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Entry 2021/09/21
Update

映画『終戦のエンペラー』ネタバレ結末感想とあらすじ解説。海外の反応も気になる真の戦争責任者を追究するサスペンス!

  • Writer :
  • 秋國まゆ

終戦後の日本の復興の裏側を描いた歴史サスペンス。

ピーター・ウェーバーが監督を務めた、2012年製作のアメリカの歴史サスペンス映画『終戦のエンペラー』。

第二次世界大戦終戦直後の連合国軍占領下の日本を舞台に、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の最高司令官ダグラス・マッカーサーが、アメリカによる本格的な日本統治をしようとする姿とは、具体的にどんな内容だったのでしょうか。

マッカーサーから与えられた任務を通じて、知日家ボナー・フェラーズ准将が崩壊寸前の日本を救おうとする傍ら、さまざまな勢力の思惑が絡み合っていく、歴史サスペンス映画『終戦のエンペラー』のネタバレあらすじと作品情報をご紹介いたします。

映画『終戦のエンペラー』の作品情報


(C)Fellers Film LLC 2012 ALLRIGHTS RESERVED

【公開】
2013年(アメリカ映画)

【原作】
岡本嗣郎の『陛下をお救いなさいまし 河井道とボナー・フェラーズ』

【監督】
ピーター・ウェーバー

【キャスト】
マシュー・フォックス、トミー・リー・ジョーンズ、初音映莉子、西田敏行、羽田昌義、火野正平、中村雅俊、夏八木勲、桃井かおり、伊武雅刀、片岡孝太郎、コリン・モイ

【作品概要】
『真珠の耳飾りの少女』(2003)や『ハンニバル・ライジング』(2007)、『アース アメイジング・デイ』(2017)などを手掛けた、ピーター・ウェーバーが監督を務めたアメリカの歴史サスペンスドラマ作品です。

原作は日本のノンフィクション作家、岡本嗣郎の『陛下をお救いなさいまし 河井道とボナー・フェラーズ』となっています。

主演を務めるのは、『マシュー・マコノヒー マーシャルの奇跡』(2006)や『バーニング・クロス』(2012)、『ワールド・ウォーZ』(2013)などに出演するマシュー・フォックスです。

映画『終戦のエンペラー』のあらすじとネタバレ


(C)Fellers Film LLC 2012 ALLRIGHTS RESERVED

1945年3月10日の夜、日本の東京は連合国軍の空襲により、1度の焼夷弾爆撃で一般市民10万人以上が焼死する虐殺を受けます。

1945年8月6日、マリアナ諸島テニアン島。ノース・フィールド飛行場から飛び立った航空機B-29から投下された、原子爆弾によって、日本は降伏せざるを得ませんでした。

2度投下された原子爆弾によって、国は焦土と化したものの、昭和天皇の裕仁(以後、天皇と表記)は現人神として、国民に崇拝されていました。

その一方、飢えに苦しむ国民たちの怒りは一発触発状態で、その怒りが連合国軍への反発に変わるかどうかは、天皇の処遇にかかっていました。

連合国軍は天皇を保護リストに入れて、彼の処遇を検討することにしました。

1945年8月30日、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の最高司令官、ダグラス・マッカーサー元帥率いる連合国軍100名が乗る飛行機が、第二次世界大戦で降伏した日本の厚木飛行場に上陸。

沿道に集まった2,000人の日本兵に出迎えられながら、彼らは車で東京へ向かい、皇居の向かいに建てられたGHQの第一生命館を訪れました。これより、アメリカによる本格的な日本統治が始まります。

