎを削るアメリカの巨大ネットワークを舞台に、そこに生きる男女の野望と絶望、TV業界の内幕を赤裸々に暴いた問題作。アカデミー賞では作品賞含む10部門にノミネートされ、ダナウェイの主演女優賞ほか4部門を受賞した。
新規セレクト日本映画 4本
『宗方姉妹』
【日本公開】
1950年(日本映画)
【監督】
小津安二郎
【作品概要】
対照的な姉妹の生き方を通して当時の社会を浮き彫りにした小津安二郎監督の異色作。松竹を離れ、小津が初めて新東宝で撮った作品。主演の田中絹代は、『大学は出たけれど』(1929)から『風の中の牝鶏』(1948)まで、数々の小津作品に出演。1949年、戦後初の日米親善大使として渡米、帰国後に初主演したこの作品は年間配収1位の大ヒットとなった。
『小早川家の秋』
【日本公開】
1961年(日本映画)
【監督】
小津安二郎
【作品概要】
老舗の造り酒屋一家に起こる悲喜こもごもを、小津安二郎監督が名人芸とでも言うべき軽妙なタッチで綴った一作。小津は、前作『秋日和』(60)で東宝専属の司葉子に出演してもらった代わりにこの作品を引き受け、東宝で撮った唯一の作品となった。主演は『浮草』(59)に続く中村鴈治郎。森繁久彌ら当時の東宝人気スター総出演も楽しい。
『妖星ゴラス』
【日本公開】
1962年(日本映画)
【監督】
本多猪四郎
【作品概要】
燃える妖星が地球に急接近!人類滅亡の危機を描くSFパニック・スペクタクル。同じ題材を扱った『ディープ・インパクト』(1998)や『アルマゲドン』(1998)とこの作品が異なる点は、衝突を回避するために地球自体の軌道を変えるという壮大なアイディア。南極大陸に建設される地球推進用ジェットパイプのミニチュア撮影は、特撮美術の粋を極めた名場面。
『海底軍艦』
【日本公開】
1963年(日本映画)
【監督】
本多猪四郎
【作品概要】
地中・海中・空中を自在に駆け巡る万能戦艦「轟天号」の活躍を描く、東宝SFの代表作。日本SF作家の草分け、押川春浪が1900年に発表した小説を基に、オリジナル脚本で映画化された。巨大ドリルが偉容を誇る轟天号の試運転シーンは、円谷特撮を伊福部昭の重厚壮大な音楽が盛り上げ、観る者を興奮の絶頂へと誘う。
アンコール上映 8作品
『レイダース/失われたアーク《聖櫃》 』
【日本公開】
1981年(アメリカ映画)
【監督】
スティーヴン・スピルバーグ
【作品概要】
原案ジョージ・ルーカス、監督スティーヴン・スピルバーグによるアクション・アドベンチャー第1弾。『スター・ウォーズ』(1977)と『未知との遭遇』(1977)という二大ヒット作の作り手が初タッグを組むというニュースが流れた時、業界もファンも騒然となった。その期待は裏切られず世界中で大ヒット。アカデミー賞では美術監督・装置賞他4部門に輝いた。
『ティファニーで朝食を』
【日本公開】
1961年(アメリカ映画)
【監督】
ブレイク・エドワーズ
【作品概要】
オードリーのキュートでエレガントな魅力溢れるラヴ・ストーリー。美しいドレスの数々はジバンシィのデザイン。原作は、村上春樹の新訳版も出たトルーマン・カポーティの中編小説で、1940年代という時代設定を映画では60年代に置き換えている。アカデミー賞を受賞したヘンリー・マンシーニの「ムーン・リバー」も名曲。
『チャイナタウン』
【日本公開】
1974年(アメリカ映画)
【監督】
ロマン・ポランスキー
【作品概要】
