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Entry 2021/04/01
Update

映画1/8 ハチブンノイチ|ネタバレ感想と結末解説のあらすじ。バトルロワイヤルを無人島での描くアクションスリラー|B級映画 ザ・虎の穴ロードショー32

  • Writer :
  • 秋國まゆ

連載コラム「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第32回

深夜テレビの放送や、レンタルビデオ店で目にする機会があったB級映画たち。現在では、新作・旧作含めたB級映画の数々を、動画配信U-NEXTで鑑賞することも可能です。

そんな気になるB級映画のお宝掘り出し物を、Cinemarcheのシネマダイバーがご紹介する「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第32回は、ディオゴ・モルガド監督が脚本・演出を務めた、映画『1/8 ハチブンノイチ』です。

ディオゴ・モルガドが監督、製作総指揮、脚本を務めた、2019年製作のポルトガルのSFアクション・スリラー映画『1/8 ハチブンノイチ』。

無人島でのサバイバルリアリティーショーに参加した8人の男女は、いつしか宇宙人が主催する、生死をかけた地獄のバトルロワイヤルに強制参加させられていくというのは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。

無人島に集められた男女8人の命をかけた、究極のサバイバル・デスゲームを描いた、ポルトガルのSFアクション・スリラー映画『1/8 ハチブンノイチ』のネタバレあらすじと作品情報をご紹介いたします。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

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映画『1/8 ハチブンノイチ』の作品情報

(C)SLXProductions

【公開】
2019年(ポルトガル映画)

【脚本】
ディオゴ・モルガド、ペドロ・モルガド

【監督】
ディオゴ・モルガド

【キャスト】
カタリーナ・ミラ、ダーウィン・ショウ、ゴンザロ・ラモス、カルロス・カルバリョ、アンナ・ルドミラ、ルイス・ロウレンソ、マリア・ボテーリョ・モニツ、フランシスコ・フローエス、ディオゴ・モルガド

【作品概要】
『サン・オブ・ゴッド』(2015)に出演した俳優ディオゴ・モルガドが、監督、製作総指揮、脚本を務めた、ポルトガルのSFアクション・スリラー作品です。

ディオゴ・モルガト監督自身も、科学者役として出演しています。

カタリーナ・ミラが主演を務め、『サン・オブ・ゴッド』(2015)のダーウィン・ショウや、カルロス・カルバリョら豪華キャスト陣が出演しています。

映画『1/8 ハチブンノイチ』のあらすじとネタバレ

(C)SLXProductions

人類の多くが死に絶えた近未来。参加者のサバイバル生活を追う、無人島でのリアリティーショー番組に参加した、8人の男女がいました。

28歳のアメリカ人探検家ジョンと32歳のノルウェー人研修医のサラ、40歳のブラジル人精神科医のエマと30歳のカナダ人講演者スコット、34歳のフィンランド人技師クリストフ、27歳のイギリス人植物学者キャロル。

そして、天文学者のポールと謎の男リアム。

キャロルたち8人は、案内役のエミリアと番組スタッフに連れられ、無人島『ソルム・アイランド』へ向かいます。

大自然に恵まれたソルム・アイランドで行われるサバイバルゲームのルールは、「身を守り健康を保ち、怪我をせず、そして自力で生きること」です。

参加者同士の協力は無しなので、孤立無援の状態でサバイバル生活を送らなければなりません。

頼りになるのは己のスキルと生存本能だけです。食料も寝る場所もない過酷な環境下で争い、最後まで生き残ったたった1人だけが、勝者の栄冠を手に入れられます。

もしサバイバル生活を途中で棄権する場合は、番組から支給された通信機で連絡して助けを呼ぶか、自力で山の頂上にある救援地点へ向かえばいいのです。

そうエミリアの説明が終わった後、キャロルたちはそれぞれ指定された場所で、サバイバル生活をスタートさせます。

湿地帯にはクリストフとサラ、高台にはジョンとリアム、草原が広がる山にはキャロルとエマ、他の場所にジョンとポールがそれぞれ配置につきました。

サバイバル生活1日目、クリストフは斧を使ってイカダを作り、島内どこでも移動できるようにします。

リアムはスコットが眺めていた湖に通信機を投げ捨て、上から島をざっと見まわし、弓矢を持って、島中を駆け回りました。

スコットとキャロルとエマはそれぞれ、自然豊かな島を堪能し、寝床となる場所を探していきます。

ジョンは風よけになる場所を探し、見つけた岩石層の前を陣取り、寝床作りを始めました。

その夜、持ってきたビニールシートを使って1日かけて寝床を作ったエマは、明日こそ食料を見つけようと心に決め、就寝。

リアムは森の中で焚火をし、黙々と木の枝の先を削って、自作の槍を作ります。

サバイバル生活2日目、海岸で一晩明かしたスコットは、支給された小型カメラに向かって、自然の素晴らしさや、普段の生活が恵まれた環境であることへの感謝を雄弁に語っていました。

