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007消されたライセンス|ネタバレあらすじ感想と結末の解説評価。ボンドガールにキャリー ローウェルを迎えたダルトン2作目のボンド作品

  • Writer :
  • 秋國まゆ

大人気スパイアクション映画「007」シリーズ第16作!

ジョン・グレンが監督を務めた、1989年製作のイギリス・アメリカ合作の大人気スパイアクション映画『007/消されたライセンス』。

殺しのライセンス(任務遂行中は自分の一存で容疑者を殺めても不問にされる殺人許可証)を剥奪されたMI6の敏腕諜報員ジェームズ・ボンドが、盟友フィリックス・ライターのために復讐に立ち上がる姿とは、具体的にどんな姿だったのでしょうか。

中南米を舞台に繰り広げられる、ティモシー・ダルトン演じる4代目ジェームズ・ボンドの戦いを描いた「007」シリーズ第16作目『007/消されたライセンス』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

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映画『007/消されたライセンス』の作品情報


(C) 1987 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

【公開】
1989年(イギリス・アメリカ合作映画)

【原作】
イアン・フレミングの小説「007」シリーズ第1短編集『007号の冒険』に収録された作品『珍魚ヒルデブラント -The Hildebrand Rarity』

【監督】
ジョン・グレン

【キャスト】
ティモシー・ダルトン、キャリー・ローウェル、ロバート・ダヴィ、タリサ・ソト、アンソニー・ザーブ、フランク・マクレー、エヴェレット・マッギル、ウェイン・ニュートン、デスモンド・リュウェリン、デヴィッド・ヘディソン、プリシラ・バーンズ、ベニチオ・デル・トロ、グランド・L・ブッシュ、ケイリー=ヒロユキ・タガワ、ロバート・ブラウン、キャロライン・ブリス、アンソニー・スターク、ドン・ストラウド、ダイアナ・リーシュ、ペドロ・アルメンダリス・Jr

【作品概要】
前々作『007/美しき獲物たち』(1985)や前作『007/リビング・デイライツ』(1987)など、多くの「007」シリーズ作品を手掛けてきたジョン・グレンが監督を務めた、イギリス・アメリカ合作のスパイアクション作品。

原作であるイギリス人のスパイ小説・冒険小説家イアン・フレミングによる「007」シリーズ第1短編集『007号の冒険』に収録された作品、『珍魚ヒルデブラント -The Hildebrand Rarity』をもとに描かれた「007」シリーズ第16作目です。

前作『007/リビング・デイライツ』(1987)に引き続き、『ココ・シャネル』(1981)のティモシー・ダルトンが4代目ジェームズ・ボンド役を演じています。

映画『007/消されたライセンス』のあらすじとネタバレ


(C) 1987 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

キューバ・ハバナ。「007」こと英国情報局秘密情報部「MI6」の敏腕諜報員ジェームズ・ボンドは、CIAのエージェントである盟友フィリックス・ライターの結婚式に出席するため、彼とボンドたちの友人シャーキーと共に結婚式場に向かっていました。