連合国軍は皇居への立ち入りを禁じられていたため、マッカーサーは知日家のボナー・フェラーズ准将にある命令を下しました。

「戦争犯罪を極東国際軍事裁判ににかけるため、A級戦犯である天皇の側近約30人を逮捕せよ」

マッカーサーの命を受け、フェラーズはすぐさま調査を開始。それと同時に、彼専属の運転手兼通訳を担当することになった日本人の高橋にある女性の捜索を依頼します。

その日の夜21時、フェラーズ率いる日本通の連合国軍の兵士たちは、前首相の東条英機の逮捕に向かいました。

しかし突入した直後、連合国軍に逮捕されると予感していたのか、東条は銃で胸を撃って拳銃自殺をしようとしていたのです。

幸い、心臓を外していたため命に別状はなく、フェラーズたちは予定通り、東条を逮捕しました。

その後、フェラーズたちは次々と天皇の側近を逮捕していき、29人のうち26人の拘束に成功。残りの側近は全員、自決してしまいました。

この報告を部下のリクター少将とフェラーズから聞いたマッカーサーは、「天皇は保護リストから外され、裁判にかけられることになった」と伝えます。

もとより連合国の総意で、国民に降伏するよう命じた天皇の処刑を求める声が強いです。

それが処刑ではなく、軍事裁判をかけることになった理由について、マッカーサーはフェラーズだけにこう述べていました。

「天皇の処刑は確かに連合国の総意だが、私には無意味だ。私の使命は日本の再建だ」

「もし天皇を逮捕すれば、国民の集団自決や反乱を招くことになるだろう。だが天皇が去れば、共産主義者がその隙につけこんでくる」

「そこで、日本に対して思い入れが強く意見も的確で、私と同じ政府の言いなりにならないフェラーズに任務を与える。天皇の第二次世界大戦における役割が何か、10日間調査して欲しい」

「そして、天皇を免責するか逮捕するか結論を出し、文書にして私に提出しろ。天皇の処遇を検討する」

マッカーサーの命を受けたフェラーズは、連合国軍が占領した日本・東京の街を1人で歩き、日本国民からの冷たい視線を浴びながら夕食を食べます。

その時フェラーズは、高橋に捜索を依頼した女性との出会いを振り返りました。

時を遡ること13年前、1932年。アメリカのダグラストン大学に通っていたフェラーズは、たった1人で渡米した日本人女性の島田あやと出会い、恋に落ちました。

しかしある日突然、あやは日本に帰国。彼女はフェラーズにそのことは何も話しておらず、また置き手紙もありませんでした。

1940年、東京。フェラーズは任務で日本を訪れ、あやと再会を果たしましたが、彼女は何故黙ってアメリカを去ったのか話そうとしません。

それでもフェラーズが懸命に粘った結果、あやは「父親が病に倒れたから、日本へ帰国した。病死した父親は私に、アメリカ人と結婚させないと約束させた」と答えます。

フェラーズはそんな元恋人あやの安否を気にかけており、高橋に彼女の捜索を依頼したのです。

しかし、あやが東京で暮らしていたアパートは、3ヶ月前の爆撃によって建物が全壊してしまいました。

そこでフェラーズは高橋に、あやが代用教員として働いていた静岡で暮らす、彼女のおじであり元日本軍の司令官でもある鹿島に接触してみて欲しいと頼みます。

以下、『終戦のエンペラー』ネタバレ・結末の記載がございます。『終戦のエンペラー』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)Fellers Film LLC 2012 ALLRIGHTS RESERVED

