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Entry 2017/02/12
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映画『若草の頃』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も

  • Writer :
  • ちょり


『若草の頃』は、『巴里のアメリカ人』『バンドワゴン』で知られるヴインセント・ミネリの出世作です。今でも多くの人に愛される本作の魅力はどこにあるのでしょうか?

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映画『若草の頃』作品情報

【公開】
1951年(アメリカ)

【原題】
Meet Me in St. Louis

【監督】
ヴィンセント・ミネリ

【キャスト】
ジュディー・ガーランド、マーガレット・オブライエン、メアリー・アスター、ルシル・ブレマー、トム・ドレイク

【作品概要】
1904年のセントルイス万博の開催を心待ちにしているある一家の暮らしぶりを、四季を通じて描くジュディー・ガーランド主演のミュージカル作品。

映画『若草の頃』あらすじとネタバレ

1903年 夏

万国博覧会を七ヶ月後に控えたミズーリー州セントルイス。子供から老人までがセントルイス万博のテーマソング「セントルイスで会いましょう」を歌い、開催を待ちわびています。

スミス家の次女、エスターは夕飯の時間をいつもより早くしてくれるよう頼んでいました。姉のローズの恋人が6時半に電話してくるらしいのです。わざわざ長距離電話してくるのですからプロポーズに違いありません。家族の前でプロポーズを受けるわけにはいかないとエスターは考えたのです。

当の本人は「プロポーズとは限らないわ。私はもう男の子が全てっていう年じゃないのよ」と大人びてみせていますが、内心は感謝しているはず。

エスター自身は隣に越してきたジョンに恋しています。しかし彼はこちらにまったく無関心。エスターの気持ちなど知る由もありません。

弁護士の父が帰宅しましたが、電話のことは父には内緒です。話がややこしくなりそうだからです。食事はいつも通りだと言い放つと、父は風呂にはいってしまいました。

時刻は6時半。父以外の家族は席についてそわそわ。「電話がかかってくる前に食べ終えるのよ!」

ようやく父が来て食事が始まりましたが、あっという間に皿が下げられ、メイン料理もないうちにデザートが出てきます。ついに父が怒り出した時、電話が鳴りました。

結局家族全員の前で電話を取ることになったローズ。しかし、ウオーレンは無駄話ばかりでプロポーズはなし。シーンと静まる食卓。「どうやら私だけのけものだったようだな」父はおかんむりです。

エスターはジョンをパーティーに招待しました。若い男女がフォークダンスを賑やかに踊っています。ジョンと初めて会話したエスター。パーティーが終わって帰ろうとするジョンを引き止め、家の電気を消し終わるまで側にいて欲しいと頼みます。

一つ一つ電気を消していき、いいムードになりますが、さすがにキスにはいたりません。おまけに別れ際に握手をすると「女性としては握力が強い」と褒められる(?)始末。それでもすっかり打ち解けた二人でした。

1903年 秋

スミス家のまだ幼い三女と四女がハロウィンの仮装をして出かけていきました。ところが四女のトゥーティーが、怪我をして家に駆け込んできました。

ジョンに襲われて怪我をしたというトゥーティー。私が悲鳴をあげたら逃げたのよ!という彼女の言葉に愕然とするエスター。

怒りにかられて、エスターはジョンのところへ乗り込み掴みかかります。何がなんだかわからないジョンが驚いて手をばたばたさせるのでエスターはその手に噛みついてやりました。

家に戻ってくると三女が事の真相を話していました。洋服を拾ったので、それに詰め物をして線路の上に置いたのだと。大騒ぎになって警察まで来たけれど、ジョンが私たちを影に押し込んでくれたおかげで顔も見られなかったというのです。

大事故になるじゃないの!とローズは呆れますが、思わず笑いだします。「笑いごとじゃないわ」とエスターも言いながらつられて笑ってしまいました。

ジョンにあやまりに行くエスター。「許してくれる?」というエスターに「明日の晩、また殴ってくれる?」と応えるジョン。二人は初めてのキスを交わしました。

1903年 冬

クリスマスが近づいてきたある日のこと、父がニューヨークに転勤が決まったと帰ってきました。家族全員で行って向こうで永住する、クリスマス明けには引っ越しだという話を聞いて、家族みんな呆然としてしまいます。

万博もあるのにこの町にいられないなんて…。みんなしょんぼりして、それぞれの部屋に引っ込んでしまいます。「君も行っていいぞ」と父は一人残った母に言います。「まるで悪者だ。給料も上がるし家族のためと思ったのに」。

「あなたが正しいと思ってすることなら私はついて行きますよ』と母は言うと、ピアノを弾き、父が歌い始めました。「きみとぼく、共に永遠に二人で」と。その歌声を聞いて、家族が一人、また一人と階段を降りてくるのでした。