しかしその道中、「サンチェスが現れた」と麻薬取締局(DEA)から連絡が入り、ボンドとライターは急いで現場に向かいます。

サンチェスとは、DEAとCIAが長年追っていた中南米の麻薬王フランツ・サンチェスです。

サンチェスは自身の人脈で固めた地元から出ることはありません。そのため、サンチェスを捕まえるまたとないチャンスでした。

サンチェスとその手下たちとの銃撃戦の末、ボンドたちはサンチェスが逃走に使ったセスナをヘリコプターで釣り上げて逮捕しました。

ボンドたちはそのまま、スカイダイビングで花嫁のデラが待つ教会に降り立ちました。

皆に祝福される中、ライターはボンドに、「愛をこめて。デラ&フィリックス」と刻んだライターをプレゼントしました。

サンチェスがDEAの捜査官エド・キリファーを買収し、彼の手助けにより護送車から脱走したとは知らずに………。

その日の夜。ライター夫婦は自分たちの家に帰り、新婚初夜を楽しもうとしました。

しかしそこへ、サンチェスの手下たちが襲来。デラを殺害した上で、サンチェスと彼の取引相手であるミルロン・クレストがいる港の倉庫へライターを拉致しました。

サンチェスはライターを殺さず、腹をすかせた白い大鮫「カルカラドン・カルカリアス」の頭上に降ろし、左足だけを食わせました。

翌日。ロンドンに帰国しようとしていたボンドは、キーウェスト国際空港のパンアメリカン航空カウンターでサンチェスが脱走したことを知り、慌ててライター宅へ向かいます。

そこでボンドは、ウェディングドレスを着たまま殺されたデラの遺体と、左足の膝から下を失ったライターの無残な姿を発見しました。

復讐心で頭がいっぱいのボンドはシャーキーと協力し、カルカラドン・カルカリアスを売っている港の倉庫をしらみつぶしに探します。

その結果、ボンドたちはサンチェスとクレスト、キリファーがいる倉庫に辿り着きました。

その日の夜。ボンドはシャーキーを外に待機させ、単身倉庫へ潜入。そこに隠された500キロのヘロインを見つけます。

その直後、ボンドはクレストの手下2人に見つかり襲われるものの、即座に反撃し撃退しました。

するとそこへ、キリファーがサンチェスから貰った金を持って出てきました。キリファーは「フィリックスをやったのはサンチェスとクレストだ」と言い、ボンドを鮫に食わせて始末しようとします。

ボンドが殺されかけたその時、シャーキーがキリファーの足元の床から登場。その一瞬の隙を突いて立場を逆転させたボンドは、キリファーを鮫に食わせて落とし前をつけました。

翌日。ボンドはシャーキーから、クレストが所有する海洋調査船「ウェーブ・クレスト号」がキューバ海域に近い環礁「ケイサルバンク」に向かったとの情報を入手。彼のボートに乗って向かおうとします。

ですが昨夜の一件はDEAも聞き及んでおり、DEAの捜査官ホーキンスはボンドを、MI6の部長であるMが待つヘミングウェイ記念館へ連行しました。

ボンドの任務を逸脱した行為に対して、Mは自ら訪米し、別件の任務を与えにきたのです。

しかしボンドは、忠誠心と復讐心どちらをとるべきか苦悩するも、Mの命令を拒否します。

さらにMI6を辞職すると言い出したボンドに、Mは殺しのライセンス(任務遂行中は自分の一存で容疑者を殺めても不問にされる殺人許可証)を剥奪しました。

以下、『007/消されたライセンス』ネタバレ・結末の記載がございます。『007/消されたライセンス』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C) 1987 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

銃の返却を拒否し、Mの元を去ったボンドは、ウェーブ・クレスト号に単身潜入し、クレストを殺そうとします。

しかしクレストの船室のベッドで寝ていたのはクレストではなく、サンチェスの愛人ルペ・ラモーラでした。

するとそこへ、侵入者がいることに気づいたクレストが、手下を連れて現れます。ボンドはルペを脅してここにはいないと言わせ、ひとまずその部屋に隠れることにしました。

翌日。ボンドが部屋を出るチャンスを窺っていると、鮫狩りに出ていたクレストの手下たちが帰還。彼らが乗っていたのはシャーキーのボートで、ボンドはシャーキーの無残な姿を目の当たりにします。

激怒したボンドは、クレストの手下を1人殺害。水中に飛び込み、死んだ彼のマスクと酸素ボンベを奪います。

クレストたちはボンドを捜索する傍ら、水上飛行機に乗って現れたサンチェスの手下2人に、無人艇を使って大金を渡しました。

それを受け取ったサンチェスの手下は、無人艇に大量のヘロインを積み込みます。ボンドはその無人艇を襲い、ヘロインを水中にバラまきました。

無人艇に搭載されたカメラでそのことに気づいたクレストは、すぐさま手下を向かわせ、ボンドを殺そうとします。

水中戦の末、ボンドはクレストの手下が持っていた水中銛を奪い、それを水上飛行機に刺して飛び乗りました。

そしてサンチェスの手下を撃退し、大金を積んだ水上飛行機を奪って逃走します。その日の夜、ボンドはライター宅を訪れ、ライターが遺したサンチェスに関する報告書の内容を調べました。

サンチェス確保のための現地協力者の大半は死亡していましたが、1人だけ生存者がいることが判明。その生存者の名はパメラ・ブービエ、女性パイロットに扮して潜入しているCIAのパイロットです。

