Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2020/10/14
Update

マドンソク映画『スタートアップ!』感想評価と考察解説。韓国ウェブ漫画の調理人に扮した痛快コメディに注目!|映画という星空を知るひとよ29

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第29回

韓国の俳優マ・ドンソク主演の痛快コメディ映画『スタートアップ!』をご紹介します。

人生に迷える不良少年が出会ったおかっぱ頭の謎の厨房長。母と喧嘩し家出同然だった少年のピンチを救った謎の人物ですが、その正体は……。

強烈キャラクターを要した韓国映画『スタートアップ!』を手掛けたのは、『グローリーディ』のチェ・ジョンヨル監督。主役の謎の厨房長に『悪人伝』のマ・ドンソク、不良少年に『それだけが、僕の世界』のパク・ジョンミンが扮しています。

『スタートアップ!』は、2020年10月23日(金)シネマート新宿、シネマート心斎橋ロードショー。

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

スポンサーリンク

映画『スタートアップ!』の作品情報

(c)2019 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & FILMMAKERS R&K. All Rights Reserved.

【日本公開】
2020年(韓国映画)

【原題】
시동

【監督・脚本】
チェ・ジョンヨル

【キャスト】
マ・ドンソク、パク・ジョンミン、チョン・ヘイン、ヨム・ジョンア、チェ・ソンウン、キム・ジョンス

【作品概要】
ウェブ漫画「始動」を原作にし、『EXIT イグジット』(2019)『ベテラン』(2015)の制作陣が手掛けた映画『スタートアップ!』。『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)『悪人伝』(2019)のマ・ドンソクが、おかっぱ頭の料理人という強烈なビジュアルのキャラクターを演じるコメディドラマです。

『それだけが、僕の世界』(2018)のパク・ジョンミン、ドラマ『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』(2018)のチョン・ヘインらが共演と、豪華な顔ぶれが勢ぞろい。監督は『グローリーデイ』(2015)のチェ・ジョンヨルです。

映画『スタートアップ!』のあらすじ


(c)2019 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & FILMMAKERS R&K. All Rights Reserved.

少年テギル(パク・ジョンミン)は、学校や家が嫌い、ましてや勉強なんか大っ嫌いだと母親(ヨム・ジョンア)に反抗し、まじめに勉強して欲しいと願う母から1日1発強烈ビンタを食らっていました。

テギルの親友サンピル(チョン・ヘイン)が早くお金を稼ぎたい一心で働きだしたとき、テギルはすべてが嫌になり、あてもなく家を飛び出します。

生まれ故郷から離れたテギルは、途中でやはり家を飛び出した様子の一人の少女と出会いますが、なぜかけんかとなって別れました。

その後、偶然入ったチャンプン飯店で、ただならぬオーラを放つ厨房長コソク(マ・ドンソク)を見かけます。

その店の住み込み店員募集の張り紙をみたテギルは、「バイクに乗れるから出前が出来ます」と店員に応募。

見るからに家出人と分かるテギルを店主は気にかけましたが、採用してくれました。

さっそくシェフのコソクと激しすぎる挨拶を交わし、その直後から人生のライバルとなったコソクとテギルですが、同じ店のスタッフとして付かず離れずの距離を保ちます。

その頃、社会人として働きだしたサンピルは、仕事内容が借金の取り立てと知って動揺します。たった一人の身内の祖母に安心してもらうために、仕方なく仕事に行くのですが、内心はうんざりしていました。

一方、仕事を覚え始めたテギルは、喧嘩別れした少女と出前が縁で再会し、理由ありのその少女もチャンプ飯店で働くようになりました。

こうして怖いもの知らずのテギルは、奇想天外な人間たちと出会って、世の中というものを学んでいくのですが…。

スポンサーリンク

映画『スタートアップ!』の感想と評価

(c)2019 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & FILMMAKERS R&K. All Rights Reserved.

映画『スタートアップ!』で強面のマ・ドンソクが演じるのは、フライパン片手に料理をするおかっぱ頭の厨房長・コソク。今までの彼のイメージに似合わない姿に、観ているだけで笑いがこみ上げます。

外見ばかりか、その所業も普通ではありません。住み込みスタッフは寝室で雑魚寝するのですが、コソクはなぜか目をあけたまま寝ています。

たっぷりとしたほほの肉をブルドックのように垂らしたまま、ぎょろ目をあけて身動きしないまま横たわる様はまるで死体のようです。目撃したテギルならずとも、怖い!