ポールは岩に小型カメラを打ちつけて壊した後、ナイフを携えて島を散策します。

森の中へ移動したサラは、いくつもの岩が積み重なってできた、岩壁と木の間に寝床を作ったことを小型カメラに向かってレポートしていました。

しかし、調子に乗って岩壁の上を歩いていたサラは、固定されていない岩の上に足を乗っけてしまったため転倒。

骨折してしまって立つこともままならず、サラはやむを得ず助けを呼ぼうと、通信機のボタンを押しました。

するとその瞬間、サラの体に何度も謎の電流が駆け巡ったのち死亡。彼女の遺体は、徐々に消えそうな残像と化していくのです。

海岸で魚を釣る準備をしていたスコットは、リアムと遭遇。彼から突然、弓矢で命を狙われてしまいます。

スコットは突然の事態に戸惑いつつ、慌てて荷物を持ってその場を離れ、森の中を走って逃げました。

地面の窪みに隠れたスコットを見失ってしまったリアムは、そのまま川へ向かいます。

その川の上流では、キャロルが水浴びをしていました。キャロルはその後、「カメラが壊れた」と言うポールと遭遇し、彼に火おこしと料理をお願いします。

キャロルはその様子を、小型カメラに向かってレポートしていると突然、リアムを何とか撒いたスコットが現れたのです。

スコットからリアムに命を狙われているという、事情を聞いたキャロルたち。

ポールはリアムの名前を聞いてから態度が豹変し、何の説明もないままキャロルたちに、ここから早く離れて逃げようと急かします。

キャロルたちはポールに説明を求めましたが、彼は何も話さず、そのままどこかへ行ってしまいました。

一方、食料探しに森に入ったエマは、その道中でサラの遺体を発見。

彼女は、落ちていたサラ用の小型カメラの録画映像を見て、通信機のボタンを押しただけで死んだことを悟ります。

その直後、エマはリアムに見つかり、追いかけてくる彼を木の茂みに隠れてやり過ごしました。

2日目の夜、キャロルとスコットは会った場所から離れず、そこで焚火をして親睦を深めていきます。

その際キャロルはスコットに、幼い頃から人には見えないものが見え、話しかけていたせいでいじめられた過去があることを明かしました。

これに対しスコットは、キャロルにこう言って励まします。

「人生は白と黒で分けきれないほど、分からないものだらけ」「キャロルの感性はきっと、いつか必要になった場面で活かすための、生まれ持った才能だ」

3日目、キャロルは真っ白な空間の中に、2本の木に挟まれた謎の建物に吸い込まれそうになるという、奇妙な夢を見ました。

飛び起きたキャロルは、焚き火用の木の枝を集めてきたスコットと会い、彼からポールが、朝食用の食料を集めに行っていることを教えて貰います。

その話の直後、ポールが慌てた様子でスコットたちの元へ戻ってきて、「今すぐ荷物をまとめてこの場から離れろ」と言ってきたのです。

スコットたちは訳が分からないまま、ポールと一緒にその場から走って逃げます。

リアムはそんなキャロルたちを追いかけ、少ない本数の矢を放っては拾いを繰り返しつつ、彼らの命を執拗に狙いました。

森の外に出て湿地帯に出たキャロルたちは、イカダに乗って移動しようと準備していたクリストフに遭遇。

しかし、リアムに命を狙われている理由が分からず、キャロルとスコットはクリストフに、自分たちの現状を上手く説明できません。

痺れを切らしたスコットは、通信機を使って助けを呼ぼうと提案しますが、物凄い剣幕で止めるよう訴えるポールの姿を見て止め、彼らと一緒に高台へ逃げました。

その道中、キャロルたちは岩石層の前にいるエマと遭遇。彼女はここにいないジョンの荷物を漁っており、サラの小型カメラを持っていました。

エマはジョンの荷物を漁った本当の理由は明かそうとせず、身体を震わせて「まだ死にたくない」と泣き叫び、何かに酷く怯えた様子でした。