さらにその報告書から、ライターとパメラがバレルヘッドにあるストリップクラブ「バレルヘッド・バー」で会う約束をしていたことが判明。

ボンドはパメラに接触し、ライターが重傷を負い病院の集中治療室にいることと、彼女自身にも危険が迫っていることを知らせます。

するとそこへ、サンチェスが用心棒として雇っている殺し屋ダリオが襲来。ダリオと、パメラを見張っていたサンチェスの手下たちを相手に、2人は死闘を繰り広げていきます。

ボンドたちの戦いに巻き込まれた店の客たちは怒り、店内は乱闘騒ぎに。パメラがショットガンを使って彼らを威嚇し、ボンドが乗ってきた船で一緒に逃げました。

ですが、そう簡単には逃がして貰えません。ダリオはパメラを銃撃するも、彼女は防弾チョッキを着ていたため助かりました。

無茶なことをするパメラを叱責した際、ボンドは彼女が元米国陸軍のパイロットであることを知ります。

ボンドはパメラに、サンチェスがいるイスマス・シティへチャーター機で秘密裏に飛び、一緒に彼の組織を調べて欲しいと頼みました。

イスマス・シティに到着後、ボンドたちはフリーの麻薬業者とその秘書を装い、サンチェスの組織を調べました。

その結果、サンチェスは麻薬の売買以外に、銀行にカジノと多角経営していることが判明。2人はサンチェスが経営するカジノへ行ってみることにしました。

ボンドたちはボンドが奪った大金を軍資金にして、ブラックジャックをプレイ。さらに大金をゲットします。

銀行にもカジノにも現れたボンドを不審に思ったサンチェスは、元カジノディーラーであるルぺを向かわせ、彼が何者なのか探らせます。

ルぺが船での一件を黙っててくれたおかげで、ボンドのことはまだサンチェスにバレていなかったのです。これを好機ととらえたボンドは、サンチェスに接近しました。

その後、ボンドはパメラと一緒に宿泊先のホテルに戻りました。すると何故か、MI6の特務装備開発課「Q課」の課長であるQが部屋で待っていました。

Mはサンチェスを追うボンドを心配して、助っ人としてQを寄越したのです。Qはボンドに、目覚まし時計型爆弾とプラスチック爆薬入りの練り歯磨き、グリップに光学掌紋リーダーを内蔵したカメラ型狙撃銃、フラッシュからレーザーを発射したり透視撮影も可能なインスタントカメラなどの秘密兵器を渡しました。

翌日。サンチェスは会計係のトルーマン=ロッジと、警備主任のヘラーを伴い、取引相手である東西のシンジケートを集め、麻薬の独占取引契約をしないかと持ち掛けます。

その話を、ボンドがタキシードのカマーバンドに収納されたロープを使って、サンチェスのオフィスの窓外にぶら下がりながら聞いていたのを知らずに………。

ボンドはアーモライト(FRPの一種)製の防弾仕様の窓にプラスチック爆薬入り練り歯磨きを塗布し、オフィスの向かいの建物の屋上へ移動。煙草に偽装した遠隔操作式信管でそれを起爆し、窓を破壊します。

ボンドはそのままサンチェスを狙撃しようとしますが、スコープ越しにパメラがヘラーに何か話を持ち掛けているところを目撃したことと、思わぬ邪魔が入ったので失敗。

しかしボンドを邪魔したのはサンチェスの手下ではなく、香港の麻薬捜査チームでした。彼らもボンドと同じく、取引相手を装ってサンチェスに近づいていました。

それがサンチェス逮捕のために彼らが何年もかけた作戦だとは知らず、妨害してしまった挙句、目の前で彼らを死なせてしまいました。

翌朝、気を失っていたボンドは、サンチェスの屋敷で目を覚まし、彼からの歓待を受けます。

そこでボンドは、サンチェスに自分が英国諜報員であることを明かし、「お前の内部情報を知る者が殺し屋を雇い、カジノにいた俺を襲った」と嘘を吹き込みました。

この言葉を聞いて、思い当たる人物がいたのでしょう。サンチェスはボンドを殺そうとはせず、なんなら屋敷に泊まっていけばいいと言いました。

それを不審に思ったボンドは、ルぺの協力のもと、サンチェスの屋敷から脱出します。

ホテルに戻って早々、ボンドは「香港の麻薬捜査チームは殺された。なのにサンチェスは無傷で、君はヘラーとグルだ」と言ってパメラを問い詰めました。

これに対しパメラは、「サンチェスはミサイルを買い付けて、旅客機を撃墜すると脅したの。DEAは恩赦を餌に、ヘラーを寝返らそうと」、「ヘラーはその話に乗ったけど、あなたが飛び込んだせいで交渉決裂。今度私を見たら殺すって」と言いました。

