Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

Entry 2025/05/16
Update

『We Live in Time この時を生きて』あらすじ感想と評価レビュー。フローレンス・ピューが余命宣告されたヒロインを強く美しく演じる|映画という星空を知るひとよ258

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第258回

アカデミー賞作品賞にノミネートされた『ブルックリン』(2015)のジョン・クローリー監督最新作『We Live in Time この時を生きて』。

余命わずかと知った主人公は、逆転の可能性にかけながらも、「最高に楽しくて前向きな時間を過ごす」とパートナーに誓います。現在と過去と時間軸を交錯しながら、愛の軌跡を辿る感動の物語が展開します。

余命わずかの主人公アルムートをフローレンス・ピュー、彼女と共に生きると決意する恋人トビアスはアンドリュー・ガーフィールドが演じています。

限りある人生を最高の輝きに変えた2人の愛の物語に、「生きているこの時」の大切さを思い知ることでしょう。

『We Live in Time この時を生きて』は、2025年6月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー。映画公開に先駆けて、本作をご紹介します。

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

映画『We Live in Time この時を生きて』の作品情報


(C)2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

【日本公開】
2025年(フランス、イギリス合作映画)

【監督】
ジョン・クローリー

【脚本】
ニック・ペイン

【出演】
フローレンス・ピュー、アンドリュー・ガーフィールド

【作品概要】
本作は、アカデミー賞で作品賞を含む3部門、英国アカデミー賞で6部門にノミネートされ、英国アカデミー賞英国作品賞に輝いた『ブルックリン』(2015)のジョン・クローリー監督による最新作。

アルムートを演じるのは、『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)でアカデミー賞と英国アカデミー賞にノミネートされたフローレンス・ピュー。トビアスには、『ハクソー・リッジ』(2016)と『tick, tick… BOOM!:チック、チック…ブーン!』(2021)で2度アカデミー賞にノミネートされたアンドリュー・ガーフィールド。

真正面から〈愛〉を描いた本作の配給権を獲得しているのは、全世界の映画ファンから圧倒的な支持を得ているスタジオA24。

映画『We Live in Time この時を生きて』のあらすじ


(C)2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

新進気鋭の一流シェフであるアルムート(フローレンス・ピュー)と、シリアル会社に勤めるトビアス(アンドリュー・ガーフィールド)。

2人の出会いは、あり得ないものでした。アルムートの運転する車が、離婚して失意のどん底にいたトビアスを弾いてしまったのです。

自由奔放なアルムートと慎重派のトビアス。交通事故の加害者と被害者として出会った2人ですが、お互いに魅かれあい、恋におちます。

そして、何度も危機を迎えながらも、一緒に暮らし娘が生まれ家族になります。そんな中、アルムートの余命がわずかだと知った2人が選んだ型破りな挑戦とは──。

映画『We Live in Time この時を生きて』の感想と評価


(C)2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

あり得ないような出会いをして、お互いに魅かれあったアルムートとトビアスの愛の物語でした。

子どもにもパートナーにも仕事にも恵まれ、幸せな結婚生活を送るアルムートに突然訪れた悲劇。

余命宣告を受けたならその後の人生をどう生きるかと、究極の選択を迫られたアルムートは、いかにも彼女らしい選択をします。

それは短くも美しく強烈なインパクトを残す人生でありたいというアルムートの願いでもありました。

まさに、母は強し。そしてパートナーへの深い愛も感じられます。

「この一瞬」を大切に過ごそうとするアルムートを、フローレンス・ピューが力強くキュートに演じています。

治療のための脱毛を配慮して自ら髪の毛を切る場面では、実際に髪の毛を切り落とし、とてもさっぱりした髪になったフローレンス・ピュー。

それゆえに主人公の潔い決意もリアルに表現でき、はっとするような美しい姿になりました。

衝突を繰り返していた過去と、仕事と家庭と治療で対立している現在が交互に映し出される本作

不遇とも言える恋人たちを体当たりで演じる、フローレンス・ピューとアンドリュー・ガーフィールドの息の合った演技にご注目ください。

まとめ


(C)2024 STUDIOCANAL SAS – CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

『ブルックリン』(2015)のジョン・クローリー監督が、現在と過去を行き来する一組のカップルの愛を描いたラブロマンス『We Live in Time この時を生きて』をご紹介しました。

命尽きるまで力いっぱい、生きることを望む破天荒なアルムートと、何事にも堅実にいきたい慎重派のトビアス。

余命わずかと知ってからの2人の日々は、毎日が病魔との闘いでした。けれどもそんな状況でも、相手を想う気持ちは色あせません。

本作は闘病生活を描いた作品ではなく、あくまで美しい愛の軌跡を描いているのです。鑑賞後は、限りある人生のひとときを、愛する人と大切に過ごせる幸せが感じられます

『We Live in Time この時を生きて』は、2025年6月6日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショーされます。

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。




Warning: Use of undefined constant php - assumed 'php' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/demachi2026/cinemarche.net/public_html/wp-content/themes/stinger8-child/single.php on line 150

関連記事

連載コラム

映画『れいこいるか』感想評価と考察解説。タイトルが意味深い⁉︎阪神淡路大震災で一人娘を亡くした夫婦の物語|銀幕の月光遊戯 66

連載コラム「銀幕の月光遊戯」第66回 映画『れいこいるか』は、2020年8月8日(土)より、新宿 K’sシネマ、シネ・ヌーヴォ(大阪)、元町映画館(神戸)ほかにて全国順次公開されます。 映 …

連載コラム

映画『ダイヤルMを廻せ』ネタバレあらすじと感想解説。ヒッチコックが小道具を活かした完全犯罪の行く末にあるものとは|電影19XX年への旅11

連載コラム「電影19XX年への旅」第11回 歴代の巨匠監督たちが映画史に残した名作・傑作の作品を紹介する連載コラム「電影19XX年への旅」。 第11回は、『めまい』や『白い恐怖』など、多くの名作を映画 …

連載コラム

映画『おいしい給食Road to イカメシ』あらすじ感想と評価解説。2024劇場版は市原隼人演じる主人公が函館で“給食愛”が爆発|映画という星空を知るひとよ204

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第204回 市原隼人が、学校給食が大好きなブレない中学教師を演じる給食スペクタルコメディ「おいしい給食」シリーズ。ドラマ第3シーズンも放映され、映画も『劇場版 …

連載コラム

韓国映画『対外秘』あらすじ感想評価。悪人伝のイ・ウォンテ監督が描く“政府の表と裏”|映画という星空を知るひとよ231

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第231回 1992年の韓国・釜山の町を舞台にした映画『対外秘』は、『悪人伝』(2019)のイ・ウォンテ監督が、権力闘争の表と裏を予測不能な展開で緊迫感たっぷり …

連載コラム

『マルチプル・マニアックス』あらすじ感想と解説評価。ジョン・ウォーターズの過激カルト映画で変態見世物一座がやって来た!|増田健の映画屋ジョンと呼んでくれ!5

連載コラム『増田健の映画屋ジョンと呼んでくれ!』第5回 この世には見るべき映画が無数にある。あなたが見なければ、誰がこの映画を見るのか。そんな映画が存在するという信念に従い、独断と偏見で様々な映画を紹 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学