最後の一人になるまで歩き続けるデス・レースが開始! 生き残るのは誰か。
映画『ロングウォーク』は、人気作家スティーブン・キングが1979年にリチャード・バックマン名義で出版した長編初執筆作『死のロングウォーク』を、フランシス・ローレンス監督が映画化した作品です。
戦争によって国が分断された近未来のアメリカで、復興の意味を込めて「ロングウォーク」という競技が国をあげて開催されていました。
優勝者に与えられるのは莫大な賞金など。50人の若者がひたすら歩くだけのレースですが、途中棄権は許されず、歩くのをやめる者は即銃殺されます。
死を覚悟してレースに参加する若者たちの心境はいかに? そして過酷なゲームを制するのは誰か?
2026年6月26日(金)より全国公開を迎えた映画『ロングウォーク』を、ネタバレありでご紹介します。
映画『ロングウォーク』の作品情報

(C)2026 Lions Gate Ent. Inc. All Rights Reserved.
【日本公開】
2026年(アメリカ映画)
【原題】
The Long Walk
【原作】
スティーブン・キング
【監督】
フランシス・ローレンス
【脚本】
J・T・モルナー
【音楽】
ジェレマイア・フレイツ
【編集】
マーク・ヨシカワ
【キャスト】
クーパー・ホフマン、デビッド・ジョンソン、ギャレット・ウエアリング、トゥット・ニュオット、チャーリー・プラマー、ベン・ウォン、ローマン・グリフィン・デイビス、ジョーダン・ゴンザレス、ジョシュア・オジック、ジョシュ・ハミルトン、ジュディ・グリア、マーク・ハミル
【作品概要】
50人の若者が莫大な賞金を目指して挑戦するデス・レースを描いた『ロングウォーク』。
『スタンド・バイ・ミー』(1986)『ショーシャンクの空に』(1995)『グリーンマイル』(2000)などの映画の原作者であるスティーブン・キングが、大学在学中の1960年代に執筆し、1979年にリチャード・バックマン名義で出版された事実上の長編初執筆作品です。
ロングウォークに参加する若者役で『リコリス・ピザ』(2022)のクーパー・ホフマン、『エイリアン ロムルス』(2024)のデビッド・ジョンソン、競技を執り仕切る少佐役で「スター・ウォーズ」シリーズのマーク・ハミルが出演しています。
「ハンガー・ゲーム」シリーズのフランシス・ローレンス監督がとりまとめ、『ストレンジ・ダーリン』(2025)のJ・T・モルナーが脚本を手がけました。
映画『ロングウォーク』のあらすじとネタバレ

(C)2026 Lions Gate Ent. Inc. All Rights Reserved.
戦争により国家が分断された近未来のアメリカ。困窮する社会への光として「ロングウォーク」という競技が国をあげて開催されていました。
ひたすら歩き続けるだけで、莫大なの賞金と願いを1つかなえる権利を獲得できるこの競技に、選ばれた50人の若者たちが挑戦します。
母(ジュディ・グリア)と2人暮らしのレイ・ギャラティ(クーパー・ホフマン)も参加者の一人でした。別れを惜しむ母に「大丈夫だから」と声をかけ、スタート地点にやってきたレイ・ギャラティ。
すぐに横を歩いていたピーター・マクヴリーズ(デビッド・ジョンソン)に声をかけ、気が合った2人はお互いを紹介しあいます。
このゲームの参加者は、全部で50人。一人ひとり名前を呼ばれ、番号が書かれた札が配られました。レイは47番、ピーターは23番。これからは名前でなく、番号で呼ばれることになります。
皆がそろったころ、ゲームの主催者である少佐(マーク・ハミル)から注意事項が述べられました。
参加者には、主に「時速4.8キロをキープすること」「速度が下回ると警告開始」「3つの警告で即死」「コースから逃げても即死」「最後の1人になるまで歩き続けること」という5つのルールが課されました。
装甲車に囲まれての死のウォーキングがついに開幕! 銃を向けられながらのウォーキングが始まりました。
食事や水分は、手を挙げて番号を言えば、見張りの兵士からもらうことが出来ます。ですが、歩みを止めることはできません。
座ることや横になることも許されない極限状態のなかで必死に歩き続ける参加者たちは、1日、2日と歩むうちにだんだんと脱落者が出てくるようになりました。
立ち止まることが許されない「ロングウォーク」で、まず足がつって歩けなくなった者が警告が3つになって射殺されました。
人間であれば当然の自然現象である排泄も、足を止めてはいけません。ひとつの警告を覚悟で手早く済ませるしか方法がなく、参加者を苦しめます。
ひどい下痢に苦しんだ一人の参加者は、腹痛に耐えきれずに立ち止まって用を足したので警告3つになり、兵士に射殺されました。
映画『ロングウォーク』の感想と評価

