大人気映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズ第2作目!
ゴア・ヴァービンスキーが監督を務めた、2006年製作のアメリカのアクションアドベンチャー映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』。
自由を愛する海賊ジャック・スパロウが13年前、自らの魂と引き換えに深海の悪霊デイヴィ・ジョーンズと血の契約を交わしました。
その契約期間が終わりに近づいた頃、デイヴィ・ジョーンズの幽霊船で永遠の労役に服すという地獄から逃れるべく、「死者の宝箱(デッドマンズ・チェスト)」を追い始めるジャックの姿とは、具体的にどんな姿だったのでしょうか。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』のネタバレあらすじと作品解説をご紹介いたします。
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CONTENTS
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』の作品情報
(C)2013 Disney Enterprises, Inc. All rights reserved
【公開】
2006年(アメリカ映画)
【脚本】
テッド・エリオット、テリー・ロッシオ
【監督】
ゴア・ヴァービンスキー
【キャスト】
ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、ビル・ナイ、ステラン・スカルスガルド、ジャック・ダヴェンポート、ケヴィン・マクナリー、ナオミ・ハリス、ジョナサン・プライス、マッケンジー・クルック、トム・ホランダー、リー・アレンバーグ、ジェフリー・ラッシュ、デヴィッド・スコフィールド、アレックス・ノートン、デヴィッド・ベイリー、ヴァネッサ・ブランチ
【作品概要】
前作『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)に引き続き、『ザ・リング』(2002)のゴア・ヴァービンスキーが監督を務めた、アメリカのアクションアドベンチャー作品。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)から3年後を描いた続編です。
前作『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)に引き続き、『シザーハンズ』(1990)のジョニー・デップが主演を務めています。
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』のあらすじとネタバレ
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前作『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)から3年後。恋人同士となったイギリス帝国のポート・ロイヤルの鍛冶職人ウィル・ターナーとポートロイヤル総督の娘エリザベス・スワンは、結婚式を目前に控えていました。
しかし結婚式前日、ウィルとエリザベスはイギリス帝国で悪事を働いた海賊ジャック・スパロウを手助けした罪で、東インド貿易会社の権力者カトラー・ベケット卿に逮捕されてしまいます。
そしてベケット卿はウィルに、「このまま婚約者ともども絞首刑に処されたくなければ、東インド貿易会社の代理人として、ジャックからある所有物を回収してこい」と命じました。
その所有物とは、ジャックが肌身離さず持っている「北を指さないコンパス」のことです。
一方ジャックは、冷酷な海賊ヘクター・バルボッサからカリブ海最速の船「ブラックパール号」を取り戻し、再びブラックパール号の船長に返り咲いていました。
ですが、ジャックの指示は針路も目的も定まっておらず、彼の右腕的存在である航海士のジョシャミー・ギブス航海士らはしばらくの間海賊らしいことは何もできていませんでした。
ギブスたちが不満を募らせるなか、1人でブラックパール号を降りたジャックは、あるものを開けるために使う鍵を記した紙を手に入れて戻ってきました。
「それは財宝が眠る宝箱の鍵か?」というギブスたちの問いに、ジャックは言葉を濁します。
そんなジャックの元に、ウィルの父親である「靴ひも(ブーツストラップ)のビル」のビル・ターナーが突如現れ、深海の悪霊デイヴィ・ジョーンズとの契約の期限が迫っていることを告げました。
実は13年前、ジャックは自らの魂と引き換えに、デイヴィ・ジョーンズと血の契約を交わしていました。
それはジャックがブラックパール号の船長となる代わりに、契約期限が切れたらデイヴィ・ジョーンズが船長を務める幽霊船「フライング・ダッチマン号」の乗組員として100年間働かなければならないというものでした。
ビルもデイヴィ・ジョーンズと魂を売る契約を交わした船乗りの1人。バルボッサによって靴ひもに砲弾を括りつけられ海へ落とされた彼は、アステカの金貨の呪いで死ぬこともできず、永遠の苦しみを味わいました。
この苦しみから逃れるためならなんでもする、そう思ったビルは自らの意思で深海の悪霊デイヴィ・ジョーンズと契約を交わし、彼が船長を務める幽霊船「フライング・ダッチマン号」の乗組員となったのです。
言い訳ばかりするジャックに、ビルはデイヴィ・ジョーンズが操る怪物クラーケンを引きつける黒丸を彼の掌に残していきました。
その頃ウィルは、牢屋に監禁されたエリザベスに「ジャックをポート・ロイヤルに連れ戻し、君と結婚する」と約束し、ジャックを探す旅に出ました。
ウィルはペレゴストス族の島でジャックとブラックパール号を見つけるも、ジャックとギブスたちは囚われの身となってしまっていました。
しかしジャックの場合、ギブスたちよりも深刻な状況に置かれていました。
ジャックを族長だと勘違いしているペレゴストス族は、彼を人の姿をした神だと思い、肉体という牢獄から魂を解放するべく、丸焼きにして食べてしまおうとしていたのです。
