Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

映画『バーレスク』あらすじとネタバレと感想。ラスト結末も

  • Writer :
  • かきぴー

『ラ・ラ・ランド』や『グレイテスト・ショーマン』など、最近は多くの名作ミュージカル映画が世に出ました。

そんな中、遡ること2010年に『バーレスク』が公開されました。

第68回最優秀作品賞にもノミネートされるなど、話題になりました。今回はそんな本作を紹介していきます。

映画『バーレスク』の作品情報


©2010 Screen Gems, Inc. All Rights Reserved.

【公開】
2010(アメリカ映画)

【監督】
スティーブ・アンティン

【キャスト】
シェール、クリスティーナ・アギレラ、エリック・デイン、カム・ジガンデイ、ジュリアン・ハフ、アラン・カミング、ピーター・ギャラガー、クリステン・ベル、スタンリー・トゥッチ

【作品概要】
歌手になる夢を追うため、アイオワからロサンゼルスへ出てきたアリは、テスが経営する「バーレスク」を見つけ働くことになります。

今作は隠れた名作です。それはバーレスクの批評サイトが、軒並み4/5を記録していることからも伺えます。

俳優や監督は今作のみの方が多いですが、『バーレスク』は間違いなくもっと話題になるべき作品だと思います。

映画『バーレスク』のあらすじとネタバレ


©2010 Screen Gems, Inc. All Rights Reserved.

歌手になる夢を持ち、アイオワからロサンゼルスへと引っ越してきたアリは、仕事を探してロスの街を彷徨っていました。

そんな中、テスという女性が経営する「バーレスク」を見つけ、舞台の華やかさに感銘を受けたアリはウェイターへと頼み込み、ウェイトレスとして働くことになります。

そんなある日、アリにチャンスが訪れます。

妊娠したバックダンサーの代役として舞台に上がることになりました。それだけでは収まらず、ソロで踊ることになったのです。

アリを妬む人物によって妨害をされますが咄嗟に歌い出し、マイクを使用せずとも響き渡る歌声によって、大成功を収めたのです。

アリはそれ以来メインスタッフに据えられ、歌声は新聞にも記載されバーレスクは連日盛況になりました。ジャックという彼氏もできて、順風満帆の人生を送ります。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『バーレスク』ネタバレ・結末の記載がございます。『バーレスク』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
ですが、バーレスクには多額の借金を抱えていました。テスは銀行に融資を断られ、不動産業を営む常連客のマーカスへ売ることのみが残された方法でした。

バーレスクを大事に思うテスは、バーレスクを売ることには消極的な態度でした。

アリも、彼氏のジャックが未だ婚約者と離婚していないことに怒り、家出をします。

マーカスの元へと向かうアリでしたが、マーカスはバーレスクの跡地に高層ビルを立てる予定だと言いました。

それを知ったアリは、大きな舞台で踊ることを提案するマーカスを振って、バーレスクへと戻りました。

以前マーカスが空中権の話をしていたことを思い出したアリは、近々バーレスクの向かいに立つ予定の高層マンションのオーナーへもとへ、向かいました。

バーレスクの空中権を売ることをオーナーへ申し出ました。

空中権がなければマーカスは高層ビルを建てられず、絶景をウリ文句としていたオーナーも目の前に高層ビルを建てられてはマンションの価値が下がります。

オーナーは空中権を高額で購入し、バーレスクの借金は無事完済しました。

映画『バーレスク』感想と評価


©2010 Screen Gems, Inc. All Rights Reserved.

今作の見どころはバーレスクという1つの空間を通じて、成長する主人公アリやテスとの関わり方です。

歌手になる夢を持つアリはひょんなことから、バーレスクの舞台を見てこのきらびやかで派手な世界に魅せられます。

展開としては2012年に公開された『マジック・マイク』に似ていて両作品とも、少ないチャンスをモノにしながらも確実に結果を出しています。

比較して見てみると『マジック・マイク』ではチャンスを掴んだアダムが驕り堕落していく中、主人公のマイクは徐々に平穏な生活を取り戻していきます。

一方『バーレスク』ではアリやテスは、堕落することなく常にバーレスクという1つの居場所を守るために動いていたのではないかと考えます。

ミュージカル映画なので勿論、歌や踊りも注目すべきポイントです。

作中の劇中歌は、殆どアリ役のクリスティーナ・アギレラが歌っています。

クリスティーナ・アギレラは「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」の第58位など歌唱力は絶大です。

まとめ

『バーレスク』は世間的にはあまり知名度は高くないですが、間違いなくもっと評価されるべき映画の1つだと思います。

クリスティーナ・アギレラの歌唱力やダンスなど、ミュージカル映画としての完成度も抜群ですが、作品の根底に流れる「居場所」や「挑戦」と言ったようなテーマを強く感じます。

ただ、難しく考えなくてもミュージカル要素やサクセスストーリーなど、見ていてスカッとする要素が多く見ていて飽きません。

『バーレスク』はクセの少ない見やすい映画だと思います。

近年であれば、『ドリームガールズ』や『グレイテストショーマン』といった作品に、ハマっていた人には是非おすすめしたい作品です。

関連記事

ヒューマンドラマ映画

映画『パーソナルショッパー』あらすじとネタバレ感想!ラスト結末も

オリビエ・アサイヤス監督の前作『アクトレス 女たちの舞台』で素晴らしい演技を見せつけたクリステン・スチュワート。 ふたたび、アサイヤス監督とクリスティンがタッグを組んだ『パーソナル・ショッパー』がまも …

ヒューマンドラマ映画

映画『愛しのアイリーン』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【吉田恵介×新井英樹】

閉鎖的な地方の農村に、フィリピン人女性が嫁いだ事で巻き起こる騒動を描く、映画『愛しのアイリーン』。 『宮本から君へ』『ワールドイズマイン』で知られる漫画家・新井英樹の同名コミックを、『さんかく』『ヒメ …

ヒューマンドラマ映画

映画『のぼる小寺さん』ネタバレ感想と内容解説。工藤遥を主演に漫画を原作にした感動青春ストーリー!

なぜ、小寺さんはのぼるのか? そこに壁があるから!? 珈琲原作の人気青春漫画『のぼる小寺さん』の実写映画化。 自分は何がしたいのかわからない。何にも興味が湧かない。好きなことをしたいけど自信がない。進 …

ヒューマンドラマ映画

平手友梨奈映画『響 HIBIKI』あらすじとキャスト。月川翔監督のプロフィール

『響 -HIBIKI-』は9月14日(金)より、全国ロードショー。 2017年にマンガ大賞を受賞した柳本光晴の漫画「響~小説家になる方法~」がついに映画化! 主人公を演じるのは、大人気のアイドルグルー …

ヒューマンドラマ映画

映画『泣く子はいねぇが』ネタバレ解説と内容考察。なまはげという秋田の伝統文化で描いた“たすくの葛藤と成長”

娘が産まれても、大人になりきれない男の心の葛藤と成長を描いた、映画『泣く子はいねぇが』。 監督、脚本、編集を担当した佐藤快磨が、5年の時間を費やして完成させた本作は、仲野太賀や吉岡里帆など、若手の注目 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学