仲良きママ友の日常が疑念と妄想にまみれていく
2大オスカー俳優、アン・ハサウェイとジェシカ・チャステインがダブル主演することで話題の映画『隣人たち』が、2026年7月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショーされます。
2018年のベルギー映画『母親たち』をリメイクし、隣人で親友同士の主婦2人が、ある事故をきっかけに疑念と妄想を暴走させていく様を描いたサイコスリラーの見どころをご紹介します。
映画『隣人たち』の作品情報
(C)2023 MINSTINCT INC. ALL RIGHTS RESERVED.
【日本公開】
2026年(アメリカ・ベルギー・フランス・イギリス合作映画)
【原題】
Mothers’ Instinct
【監督・撮影】
ブノワ・ドゥローム
【製作】
ケリー・カーマイケル、ジェシカ・チャステイン、アン・ハサウェイ、ポール・ネルソン、ジャック=アンリ・ブロンカール
【製作総指揮】
セバスティアン・レボ、ジョン・ゾイス、ジョリアン・ブレビンズ、オリビエ・マッセ=ドゥパス、マシュー・グレッドヒル
【脚本】
サラ・コンラット
【編集】
ジュリエット・ウェルフラン
【衣装】
ミッチェル・トラバーズ
【音楽】
アン・ニキティン
【キャスト】
ジェシカ・チャステイン、アン・ハサウェイ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー、ジョシュ・チャールズ
【作品概要】
オリビエ・マッセ=ドゥパス監督の2018年のベルギー映画『母親たち』を、舞台をアメリカに置き換え、アン・ハサウェイとジェシカ・チャステイン共演で再映画化。
ハサウェイとチャスティンはプロデューサーも兼任し、『青いパパイヤの香り』(1993)、『博士と彼女のセオリー』(2014)で知られるフランスの撮影監督ブノワ・ドゥロームが、長編初監督と撮影監督を担当しました。
衣装を、『ハスラーズ』(2020)でコスチュームデザイナーギルド賞にノミネートされたミッチェル・トラバーズが手がけます。
共演に、『センチメンタル・バリュー』(2026)のアンデルシュ・ダニエルセン・リー、『いまを生きる』(1989)のジョシュ・チャールズ。
映画『隣人たち』のあらすじ
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1960年代のアメリカ。親友同士のセリーヌとアリスは、大都市郊外の隣り合った家に暮らしていました。
お互い裕福な家庭で同じ年のひとり息子を持ち、完璧で幸せな生活を送っていた2人。しかしある日、セリーヌの息子マックスが不幸な事故に遭ったの機に、その関係性は一変してしまいます。
喪失感に苦しむあまり、次第にアリスの息子テオに心を通わせるようになっていくセリーヌ。アリスはそんなセリーヌの様子に疑念を持ちはじめ、やがてそれは狂気と妄想の渦へと…。
映画『隣人たち』の感想と評価

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2大オスカー俳優が3度目にして初の“競演”
『レ・ミゼラブル』(2012)でアカデミー賞助演女優賞を受賞したアン・ハサウェイと、『タミー・フェイの眼』(2021)で同賞の主演女優賞を受賞したジェシカ・チャスティン。
『インターステラー』(2014)、『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』(2022)に続く両者の3度目の共演となるのが、本作『隣人たち』です。
本作は、ベルギーのアカデミー賞と言われるマグリット賞で史上最多となる9部門を受賞したオリビエ・マッセ=ドゥパス監督作『母親たち』のハリウッドリメイクにあたり、主人公のアリス役としてチャスティンに白羽の矢が立ったことから、プロジェクトがスタートしました。
オリジナル版のストーリーにすぐさま魅了され、プロデューサーも兼任することで参画したチャステインは、アリスの友人のセリーヌ役および共同プロデューサーとして、友人のハサウェイを提案。
厳密に言うと、『インターステラー』と『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』では同一シーンでの共演がなく、かねてから本格共演を望んでいた2人にとっても念願のプロジェクトとなったのです。
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オリジナル版は1960年代のベルギーの首都ブリュッセルが舞台でしたが、本作では時代はそのままに、アメリカ郊外へと舞台を変更。さらにプロデューサーのチャステインとハサウェイは、両者と以前に仕事をしたことがあり、元々は撮影監督として参加していたブノワ・ドゥロームに長編映画の監督デビューを提案します。
画家としての顔も持つドゥロームは、60年代アメリカのスリラー映画の象徴ともいえる、アルフレッド・ヒッチコック監督作のトーンを想起させる画作りを心がけました。
衣装面でも、アリスとセリーヌのヘアスタイルやファッションを、ヒッチコックの『鳥』(1963)や『マーニー』(1964)に出演したティッピ・ヘドレンが着ていたような服を用意。60年代初頭の、アメリカの華やかな中流家庭のライフスタイルをよみがえらせることに成功しています。
60年代アメリカン・ドリームの裏にある女性の社会的立場

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大都市郊外の隣同士の家に住み、夫の収入で余裕のある家庭の主婦として幸せな生活を送っていたセリーヌとアリス。しかし、セリーヌの息子マックスが不幸な事故に遭ったの機に、親友だった2人の関係は一変します。
アメリカン・ドリームを体現していた2つの家族のうち、片方が崩れてバランスを失ってしまったことで、疑念が生じていく怖さ。それと同時に本作は、結婚すると家庭にしか“居場所”がない、働きたくても専業主婦としての存在を求められてしまう60年代女性の実情も映し出している点にも注目したいところでしょう。
悲しみを埋め合わせるように、アリスの息子テオと距離を縮めていくセリーヌ。かたやアリスは、そんなセリーヌの行動に不安を覚えていきます。
やがてその不安は、アリスの身辺に次々と起こるトラブルとつながっていきます。
まとめ

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本作の原題『Mothers’ Instinct」とは、「母性本能」の意。
アリスの不安は、母性本能が感じ取った現実の危機なのか、それとも妄想なのか?
高まっていくサスペンス、やがて事態は想像を超えた衝撃のクライマックスへと向かっていきます。
ハサウェイとチャスティンの“競演”は、あなたの目をスクリーンから離すことはないでしょう。
映画『隣人たち』は、2026年7月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー。
松平光冬プロフィール
テレビ番組の放送作家・企画リサーチャーとしてドキュメンタリー番組やバラエティを中心に担当。『ガイアの夜明け』『ルビコンの決断』『クイズ雑学王』などに携わる。
ウェブニュースのライターとしても活動し、『fumufumu news(フムニュー)』等で執筆。Cinemarcheでは新作レビューのほか、連載コラム『だからドキュメンタリー映画は面白い』『すべてはアクションから始まる』を担当。(@PUJ920219)

