セントルイスでの最後のダンスパーティーが終わり、ジョンはエスターにプロポーズします。しかしニューヨーク行きがエスターの心に重くのしかかっています。「ニューヨークに行っても私たちの想いは変わらないわよね?」。

クリスマス前夜、トゥーティーが夜遅く起きているのをエスターはみつけました。「サンタさんに引っ越すことを教えなくちゃ」というトゥーティーに「どこにいてもサンタさんはわかるのよ」と応えるエスター。

窓から庭に作られたいくつもの雪だるまが見えました。トゥーティーは駆け出すと、雪だるまを潰し始めます。連れていけないなら潰したほうがましだと泣きながら。

ニューヨークは夢の町よ、お友達もできるわよ、とエスターは泣きじゃくるトゥーティーを懸命になだめ部屋へ連れて行きます。その様子をじっと見つめている父。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『若草の頃』ネタバレ・結末の記載がございます。『若草の頃』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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家族全員を集めた父は「ニューヨーク行きは中止だ」と告げます。エスターたちの顔がぱっと輝きます。「あなたの立場が悪くならない?」心配する母に「会社も私の意見は無にできないはずだ」と応える父。「最高のクリスマスプレゼントをありがとう!」とエスターは父に飛びつきます。その時、ウオーレンが現れてローズにプロポーズします。

1904年春。スミス家の女性陣が純白のドレスを着て外に出てきました。いよいよ博覧会が開幕し、今日は一家で出かけるのです。素晴らしい天気の最高の万博日和です。

大勢の人で賑わう万博会場。みんな少し興奮気味です。お腹がすいたので、食事に行こうと話しているときに、会場がライトアップされました。

エスターたちはその美しさに息を飲み、叫びます。「これが私たちの町よ」「これがセントルイスよ!」。

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映画『若草の頃』の感想と評価

日本では若干知名度が低い本作ですが、アメリカでは1944年に公開されて以来、今でも非常に愛されている作品の一つです。

AFI(アメリカ映画協会)が2006年に発表した「ベストミュージカル25」では第10位に選ばれ、映画サイト「The Playlist」が2017年2月1日に発表した「ミュージカル映画ベスト50」でも29位に選出されています。

エスターを演じたジュディー・ガーランドの溌剌とした様、ユーモアたっぷりの展開と根底にある家族愛、郷土愛がアメリカ国民の感情をくすぐるのでしょう。勿論、楽曲の素晴らしさを忘れてはいけません。

ですが、本作の魅力はもっと別の箇所にもあるのではないでしょうか。家族愛、郷土愛を謳いながら、作品は決してヒューマニズムやイデオロギーに着地していません。

エスターは年頃の娘というものに貼られるレッテルから自由ですし、三女と四女のエピソードはさながら悪童物語と呼んでもいいくらいです。とりわけ四女のトゥーティーのおてんばぶりは特筆ものです。

父は怖い存在ではあるけれど優しく、母は父をたてながらも自分を持っています。スミス家の娘が恋する男性も、朗らかでいささか間が抜けていて、男らしさというものにしばられていません。

『若草の頃』には、社会が成熟していく前の、旧き良き時代のおおらかな自由さが存在しています。戦争で暗い気分が蔓延している時に封切られ、人々の心を撃ったように、今でもその朗らかな自由さは、観る者の心を撃ち続けているのです。

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まとめ

ジュディー・ガーランド扮するエスターがクリスマス前夜に妹を慰めるために歌う「Have Yourself a Merry Little Christmas 」は、ヒュー・マーティン、ラルフ・ブレインによる、この作品のためのオリジナルソングです。このコンビが作った曲は他にも、「The boy next door 」、「The Trolley Song 」があり、どちらもジュディー・ガーランドが歌っています。三曲ともスタンダード・ナンバーとして今でも歌い継がれている曲です。

秋のエピソードとしてハロウィンの様子が出てきますが、私たちが持っているイメージとは随分違い、観ていて興味深かったです。子どもたちが焚き火にどんどんいろんなものを放り込んでいるので、ガイ・フォークス・デイかと思ったくらいです。さらに、家を出る時、子供は少量の小麦粉を袋に入れたものを持たされています。

トゥーティーは、他の子供たちに「◯◯家に行って、あなたなんかキライといって来い」と言われ、本当に行って喝采をあびますが、こんな習慣だったのでしょうか? それともただのいたずらでしょうか。いずれにしてもハロウィンが今の形になるまでにはいろいろな歴史があるようです。

トゥーティーを演じたのは、マーガレット・オブライエンで、その達者ぶりには舌を巻きます。ジュディー・ガーランドは『オズの魔法使い』でアカデミー子役賞を受賞していますが、マーガレット・オブライエンも本作で同賞を受賞しています。当時7歳でした。

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