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【ネタバレ】パイレーツ・オブ・カリビアン3 |結末あらすじ感想とラスト評価。ワールドエンドで繰り広げられる闘いにキースリチャーズ出演の“親子の絆”

  • Writer :
  • 秋國まゆ

大人気映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ第3作目!

ゴア・ヴァービンスキーが監督を務めた、2007年製作のアメリカのアクションアドベンチャー映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』。

深海の悪霊デイヴィ・ジョーンズが放った怪物クラーケンの餌食になり、海の墓場「デイヴィ・ジョーンズ・ロッカー」に囚われてしまった海賊ジャック・スパロウ。

ブラックパール号の乗組員は蘇った海賊ヘクター・バルボッサと共に、ジャックとブラックパール号を取り戻すために世界の果てへと最後の航海に出る姿とは、具体的にどんな姿だったのでしょうか。

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』の作品情報


(C)2013 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved

【公開】
2007年(アメリカ映画)

【脚本】
テッド・エリオット、テリー・ロッシオ

【監督】
ゴア・ヴァービンスキー

【キャスト】
ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、ジェフリー・ラッシュ、ジョナサン・プライス、ビル・ナイ、チョウ・ユンファ、ステラン・スカルスガルド、ジャック・ダヴェンポート、トム・ホランダー、ナオミ・ハリス、デヴィッド・スコフィールド、ケヴィン・R・マクナリー、リー・アレンバーグ、マッケンジー・クルック、デヴィッド・ベイリー、キース・リチャーズ、マーシャル・マネシュ、ヴァネッサ・ブランチ

【作品概要】
『ザ・リング』(2002)や「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのゴア・ヴァービンスキーが監督を務めた、アメリカのアクションアドベンチャー作品。

シリーズ第1作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)のヒットを受けて製作された続編2本のうち、シリーズ第2作目『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(2006)が前編、本作は後編となる「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ第3作目です。

『シザーハンズ』(1990)や「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジョニー・デップが主演を務め、『男たちの挽歌』(1986)のチョウ・ユンファと、イギリスのロック・ミュージシャンのキース・リチャーズと共演しています。

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』のあらすじとネタバレ


(C)2013 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved

東インド貿易会社の権力者カトラー・ベケット卿がイギリス帝国の国王に代わり、カリブ海の港町ポート・ロイヤルに治安維持を名目として戒厳令を敷きました。

これにより、海賊と海賊に関わった者は絞首刑に処す、という布告が出されました。

捕らえられた者が次々と処刑される中、処刑台に上がった少年をはじめ、罪人たちはある歌を歌いました。

「海賊王は海の女神を人の姿に変えた。海は我らのもの、針路を進め」「ヨーホー、掲げよドクロの旗。そーれ引け、ならず者。俺たちしか知らない」

それは、世界各地に拠点を構える選ばれし9人の伝説の海賊長による評議会開催を知らせる歌でした。

ジャマイカの司祭ティア・ダルマによって復活した伝説の海賊長の1人、カスピ海の王ヘクター・バルボッサはカリブ海最速の船「ブラックパール号」の乗組員たちを率いて、海の墓場「デイヴィ・ジョーンズ・ロッカー」に送られた宿敵ジャック・スパロウを取り戻すための手掛かりを求めて、シンガポールに向かいました。

そのシンガポールを拠点に南シナ海を統べる中国海賊の長であり、伝説の海賊長の1人であるサオ・フェンが持つ、デイヴィ・ジョーンズ・ロッカーがある「世界の果てへの海図」を手に入れること。

そしてサオ・フェンを評議会に参加させることがバルボッサ一行の目的です。

サオ・フェンは最初聞く耳を持ちませんでしたが、ジャックもカリブ海の王で伝説の海賊長の1人であること、ブラックパール号に乗船するポート・ロイヤル総督の娘エリザベス・スワンから「偉大なる海賊なら、海を支配しようとする敵と戦うべき」と焚きつけられ、彼らの話に耳を傾け始めます。

