ゾンビへの質問は5つまで。
知恵と魔法は使いよう。
世界初のロールプレイングゲームとして知られる「ダンジョンズ&ドラゴンズ」を原作に映画化された『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』。
舞台は、人間の他にも魔法使いや動物に姿を変えれるドルイドなど、さまざまな種族やモンスターが生息する世界、フォーゴトン・レルム。
牢獄にいれられていた盗賊のエドガンと戦士のホルガは、ある目的を果たすため脱獄を決行。2人を待ち受けていたのは、思いもよらない悪の陰謀でした。
全世界を脅かす巨大な悪に立ち向かうため、エドガンたちは仲間を集め戦いに挑みます。果たして世界の平和は守られるのか。
驚異のモンスターの出現に、大迫力の魔法の数々、おかしな仲間とドキドキハラハラの大冒険『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』を紹介します。
CONTENTS
映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』の作品情報
【公開】
2023年公開(アメリカ映画)
【監督】
ジョナサン・ゴールドスタイン ジョン・フランシス・デイリー
【キャスト】
クリス・パイン、ミシェル・ロドリゲス、ジャスティス・スミス、ソフィア・リリス、レゲ=ジャン・ペイジ、クロエ・コールマン、ヒュー・グラント、デイジー・ヘッド、イアン・ハンモア
【作品概要】
1974年に世界初のRPGとして発売されたボードゲーム「ダンジョンズ&ドラゴンズ」が、ゲームの世界観そのままに、アクションファンタジーとして映画化されました。
監督は、『スパイダーマン ホームカミング』の原案・脚本を務めたジョナサン・ゴールドスタインとジョン・フランシス・デイリーのコンビ。
主役の盗賊・エドガンを『スター・トレック』『ワンダーウーマン』のクリス・パインが演じ、製作総指揮も務めています。
エドガンの相棒・ホルガ役に『ワイルド・スピード』シリーズのミシェル・ロドリゲスが、魔法使いのサイモン役にジャスティス・スミス、自然の化身ドリック役にソフィア・リリスが出演しています。
対峙する悪役、詐欺師のフォージ役には『ノッティングヒルの恋人』『ラブ・アクチュアリー』など“ロマコメの帝王”と異名をとるイギリスの人気俳優ヒュー・グラントが登場です。
日本語吹替版は、主人公エドガンを武内駿輔が担当するほか、甲斐田裕子、木村昴、中村悠一ら豪華声優陣が参加しています。
映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』のあらすじとネタバレ
ここは、様々な種族、モンスターが生息する世界、フォーゴトン・レルム。吟遊詩人であり盗賊のエドガンと、相棒の女戦士ホルガは、ある宝の盗みに失敗し、牢獄に閉じ込められています。
今日は、出所できるかどうかの大事な審議会の日です。この日のためにエドガンとホルガは、2年間かけて綿密に脱獄計画を立ててきました。
審議委員の前でこれまでの経緯を話すエドガン。彼は以前、独裁政治から人々を守る組織ハーパーに所属していました。
ある日、邪悪なレッド・ウィーザードに目を付けられたエドガンは、愛する妻を殺されてしまいます。まだ幼いひとり娘のキーラとともに悲しみに暮れるエドガン。
そんなエドガンとキーラの面倒を見てくれたのは、女戦士ホルガでした。彼女は禁じられた種族との恋愛で一族を追われた孤独な戦士でした。
ハーパーを抜け盗賊となったエドガンは、死んだものをひとりだけ生き返らせる“よみがえりの石板”があることを知ります。
レッド・ウィーザードの爪によって殺された者は、最強の魔法使いの術を使っても生き返らせるのは無理と言われていました。この“よみがえりの石板”は、レッド・ウィザードに殺された者も蘇らせるといいます。
妻のジアを生き返らせるため、エドガンとホルガは仲間を集め、“よみがえりの石板”を盗みに潜入します。
しかし、レッド・ウィザード集団に阻止され、魔法使いのタイムストップに捕まってしまうエドガンたち。仲間の詐欺師・フォージに“よみがえりの石板”と、娘のキーラを託します。
エドガンの話を聞いていた審議委員たち。判決を下すその時です。エドガンとホルガは審議委員のひとり、鳥人間の背中にしがみつき窓を突き抜け外へと飛び出します。
どうにか無事、脱獄に成功したエドガンとホルガは、キーラの元へ向かいます。そのころ審議委員たちは呆れていました。今日で出所させようとしていたのに。
詐欺師のフォージは、魔法使いのソフィーナのおかげで、ネバーウィンターの領主に成り上がっていました。エドガンとホルガの訪問を歓迎するも、何かを隠しているようです。
2年ぶりに成長したキーラと対面するエドガン。しかし、キーラはエドガンを無視し、ホルガの方に抱き着きます。「なぜ、パパは私を置いてきぼりにしたの」。エドガンのことを怒っているようです。
フォージは、エドガンがいない間、キーラに嘘を吹き込んでいました。金儲けのために石板を手に入れたエドガンが、キーラを捨てて出て行ったと。
「はめられた!」。仲間のはずだった詐欺師のフォージと魔法使いのソフィーナは、“よみがえりの石板”を盗みに入ったあの日から、皆をだましていたのです。
“よみがえりの石板”は、フォージの城の金庫にあることがわかりました。エドガンとホルガは、それを盗み出し、妻のジアをキーラの前で蘇らせることで、誤解を解く。キーラ奮奪作戦にでます。
