Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

アクション映画

Entry 2019/04/24
Update

映画『少林サッカー』ネタバレあらすじと感想。チャウシンチーが放つアクションコメディ!

  • Writer :
  • 松平光冬

少林拳+サッカーのハチャメチャスポーツアクション!

香港映画界の“喜劇王”、チャウ・シンチーによる痛快無比サッカー。

サッカー、カンフーアクション、ギャグをミックスした娯楽作『少林サッカー』の登場です。

映画『少林サッカー』の作品情報


© 2001 The Stars Overseas Limited, Universe Entertainment Limited. All Rights Reserved.

【日本公開】
2012年(香港映画)

【原題】
少林足球

【監督】
チャウ・シンチー、リー・リクチー

【キャスト】
チャウ・シンチー、ヴィッキー・チャオ、ン・マンタ、パトリック・ツェー、ビンセント・コク、ウォン・ヤッフェイ、モウ・メイリン、ティン・カイマン、チャン・クォックワン、ラム・ジーチョン、カレン・モク、セシリア・チャン

【作品概要】

香港の“喜劇王”と呼ばれるチャウ・シンチーが監督・主演を務めた、痛快サッカーアクション。

香港では2001年に公開されるや、当時の香港映画史上ナンバーワンの興行収入を記録する大ヒット。

日本でも翌2002年に公開され、その同時期に日韓ワールドカップが開催されたというタイムリーさも手伝い、同じくヒットとなりました。

VFXとワイヤーアクションを駆使したハチャメチャなサッカーに、シンチーお得意のベタベタギャグが展開されます。

映画『少林サッカー』のあらすじとネタバレ


© 2001 The Stars Overseas Limited, Universe Entertainment Limited. All Rights Reserved.

“黄金の右脚”と呼ばれるサッカーの人気選手ファンは、チームメイトのハンの口車に乗り、八百長試合に加担。

しかし、高飛車な態度を取っていたために恨みを持たれたハンの策略より、激怒した観客に脚を折られて選手生命を絶たれます。

それから20年後、ハンはサッカー界の首領として君臨し、ファンは彼の雑用係にまで身を落としていました。

そんなある日ファンは、少林拳の普及を目指しているという清掃員の青年シンと出会います。

極貧生活を送るシンは、饅頭の出店で太極拳で饅頭を作る女性ムイに、饅頭代金の代わりに自分が履いていたボロボロのシューズを差し出します。

しかし彼女は自身の容姿にコンプレックスがあり、心を開こうとしませんでした。

最初こそシンを相手にしていなかったファンは、とあるきっかけで彼の驚異的なキック力を見て、彼が本当に少林寺の人間であると確信し、サッカー・チームを作ることを持ちかけます。

サッカーが少林拳の宣伝になるかもと考えたシンは、かつて少林寺で修行した5人の兄弟弟子たちを訪ねることに。

しかし彼らは一様に、現在の生活を維持するのが精一杯だとして、シンの誘いを断ります。

そんな状況を見たファンは、ラフプレイを得意とするチームとの交流試合を組み、シンを含む兄弟子たちに無理やりサッカーをさせます。

最初こそ相手チームのプレイに翻弄されるシンたちでしたが、ファンの狙い通り、次第に秘められた力を覚醒させるのでした。

連戦連勝の少林サッカーチームが迎える最強の敵

“鉄の頭”の大兄、“旋風脚”の次兄、“鎧の肌”の三兄、“魔の手”の四兄、“鋼鉄の脚”のシン、そして“空渡り”の六兄という、6人を中心としたサッカーチームがついに誕生。

それぞれ得意技を活かして勝ち進んでいったチームは、ついにサッカーの全国大会に出場します。

大会でも少林チームは順調に勝っていき、スポンサーがつくまでになりました。

そんな折、饅頭屋のムイはシンと会話を交わすうちに心を開いていき、美容整形に臨みます。

顔も服装も変えてシンの前に現れたムイでしたが、シンはそんな乙女心に気づかない上に、最初に会った際の思い出の靴も、真新しいシューズを履くシンはあっさり捨ててしまうのでした。

そして、決勝戦に進んだ少林チームの相手は、あのハン率いる「魔鬼隊(デビル)」チーム。

少林チームを脅威に感じたハンは、密かにドーピングや常軌を逸した科学トレーニングで選手たちを強化していました。

その圧倒的なデビルチームのラフプレイに、次々と潰されていく少林チーム。

あまりの戦況にファンが抗議するも、ハンに買収されている審判は聞く耳を持ちません。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『少林サッカー』ネタバレ・結末の記載がございます。本作をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
メンバーが減っていき、ついに7人となって棄権に追い込まれた少林チームでしたが、そこへ坊主頭になったムイが現れ、ゴールキーパーを買って出ます。