するとそこへ、サオ・フェンの元に送り込んだスパイにより、ここの場所を突き止めた東インド貿易会社の社員たちが乗り込んできたのです。

逃げ惑う海賊と、それを追いかける東インド貿易会社の社員。この混乱に乗じて、エリザベスの婚約者ウィル・ターナーは、サオ・フェンにある取引を持ち掛けます。

サオ・フェンをベケット卿に引き合わせる代わりに、「靴ひものビル」ことウィルの父親ビル・ターナーを自由にするために必要なブラックパール号の奪還に協力して欲しい、というものでした。

サオ・フェンはこれに承諾し、2人の取引は成立。ウィルは「世界の果てへの海図」を手に入れ、バルボッサたちと共にシンガポールの港を出航し、世界の果てにあるデイヴィ・ジョーンズ・ロッカーに向かいました。


(C)2013 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved

その頃、ブラックパール号もろともデイヴィ・ジョーンズ・ロッカーに送られたジャックは、大量の自分という幻覚に囲まれたり、石だと思っていたカニがブラックパール号を運んでくれたりと錯乱する日々を送っていました。

そのカニは、ティア・ダルマが使役するカニでした。ジャックはティア・ダルマのおかげで、漂着したバルボッサ一行の前にブラックパール号に乗って現れます。

ブラックパール号の乗組員たちと無事再会したジャックは、エリザベスが自分を見捨てて殺したことを明かしました。

その頃ベケット卿は、深海の悪霊デイヴィ・ジョーンズの心臓を使って彼の弱みを握り、彼が操る怪物クラーケンを本人自ら殺すよう命じます。

さらにジョーンズと、彼が船長を務める幽霊船「フライング・ダッチマン号」を東インド貿易会社の思うがままに操り、安定した通商を妨げる海賊たちを次々と潰していきました。

そんな中、シンガポールから帰還した東インド貿易会社の忠実な社員であり殺し屋のイアン・マーサーから、ベケット卿は9枚の銀貨を持つ伝説の海賊長の存在を知らされます。

デイヴィ・ジョーンズ・ロッカーを出航後、ティア・ダルマはバルボッサの手下ラゲッティとピンテルに、「デイヴィ・ジョーンズは愛する海の女神カリプソから、“海に沈んだ人間を天国へ送る”という使命を与えられていた」と打ち明けました。

ジョーンズはその役目を忠実に果たし、10年に一度陸に上がり、カリプソと愛し愛される日々を送っていました。

しかしその役目を放棄したために、勇敢な船乗りだったジョーンズは深海の悪霊と化したのだと、ティア・ダルマは言いました。

するとブラックパール号の前に、ボートに乗った死者が現れます。その中には、エリザベスの父親であるポート・ロイヤル総督ウェザビー・スワンの姿がありました。

娘の声を聞いてブラックパール号の方を振り返ったウェザビーは、「私は“死者の宝箱”の秘密を知った。中に入っている心臓を突き刺せば、フライング・ダッチマン号の船長の後を引き継ぎ、永久に海を漂うのだ」と語りました。

以下、『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』ネタバレ・結末の記載がございます。『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


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その後、ジャックは「世界の果てへの海図」に記されたデイヴィ・ジョーンズ・ロッカーから帰還する方法を解き明かし、一行は何とか元の世界へと帰還しました。

ジャックたちは水の補給をしに近くの島に上陸。その浜辺には、デイヴィ・ジョーンズが操る怪物のクラーケンの死骸が転がっていました。

するとそこへ、サオ・フェンが操る東洋風の海賊船「エンプレス号」がやって来ます。一行は、ウィルがジャックとバルボッサを裏切り、サオ・フェンと密約を交わしていたことを知りました。

