Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2021/03/01
Update

韓国映画『ザ・バッド・ガイズ』感想評価と解説レビュー。マ・ドンソクの正拳が悪人VS悪人を打ちのめす痛快ムービー|すべての映画はアクションから始まる24

  • Writer :
  • 松平光冬

連載コラム『すべての映画はアクションから始まる』第24回

日本公開を控える新作から、カルト的に評価された知る人ぞ知る旧作といったアクション映画を網羅してピックアップする連載コラム、『すべての映画はアクションから始まる』。

第24回は、2021年4月9日(金)よりシネマート新宿ほかにて全国公開予定の韓国映画『ザ・バッド・ガイズ』です。

【連載コラム】『すべての映画はアクションから始まる』記事一覧はこちら

スポンサーリンク

映画『ザ・バッド・ガイズ』の作品情報

(C) 2019 CJ ENM CORPORATION, BIDANGIL PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED

【日本公開】
2021年(韓国映画)

【原題】
나쁜 녀석들:THE MOVIE(英題:The Bad Guys: Reign of Chaos)

【監督・共同脚本】
ソン・ヨンホ

【脚本】
ハン・ジョンフン

【撮影】
イ・ジェヒョク

【編集】
シン・ミンギョン

【キャスト】
マ・ドンソク、キム・サンジュン、キム・アジュン、チャン・ギヨン、キム・イヌ、イ・ジェユン、パク・ウォンサン、チョ・ヨンジン、パク・ヒョンス、パク・サンウク、チョン・イクリョン、ジ・スンヒョン

【作品概要】
『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)、『悪人伝』(2020)のマ・ドンソク主演によるクライムアクション。

犯罪歴を持つワケあり人物たちが減刑と引き換えにチームを結成し、凶悪な逃亡犯たちを追います。

2014年のテレビドラマ『バッドガイズ-悪い奴ら-』の映画版となる本作は、韓国では2019年に公開され、興行の繁忙期となる秋夕(旧暦のお盆)連休期間に観客動員数第1位を樹立する大ヒットとなりました。

共演は、テレビドラマ『ここに来て抱きしめて』、『恋愛ワードを入力してください ~Search WWW~』などで人気を集めたチャン・ギヨン、映画『カンナさん大成功です!』(2007)でヒロインを演じたキム・アジュン、「マイ・ボス・マイ・ヒーロー」シリーズ(2001~06)のベテラン俳優キム・サンジュン。

監督は、2015年の長編デビュー作『鬼はさまよう』で注目を浴びたソン・ヨンホです。

映画『ザ・バッド・ガイズ』のあらすじ

(C) 2019 CJ ENM CORPORATION, BIDANGIL PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED

ある日、囚人たちを乗せて走っていた護送バスが、謎の武装集団に突如襲撃され、数多くの凶悪な犯罪者たちが逃亡してしまう事件が発生します。

警察上層部は、逃亡した囚人を捕まえる為、元警察官のオ・グタクに指令を出し、過去に重大な罪を犯して刑務所に収監されている服役囚たちを集めた極秘プロジェクト、“特殊犯罪捜査課”を再始動させることに。

グタクは元プロジェクトメンバーで“伝説の拳”と呼ばれて恐れられているパク・ウンチョルを筆頭に、女詐欺師のクァク・ノスン、過失致死罪に問われた元刑事のコ・ユソンらを加えます。

時に衝突するも、時に協力し合って凶悪犯たちを追い詰めていく4人。しかし、事件の背後には国家を揺るがす巨大な陰謀が暗躍していたのです。

スポンサーリンク

韓国の人気クライムドラマを映画化

(C) 2019 CJ ENM CORPORATION, BIDANGIL PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED

本作『ザ・バッド・ガイズ』は、2014年に韓国で放送されたテレビドラマ『バッドガイズ-悪い奴ら-』の映画版となります。

巨大な悪に立ち向かうために集められた“悪い奴ら=バッド・ガイズ”の活躍を描いたドラマ版は、韓国OCNチャンネルで歴代ドラマ視聴率1位を獲得するヒットを記録し、2017年には続編『バッドガイズ2~悪の都市~』も製作されました。

映画版となる本作は、パート1の登場人物だったマ・ドンソク演じる“伝説の拳”を持つ男パク・ウンチョルと、キム・サンジュン演じるチームリーダーのオ・グタクが、引き続き出演しています。

テレビドラマ『バッドガイズ-悪い奴ら-』

“映画界最強のタフガイ”マ・ドンソクが己の拳で悪を粉砕!!