キャロルはそんなエマを宥め、彼女を仲間に誘おうとしますが、一刻も早く避難したいポールに反対されてしまいます。

キャロルたちが話し合う中、黙ってサラの小型カメラの録画映像を見ていたスコットは、サラが通信機を使った直後、謎の死を遂げた映像をキャロルたちに見せました。

その頃、荷物を岩石層の前に置き、山の中にある川で湧き水を汲んでいたジョン。その背後に、弓矢を持ったリアムが忍び寄ってきます。

4日目、キャロルたちは霧が立ち込める山の中で身を寄せ合い、眠っていました。

その中でキャロルは、荒廃した街の様子を夢で見たことで飛び起き、気を落ち着かせようと山の中の川へ向かいます。

ジョンが作ったものだろうか、岩の上にちょこんと乗った小さな葉っぱと花で作った船があり、キャロルはそれを手に取って心を和ませました。

気分が良くなったキャロルが詩を詠んでいると、そこへリアムが現れます。

キャロルの詩を絶賛するリアムは、警戒する彼女にこう言いました。

「俺の目的は真実を知ることだ」「君が詠んだ詩のような美しいものは、もう存在しない。俺はこのゲームに勝つ」

「今は君を殺さない、本当なら誰も殺したくなかった」「ただ俺は連中に抵抗しているだけ。本当に殺しているのは連中のほうだ」

リアムはそう話したのち、キャロルを人質に取って、スコットたちに不在のポールの居場所を尋ねます。

ポールはそんなリアムの背後から襲い掛かり、首にナイフを突き立てて、武器を捨てるよう脅しました。

リアムは弓矢を地面に投げ捨てたものの、そこから己の肉体を使って、ポール・スコット・クリストフの攻撃をいなし、ダメージを与えていったのです。

背中に飛び掛かってきたエマを振り落としたリアム。その一瞬の隙を突いて、ポールたち男3人がかりで彼を羽交い絞めします。

続いてキャロルが正面から突撃しようとした瞬間、それに気づかないスコットがリアムを後ろに倒そうとしたため、彼の浮き上がった足がキャロルの顎に直撃。

気を失ってしまったキャロルは、再び奇妙な夢を見ます。今度は、どこかの研究施設のベッドの上で横たわっていたキャロルが、謎の水晶玉を握りしめていました。

そして、目覚めたキャロルが向かった部屋の中央に聳え立つ大きな柱に、こちらに向かって話しかける1人の男のスクリーン映像が映し出されます。

「これを見ている君が、最後に生き残ったのだな」「私の方はもう死んでいるに違いない」

「それか、他の者と一緒に隠れていることだろう。食料と酸素が続いていれば」「既に君の記憶が戻っているかは分からないが、1つ言っておこう」

「外には出るな。世界はもう終わりだ、幸運を祈る」

そう話す男の映像が消えた直後、キャロルは再び現実世界へ戻りました。

急遽木の枝と草で作った担架にキャロルを乗せ、リアムから逃げるポールたち。その道中、槍で身体を貫かれて絶命したジョンの遺体を発見します。

しばらくして降った雨から逃れるため、キャロルたちは雨宿りできる場所に身を寄せ合い、ポールにこの状況を説明しろと問い詰めました。

するとポールは、重い口を開いて皆にこう言うのです。

「全ての生命が絶滅に向かっている。環境汚染や核戦争のせいだ」

「天然資源は枯渇し、もう人類に何も打つ手はない」

「このゲームは、人類の存続をかけた最後のチャンスだ」

「これはサバイバル生活を送る番組でも現実でもない。全てバーチャル映像だ」

「キャロルの本当の体は研究施設にある。君は選別を受けたのだ」

以下、『1/8 ハチブンノイチ』ネタバレ・結末の記載がございます。『1/8 ハチブンノイチ』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)SLXProductions