ですがサオ・フェンはウィルを裏切り、ベケット卿にジャックを引き渡す代わりに、ブラックパール号を手に入れようとするのです。

しかしベケット卿がフライング・ダッチマン号より速いブラックパール号を渡すはずありません。

それに気づいたサオ・フェンに、バルボッサは「人の姿に封印されたカリプソを解き放ち、海を味方につければ我々の敵を倒すことができる」、「だから俺は伝説の海賊長9人全員を、評議会に招集した」と告げました。

サオ・フェンはそのバルボッサの提案を承諾し、見返りとしてエリザベスを要求しました。

東インド貿易会社の軍艦「エンデヴァー号」に乗って現れたベケット卿は、評議会に関する情報を話すよう、ジャックに要求しました。

ジャックは評議会に関する情報を教える代わりに、ジョーンズへのツケの清算と、自身の自由を保障するよう要求しました。

さらにジャックは、評議会が行われる難破船入江に自分を仲介役として連れていくことを条件として提示し、2人の取引は成立しました。

バルボッサとウィル、ブラックパール号の乗組員たちはエンデヴァー号に砲弾を撃ち込みます。

ジャックはその混乱に乗じてエンデヴァー号から脱出。バルボッサたちと共に難破船入江に向かいました。

ベケット卿の命を受けて追ってきたフライング・ダッチマン号の砲撃によって、サオ・フェンは命を落としました。

サオ・フェンは最期までエリザベスのことを「人の姿に変えられたカリプソ」だと勘違いしたまま、彼女に「9枚の銀貨が揃えばお前は自由だ。お前が船長となり、俺の代わりに難破船入江へ行け」と遺言を残しました。

エリザベスはサオ・フェンの遺言に従い、海賊長を受け継ぎます。エリザベスとエンプレス号の乗組員は捕虜としてフライング・ダッチマン号の牢屋に監禁されました。

その際エリザベスは、ベケット卿の部下となりフライング・ダッチマン号の指揮を執っていたジェームズ・ノリントンから、ベケット卿が父を殺したことは知らなかったと聞かされます。

エリザベスはビルに会って話をするも、深海生物化が激しく進行し既に船の一部になりかけていた彼は、思考回路もほとんど消え失せてしまっていました。

それでもビルはエリザベスに、「ジョーンズを殺した者はフライング・ダッチマン号を引き継がねばならん」、「倅がここに来れば、あんたを失うことになる。俺のことなど放っておけと伝えろ」と伝えました。

その頃ウィルは牢屋から抜け出し、ベケット卿を難破船入江に導き信用を得て、自らの目的を果たそうと、目印となる死体を海に放り投げていました。

それに気づいたジャックは、父を助けようとするほどエリザベスが離れていくと不安を零すウィルに、「エリザベスか父か選ぶのをやめろ」、「別の誰かにジョーンズを殺させればいい」と助言します。

それはジャックがフライング・ダッチマン号の船長となり、海図にない海を渡り死から解放され、永久に自由の身になれることを望んでのことでした。

そして自らの目的のために、ジャックは「北を指さないコンパス」を渡し、ウィルを海へと突き落としました。

ノリントンはウェザビーを救えなかったことへの贖罪として、エリザベスとエンプレス号の乗組員の脱獄を手助けし、フライング・ダッチマン号から脱出させます。

その際、ノリントンは「ベケットは評議会のことを知っている。集まった連中の中に裏切り者がいる」とエリザベスに教えました。

しかしエリザベスたちの脱獄がビルにバレてしまい、ノリントンはエリザベスを守るために、エンプレス号と繋がっているロープを切り離しました。

その直後、ノリントンはビルに腹を刺され死んでしまいました。フライング・ダッチマン号の指揮権は、「死者の宝箱」の鍵を持つマーサーの手に渡りました。

漂流したウィルはエンデヴァー号に救助され、ベケット卿に呼び出されたジョーンズと再会。ジョーンズが最初の評議会で海賊長たちと共謀し、カリプソを人間の身体に封じ込めたことを知ります。