復讐心に駆られるがままに自分勝手に行動したせいで、パメラや香港の麻薬捜査チームの作戦をぶち壊してしまったことに責任を感じるボンド。

その日の夜。ボンドは銀行に預けていた金を引き出し、船を購入。パメラはサンチェスへの水先案内人に扮してクレストの船に潜入しました。

パメラが船の速度を上げてわざとサンチェス一味がいる桟橋にぶつけます。ボンドたちが乗る船はその近くにつけ、ボンドは再び水中から船内へ侵入しました。

それを知らないサンチェスは、ボンドの言葉が真実かどうか確かめるべく、クレストにブツの代金はどこにあるか問い詰めます。

クレストは正直に取引現場を襲われて大金を奪われたと話すも、ボンドが船の金庫に金を戻したため、サンチェスからの信用を失いました。

そしてボンドの目前で、クレストはサンチェスに金庫の中へ放り込まれ、閉じ込められ、内部の急激な気圧変化に耐えきれず頭部が破裂し死んでしまいました。


(C) 1987 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

Qとパメラに先にマイアミに行くよう言い、ボンドは単身船に乗ってサンチェスの屋敷へ戻り、ずっとここにいたかのように振舞いました。

クレストの一件でサンチェスの信用を得ることができたボンドは、彼の秘密の工場への視察に同行します。

国際瞑想センターを隠れ蓑にしたその工場で、サンチェスは普通のガソリンにコカインを18%混ぜ、複数台のタンクローリーに積んで密輸しようと企んでいたのです。

さらにこの国際瞑想センターは、サンチェスに命じられるがまま、信者から献金や寄付を募って、彼の組織の軍資金を調達していました。

ボンドを信用しきっているサンチェスとは違い、ボンドと戦ったことがあるダリオは彼の正体にいち早く気づきます。

そんなダリオを不審に思いつつ、サンチェスはビーカーに入ったコカイン入りのガソリンサンプルに火をつけます。

ボンドは咄嗟に、引火したサンプルを実験室の隅に投げこみました。実験室を燃やす火はどうやっても抑えられず、工場はたちまち火の海と化しました。

激怒したサンチェスはヘラーとロッジに、ロッジが持つ鞄に入った5億ドルと、20トンのコカイン入りのガソリンを積んだタンクローリーだけは死守するよう命じました。

そしてボンドをベルトコンベヤーの上に乗せ、ダリオに止めを刺すよう命じます。絶体絶命のピンチに陥るボンド。

するとそこへ、国際瞑想センターの職員に扮したパメラが登場。実はボンドに恋をしたルぺが、Qとパメラに助けを求めたのです。

ダリオはパメラに気をとられるあまり、ボンドに足を掴まれてしまい、そのまま断末魔をあげながら細切れとなりました。

何とか工場から脱出できたボンドたちは、5億ドルと20トンのコカイン入りのガソリン、それからミサイル2基を持って逃げたサンチェス一味を追跡します。

脱出する直前、ボンドたちは串刺しにされたヘラーの遺体を発見。ヘラーはミサイルを持ち逃げしようとしたことがバレて、サンチェスに処刑されたのです。

パメラが操縦するチャーター機を使って、先回りすることができたボンドは、サンチェス一味が乗る車の前を走るタンクローリーを1台乗っ取ります。


(C) 1987 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

荒野でカーチェイスを繰り広げていくボンド。サンチェスの手下たちによる銃撃でタイヤがパンクしたタンクローリーを分離し、下の道路を走っていた他2台のタンクローリーにぶつけ爆破させました。

サンチェスはロッジを射殺し、手下1人を連れて最後の1台となったタンクローリーに乗り込み逃走。ボンドはローリーで猛追し、2人が乗るタンクローリーに飛び移ります。

それに気づいたサンチェスは一度停車させ、運転席から降りてボンドを殺そうとしました。

しかしその際、サンチェスは通気弁のようなもののホースを誤って切断してしまったため、タンクローリーはブレーキが利かず制御不能に。慌てて運転手は飛び降ります。

制御不能な上に運転手不在となったタンクローリーは、ボンドたちを乗せたまま横転し擱座しました。

タンクローリーから漏れ出すガソリンを浴びてもなお、ボンドに止めを刺そうとするサンチェスに対し、血と埃まみれのボンドは「(なぜお前を追っているのか)理由を教えようか?」と言ってライターから貰ったものを取り出します。