(C)2026 Lions Gate Ent. Inc. All Rights Reserved.
戦争により国家が分断された近未来のアメリカ。軍の支配下におかれたその国では、困窮する社会の一筋の希望として、莫大な賞金をかけた「ロングウォーク」という競技が国をあげて開催されていました。
賞金はとても魅力的、ですが、その競技は、途中でやめることはできません。最後の一人になるまで歩き続けなければならず、立ち止まったり、コースを外れたり、休憩をとることもできません。
ルールに反した者には、即、銃殺されます。参加者は暴力も体罰も与えられずにただ歩くだけなのですが、実は全員がライバルであり、気を許すことなく自分のペースを守って歩かねばならないのです。
これは一種のデス・ゲーム! 過酷なウォーキングの中で、人間はどこまで耐えられるのでしょう。
復讐を胸に誓って参加した主人公・レイを始め、競技の経験を本に書くという夢を持つ者、賞金目当ての者、体力など自分の力を試したい者など、参加理由は様々ですが、その過酷すぎる競技の現状に気が付き、参加したことを後悔します。
その一方では、周囲の全員がライバルという環境の中、次第にレイとピーターの間に固い絆が生まれます。デス・レースの中での友情の強さは、体験した者でないとわかりません。
彼らは、極限の窮地まで追い込まれたとき、お互いが自分たちを支えてくれる力強い存在となっていたのです。
映画の原作は、アメリカでモダン・ホラーの開拓者にして第一人者とされているスティーブン・キングの初期の作品です。
随所で明らかにされる参加者それぞれの過去や、別れの悲しみをこらえてレイを見送る母の愛など、様々な人生模様を盛り込ませ、ただのサバイバルなデス・レースで終わらせないところは、さすがに人気作家スティーブン・キング。
射殺で脳ミソが飛び散るような過激な場面がありながらも、心に厚く届いてくる人と人との触れ合いは、とても印象深いものでした。
キャストのクーパー・ホフマンやデビッド・ジョンソンは、ロケでは本当に長距離を歩き通していたと言います。ロングウォークのリアル感を見事に演出したと言えるでしょう。
また、注目はこのデス・レースを主催する軍の鬼少佐です。ふてぶてしい態度で終始黒いサングラスをかけて表情を見せない、冷酷無慈悲なこの少佐は、「スター・ウォーズ」シリーズのマーク・ハミルが演じていました。
悪役に徹した非情の演技は、マーク・ハミルの新境地と言えるでしょう。
まとめ

(C)2026 Lions Gate Ent. Inc. All Rights Reserved.
映画『ロングウォーク』は、『スタンド・バイ・ミー』(1986)『ショーシャンクの空に』(1995)『グリーンマイル』(2000)などの名作映画の原作者スティーブン・キングの作品です。
戦争で国が分断された近未来のアメリカを舞台にし、軍が支配するデス・レースを描き出しました。
兵士たちは参加者を番号で呼び捨てにするなど、相手を蔑み、レースの駒としかみていません。そのルールも、人を人とみない冷酷なものでした。
本作では、レースに参加する若者を主人公に、高圧的に民衆を支配する組織に対する反発や批判が終始感じられます。
また衝撃的なシーンが多い中でも極限状態で結ばれる固い絆が救いでした。
デス・レースのロケに本気で挑んだキャスト陣の勇気と演技力に目を見張ることでしょう。


