そしてアイドルの曲に合わせて踊るゴリラのようなダンス。実はこれ、喧嘩をするときにも使っていました。熊のような巨体から相手に繰り出してスピーディに決まるキレッキレッのダンス式凄技、これまた怖い!

ですが、怖い容貌からは想像できない優しい一面も持っています。家出少年のテギルに、世間一般のルールというものを、身をもって教え込んでいくのですから、やはり只者ではありません。

「人の排出物の始末はしたくないだろうから、自分の始末は自分でつけろ」。

下品ですがとても分かりやすい例を出し、テギルに一人前の社会人の意識を持たせていくのです。

観てないようで実はよーく観ていて、窮地にはさりげなく手助けをしてくれる謎の厨房長。その正体がとても気になります。

この作品によって、マ・ドンソクのキャラクターが一新され、新たなファン層を築き上げることでしょう。

まとめ

(c)2019 NEXT ENTERTAINMENT WORLD & FILMMAKERS R&K. All Rights Reserved.

謎の強烈キャラの厨房長・コソクのマ・ドンソク、子離れを決意する母にヨム・ジョンア、喧嘩が弱く不器用な反抗児・テギルにパク・ジョンミン、野望を抱く反抗児・サンピルはチョン・ヘイン。

映画『スタートアップ!』のキャストに、適材適所のようにピタリとはまり込む俳優陣たちが集結しました。

「ひとまず生きてみる」とコソクが掲げる自己流の生き方で覆われた本作は、笑いの要素を含みながらも生きるうえに大切な人と繋がりを教えてくれる心温まるコメディ作品なのです。

映画『スタートアップ!』は、2020年10月23日(金)シネマート新宿、シネマート心斎橋ロードショー。

次回の連載コラム『映画という星空を知るひとよ』もお楽しみに。

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら



関連記事

連載コラム

『メン・イン・ブラック3』ネタバレあらすじと感想。ラスト最後の結末も【キャスト変更を演技力で乗り越えた第3作目】SF恐怖映画という名の観覧車133

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile133 数多の作品が否定的な意見を受けたように、シリーズものにおける役者の世代交代は困難を極めます。 特に基となるキャラクターが魅力的であればあ …

連載コラム

映画『「16」と10年。遠く。』感想評価と内容解説。兎丸愛美が体現する自分探しを乗り越えた「強い嘘」の奇跡|映画道シカミミ見聞録55

連載コラム「映画道シカミミ見聞録」第55回 こんにちは、森田です。 今回は、2021年5月15日(土)より池袋シネマ・ロサにて1週間限定公開される映画『「16」と10年。遠く。』を紹介いたします。 兎 …

連載コラム

映画モースト・デンジャラス・ゲーム|ネタバレ結末評価とあらすじの感想解説。狩猟ゲームで命をかける男を描くアクションスリラー|Amazonプライムおすすめ映画館5

連載コラム「Amazonプライムおすすめ映画館」第5回 フィル・エイブラハムが監督を務めた、2020年製作のアメリカのアクションスリラー映画『モースト・デンジャラス・ゲーム』。 末期の病と宣告された男 …

連載コラム

佐久間由衣×村上虹郎らが映画『“隠れビッチ”やってました。』東京国際映画祭の完成披露に登壇|TIFF2019リポート10

第32回東京国際映画祭は2019年10月28日(月)から11月5日(火)にかけて開催! あらいぴろよが自身の体験をもとに描いたコミックエッセイを、三木康一郎監督により映画化した『“隠れビッチ”やってま …

連載コラム

映画『ファナティック』感想レビューと内容考察。ラストまでガチ怖なハリウッドの狂愛者が最恐の来日|SF恐怖映画という名の観覧車115

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile115 猛暑や連日続く暗いニュースがある現代社会で、好きになれるものがあることは人生を潤す原動力になります。 しかし、行き過ぎた「好き」と言う感 …

U-NEXT
CINEMA DISCOVERIES【シネマディスカバリーズ】
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
タキザワレオの映画ぶった切り評伝『2000年の狂人』
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学