翌日、フェラーズは部下たちを伴い、高橋を介して天皇の関係者に片っ端から聞き込み調査を行っていきました。

しかし、天皇の関係者を追跡することは容易ではありません。区画が消滅した町では住所など用をなさず、そもそも連合国軍に協力的ではない人が多いからです。

それでも懸命に調査していった結果、フェラーズたちは、開戦時に天皇の側近を務めていた32人を特定することが出来ましたが、全員に尋問する余裕はありません。

そこでフェラーズは、天皇に選ばれた首相である東条をまず尋問することにしました。真珠湾攻撃の命令も、東条の元から出ていたからです。

巣鴨拘置所に収容され、軍事裁判待ちの東条の元を訪ね、フェラーズは高橋を介して尋問を開始。

「天皇をお前と同じ、絞首刑になってもいいのか?」と脅された東条は無言のまま、天皇の戦争での役割を知る関係者の名前を書類に記しました。

その関係者とは、開戦直前に首相を辞任した近衛文麿です。しかし近衛は、天皇が真珠湾攻撃の命令を下す東条たちを止めたかどうかまでは、知りませんでした。

近衛は開戦の3ヶ月前、秘密裏にアメリカ大統領側と接触し、戦争を回避する道を一緒に模索しようとしました。

近衛はフェラーズに、「戦争の熱に侵された1人である自分はお役に立てないから」と言い、天皇を補佐する内大臣の木戸幸一に会うよう勧めます。

2人目は、天皇に最も近い彼の相談役の木戸。彼は真珠湾から広島まで、天皇に寄り添っていました。

しかし、フェラーズは木内が指定した料亭で待っていましたが、逮捕を恐れた彼が現れることはありませんでした。

フェラーズは木内の行方を捜す一方で、日本を戦争へ導いた会議を調べ、重要人物を洗い直すよう部下たちに命じました。

しかし近衛の言う通り、日本は白黒をつけない文化であり、天皇が関与していないという証拠も、開戦命令の事実も見出せません。

天皇の調査もあやの捜索も行き詰まり、途方に暮れるフェラーズ。そんな彼に、リクターはこう言いました。

「大統領出馬を狙うマッカーサーに巧みに利用されているぞ。マッカーサーは名誉と栄光を重んじているから、天皇を無罪にするべく君に調査を命じた」

「マッカーサーは天皇を君に救わせ、それによって大統領出馬のチャンスをつかむ。だが、アメリカ国民が望む天皇の処刑をしなかった責任は、君に背負わせる気だ」

その証拠に、マッカーサーは大統領出馬のための写真撮影をしていました。一方、消息を求めるあやの調査結果は、9ヶ月前の爆撃で彼女の職場が全壊し、生存者が1人もいないことが判明。

あやの死を悟ったフェラーズは悲嘆に暮れつつ、天皇の調査の傍ら、あやとの思い出を回想していきます。

場面転換、フェラーズの回想。フェラーズはあやと一緒に鹿島の元を訪ね、彼に日本兵の心理について教えて貰っていました。

しかし第二次世界大戦の開戦直前、鹿島に家を追い出されてしまったフェラーズは、彼に「あやの身を案じているのなら、彼女とはもう二度と会うな」と言われてしまいます。

あやは泣きながら、車に乗って去っていくフェラーズを追いかけ、「一緒に連れて行って」と懇願しましたが、フェラーズが応えることはありませんでした。

場面転換、現在の東京。フェラーズは、天皇の戦争での役割について知る人物、宮内次官の関屋貞三郎に接触を試みます。

昭和天皇がいる宮内庁は警備が厳重で、宮内次官への面会も手続きが必要ですが、フェラーズは護衛のために兵士数人を連れ、マッカーサー直々の申請書類を持ってこの難問を突破。

彼は関谷と面会し、天皇が戦争にどのように関与していたか聴取しました。

しかし、開戦前後の天皇の気持ちが反映された文書も、軍部や政府の重鎮に宛てたメモもなく、関谷が持つ開戦3ヶ月前に行われた御前会議の記録しか残っていません。

しかも肝心の関谷からは、天皇が御前会議でお気持ちの仄めかししかしなかったという、白黒はっきりつかない証言しか得られませんでした。

調査9日目の深夜。フェラーズの元に、突如行方をくらませていた木戸が訪問。木戸は重く閉ざされていた口を開き、フェラーズに機密情報を開示します。

「8月9日の深夜、東京中が炎に包まれたことを受け御前会議が開かれ、連合国軍に降伏するか否か審議をした」

「御前会議には大臣ら6人のうち3人が、降伏に反対した。それに対し、外務大臣と海軍大臣、枢密院議長は降伏に賛成した」

「3対3で意見が割れ、審議は行き詰まった。それまでずっと静観していた天皇陛下が口を開かれ、降伏に反対する側近たちに“降伏に同意して欲しい”と求めた」

「しかし、繰り返し同意を求められたものの、陸軍大臣の阿南は降伏することに賛同できなかった。午後11時、陛下は阿南たち陸軍の狂信者を封じ込めるべく、降伏するという自らの望みを、国民に伝えることにした」