1940年代から50年代にかけて量産されたフィルム・ノワール=「暗黒映画」を70年代に甦らせた逸品。ジャック・ニコルソンのために書かれたロバート・タウンのオリジナル脚本を名匠ポランスキーが監督。フィルム・ノワールの代表作『マルタの鷹』(41)を監督したジョン・ヒューストンが助演している。アカデミー賞ではタウンが脚本賞を受賞した。
『ひまわり』
【日本公開】
1970年(イタリア映画)
【監督】
ヴィットリオ・デ・シーカ
【作品概要】
戦争によって引き裂かれた夫婦の哀しい運命を描いた名篇。地平線一杯に広がり、鮮烈な印象を残すひまわり畑はウクライナで撮影された。『昨日・今日・明日』(1963)、『あゝ結婚』(1964)の監督デ・シーカ、主演ソフィア・ローレンとマストロヤンニが三度トリオを組み、ソフィアの夫で名プロデューサーのカルロ・ポンティが製作した。
『戦場にかける橋』
【日本公開】
1957年(イギリス/アメリカ映画)
【監督】
デヴィッド・リーン
【作品概要】
日本軍捕虜収容所を舞台に、人間の誇りと尊厳、戦争の虚しさを訴えた大作。『逢びき』(1945)、『大いなる遺産』(1946)、「午前十時の映画祭」でも上映された『旅情』(1955)などで、すでに世界的な評価を受けていたデヴィッド・リーン監督は、この作品の大ヒット、アカデミー賞・作品賞、監督賞ほか7部門の受賞により、真の巨匠の地位を確立した。
『ドクトル・ジバゴ』
【日本公開】
1965年(アメリカ/イタリア映画)
【監督】
デヴィッド・リーン
【作品概要】
動乱のロシアで出会った男と女、その道ならぬ恋と運命を描く一大叙事詩。前作『アラビアのロレンス』(1962)でアカデミー賞・作品賞、監督賞を受賞したデヴィッド・リーン監督が次回作の舞台に選んだのは、革命に揺れるロシア。当時はソ連国内での撮影許可が下りず、ロケ先のスペイン、マドリッドにモスクワの街並みが丸ごと再現された。
『アメリカン・グラフィティ』
【日本公開】
1973年(アメリカ映画)
【監督】
ジョージ・ルーカス
【作品概要】
1960年代初めのカリフォルニアの田舎町を舞台に、高校を卒業した若者たちが過ごす一晩の物語。ジョージ・ルーカス監督の青春時代の体験が基になっており、全編に「ロック・アラウンド・ザ・クロック」「悲しき街角」「煙が目にしみる」など、当時のヒット曲の数々が流れ、作品全体がミュージックビデオ的なムードに満ちている。
『雨に唄えば』
【日本公開】
1952年(アメリカ映画)
【監督】
ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
【作品概要】
土砂降りの雨の中、ジーン・ケリーが陽気に唄い踊るシーンは、生きる喜びと楽しさに溢れた名場面。AFI (アメリカ映画協会)が100周年を記念し、2006年に発表した「アメリカ映画史上最も偉大なミュージカル」25作品では、2位『ウエスト・サイド物語』(1961)、3位『オズの魔法使』(1939)を抑え、この作品が1位に輝いた。
まとめ
特に素晴らしい傑作映画を選び、全国の映画館で1年間にわたって連続上映する「午前十時の映画祭」。
『インディ・ジョーンズ』3部作から幕を開ける今回は、ヴィム・ヴェンダースの名作2作品や近未来アクション映画の金字塔『マッドマックス』シリーズを上映。その他、クライム・ドラマや戦争映画、香港ノワールに音楽特集などをラインナップ。
日本からは生誕120年を迎えた小津安二郎2作品と東宝特撮映画2作品をお届け。興奮必至の傑作27作品を上映します。
是非今年もお近くの映画館で「午前十時の映画祭」をお楽しみください!
「午前十時の映画祭14」は、2024年4月5日(金)よりTOHOシネマズ日本橋ほか全国65劇場にて開催です。