その話を信じたくないキャロルたち。キャロルはその夜、再び奇妙な夢を見て魘される羽目になります。

今度見た夢は、研究施設で男が話す映像を見た後のこと。キャロルは突如現れた、宇宙船にいる2人の同一人物の男のうち、1人に声をかけられました。

青く光る両目にスキンヘッドの男は、宇宙人が人類とのコミュニケーション用に作られた存在、「コレクター」。

コレクターがキャロルを「ソウル」と呼ぶのは、選ばれし者に与えられた名前だからだと、彼は言います。

キャロルの質問に的を得ない回答ばかりするコレクターは、瞬きもせず彼女を凝視し、水晶玉を渡せと促しました。

キャロルがコレクターの差し出す手に水晶玉を乗せた瞬間、彼女は夢で見た謎の施設に転送されます。

コレクターは姿を現さず、戸惑うキャロルにこう言いました。

「この白い建物も私と同様、人類と対話するために作られた」

「私は宇宙人ではなく、人類と接触を図るために作られたプログラムにすぎない」

「人類は長年、宇宙人と対話しようと交信してきた」

「それがこちら側につき、返信したが、何の応答もなかった」

「我々は間に合わなかったのだ」

地球温暖化によって世界各地に自然災害が起き、枯渇していく天然資源を巡って核戦争を起こす人類。

世界中の国と地域が崩壊していく中、人類は最後、宇宙人に「国の崩壊や戦争について話しがしたい」とメッセージを遺したのです。

その事実を、滅びゆく世界の映像を見ながら知ったキャロルは、幼い自分が体験した大きな地震が、その前兆だったのだと悟りました。

顔面蒼白で飛び起きるキャロルを、心配して声をかけるスコットたち。そこへ弓矢を持ったポールが戻り、再びスコットたちにある真実の話をしました。

「水晶玉は選別のため、宇宙から世界各地に送られた」

「その水晶玉を欺く方法を、私の友人の科学者が発見した」

「一部の人間は、地震の予知能力を持っている」

「別の世界を何度も夢で見たキャロルは、何か特別な能力があるのかもしれない」

5日目、キャロルたちは身を寄せ合って岩壁を背に寝ていましたが、早く目が覚めたクリストフが、リアムが近づいてきていることを知らせます。

急いで走って逃げるキャロルたち。最後尾にいたキャロルは、ポールがいないことに気づいて前を走る3人に声をかけましたが、そのまま走り去ってしまいました。

そんなキャロルを木の茂みに引っ張ったポール。彼はキャロルに、こう言います。

「後ろを振り向かず、前だけを見て山の頂上へ向かい、救難地点を探せ」

「誓いあっただろう? 死がふたりを分かつまでと」

その言葉で、これまで自分だけを逃がそうとしたポールと自分が、夫婦であったことを悟ったキャロル。

キャロルはポールと別れ、前を走っていたスコットたちと合流し、ポールから言われたことを伝えます。

そこでキャロルは、スコットたちが言い争う会話から、自分が気絶した後、スコットたちがリアムを深い穴に落として殺そうとしたことを知りました。

リアムは自作の槍を投げ、クリストフの身体を貫通させて殺します。

リアムは槍を引き抜き、逃げ惑うキャロルたちを殺そうとしますが、そこへポールが現れ、彼を命懸けで足止めしようとするのです。

お互いに武器を捨て、己の肉体のみで死闘を繰り広げていくポールとリアム。その最中、彼らはこんなやり取りをしていました。

「もうやめろリアム、お前は間違っている」

「俺の賢く優しく強い兄は、連中のことを信じていたのに殺された」

「リアムの兄は望んでゲームに参加した。誰かに強制されたのではない」

「連中はその気になれば、最先端の科学技術で人類を救えるというのにそうしない。助けるふりをして、高みの見物をしてゲームを楽しみ、俺たちを殺しているだけだ」

「周りを見ろ、悪いのは人間の方だ。環境を破壊するだけして、この事態を招いた」

「人間は滅びる運命なのだろう?だがこんなことをしていたら、助かるものも助かるわけがない」

死闘の末、リアムは背後からポールの首を腕で締め、最後にこう告げるのです。

「俺もお前も人類も、努力はした」

「運命は自分で決める。連中の好きにさせてたまるか」

「宇宙船を爆破して、兄の仇を討つ。安らかに眠れ」

リアムはその直後、キャロルたちの目の前でポールの首をへし折り、殺害しました。

キャロルたちはポールの死に嘆く暇もなく、山の頂上を目指して走って逃げます。

しかしその途中で、エマが石に躓いた拍子に右足首を捻ってしまい、立つことすらままならなくなってしまいました。

仲間を置いて頂上へ行くか、リアムに3人とも殺されるのか、究極の選択を迫られたスコットとキャロル。

葛藤の末、キャロルたちは前者を選び、リアムに罠を仕掛けて待ち伏せし、リアムから武器を取り上げようとします。

