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Entry 2021/09/23
Update

【ネタバレ】鬼滅の刃 柱合会議・蝶屋敷編|あらすじ感想と考察。無限列車編テレビ初放送にむけ柱の集結×無惨パワハラ会議を復習|鬼滅の刃全集中の考察26

  • Writer :
  • 薬師寺源次郎

連載コラム『鬼滅の刃全集中の考察』第26回

大人気コミック『鬼滅の刃』の今後のアニメ化/映像化について様々な視点から考察・解説していく連載コラム「鬼滅の刃全集中の考察」。


(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

2021年のテレビアニメ2期「遊郭編」のテレビ放送、そして9月25日(土):夜9時の『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』のテレビ初放映が迫る中、1期「炭治郎立志編」に新規カットを加え再編集を行った特別編が先んじてテレビ放映され、第二次鬼滅ブームの機運が高まっています。

今回はその一編にして、9月23日(木):夜7時に放映される「柱合会議・蝶屋敷編」のあらすじとエピソード解説をネタバレありでご紹介します。

【連載コラム】『鬼滅の刃全集中の考察』記事一覧はこちら

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『鬼滅の刃 柱合会議・蝶屋敷編』の作品情報

【放送】
2021年

【監督】
外崎春雄

【キャスト】
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、日野聡、小西克幸、川西健吾、早見沙織、花澤香菜、鈴村健一、関智一、杉田智和、大塚芳忠、上田麗奈、茅野愛衣、山崎たくみ、森川智之、花守みゆり、小澤亜李、古川慎、東城日沙子、江原裕理、山下七海、真野あゆみ、桑原由気、関俊彦、平川大輔、楠大典、保志総一朗、植田佳奈、KENN

【作品概要】
2019年に放送されたテレビアニメ『鬼滅の刃』の22~26話を編集した「柱合会議・蝶屋敷編」は、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』でのメガヒットも記憶に新しい外崎春雄が監督を担当。アニメーション制作は「Fate」シリーズや『空の境界』などで知られるufotableが担当しています。

禰豆子の存在が明るみになり、鬼殺隊隊士として認めるか否か判断すべく一堂に集う鬼殺隊最強の剣士たち、“柱”。果たして炭治郎と禰豆子の命運はどうなるのでしょうか。そして鬼舞辻無惨もまた、十二鬼月の“下弦”の鬼をめぐり動きを見せるなど、運命の「無限列車編」へ向けて物語は着実に進んでいきます。

『鬼滅の刃 柱合会議・蝶屋敷編』のあらすじとネタバレ

那田蜘蛛山で気を失った竈門炭治郎(声:花江夏樹)は、「隠」の後藤(声:古川慎)の呼び声で目を覚まします。

そこには、鬼殺隊の中でも精鋭と言われる剣士たち……“柱”たちが集っていました。

“炎柱”こと煉獄杏寿郎(声:日野聡)、“音柱”こと宇髄天元(声:小西克幸)、“恋柱”こと甘露寺蜜璃(声:花澤香菜)、“岩柱”こと悲鳴嶼行冥(声:杉田智和)、“霞柱”こと時透無一郎(声:河西健吾)、“蛇柱”こと伊黒小芭内(声:鈴村健一)、“蟲柱”こと胡蝶しのぶ(声:早見沙織)……そして“水柱”こと冨岡義勇(声:櫻井考宏)。

柱たちは、「柱合会議」と呼ばれる会議の前に、鬼殺隊でありながら鬼である禰豆子(声:鬼頭明里)を連れ行動する隊士・炭治郎の存在を容認するか否かを決めようとしていました。

大半の柱が禰豆子ひいては炭治郎の存在を認めない発言をする中、炭治郎は禰豆子が人間を襲ったことがないことを必死に説明します。

ひとまず柱たちは、「お館さま」の判断を仰ぐことにしますが、一人だけ到着が遅れていた“風柱”こと不死川実弥(声:関智一)は禰豆子が眠る箱を手に現れます。

鬼の存在を容認しない不死川は、箱ごと禰豆子を刀で刺して痛めつけます。激怒した炭治郎は拘束され不自由な身でありながらも不死川へ突進し、強烈な頭突きを食らわせて禰豆子を奪還します。