そしてウィルは、ジョーンズには父の解放を、ベケット卿にはエリザベスと自分の身の安全を保証しろと要求しました。

その見返りとして、ジョーンズは評議会で復活しようとしているカリプソの殺害、ベケット卿は難破船入江までの道案内ができる「北を指さないコンパス」を要求し、3人の取引は成立しました。


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バルボッサとジャックたちが難破船入江へと到着し、ついに第4回海賊評議会が開催されました。

バルボッサたち8人の海賊長が、海賊長の証となる銀貨の代わりになる自分のポケットにしまってあるものをそれぞれ取り出し、ラゲッティが持つ帽子の中に入れていきました。

ジャックが銀貨を入れる前に、エリザベス一行が到着。エリザベスは「ここの場所は密告されてる。ベケットはジョーンズを支配下に置き、こっちに向かってる」と海賊長たちに告げます。

そしてバルボッサは「カリプソの解放」を、エリザベスは「ベケットとの決戦」を主張するも、海賊長たちの意見はまとまりません。

最終的にジャックが「カリプソの情けを期待して彼女を解放し、逃げるためにベケットと戦う」と意見をまとめました。

そこにジャックの父親である海賊の掟の番人キャプテン・ティーグが、「パーレイ」などの海賊の法全てが記された「海賊の掟」を手に姿を現します。

掟に基づき、戦闘行為の宣言を務める評議会の王「海賊王」を決める投票が行われました。

しかし最初の評議会以来、海賊長がみな自分に投票するため、海賊王はいませんでした。

黒海の王アモンド・ザ・コルセアに地中海の王キャプテン・シュヴァル、インド洋の王スンバジ・アングリア、太平洋の王ミストレス・チン、大西洋の王ジェントルマン・ジョカルトはそれぞれ自分に投票します。

当然、エリザベスとバルボッサも自分に投票。ジャックだけはエリザベスに投票し、海賊王となったエリザベスは、明朝にベケットと戦うことを宣言しました。

その頃、バルボッサによって牢屋に監禁されたティア・ダルマ、もといカリプソのもとにジョーンズが現れます。

ジョーンズは10年間、カリプソから与えられた使命を忠実に果たし、カリプソと会える機会を心待ちにしていました。しかし約束の場所に、カリプソは現れませんでした。

そのことを責めるジョーンズに、カリプソは「そういう性分なんだ」と答えました。そしてカリプソは「評議会で私は自由になる。その時がきたら私の心はあんたのもの」と言いました。

ですがカリプソは、自分を人間の姿に封じ込めた海賊長たちへの恨みを忘れてはおらず、自由になった暁には彼らを殺すとジョーンズに明言しました。

そして決戦の日、霧の中からベケット率いる大船団が現れ、ジャックは「パーレイ」と口にします。

バルボッサ、ジャック・、エリザベスは、両軍の真ん中にある小さな島に赴き、そこで待つジョーンズ・ベケット卿・ウィルとの交渉に臨みました。

そこでベケット卿の口から、難破船入江のことを密告した裏切り者がジャックで、海賊たちの身柄を引き渡す約束を交わしたことが明かされます。

それを聞いたエリザベスは、「ウィルをこちらに渡す代わりに、ジャックを連れていけ」と提案し、ジャックとバルボッサ以外の皆がこれを承諾して取引は成立。エリザベスは父を殺した仇であるベケットに宣戦布告しました。

ジャックがフライング・ダッチマン号に連れて行かれる前に、バルボッサは一芝居打って彼から銀貨を回収。予定通りカリプソの解放の儀式を行います。

その瞬間、ウィルはカリプソに、「カリプソの封印方法を評議会に教えたのはジョーンズ」だと告げました。

これに激怒したカリプソは、復活する際にした約束を守ったバルボッサの言葉に従わず、小さなカニに分裂して海へと帰ってしまうのです。

最後の頼みの綱であったカリプソの加護を受けられず落胆する海賊たちを、エリザベスが焚きつけて戦意を取り戻させます。


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カリプソによって海が大渦巻きを巻く中、ブラックパール号とフライング・ダッチマン号の戦いが幕を開けました。

