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映画『No.10』あらすじ感想と考察評価。結末は必見!不倫と復讐の果てに待ち受ける予測不可能に堕ちる絶句ラストとは⁈

  • Writer :
  • 糸魚川悟

映画『No.10』は4月12日(金)より新宿シネマカリテにてロードショー

予想を遥かに超えた事態に遭遇したことで思考が停止してしまい、ただ起きていることを眺めていることしか出来ない感覚を体験をしたことはないでしょうか。

現実では想定できる物事の範囲が狭いこともあり、予想を超える出来事を目にすることは珍しくもないかもしれませんが、無限の可能性を秘めている「映画」という創作物の世界では製作陣が狙っていても、鑑賞者の予測を上回ることは難しいとされています。

しかし、2021年にオランダとベルギーの合作で製作された映画『No.10』(2024)は、世界各地の映画祭で鑑賞者を絶句させることに成功。

今回は「頭がおかしくなるほど素晴らしい。はやく観たほうがいい」、「大胆さにあきれて、たまげた」、「不気味で暗く、怪しく、そしてどうかしている」と海外の映画評論家たちが批評した映画『No.10』の魅力をご紹介させていただきます。

映画『No.10』の作品情報


(C)2021 GRANIET FILM CZAR FILM BNNVARA

【日本公開】
2024年公開(オランダ・ベルギー合作映画)

【原題】
Nr. 10

【監督・脚本】
アレックス・ファン・バーメルダム

【製作】
マルク・ファン・バーメルダム

【キャスト】
トム・デュイスペレール、フリーダ・バーンハード、ハンス・ケスティング、アニエック・フェイファー、ダーク・ベーリング、マンデラ・ウィーウィー、リチャード・ゴンラーグ、ジーン・ベルボーツ、ピエール・ボクマ

【作品概要】
『ボーグマン』(2013)でカンヌ映画祭パルム・ドールにノミネートし、第46回シッチェス・カタロニア国際映画祭でグランプリを受賞したアレックス・ファン・バーメルダム監督による10作目となる長編映画。

本作に出演するジーン・ベルボーツは、トラウマ映画として語り継がれる作品『ザ・バニシング-消失-』(1988)に出演しており、同じ衝撃映画として注目の1作です。

映画『No.10』のあらすじ


(C)2021 GRANIET FILM CZAR FILM BNNVARA

母親の記憶が曖昧な幼少期を過ごしたギュンターは大人になり、舞台俳優として生計を立てる日々を過ごしていました。

夫を持つ共演者と不倫をするギュンターの周りでは自身を含め娘に至るまで不可思議なことが起きており、さらにギュンターは常に何者かからの監視を受けていて……。

映画『No.10』の感想と評価


(C)2021 GRANIET FILM CZAR FILM BNNVARA

予測不可能な衝撃の展開が待ち受けるジャンル不明ムービー

物語上で明らかになる衝撃的な事実によって、物語の根底や作品そのものの方向性がガラリと変わってしまう技法。

「どんでん返し」と呼ばれるこの技法は映画でも小説でも漫画でも大人気であり、ある意味でひとつのジャンルを形成していると言えます。

近年ではジャンルそのものを覆してしまうような「どんでん返し」作品も珍しくなく、映画を気軽に観ることの出来る時代になったからこそ、製作陣も手を変え品を変え、いろいろな方向性の「どんでん返し」を試行錯誤しています。

元の方向性から大きく覆すことが出来れば出来るほど「どんでん返し」としての魅力は高まりますが、物語の整合性や「どんでん返し」部分のみが評価され全体の評価には響きがちな、ある意味難しいこのジャンル。

しかし、各国の映画祭で評論家たちから言葉を奪った本作『No.10』は、全くもって予測不可能な方向に物語が突き進むため、整合性などの細かな事態に脳の処理能力を挟む余裕が残りません。

もはや「どんでん返し」というジャンルにすら留まることが出来るのか分からない本作は、オランダとベルギーから映画好きに対する挑戦状とも言える、脳内に混乱を生むこと間違いなしの衝撃作となっていました。

不倫も復讐も何者かに監視される日々


(C)2021 GRANIET FILM CZAR FILM BNNVARA

本作の主人公ギュンターは清廉潔白な人間ではなく、夫を持つ共演者と不倫を重ねているだけでなく、自分で生み出した自業自得の事態を他人のせいにして逆恨みからの復讐を実行する、自分本位かつ衝動的な言動や行動が目立つ人間です。

しかし、自分の行動に対して最低だという自覚を持っていることや、不倫相手を真剣に愛していることからも、全くのダメ人間として描かれている訳ではなく、そこには強い人間味が溢れていました。

そんなギュンターの行動は常に監視を受けており、彼の細かい行動は複数人の仲介者を通して地位のある人間に伝えられていきます。

日常生活のすべてが監視を受けていると言う意味で本作は、人生すべてがセット上での出来事であった『トゥルーマン・ショー』(1998)や、自分自身の監視を命じられる『スキャナー・ダークリー』(2006)のような「監視系」の映画に近いものがあります。

ですが、他の「監視系」の映画とは異なり、本作は「監視者」がより行動的で恐ろしい行動に出てもなおギュンターはその存在に気づくことなく、「監視者」たちの存在は重要でありながらも序盤において物語の中心ではありません。

何がしたいのかが紐解かれるまで、ただただ行動原理が謎な「監視者」の存在が不気味で印象的に映る「監視系」映画でした。

まとめ


(C)2021 GRANIET FILM CZAR FILM BNNVARA

「どうかしている」と言う言葉は「映画」や創作においてはもはや誉め言葉であり、誰にも予想の出来ない展開や物語はそれだけで鑑賞者の心を掴みます。

いちど観賞すれば本作の記憶は時が経っても残り続けることが間違いなく、数年後も映画のタイトルを聞くだけできっとこの衝撃的な展開を思い出すでしょう。

そんな世界を混乱に陥れた映画『No.10』は、4月12日(金)より新宿シネマカリテにてロードショー後、シネ・リーブル梅田、アップリンク京都ほか全国の劇場で順次公開予定。

衝撃展開を目の当たりにし、脳が思考停止状態に陥る感覚をぜひ劇場でご覧になってください。


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