Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2019/01/20
Update

北山宏光映画『トラさん〜僕が猫になったワケ』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

  • Writer :
  • 村松健太郎

北山宏光初主演、初の猫役に挑んだ映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』は、2019年2月15日(金)より全国ロードショー

板羽皆の同名コミックの映画化。「Kiss-My-Fit2」の北山宏光が本作で映画初出演にして初主演を飾りました。

共演のキャストは多部未華子、平澤宏々路、飯豊まりえ、要潤、バカリズム。

演出はファンタジーとポップさのバランス感覚の良さを感じさせてくれ『SweerRain死神の精度』の筧昌也監督。

映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』の作品情報


(C)板羽皆/集英社・「トラさん」製作委員会

【公開】
2019年(日本映画)

【原作】
板羽皆『トラさん』

【脚本】
大野敏哉

【監督】
筧昌也

【キャスト】
北山宏光、多部未華子、平澤宏々路、飯豊まりえ、富山えり子、要潤、バカリズム

【主題歌】
Kiss-My-fit2『君を大好きだ』

【作品概要】
漫画家・板羽皆による同名漫画を「Kis-My-Ft2」のメンバーである北山宏光が主演で実写映画化。

共演に妻・奈津子役を多部未華子が演じています。演出は『Sweet Rain 死神の精度』の筧昌也監督。

映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』のキャラクターとキャスト

高畑寿々男/トラさん(北山宏光)
売れない漫画家、急に事故に遭って猫に生まれ変わり、自宅に飼い猫のトラさんとして飼われることに。

高畑奈津子(多部未華子)
寿々男の妻、漫画家のアシスタントして、妻として寿々男を支える。

高畑実優(平澤宏々路)
寿々男と奈津子の間の一人娘、絵の才能はぴか一。

ホワイテスト(飯豊まりえ)
白毛のお嬢様タイプの猫、何かとトラさんの世話を焼く

要潤(浦上栄剛)
カリスマ売れっ子漫画家。一応、寿々男の同期。

裁判長(バカリズム)

映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』のあらすじとネタバレ


(C)板羽皆/集英社・「トラさん」製作委員会

高畑寿々男は5年前の『ネコマン』という一作がそこそこ売れただけの漫画家で、今はパート勤めの妻の奈津子に全ておんぶに抱っこの状態。

一人娘の実優は、そんな父親の姿を情けなく思っていて、新作なり、『ネコマン』の続編なりを書くように煽りますが、寿々男は筆を取る気がありません。

漫画『ネコマン』は、最後の一話が足りなくて完結編コミックも発売できないでいます。

ある日、奈津子の隠していた家系のお金を持ち出して競輪に出かけた寿々男は、思わぬ勝利で大金を手にしますが、帰り道の風に撒かれてそのお金は道路に散らばります。

慌てて拾おうとして道路に飛び出た寿々男、そこに車がやってきて寿々男を撥ね、寿々男はあっさりと死んでしまいます。

寿々男が気が付いた場所は、天国の裁判所“あの世の関所”。

そこの裁判長からこれまでの寿々男の人生を鑑みて、罰として“一ヶ月の間にこれまでの愚かな人生を挽回するように、ただし猫の姿で”という罰を言い渡されます。

以下、『トラさん~僕が猫になったワケ~』ネタバレ・結末の記載がございます。『トラさん~僕が猫になったワケ~』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
猫の姿で現世に戻ってきた寿々男は、自分が猫として扱われることに戸惑いながらも自宅へ戻ります。