バルボッサ・エリザベス・ジャックの右腕的存在であるジョシャミー・ギブス航海士の「撃て」という号令を皮切りに、ブラックパール号はフライング・ダッチマン号を目掛けて砲弾を発射。

これに負けじとジョーンズの号令で、フライング・ダッチマン号もブラックパール号を目掛けて砲弾を撃ち込みます。

戦闘のどさくさに紛れてジョーンズはマーサーを殺害し、船の指揮権と鍵を取り戻しました。

ジャックも戦闘のどさくさに紛れて脱獄し、「死者の宝箱」を盗みました。しかし脱出前にジョーンズと鉢合わせてしまい、ジャックはフライング・ダッチマン号のマストの上でジョーンズとの一騎討ちに挑むことに。

激しい海戦が繰り広げられる中、ウィルから突然求婚されたエリザベスは、バルボッサ立会いのもと、ブラックパール号の甲板の上で結婚の儀を行います。

そして大渦の中心に差し掛かった時、対立するブラックパール号とフライング・ダッチマン号のマストが絡んだ時を狙って、フライング・ダッチマン号に飛び移ったウィルはマストの上から落ちてきた「死者の宝箱」をゲット。

しかしその直後、ウィルの顔を覚えていないビルに襲われてしまいます。そんなウィルを救うため、エリザベスはフライング・ダッチマン号に飛び移り、ジョーンズとの戦いに挑みました。

エリザベスたちはジョーンズとの戦いで窮地に陥るも、そこへ駆けつけたジャックが折れた剣を、「死者の宝箱」に入っていたジョーンズの生きた心臓を手に彼を脅迫します。

しかしその脅しは通用せず、ジョーンズはウィルを突き刺したのです。傍らに刺さったナイフを見てウィルのことを思い出したビルは、彼を突き刺したジョーンズに襲い掛かります。

ジョーンズがビルを殺そうとしたその瞬間、ジョーンズの心臓に折れた剣が突き刺されました。剣を握っていたのは、ジャックに介助された瀕死のウィルでした。

ジョーンズは天を仰いでカリプソの名を呟き、そのまま大渦の中へ落ちていきました。

ジャックはウィルをフライング・ダッチマン号に残し、エリザベスを連れて脱出。フライング・ダッチマン号は大渦の中へと吞み込まれました。

ジョーンズとフライング・ダッチマン号を吞み込んで大渦はおさまりました。すると今度は、ベケット卿がエンデヴァー号を筆頭に艦隊を進撃させ、ジャックを裏切りブラックパール号を沈めにかかります。

その時、フライング・ダッチマン号が海中から出現。ウィルは生きた心臓を取り出され、フライング・ダッチマン号の船長となっていたのです。

フライング・ダッチマン号を味方につけたジャックたちは、エンデヴァー号を2つの船で挟み込んで、ジャック・ギブス・ウィル・バルボッサ・エリザベスの号令を皮切りに砲弾を撃ち込み、エンデヴァー号を木っ端みじんに粉砕しました。

放心状態のベケット卿は爆風により海へと落下。残った艦隊は散り散りになって引き返していき、ジャックたちは華々しい勝利を飾りました。

その後、夕陽が照らす丘で、ウィルは自身の心臓が入った「死者の宝箱」をエリザベスに託しました。

そして己に課せられた役目を果たすべく、ウィルは新たに舵取り係となった父と共に、フライング・ダッチマン号で水平線の彼方へ旅立っていきました。

その頃ジャックは2人の女性を侍らせ、トルトゥーガの桟橋を歩いていました。しかしその先で彼を待っていたのは、小船と泥酔したギブスだけでした。

ジャックから再びブラックパール号を奪ったバルボッサは、乗組員たちに不死身になれる「生命の泉」の在り処を示すサオ・フェンの海図を広げるも、中心部分がくり抜かれていることに気づきます。