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ジャックが生きたまま丸焼きにされてしまう直前、ウィルとギブスたちは球体型の檻ごと脱走。指示を仰がれたジャックは、島民に捕まえに行くよう命じました。
その隙に、ジャックも体に棒を括り付けられたまま脱走。崖から森に落ちた際に運よく自由の身となったものの、島民に脱走したことがバレて追いかけられてしまいます。
それでも何とか停泊していたブラックパール号に辿り着いたジャックは、先に着いていたウィルたちと共に島から脱出しました。
この間、バルボッサの手下であるラゲッティとピンテルはポート・ロイヤルの牢屋の鍵を持つ犬を手なずけて脱獄。
浜辺に停められていたブラックパール号を盗もうとしますが、ペレゴストス族がジャックを追いかけているのを見て、その場の勢いでジャックの手下となりました。
ジャックは、自身が持つ「北を指さないコンパス」を欲しがるウィルに、「コンパスを渡す代わりに、鍵を捜すのを手伝って欲しい」と提案しました。
ウィルはこれに承諾し、取引成立。ジャックたちと共に、ジャマイカの司祭ティア・ダルマの元へ向かいました。
その道中、ウィルはギブスから、ジャックが沖に出ることを避けているのは、クラーケンに船もろとも海に沈められたくないからだと聞きました。
ジャックはティア・ダルマに、バルボッサが飼っていた不死身の猿ジャックと引き換えに、「死者の宝箱(デッドマンズ・チェスト)」を探してほしいと頼みます。
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映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』の感想と評価
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「死者の宝箱」を巡る男たちの熱き戦い
物語の鍵を握る「死者の宝箱」と、その中に入っているデイヴィ・ジョーンズの生きた心臓。
ウィルはフライング・ダッチマン号に囚われた父ビルを自由にするために、ノリントンはデイヴィ・ジョーンズの心臓をベケット卿のもとに持ち帰り、失った名誉を回復させるために「死者の宝箱」を求めます。
最初に探し始めたジャックが「死者の宝箱」を求めるのは、デイヴィ・ジョーンズを殺すのではなく、彼の弱みを握って新たな取引を持ち掛けるためでしょう。
エリザベスの制止する声も聞かず、戦いに夢中のジャックたちの姿はいかにも男の子って感じがして微笑ましいですし、戦いの最中に思わぬハプニングが起きるのでとても面白いです。
愛・友情・裏切り
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ウィルとエリザベスはお似合いのカップルであり、本来物語の序盤で彼らは結婚式を挙げるはずでした。
それができなくなった元凶たるジャックは、またしても己の目的のためにウィルを騙し、裏切ります。
さらにウィルがいない隙を狙って、ジャックはエリザベスを口説くのですが、ウィル一筋の彼女は当然1ミリたりともなびきません。
エリザベスもウィル同様、クラーケンとの戦いの最中に自分たちを見捨てて逃げたジャックに憤慨していました。
ですがジャックは、「北を指さないコンパス」を覗いてブラックパール号に戻ってくるのです。
それは何故かと言うと、ジャックが本当に手に入れたいのはエリザベス、ひいては彼女の心だと考察します。
そして物語の終盤で描かれた、熱いキスを交わすジャックとエリザベスの姿。それを偶然見てしまったウィルの心は、ジャックへの嫉妬と怒り、そのことを黙っているエリザベスへの不信感でいっぱいでしょう。
ターナー親子の再会
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ジャックに騙されたことに憤慨するウィルですが、そのおかげで死んだと思っていた父親のビルと再会できました。
ですが再会してすぐ、デイヴィ・ジョーンズに代わってフライング・ダッチマン号の甲板での作業を指揮する甲板長のジミー・レッグスの前で失態を犯し、ウィルは鞭打ちの刑に処されることに。
レッグスの鞭打ちは、打たれた箇所の肉が骨から削げ落ちるほどの威力があることを知っていたビルは、ウィルを守るために自分に鞭打ちの刑をと懇願しました。
さらにビルは、デイヴィ・ジョーンズとの勝負で、ウィルを守るために自分もゲームに参加して彼を庇って負けたり、「死者の宝箱」の鍵を盗む彼に協力して逃がしてあげたりします。
姿かたちは変わってしまっても、ビルは父としての情を捨ててはおらず、大事な息子を守ろうと必死でした。ウィルもまた、ビルを自由にするためにジャックたちと戦いました。
そんなビルとウィルが交わした約束が果たされる時、タナー親子に自由と穏やかな生活が送れるようにと、願いたくなるほどの親子愛に涙します。
まとめ
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物語の鍵を握る「死者の宝箱」を巡って、自由を愛する海賊と鍛冶職人と元イギリス帝国海軍の提督、そして深海の悪霊と東インド貿易会社のそれぞれの思惑が交錯し激突する、アメリカのアクションアドベンチャー作品でした。
本作の見どころは、十字架島での「死者の宝箱」を巡ったジャックたちの戦い、タナー親子の感動の再会、そしてジャック・ウィル・エリザベスの三角関係です。
エンドロール後、ペレゴストス族の島に取り残されてしまった犬が、新たな族長となった姿が描かれていました。
また物語のラストでは、前作『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003)でのジャックとの戦いに敗れたバルボッサが、今度はウィルたちを導く船長として登場しました。
バルボッサが林檎を齧っている姿から察するに、バルボッサの飼っている猿のジャックとは違い、彼は再びアステカの金貨の呪いによって不死身となって甦ったのではなく、普通の人間として蘇ったのだと考えられます。
このバルボッサの復活が、果たしてウィルたちにとって吉と出るか凶と出るか、続編が楽しみです。
自由を愛する海賊が本当に自分が手に入れたいものを知る、愛と友情と裏切りを描いたアクションアドベンチャー映画が観たい人に、とてもオススメな作品となっています。