無謀すぎると参加を止めるシンでしたが、ムイは彼が履いていたシューズに穴が開いていると指摘し、以前捨てたボロボロのシューズを渡します。

ムイが修繕したシューズに履き替え、負傷した足を引きずりながらプレイを再開するシン。

パスミスでいきなりゴールを狙われたムイでしたが、太極拳の気功によりボールコントロールに成功。

ムイに気を纏ったボールを託されたシンが放ったシュートは、凄まじい勢いで敵チーム全員を吹き飛ばしてしまうのでした。

少林チームは見事に優勝し、ハンは薬物使用で逮捕。

町には少林拳を使う市民であふれており、その立役者となったシンとムイ夫妻の雑誌広告が、大きく掲げられていたのでした――

映画『少林サッカー』感想と評価

参考映像:『少林サッカー』の1シーン

日本マンガファンのチャウ・シンチー

本作『少林サッカー』には、監督・主演のチャウ・シンチーが敬愛する要素が詰まっています。

まずはカンフー(功夫)映画で、彼が幼少時から観て育った香港映画へのオマージュが込められています。

なかでもブルース・リーへの憧憬は強く、シンチー本人もリーのパフォーマンスを得意とする上に、本作ではリーそっくりなキャラクターも登場します(後述)。

そして、本作製作にあたっては、日本マンガの『キャプテン翼』の影響を受けたことも明かしています。

つまり、劇中で繰り広げられる数々のスーパープレイの原型に、『キャプテン翼』のドライブシュートやスカイラブハリケーンがあるのです。

実はシンチーは、日本のマンガやドラマにも造詣が深い人物。

『ドラゴンボール』の大ファンでもあり、あのハリウッド実写版『DRAGONBALL EVOLUTION』(2009)にもプロデューサーとして関わったほどです。

ただ、残念ながら『DRAGONBALL EVOLUTION』ではシンチーは製作見解の相違から途中降板しており、その無念を晴らすべく、改めて『ドラゴンボール』にオマージュを捧げた『西遊記〜はじまりのはじまり〜』(2013)を手がけています。

しかも、その『西遊記』では、自身が好きだったドラマ『Gメン’75』のオープニングテーマ曲を使用するなど、シンチーの日本作品に対するリスペクトぶりがうかがえます。

本作をきっかけにブレイクしたそっくりさん

参考映像:『イップ・マン4 完結篇(原題)』予告

本作で、ブルース・リーそっくりな“魔の手”の四兄ゴールキーパーを演じたチャン・クォックワンは、そのなり切りぶりが認められて、2008年のリーの伝記ドラマ『ブルース・リー伝説』では主役として主演

さらには、リーの師匠イップ・マンが活躍するドニー・イェンの「イップ・マン」シリーズにも、同役で出演しています。

そんなクォックワンも出演するシリーズ完結編『イップ・マン4 完結篇(原題)』は、2019年に公開予定です。

まとめ

参考映像:『少林サッカー』の1シーン

荒唐無稽かつ痛快なサッカーアクション、チャウ・シンチー作品の特徴でもある分かりやすいベタなギャグ

娯楽要素が詰まった『少林サッカー』、この機会に是非ご覧になってはいかがでしょうか。

関連記事

アクション映画

映画『ザ・ファブル』キャストのミサキ役は山本美月。演技力とプロフィール紹介

南勝久による大人気マンガ『ザ・ファブル』を岡田准一主演で実写化した映画が、2019年6月21日に公開されます。 原作は2017年度講談社漫画賞一般部門受賞作。凄腕の伝説的殺し屋が、ボスの指令で「誰も殺 …

アクション映画

映画『東京リベンジャーズ』ネタバレ結末感想とあらすじ解説。実写化したヤンキー・タイムリープSF!

ダメな人生を変える壮絶なリベンジの物語! 累計発行部数2500万部を達成し講談社漫画賞を受賞した大人気漫画「東京卍リベンジャーズ」。 アニメシリーズの公開によって人気が勢いに拍車がかかるこの作品が20 …

アクション映画

映画『マルリナの明日』あらすじと感想。女性監督モーリー・スリヤが西部劇的な作風で描くフェミニズム

映画『マルリナの明日』2019年5月18日(土)ユーロスペースでロードショー! ならず者たちの不条理な行為に抗った一人の未亡人が、自身の思いを貫く旅に出る姿を描いたインドネシア・フランス・マレーシア・ …

アクション映画

映画『ザ・ハント』ネタバレ感想と結末までのあらすじ。人間狩りが行われる“2020年分断”のアメリカ格差社会の問題を描く

娯楽として“人間狩り”を行うという設定が物議をかもした映画『ザ・ハント』 富裕層による庶民階級を獲物にした「人間狩り」を描き、その内容が問題となり、アメリカで一時は公開中止に追い込まれた、サバイバル・ …

アクション映画

映画『るろうに剣心 最終章』ネタバレあらすじ感想と評価結末。ラストTheFinalにふさわしい佐藤健×新田真剣佑の壮絶なる闘い

剣心、最後の戦い。究極のクライマックス。 「ありがとう、すまない、そして、さようなら」。 和月伸宏の人気コミックを、岩手県盛岡市出身・大友啓史監督が佐藤健を主人公に、実写映画化に挑んだ大人気シリーズ「 …

U-NEXT
【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学