そのためには、魔法使いの力が必要です。以前の仲間であったサイモンを訪ねますが、相変わらず自分に自信がなく、しょぼい魔法しか使えません。
サイモンの紹介で、動物に姿を変えられるドルイドのドリックも仲間に加わります。彼女は、幼い頃ウッドエルフに助けられ育てられました。いま、ウッドエルフはフォージの脅威にさらされています。種族を守るため作戦に協力することを誓います。
ドリックは虫に変身し、城の中へと忍び込みます。“よみがえりの石板”が保管されている金庫には、絶対に破ることができないとされる“モルディンカイネンの封印”が施されていました。
ソフィーナの仕業です。ソフィーナは、ただの魔法使いではありませんでした。闇の一族レッド・ウィザードの一員で、魔王ザス・タムを降臨させるため、フォージを使っていたのです。
エドガンたちは、どんな魔法の効力も消せるという伝説の“魔法破りの兜”を探すことにします。兜は何百年も前の戦闘で行方がわからなくなっています。
戦士の墓を掘り起こし、サイモンの魔法で少しの間だけ蘇らせ、兜の在りかを聞き出していくエドガンたち。
何体ものゾンビとの会話に苦労しながら聞き出した兜の在りかは、聖騎士ゼンクの所でした。
聖騎士ゼンクは、以前サーイの村を襲ったレッド・ウィザードの魔術の生き残りで、不死の呪いにかけられるも、正義と誇りあるもの全てを守ると誓った真の戦士です。
真面目でどこをとっても完璧なゼンクのことを、エドガンは毛嫌いしています。ゼンクは、なにかと突っかかるエドガンを相手にもせず、フォージの宝を町の住人に配ることを条件に手を貸すと言います。
“魔法破りの兜”は、危険なダンジョン、アンダーダークに保管されていました。道は険しく、猛毒を持ったモンスターも出現します。行く手をふさがれ前に進むことができません。
サイモンは、ホルガが偶然持っていた杖に気付きます。その杖は、“ここ・そこに杖”。目の前に壁に入り口を、向かいの壁に出口を作り出し、400メートル先まで空間移動することができます。
“ここ・そこの杖”を見事に使いこなし、“魔法破りの兜”を手に入れたエドガン。立ち去ろうとしたその時、巨大なレッド・ドラゴンが火を噴き襲いかかってきます。
立ち向かうホルガとゼンクの戦士たち。魔法を駆使し、知恵を絞り、皆が協力して命からがら脱出することができました。
映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』の感想と評価
1974年に発売された、ボードゲーム「ダンジョンズ&ドラゴンズ」が、およそ49年の時を経て実写映画化となりました。
RPGゲームさながらの、多様な人種とモンスターの登場、危険なダンジョンやコロシアムでの戦い、魔法に召喚獣と、ハラハラドキドキの大冒険が詰まっています。
ゲームにかかせないプレイヤーの職業には、吟遊詩人や盗賊、戦士に聖騎士、魔法使いに召喚士が登場。闇の魔法使いも登場し、ゲーム好きにはたまらない展開が待ち受けています。
さらに今作の面白い点は、ヒーロー感がない登場人物にあります。クセの強いアウトローだらけの異色なパーティーが、冒険を通してどう変わっていくのか注目です。
主人公の吟遊詩人であり盗賊のエドガンは、チームでの役目を聞かれ、計画を立てることだと答えますが、一回も計画通りに事が運ぶことはありません。
魔法使いのサイモンは、自分に自信が持てず本当の力がだせません。役に立たない魔法ばかりだったサイモンが、覚醒後レベルアップをみせます。
女戦士ホルガは、腕っぷしは強いものの、好みのタイプが小人のホビット人種。駆け落ちのすえ村を追い出されてしまいます。
動物に姿を変えられるドルイドのドリックは、頭もかしこく常に冷静沈着、メンバーになくてはならない存在です。可愛らしい容姿から最強のアウルベアに変身する様は見ものです。
こんな個性豊かなメンバーの前にたちはだかるのは、これまたユニークで強力なモンスターたち。戦闘シーンは、映像も綺麗で迫力満点です。
知恵があるものを好むというモンスターに、息を潜めるメンバー。あっさりと素通りされ、ショックを受けます。
“魔法破りの兜”の在りかを探るため、古代戦士の墓を掘り生き返らせるシーンでは、質問は5つまでと決まっているのに、余計なおしゃべりのせいで何体もの墓を掘ることに。
レッドドラゴンとの迫力の戦闘シーンや、コロシアムに現れる巨大迷路の中、凶暴な黒犬や箱ミミックとの決死の追いかけっこ。
危険な冒険の中であっても、ユーモアが散りばめられており、思わず笑ってしまいます。
また、RPGゲームに欠かせないアイテムにも注目です。空間移動が出来る“ここ・そこの杖”や、すべての魔法の力を消すことが出来る“魔法破りの兜”など、魅力的なアイテムが登場します。
仲間たちは、冒険を通して互いに力を合わせ、アイテムを駆使し、モンスターと戦うことで絆を深めていきます。戦いの先に待っていたものは、種族を超えた友情と家族の絆でした。
まとめ
元祖RPGテーブルゲームの実写映画版『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』を紹介しました。盗賊エドガンとゆかいな仲間たちの、手に汗握る冒険ファンタジー。
大事なアイテムをゲットするため、凶暴なモンスターが住むダンジョンへ。盗賊と戦士、魔法使いに召喚士。RPGゲームの世界が迫力ある映像で楽しめます。
笑いあふれる痛快ストーリーに、ゲームをクリアしたような爽快感を味わうこと間違いなしです。