ジャックは自分の海賊旗を掲げた小船の上で、くり抜いた海図を広げ、「生命の泉(アグア・ヴィーダ)」を探しに旅立ちました。

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』の感想と評価


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それぞれの思惑が交錯する評議会

伝説の海賊長が難破船入江にて開催する評議会を巡って、ジャックたちそれぞれの思惑が交錯します。

バルボッサは自分を復活させてくれた際にティア・ダルマと約束した「海の女神カリプソの解放」を、エリザベスは「父を殺したベケットとの決戦」を、ジャックは「ジョーンズを殺し、死から解放され自由の身となる」ことを望んでいました。

そしてウィルは、フライング・ダッチマン号に囚われた父のビルを自由にするという目的のために1人で行動し、ジャックたちを裏切ってベケット卿に協力します。

そのベケット卿は、安定した通商を妨げる海賊の撲滅を目的に、フライング・ダッチマン号を操り評議会への襲撃を企みました。

己の目的のためならば手段を選ばないジャックたちが、あらゆる取引を交わしては裏切り裏切られていく様は、終始ハラハラドキドキさせられますし、どんな展開が待っているのか予想がつかず面白いです。

3組の親子


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作中では、ウィルとビルのターナー親子、エリザベスとベケット卿に殺されたウェザビーのスワン親子、そしてジャックとキャプテン・ティーグのスパロウ親子が登場します。

ターナー親子は最終決戦の場で再会しますが、既に思考回路がほとんど消え失せていたビルはウィルのことを覚えておらず、2人は戦う羽目に………。

ウィルがフライング・ダッチマン号の新たな船長となり、ビルは人間の姿を取り戻し自由の身となったものの、フライング・ダッチマン号に残り息子のそばにいることを選びました。

スワン親子に関しては、悲しすぎる再会でした。エリザベスが父の死を受け入れられず、彼にブラックパール号に移るよう叫ぶ姿は心が痛みます。

そしてキャプテン・ティーグは、ジャックの父親として評議会の場で登場。実はジャック役を演じるジョニー・デップが、キャプテン・ティーグ役のキース・リチャーズとの共演を熱望していました

ですが当初、キース・リチャーズは「ミッキーを作った会社の映画なんて出るもんか」という態度でしたが、ジョニー・デップは「私のギャラを削ってでも共演したい」と熱望したことで本作への出演が決まりました。

そんな背景があったと知ると、ジャックたち親子が会話を交わすこの貴重な場面が実現したことに、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズファンの誰もが歓喜することでしょう。

まとめ


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ジャック・スパロウとその仲間たちが、深海の悪霊デイヴィ・ジョーンズと彼を支配下に置くベケット卿との決戦に挑む、アメリカのアクションアドベンチャー作品でした。

エンドロール後、ジョーンズとベケット卿との決戦から10年が経ち、エリザベスは息子のヘンリーと共に水平線を見つめていました。

日没とともに水平線に緑の光が走ると、ウィルが乗るフライング・ダッチマン号が姿を現しました。

そして物語のラストでは、ジャックとバルボッサがそれぞれ不死身になれる「生命の泉」を目指して旅立った姿が描かれていました。

作中で、ジャックとバルボッサがブラックパール号の船長の座を巡って争う姿は何とも微笑ましいです。そんなライバル関係にある2人が、今度は「生命の泉」を巡って争うことになる続編が楽しみで仕方ありません。

ジョニー・デップがキース・リチャーズとの共演を熱望し、見事親子として物語で会話を交わすことができたアクションアドベンチャー映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。

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