怒り狂う不死川ですが、「お館さま」と呼ばれる青年が現れます。柱たちが即座に首を垂れたその青年こそが、鬼殺隊を取りまとめる当主・産屋敷輝哉(声:森川智之)でした。

不死川をはじめ、禰豆子を連れた炭治郎を隊士と認められない柱たちは産屋敷へ抗議します。しかし産屋敷は、ある手紙を柱たちに読み聞かせます。

その手紙は、炭治郎と冨岡の師・鱗滝左近次(声:大塚芳忠)からのものでした。

手紙の中で鱗滝は、兄妹の事情と禰豆子が人を襲うことはないと説明した上で、万が一にも禰豆子が人を襲った場合には、自身と冨岡の切腹をもって償うと宣言。鱗滝と冨岡の想いに涙を流す炭治郎ですが、他の柱の多くは納得できませんでした。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『鬼滅の刃 柱合会議・蝶屋敷編』ネタバレ・結末の記載がございます。『鬼滅の刃 柱合会議・蝶屋敷編』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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不死川は力ずくで禰豆子がただの鬼であることを証明しようと、自身の腕に切り傷を作り、流れる血の匂いで禰豆子が襲ってくるように仕向けます。しかし禰豆子は血の誘惑に屈することはなく、産屋敷は炭治郎と禰豆子を鬼殺隊の一員として柱たちに認めさせます。

それを機にしのぶは、負傷した炭治郎と禰豆子を自身の屋敷で預かることを宣言。「隠」によって炭治郎は、しのぶが暮らす屋敷「蝶屋敷」へと運ばれました。

蝶屋敷に到着した炭治郎は、先に治療を受けていた吾妻善逸(声:下野鉱)と嘴平伊之助(声:松岡禎丞)と再会。二人と共に那田蜘蛛山での戦いの傷をいやした炭治郎は、しのぶの指示で機能回復訓練に臨みます。

しかし、しのぶの継子(つぐこ)であり同期隊士の栗花落カナヲ(声:上田麗奈)との訓練で圧倒的な実力の差を見せられ、善逸と伊之助は自信を喪失。いつしか訓練を休むように。諦めずに訓練を続ける炭治郎でしたが、一向にカナヲとの実力差が縮まる様子がありません。

そんなある日、蝶屋敷を手伝う少女きよ(声:山下七海)・すみ(声:真野あゆみ)・なほ(声:桑原由気)から、カナヲが常に全集中の呼吸を行っていることを知り、自身も習得するべく特訓に励みます。

炭治郎が特訓に励むある日の夜、しのぶが姿を現します。なぜ自分たちの世話をしてくれるのか尋ねる炭治郎に、しのぶは「私の夢を託したかった」と話します。

その夢とは、「鬼と仲良くすること」でした。

しのぶの姉・胡蝶カナエ(声:茅野愛衣)はかつて「鬼との共存」を夢見てその手段を模索していましたが、ある日鬼に殺されてしまいました。

カナエの死後、その意志を引き継ごうとしたしのぶ。しかし鬼への怒りを忘れることができず「仲良くすること」は自身では達成できないと感じており、人と鬼とにかかわらず情けを見せる炭治郎に、その思いを託そうとしていました。

その意志を引き継ぐ炭治郎は以降も訓練を続け、常に全集中の呼吸を行える「全集中の呼吸・常中」を会得。カナヲとの訓練を突破します。

また炭治郎に感化され、さらにしのぶに乗せられた善逸・伊之助も、全集中の呼吸・常中を会得。ともに訓練を突破できました。

その頃、十二鬼月のうち、那田蜘蛛山で討伐された“下弦の伍”の累を除く“下弦”の鬼全員が召集されていました。

突如として見覚えのない空間に転移させられ、戸惑う下弦たちの前に、見覚えのない女性が現れます。唐突に「頭を垂れろ」と命令したその女性は、姿を変えた鬼の首魁・鬼舞辻無惨(声:関俊彦)でした。

累が倒されたことに立腹する無惨はなぜ、下弦の鬼が弱いのか問います。鬼たちの思考が読める無惨は、理不尽を胸中で唱える鬼や上辺でだけ肯定する鬼、逃げようとする鬼たちをことごとく殺していきます。

初めから下弦の鬼を全員殺すつもりであった無惨は、最後に残った鬼に言い残すことがないか尋ねます。その鬼……“下弦の壱”の魘夢(声:平川大輔)は、「あなた(無惨)に殺されるなら本望」と答え「ほかの鬼の断末魔が聞けて楽しかった」と続けます。

その答えを気に入った無惨は、魘夢を殺すのをやめて自身の血を分け与え、鬼としてさらに強くなるかを試した上で「花札のような耳かざりをした少年(炭治郎)」を殺すように命令し解放しました。

