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Entry 2020/06/05
Update

韓国映画『ディヴァイン・フューリー/使者』感想レビューと評価。梨泰院クラスが話題のパク・ソジュンがエクソシストとバディを組んだアクションムービー

  • Writer :
  • 桂伸也

映画『ディヴァイン・フューリー/使者』は2020年8月14日(金)よりシネマート新宿ほかにて全国順次ロードショー!

日本でもNetflixで配信され話題沸騰中のドラマ『梨泰院クラス』の主演俳優パク・ソジュンが、アクション映画『ミッドナイト・ランナー』に続いてキム・ジュファン監督と再タッグを組んだ映画『ディヴァイン・フューリー/使者』。

幼いころの事件がきっかけで神への信仰を失った青年が、バチカンから派遣されたエクソシストとともに悪魔に魅入られた邪悪な存在に立ち向かうさまを描きます。

キャストにはパクのほかにベテランのアン・ソンギ、人気俳優ウ・ドファンやチェ・ウシクら実力派が名を連ねています。

映画『ディヴァイン・フューリー/使者』の作品情報


(C) 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

【日本公開】
2020年(韓国映画)

【原題】
사자(英題:THE DIVINE FURY)

【監督・脚本】
キム・ジュファン

【キャスト】
パク・ソジュン、アン・ソンギ、ウ・ドファン、チェ・ウシク

【作品概要】
ある事件で父親を亡くしたことがきっかけで、神への信仰を失った格闘技チャンピオンが、バチカンから派遣された一人のエクソシストとの出会いをきっかけに自身の持つ不思議な力に目覚め、強大な悪に立ち向かう姿を描きます。

主演を務めたパク・ソジュンは、同じく主演を務めた『ミッドナイト・ランナー』(2017)でもキム・ジュファン監督とタッグを組んでおり、本作でもそのコンビネーションが活かされることとなりました。

ソジュンは『花郎』『キム秘書はいったい、なぜ?』『梨泰院クラス』とテレビドラマの主演で大活躍。『ミッドナイト・ランナー』も本国で動員550万人を記録、現在注目の韓国人俳優の一人であり、今回は総合格闘技家の主人公ヨンフ役でその肉体美を披露しています。

そしてヨンフを助けるアン神父役に『ミッドナイト・ランナー』『光州 5・18』(2007)のアン・ソンギ、ほかにも『仁川上陸作戦』『MASTER/マスター』(2016)のウ・ドファン、『パラサイト 半地下の家族』のチェ・ウシクら個性的な面々が名を連ねています。

映画『ディヴァイン・フューリー/使者』のあらすじ


(C) 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

総合格闘技の若き世界チャンピオン・ヨンフ。彼はかつて幼少期に事故により父を亡くし、神への信仰を失っていました。

ある日、ヨンフは右手に見覚えのない傷ができていることに気がつきます。

その傷について調べるうち、彼は何かに導かれるかのようにバチカンから派遣されたエクソシストのアン神父と出会い、それがきっかけで自身に正義の力が隠されていることを知ります。

一方、街には悪魔に魅入られた一人の男が、密かに一人、また一人と人々を悪魔に売り渡していました。

そして運命に導かれるように彼らは遭遇、激しい戦いに臨んでいきますが……。

映画『ディヴァイン・フューリー/使者』の感想と評価


(C) 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

「神」の存在を明確に表現

悪魔祓いというテーマは1973年のウィリアム・フリードキン監督の『エクソシスト』を想像させます。

ホラー映画の名作としてその金字塔を築き上げたこの作品の後には、さまざまなフォロワー的要素を含む作品が登場。

本作もその一つですが、象徴を置かずとも「神」という存在を明確に表に出そうという意向がある点が、大きな特徴といえます。

悪魔祓いという作業は相反する力、すなわち「神の力」に大きく依存するものです。

ところが『エクソシスト』をはじめこれまでの「エクソシスト」ものの作品は、「神の力」というよりは超自然的な力で悪魔という存在に対抗するという傾向があり、どちらかというと「神」という存在は薄い印象です。

おそらくこれまでの「エクソシスト」ものと同様、単なる超常現象作品となってしまう可能性もあります。

本作ではアン神父の普段のさりげない会話や、ヨンフの不思議な力に起因する幼少からのエピソードに「神」という存在を賛美する意向が意識的に盛り込まれていました。

その意味では韓国という国を表現として取り入れながら、「エクソシスト」というジャンルの中で一線を画する個性をうまく引き出した作品といえるでしょう。

一方で、韓国という国が非常にキリスト教という信仰を強く持っているという印象をアピールしている向きもうかがえます。

適役を配したメインキャスト


(C) 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

そしてこの作品をうまくまとめているのが、パク・ソジュン、アン・ソンギ、ウ・ドファンというメインキャストが見せる、バランスの取れたキャラクター。

エクソシストながら神を信じていない、かつ本職は総合格闘家という個性ある主人公・ヨンフ。その役柄はあのキアヌ・リーヴスが演じた『コンスタンティン』の、悪魔祓いをしながらもやさぐれた主人公のイメージにも重なって見えてきます。

エクソシストという人柄からイメージされる、いわゆる聖職人らしさなどみじんもない、信仰を忘れた主人公。

彼はある意味尋常でない力を容赦なく発揮するヒーローとして、この物語の舞台に立ちます。端正なマスクである主演のパクには、そんなキャラクター像がピッタリです。

また、彫りが深い表情ながら時々ふと優しい表情を見せるアンは、バチカンから来たというアン神父の設定、キリスト教にまつわる神と悪魔という関係を描いた本作に自然な空気を吹き込んでいます。

さらに悪役であるウの存在感は、出演した韓国ドラマ『マッド・ドッグ』(2017)での、主役から遠い位置にあるキャラクターを演じたことでも実証済みで、神を信仰するエクソシストたちの強敵という印象にはまさに適役です。

そんな三人のおりなす魅力で、本作はストーリーの説得力を鮮烈に表現した作品に仕上がりました。

まとめ


(C) 2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

キム・ジュファン監督が以前手掛けた『ミッドナイト・ランナー』は、警察学校在校の生徒2人のデコボコバディがおりなすアクション作品でありました。

そういった経験も踏まえてか、主人公と180度性格の違う神父とのある意味「デコボコバティ」な2人の物語をうまくストーリーの上で展開させており、本作の見どころの一つともいえます。

また、まったく神父らしくないエクソシスト・ヨンフのそんなキャラクターは、例えばマーベルやDCのコミックに描かれているヒーロー像を彷彿させます。

冒頭ではヨンフが総合格闘技でアメリカのファイターと戦うシーンが描かれていますが、その点で本作は、近年そういったヒーロージャンルが大きく盛り上がるハリウッド勢に向けた韓国映画界としての思いの一つと見ることもできるでしょう。

一方で宗教的な香りをしっかりと押さえようとする作風からは、オリジナリティーを創造しつつ「韓国らしさ」を深く追究しているようでもあり、このようなテーマながらお国柄を強く感じられる作品となっています。

映画『ディヴァイン・フューリー/使者』は2020年8月14日(金)よりシネマート新宿ほかにて全国順次公開されます!



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