(C) 2019 CJ ENM CORPORATION, BIDANGIL PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED

ドラマ版の見どころの一つでもあったアクションシーンは、映画版でさらにスケールアップしています。

何といっても、本作での実質的な主役ともいえる、パク・ウンチョルの圧倒的な存在感に目を奪われます。

わずか25日でソウルを縄張りにしたヤクザとして恐れられるも、義理人情に厚くて仲間思いというウンチョルの武器は、“拳”。「俺には武器などいらぬ!」とばかりに、迫りくる敵を拳二つでちぎっては投げ、ボコボコになぎ倒していく姿が、実に単純明快かつ痛快です。

そのウンチョルを演じるマ・ドンソクといえば、『新感染 ファイナル・エクスプレス』、『無双の鉄拳』(2018)で観客を魅了し、2020年の『悪人伝』も大ヒットを記録。

本作には、そんな彼が数々のアクション映画を通して築き上げた底力が詰まっており、クライマックスの大立ち回りシーンは、通常なら撮影に3~4日かかるところ、わずか1日半で撮り終えたという逸話を残すほど。

特殊メイクなしでもマーベルヒーローのハルク役が務まりそうなドンソクですが、実はそのマーベル・シネマティック・ユニバース最新作『エターナルズ(原題)』(2021年10月公開予定)では、怪力キャラクターのギルガメッシュ役を演じます。

ついにハリウッド進出も果たし、名実ともに映画界最強のタフガイとなったマ・ドンソク、要チェックです。

(C) 2019 CJ ENM CORPORATION, BIDANGIL PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED

マ・ドンソク以外にも、見どころはたくさん。

本作がスクリーンデビューとなるチャン・ギヨンによる長身を生かしたアクロバティックなアクションに、多くのラブストーリーや歴史ドラマに出演してきたキム・アジュンも、これがほぼ初となるアクション映画出演とは思えないような、しなやかで機敏な立ち回りを披露。

さらには冒頭の護送バス襲撃シーンも、バスと武装集団が乗るトラックが衝突するという難度の高い撮影にもかかわらず、CGを極力使わずに実写撮影を敢行したというだけあって、リアリティに満ちた出来映えとなっています。

スポンサーリンク

悪をもって悪を制す!

(C) 2019 CJ ENM CORPORATION, BIDANGIL PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED

西部劇の『ワイルドバンチ』(1969)や、その影響を受けて描かれ実写化もされたマンガ『ワイルド7』、近年でもDCコミックスのヴィラン(悪役キャラ)が総登場した『スーサイド・スクワッド』(2016)、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』(2020)などなど、「悪をもって悪を制す」テーマの作品は、バリエーション豊富に作られ続けています。

本作『ザ・バッド・ガイズ』は、間違いなくその系譜を受け継いだ、最強進化系アクション映画となっています。

バッド・ガイズを待ち受ける最大の敵、そして、彼らに待ち受ける運命とは?

悪を倒すにはアンチヒーローに任せろ――痛快無比なアクション・エンターテインメントにご期待ください!

次回の『すべての映画はアクションから始まる』もお楽しみに。

【連載コラム】『すべての映画はアクションから始まる』記事一覧はこちら


関連記事

連載コラム

ホラー映画歴代ランキング(洋画1980年代)5選!やばい見てはいけないガチ怖を探すならこの時代へ飛び込もう!【増田健ホラーセレクション5】

おすすめの1980年代の洋画ホラー映画5選! 過去のホラー映画に興味を持った方、何を見ようか迷っていませんか? そんなアナタのために、各年代のホラー映画から5作品を厳選。今回はホラー映画全盛期、198 …

連載コラム

映画『キング・ジャック』レビュー評価と解説。監督フェリックス・トンプソンが初長編映画で込めたメッセージとは|ルーキー映画祭2019@京都みなみ会館7

2019年8月23日(金)に装いも新たに復活をとげた映画館「京都みなみ会館」。 京都みなみ会館のリニューアルを記念して、9月6日(金)からグッチーズ・フリースクール×京都みなみ会館共催の『ルーキー映画 …

連載コラム

フィリップ・ガレル映画『愛の残像』考察。 向こう側の彼女を探して|偏愛洋画劇場10

連載コラム「偏愛洋画劇場」第10幕 今回ご紹介するのは、ジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォーなど、ヌーヴェルバーグの映画作家たちから大きな影響を受け、“ポスト・ヌーヴェルバーグ”と称さ …

連載コラム

映画『くれなずめ』ストーリー内容と感想評価。タイトルの意味から成田凌とウルフルズの音楽の関連性を解く|映画という星空を知るひとよ60

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第60回 『アズミ・ハルコは行方不明』『君が君で君だ』など、独創性の高い作品を次々と生み出してきた松居大悟監督が、自身の体験を基に描いたオリジナルの舞台劇を映画 …

連載コラム

映画『シン仮面ライダー』内容予想考察。原作ネタバレ有で庵野秀明の“ライダー像”を読み解く【邦画特撮大全91】

連載コラム「邦画特撮大全」第91章 今回の邦画特撮大全は『シン・仮面ライダー』を紹介します。 2021年4月3日、「仮面ライダー」生誕50周年企画発表会見での庵野秀明監督による映画『シン・仮面ライダー …

U-NEXT
CINEMA DISCOVERIES【シネマディスカバリーズ】
架空映画館 by ReallyLikeFilms Online
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
映画『哀愁しんでれら』2021年2月5日(金)より全国公開
映画『写真の女』
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学