気化したガソリンが立ち込める中で、サンチェスの体に火をつけるボンド。サンチェスは瞬く間に復讐の業火に包まれ、断末魔をあげながらタンクローリーと共に爆死しました。

何とかその場から逃れたボンドは、駆けつけたパメラが運転するローリーに乗り込み、その場から立ち去っていきました。

後日。ボンドは入院中のライターに電話をかけ、「また一緒に魚を釣りに行こう」と約束をしました。

するとそこへ、サンチェスが飼っていたイグアナを腕に乗せたルぺが現れます。ルぺはイグアナは嫌いですが、その首についているダイヤモンドのネックレスだけ貰うことにしました。

そしてルペは、近くにQとパメラがいることを知ってか知らずか、ボンドに熱いキスをして告白しました。

ボンドはこれを断り、ショックでその場を走り去ったパメラを追いかけ、熱いキスを交わします。

ボンドにフラれたルぺは、その場に居合わせたサンチェスと同じく金と権力を持つ男、イスマス・シティの大統領ヘクター・ロペスにあっさりのりかえました。

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映画『007/消されたライセンス』の感想と評価


(C) 1987 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

盟友の復讐に燃えるボンド

これまで共に事件を捜査してきたボンドの盟友フィリックス・ライター。彼の新妻の命と、彼の左足を奪ったサンチェスとその一味に対し、ボンドは復讐心を抱きます。

それはMの命令を拒否し、任務から逸脱した行為をしたり、独断専行して他の捜査官の邪魔をしてしまうほどの猛烈な怒りでした。

これまでの「007」シリーズ作品で見ていた、常に冷静沈着で忠誠心が厚いボンドとは違うその姿に驚くものの、彼の心情を思えばそうなってもおかしくないでしょう。

ライセンスを剥奪されようとも、大事な盟友を傷つけたサンチェス一味を懲らしめる方を選んだボンド。その姿から、いかに2人の友情は厚く、いかにライターを大事に想っているかが窺えます。

コカインの密輸を企む中南米の麻薬王サンチェス


(C) 1987 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

金に物を言わせ、軍もDEAの捜査官も政府も、そしてイスマス・シティの大統領ヘクター・ロペスさえ自身の味方につける悪党サンチェス。

彼は取引相手である東西のシンジケートと麻薬独占取引契約を結び、支配国家を作ることを企んでいました。

そのためにサンチェスは、工場で大量のコカインを普通のガソリンに混ぜ、タンクローリーごと密輸しようとするのです。

この計画を成功させるためならば、サンチェスは計画を邪魔するライターたちCIAや麻薬捜査官を容赦なく消していきます。

しかしそれは、敵だけに限った話ではありません。サンチェスが仲間に対し、少しでも信用が揺らぐものならば、クレストとヘラーのように容赦なく殺します。

ロッジのことは、人件費削減のためと言って殺しました。そんなサンチェスは冷酷で残忍なほどに恐ろしい部分を知っているからこそ、DEAの捜査官も警察もそう簡単に手出しできないのではないかと考察できます。

まとめ


(C) 1987 Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

盟友のために復讐を誓ったジェームズ・ボンドが、冷酷非道で狡猾な中南米の麻薬王とその一味と激闘を繰り広げていく、イギリス・アメリカ合作のスパイアクション作品でした。

作中では、ボンドとルぺがベッドインする場面は描かれているものの、メインのボンドガールであるパメラとベッドインしている場面は描かれていません。さらにルぺは、ボンドに愛の告白をしているため、パメラよりも人気を得る結果に。

サンチェス役を演じるロバート・ダヴィと、サンチェスの用心棒ダリオ役を演じるベニチオ・デル・トロは本作の撮影期間中、行動を共にするほどの親友同士(師弟関係)となりました

そしてレストランへ食事しに行くときは、ロバート・ダヴィたちは役作りも兼ねてサンチェスたちのような振る舞いをしたため、店の従業員は怖がっていたといいます。

ティモシー・ダルトンが4代目ジェームズ・ボンドを演じる2つ目の作品にして、最後の作品である迫力満点のスパイアクション映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。

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