「ところが、陛下の放送より前に、1,000人の日本兵が皇居を襲撃。目的は、陛下の言葉を録音したラジオの録音盤だが、恐らく彼らは私と陛下の命をも狙っていたと思う」

「地下室に避難した私たちも録音盤も無事だった。午前8時に反乱を鎮圧できたが、反乱に関与した多くの将校たちが銃で自決した」

「それから数時間後、陛下自らの声で降伏を訴えるラジオが流れ、国中の者が聴いた」

しかし、肝心の録音盤は焼却されてしまい、多くの証人も自決してしまったのです。つまり天皇自ら、側近たちに降伏に同意して欲しいと求め、国民には「日本は降伏する」とラジオを流したことが、終戦の決め手になりました。

この間、自分の忠告に素直に耳を貸さないどころか、マッカーサーに気に入られているフェラーズが気に食わないリクターは、マッカーサーにある事実を密告します。

「フェラーズは1942年8月~1945年7月の連合国軍の爆撃の際、恋人のあやがいる静岡を避けるよう、標的の変更を指揮していた」


(C)Fellers Film LLC 2012 ALLRIGHTS RESERVED

それを知らないフェラーズは単身、車を運転して鹿島の元を訪ねます。鹿島は再会したフェラーズに、「我々日本兵はただ1つの価値観に尊び信奉したあまり、人間性を失い、言うに堪えないほどの残虐な罪も犯せる戦士と成り果ててしまった」と語りました。

「陛下が有罪か無罪かなど、陛下が戦争に導いたのかどうかも、私には言えない。ただ言えるのは、陛下が平和に導いたのは確かだ」

そう話す鹿島はフェラーズに、あやがずっと彼に書き続けていた手紙を渡します。何百通もの手紙には、第二次世界大戦中、あやがフェラーズに複雑な思いを抱きつつ、彼への献身的な愛を捧げていたことが綴られていました。

あやの写真が飾られた仏壇に線香をあげた後、フェラーズは10日間かけて徹底的に調べた、天皇の調査報告書をマッカーサーに提出。

しかしマッカーサーは、占領政策をするうえで最大の決断をするといえる、日本の将来を決する大問題なのに証拠記録がなく、フェラーズの天皇に対する推論しか書かれていないことに不満を露わにします。

その一方で、マッカーサーはフェラーズが調査報告書に記した天皇の人物像に興味を示し、ワシントンDCに報告する前に、一度天皇に会ってみたいと言い出すのです。

マッカーサーの命を受け、フェラーズが関谷に天皇への謁見を求めます。後日、赤坂の米国大使公邸でマッカーサーと天皇による会談が行われました。

会談の直前、フェラーズは立場を気にするマッカーサーに、元恋人のために爆撃の標的の選定を操作したことを告白。

しかしマッカーサーは、「連合国軍に死者が出たわけでないから、その話を蒸し返す必要はない」と言い、フェラーズはお咎めなしな反面、リクターをお払い箱にすると答えるのです。

それからまもなく会談が行われ、天皇は側近の制止を振り切り、タブーとされる握手と間近での写真撮影に応じました。

マッカーサーと天皇は、天皇の側近たちや付き添いのフェラーズを退室させた後、彼ら2人と通訳だけで会談します。

すると天皇は、マッカーサーに深くお辞儀しながら、「戦争の遂行に関する全責任は私にある。従って懲罰の一切を受けるのは私であり、日本国民ではない」と言いました。

これに対しマッカーサーは、「この会談は懲罰などとは一切関係ない。陛下、我々にあなたの力を貸してほしい。我々は共に何ができるか模索し、日本の再建のために努力していきましょう」と答えました。

この会話をこっそり聞いていたフェラーズは、祖国と日本の将来に明るい兆しを感じ、満足げに米国大使公邸を後にしました。

映画『終戦のエンペラー』の感想と評価


(C)Fellers Film LLC 2012 ALLRIGHTS RESERVED

天皇の関与を調査するフェラーズ

マッカーサーの命を受け、天皇が第二次世界大戦の開戦命令と終戦に関与しているかどうか調査していくフェラーズ。

しかしこの調査は、天皇の側近の人数が多く追跡が困難であり、なおかつ白黒はっきりつけない日本文化のせいで、思うように事が運びません。

ある者は逮捕されるのを恐れて、ある者は天皇への信奉故にあくまでも「天皇の気持ち」を述べただけと言い、ある者は真相は知らず、他の国だって領土を奪うために戦争を起こしていることを非難しました。