そこでは自分の葬式が行われていました。

寿々男は、自分はここにいると訴えますが、奈津子や実優にしてみれば猫が鳴いているようにしか見えません。

人生を挽回するどころか日々の生活にも困っていた寿々男を助けたのが、ホワイテストと名乗る白毛のお嬢様猫。

彼女のアドバイスでどこかにお世話になることを考えます。

結果として寿々男がたどり着いたのは自分の家でした。

そして奈津子と実優は、寿々男をトラさんと名付けて飼いだしました。

猫としての不自由さは感じながらもやはり居心地はよく、あっと言う間に3週間が過ぎます。

そんな中、奈津子がパート先で倒れます。なんと奈津子のお腹には新たな命が宿っていました。

期限が迫る中、寿々男は家族のためにできることを考えます。

最後の24時間裁判長に直談判した寿々男は人間としての姿を取り戻して、ネコマンの最終話を描き上げます。

奈津子と実優、そして生まれてくる命のために新刊にして最後の一冊を遺すのでした。

映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』の感想と評価


(C)板羽皆/集英社・「トラさん」製作委員会

猫映画あれこれ

犬とともに人間のペットとして、生活の共として人間に寄り添い続ける猫。

発祥は定住農耕生活が定着したころのネズミ対策だったと言いますから、その歴史は長く、また洋の東西を問わずに飼われています。

当然、そんな存在は人間のドラマの担い手になることが多く、自然と映画の題材に多くなるようです

これから公開される映画では、『初恋 お父さんチビがいなくなりました』『ねことじいちゃん』は、人生の仕舞い方を猫とともに描くスタイルの映画で、人間もペットも高齢化が語られる昨今、同時期に公開されるのも偶然ではないでしょうね。

最近の映画でも『猫は抱くもの』『旅猫レポート』『世界から猫が消えたなら』『グーグーだって猫である』『妖怪ウォッチ』などもあります。

洋画でも『ボブという名の猫』『ルドルフとイッパイアッテナ』。バットマンの永遠の恋人もキャットウーマンですね。

これだけ本数があるともう映画のテーマとして特別なものとは言えないかもしれないですね、人間にとって猫がお馴染みの存在であることのように。

まとめ


(C)板羽皆/集英社・「トラさん」製作委員会

突然の自動車事故で亡くなってしまった寿々男が、天国の裁判所“あの世の関所”で下された判決は、人生を挽回することでした。

ただし“猫”の姿として…。

「Kis-My-Ft2」の北山宏光初主演で、しかも初の猫役に挑んだ本作『トラさん~僕が猫になったワケ~』。

日々の生活で、あなたは大切な人に何を伝えていますか?

映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』は、2019年2月15日(金)より全国ロードショー

関連記事

ヒューマンドラマ映画

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』ネタバレ感想と評価。ラストまでのあらすじも

あるユダヤ系ギャングの数十年に渡る、友情と裏切り、栄光と挫折を描いた名作 ──。 クリント・イーストウッド主演のマカロニ・ウエスタン3部作で世界的ヒットを飛ばした、西部劇の巨匠セルジオ・レオーネ監督の …

ヒューマンドラマ映画

【ネタバレ】アウシュヴィッツの生還者|結末あらすじ感想評価。実話実録にベン・フォスター演じた‟ボクサーとして生き延びた男”

アウシュヴィッツ生還者の息子が父の半生について描いた衝撃の実話を映画化 映画『アウシュヴィッツの生還者』では、アウシュヴィッツから生還したハリーがアメリカに渡り、ボクサーとして活躍する一方で、生き別れ …

ヒューマンドラマ映画

『愛のくだらない』あらすじ感想と評価解説。田辺弁慶映画祭グランプリ受賞の野本梢監督が描く“リアルな体験” 

映画『愛のくだらない』が、2021年8月27日(金)より田辺・弁慶映画祭セレクション 2021、テアトル新宿にて1週間限定公開、他全国順次公開されます。 『横道世之介』の沖田修一監督や『あのこは貴族』 …

ヒューマンドラマ映画

映画『洗骨』ネタバレ感想。奥田瑛二・大島蓉子・水崎綾女の演技力が光るユーモアと優しさに溢れた作品

ガレッジセールのゴリが本名の「照屋年之」名義で監督・脚本を手がけた長編作品。 最愛の人を失い、数年後その人にもう一度会える神秘的な沖縄の離島に今も残る風習、“洗骨”。 死者の骨を洗い、祖先から受け継が …

ヒューマンドラマ映画

【ネタバレ感想】検察側の罪人の結末はキムタクとニノの演技力で考察をするな。橘の真相は愛ではない⁈

映画の原作は雫井脩介の『検察側の罪人』という同題ベストセラーで、演出は『関ケ原』や『日本のいちばん長い日』など、スケール感のある作風で定評の原田眞人監督。 本作は往年の邦画や上質な洋画を観ているような …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学