その作戦は成功しましたが、すぐさま体勢を立て直したリアムが、エマを人質にとってきたのです。

エマはポール同様、リアムに首をへし折られそうになりましたが、寸前で通信機のボタンを押し、自決しました。

エマの死にざまを見て、ポールの話が真実だと悟ったスコットは、キャロルを逃がすため、リアムを足止めしようと立ち向かいます。

その際、スコットは負傷したリアムから、衝撃的な真実を聞かされるのです。

「救援地点なんてものはない。全てポールの計略だ」

「キャロルだけはどうしても生き延びて欲しかったのだろう。事によっては、キャロル以外を全員殺してでも」

「俺も理由は違うが、ポールと同じことをしていただろう」

「このゲームに勝つ方法は唯一つ、生き延びることだ」

「通信機を使ったら連中の思う壷だ。欲張りで救いようがない、自分の心の弱さを認めたことになる」

「俺は絶対にボタンを押さない。最後まで誇り高い人間でいたい」

「だから俺を殺してくれ」

そう言われたスコットは、葛藤の末、リアムの槍で彼に止めを刺すことにしました。

その直後、死んでいったポールたちの言葉を思い返したスコットは、自ら通信機のボタンを押し、自殺してしまうのです。

山の頂上に辿り着いたキャロルは、空中に浮かぶ水晶玉に手を伸ばします。

しばらくして、島はどんどん縮小していき、ポールたちもろとも消滅しました。

キャロルは水晶玉を持ったまま、研究施設で目覚め、自分と同じ研究施設のベッドの上で眠っているポールたちを見つけます。

キャロルはポールの顔に自身の顔をすり寄せた後、コレクターに連れられ、海に浮かぶ宇宙船に乗りこみました。

キャロルは滅びゆく地球を、大きな窓越しに眺めながら、そこにいた男女5人と一緒に地球を離れます。

最後にテロップで、「すべての宗教・芸術・科学は、同じ木から分かれた枝だ」という、アルベルト・アインシュタインの言葉が流れ、物語は幕を閉じました。

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映画『1/8 ハチブンノイチ』の感想と評価

(C)SLXProductions

サバイバル生活を送るだけだと思っていたキャロルたちが、リアムに命を狙われたことをきっかけに、宇宙人主催の地獄のバトルロワイヤルに参加させられていたことを知ります。

サバイバル生活を追う無人島でのリアリティーショー番組に出演しているものとばかり思って、楽しそうに無人島生活を送っていたキャロルたちの笑顔が、一瞬にして消え去る場面。

観ているこちらも、思わぬ展開に愕然とします。そんな中、物語の前半から何か知っている様子のポールとリアム。

彼らが物語の後半で語った内容もまた、現実離れしたものばかりで、キャロルたちがすぐに信じられないのも納得できます。

アクション場面と言えば、リアム対キャロルたち7人の死闘ぐらいで、主催者側の宇宙人と戦う場面は一切ありません。

SFアクションとジャンルにあるのだから、宇宙人と戦う場面もあるのではないかと期待した人には、少し物足りなく感じてしまうことでしょう。

ただ、選ばれた人類同士が命懸けの戦いを行い、どう生き延びていくのか。

そのサバイバル要素たっぷりのアクション・スリラーストーリーは、観ているこちらもゲームに参加しているかのような、ドキドキハラハラするスリルを味わえて面白いです。

まとめ

(C)SLXProductions

宇宙人によって勝手に選別され、勝手に命懸けのバトルロワイアルに参加させられたキャロルたちの戦いを描いた、ポルトガルのSFアクション・スリラー作品でした。

人類の多くが死に絶えた近未来を舞台に繰り広げられる、極限状態に置かれた参加者同士の戦いは、サバイバルゲームが好きな人には堪らなく興奮する場面ばかりです。

しかも参加者たちの戦う武器が、自作の槍と弓矢、ナイフと、銃がない戦いもまた、無人島ならではの戦いで充分楽しめます。

ただ、本作に出演もしているディオゴ・モルガド監督の登場場面が、ポールの回想するところでしかないのが、少し残念でした。

カルロス・カルバリョ演じるリアムが、弓矢で参加者たちを攻撃する姿は本当に格好良いです。

主催者側の宇宙人がどんな存在なのか、人類滅亡の全容があまり語られていないので、続編が出るのではないかと期待できる物語の最後でした。

主催者の宇宙人に翻弄された人類が、地獄のバトルロワイヤルに挑むSFアクション・スリラー映画が観たい人に、オススメの作品です。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

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