ただその中で唯一、第二次世界大戦の終戦の真実を知る者が、重く閉ざされた口を開いて告白します。天皇の関与について話してくれたのは、天皇を補佐する内大臣の木戸幸一です。

連合国軍に降伏するか否か審議する御前会議で、3対3と側近たちの意見が割れる中、天皇自ら「降伏するという意思に同意して欲しい」と求めたことが、第二次世界大戦の終戦に至りました

その一方で、天皇のお願いを拒んだ陸軍兵士による反乱が起きていたとは、天皇自ら降伏しようと言ったことと同じくらい、衝撃を受けます。

開戦命令に天皇が関与したかどうかは判明しなかったものの、終戦には関与していたことが分かったフェラーズですが、彼はマッカーサーに提出する調査報告書に、関係者の証言に基づいた自身の推論を記したのです。

おそらく調査を通じて、日本兵の天皇への忠義と服従による信奉と、天皇の国民を思って降伏するという英断を下したことに、フェラーズは感銘を受けたからだと考察できます。

占領政策の裏に隠された3人の思惑


(C)Fellers Film LLC 2012 ALLRIGHTS RESERVED

第二次世界大戦の開戦命令と終戦に、天皇が関与しているかどうか調査するにあたって、マッカーサーとリクター、フェラーズのそれぞれの思惑が交錯します。

アメリカによる日本統治を行うマッカーサーは実は、アメリカ国民と連合国の総意で天皇の処刑を求める中、彼の無実を証明して日本統治を成功させれば、次の大統領選出馬の足掛かりになると考えていました。

そこで名誉を重んじ、野心も強いマッカーサーは、自身の大統領出馬に向けた功績として、天皇の調査をフェラーズに命じたのです。

一方リクターは、野心家なマッカーサーに任務を外されたことが気に食わず、彼を陥れようとフェラーズを抱き込もうとします。

しかしそれは失敗に終わり、リクターは自身の忠告に全く耳を貸さなかったフェラーズに不満を抱き、今度は彼を陥れようとするのです。

残念ながらリクターの思惑は外れ、マッカーサーはフェラーズが太平洋戦争において、恋人のあやがいる静岡を避けるため、爆撃の標的の選定を操作したことを何も咎めませんでした。

知日家のフェラーズは、祖国アメリカと愛する人がいた日本、両方の将来を守るべく奔走します。3人の中で純粋に日米双方の将来を守りたいフェラーズの目的が達成されたのを嬉しく思いました。

まとめ


(C)Fellers Film LLC 2012 ALLRIGHTS RESERVED

第二次世界大戦の終戦後、連合国軍のマッカーサーとフェラーズが日本の再建に向けた占領政策のため、戦争犯罪者の逮捕と天皇の戦争の関与を調査していく歴史サスペンス作品でした。

日米双方にとって良い結果で終わった本作のエンドロールには、本編のその後がテロップで流れています

最初にフェラーズが聴取した東条は、極東国際軍事裁判で有罪判決を受け、1948年12月23日に絞首刑に処されました。

戦犯容疑者とされた近衛は、1945年12月16日に服毒自殺で死亡。木戸はA級戦犯として逮捕されるも、裁判では1票差で死刑を免れ終身刑に。のちに彼は仮釈放され、1977年に死亡しました。

関谷は一切の罪に問われることなく、静かに余生を送りました。フェラーズは日米親善に尽くした功績で、勲二等瑞宝章を受勲

連合国遠征軍最高司令官、アメリカ陸軍参謀総長、NATO軍最高司令官を歴任したドワイト・D・アイゼンハワー元帥により大佐に降格され、退役後は政治活動に入りました。

マッカーサーは日本再建に向けた統治に成功。しかし、狙っていた大統領選には失敗しました。

1951年、当時のアメリカ合衆国大統領トルーマンにより、マッカーサーは総司令官を解任され引退。

昭和天皇裕仁は神格を否定し、象徴天皇として1989年の崩御まで在位しました。

連合国軍の兵士が、終戦後の日本に隠された衝撃の真実を明らかにしていく歴史サスペンス映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。






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