その後、負傷が全快した三人に新たな任務の伝令が届きます。蝶屋敷を発つ前に、炭治郎はカナヲのもとへ挨拶へ向かうことにします。

カナヲは炭治郎の挨拶に返答するかを、硬貨を投げその表裏で決めようとします。不思議に思った炭治郎は、その行動の理由を彼女に問います。

カナヲは幼少期の体験から感情が乏しく、他人から指示されたことしかできないため、亡きカナエから、それ以外のことは硬貨を投げその表裏で判断するように言われていました。

それを知った炭治郎は「もっと自分の心に従うべきだ」と語り、カナヲから硬貨を借り受けるとそれを投げます。「表が出たら、もっと自分心に従うこと」……そう言った炭治郎が落下する硬貨をつかみ取ると、表が出ていました。

満面の笑みで「心は原動力」と語り去ろうとする炭治郎に、なぜ表が出るか分かったのか、カナヲは尋ねます。「分からなかった」とするも「何度でも挑戦しようと思った」と続ける炭治郎に、カナヲはこれまで感じたことのない想いを抱いていました。

蝶屋敷を後にした炭治郎・善逸・伊之助は、告げられた新たな任務のために「無限列車」へと乗り込みます。

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『鬼滅の刃 柱合会議・蝶屋敷編』の感想と評価

テレビアニメ1期「炭治郎立志編」で描かれた最後のエピソードとなる「柱合会議・蝶屋敷編」ですが、これまでのエピソードに比べ戦闘の場面がほぼ存在しないにもかかわらず、息をつかせない展開と今後の物語に大きく影響する事柄が多く登場します。

まず鬼殺隊において、今後の物語の中軸となっていく“柱”たちが登場します。

前エピソード「那田蜘蛛山編」では冨岡義勇と胡蝶しのぶの二人が登場し、圧倒的な強さで観る者にインパクトを与えたものの、疑問自体は残っていた柱たち。

しかし本エピソードではその9人全員が集結し、鬼殺隊の全戦力が明らかに。それぞれの柱の戦闘力は「柱合会議・蝶屋敷編」時点では未知数であることも相まって、その後の物語に注目せざるを得ない熱い展開といえます。

また炭治郎・禰豆子の処遇をめぐる柱合会議の場面では、師である鱗滝の想いと覚悟への感動、垣間見える鬼殺隊の当主・輝哉のカリスマ性、不死川の暴挙がもたらした緊迫の場面と、次々と場面が切り替わってのテンポの良いストーリー展開にも目が離せません。

また蝶屋敷での物語は少年漫画の王道、いわゆる「修行編」にあたる内容ですが、しのぶの過去やカナヲとの交流を通じて、「鬼滅の刃」らしい他者との絆や想いが色濃く描かれています。

アニメーション面においても、本エピソードは人物同士の対話と問答がメインであるため、各人物の「表情」が多く描かれています。

とりわけ柱たち、特に時透無一郎はセリフが少ないのですが、初登場時のぼんやりした表情と、炭次郎に石を弾く場面での引き締まった表情の描き分けは、観る者にギャップを感じさせそのキャラクター性を強く印象付けています。

他にも様々な演出が施されていますが、人気・実力両面で現在のアニメ界を牽引する声優たちが各柱を演じるなど、「初登場」という短い時間内ながらも柱たちのキャラクター性が存分に描写されている「柱合会議・蝶屋敷編」。誰もが柱たちに強烈なインパクトを与えられ、今後の活躍を予感してしまうはずです。

まとめ/次回の『鬼滅の刃全集中の考察』は……

「柱合会議・蝶屋敷編」では今後の物語に大きくかかわる柱が集結し、炭治郎もさらなる高みに向け「全集中の呼吸・常中」を習得。次なる物語に弾みをつけると思いきや、無惨もまた不気味な動きを見せるなど、物語は暗雲立ち込める先行きとなっています。

続く物語では、2020年に映画がメガヒットを記録した「無限列車編」へと突入。戦い続ける炭治郎の前に、人心を弄ぶ強敵・魘夢が立ちはだかります。そして予期せぬ強敵の襲来を通じて、炭治郎たちの行く末を変えたといって過言ではない、“炎柱”煉獄杏寿郎の「燃える心」の生き様が描かれます。

次回記事では、一時中断となっていた「無限城決戦編」の名言/名シーン紹介を再開します。

炭治郎の窮地に再び駆け付ける仲間たちと共に決着を迎える最終決戦。しかし、炭治郎に起きる異変に仲間たちは何を想うのでしょうか。感動の大団円を彩る名言・名シーンの数々をご紹介します。

【連載コラム】『鬼滅の刃全集中の考察』記事一覧はこちら





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