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Entry 2020/06/12
Update

バック・トゥ・ザ・フューチャー2|ネタバレあらすじと感想考察。結末解説でタイムトラベルシリーズの関連性を解く!

  • Writer :
  • 増田健

今度は未来とタイムトラベル騒動を描いた、待望の第2作を紹介

第1作公開から4年後、ついに完成し公開された『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』。

ビデオデッキやレンタルビデオが普及した当時、1985年に公開された第1作は、ビデオソフトの形で更に新たなファンを獲得、続編の製作が強く待ち望まれていました。

その期待に応えるべく、第1作の脚本を書いたロバート・ゼメキスとボブ・ゲイルは、前作から引き続く物語を、練りに練って書き上げます。

1本の映画に収まりきらないと判断した彼らは、同時にPART2、3となる2本の映画の製作を選びます。『~PART2』の仮題は「PARADOX」、タイムパラドックスをテーマにした作品で、世界の中でも特に日本で大ヒットした作品です。

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映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』の作品情報

(c)1989 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.

【公開】
1989年(アメリカ映画)

【原題】
Back to the Future Part II

【監督・脚本】
ロバート・ゼメキス

【キャスト】
マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、リー・トンプソン、トーマス・F・ウィルソン、エリザベス・シュー

【作品概要】
前作のラストシーンから始まるシリーズ第2作。今度は未来に起こるトラブルを解決したマーティとドク。しかし思わぬことから塗り替えられた歴史を正すために、2人はデロリアンに乗り、過去へのタイムトラベルに出発します。

製作総指揮は前作に続きスティーヴン・スピルバーグ。盟友ボブ・ゲイルと共に書き上げた脚本を、ロバート・ゼメキスが監督した作品です。

マイケル・J・フォックスが演じたマーティと、クリストファー・ロイドが演じたドク、トーマス・F・ウィルソン演じる悪役ビフなど、お馴染みの主要メンバーが前作に引き続いて登場する作品です。

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』のあらすじとネタバレ

(c)1989 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.

1985年10月26日、時空を超えた大冒険の末、ヒルバレーの街に戻って来た高校生のマーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)は、恋人のジェニファー(エリザベス・シュー)とデートするはずでした。

ところがそこに、2015年の世界を目撃した、エメット・ブラウン博士ことドク(クリストファー・ロイド)が、デロリアンを改造したタイムマシンで現れます。

2015年の世界でマーティとジェニファーは、所帯を持ち子供もいました。その子供がトラブルに巻き込まれるので、解決に2人の力が必要だと告げるドク。

ドクはマーティと事情が呑み込めないジェニファーを、燃料にゴミが利用可能で、飛行機能を持つように改造されたデロリアンに乗せ、空に舞い上がると未来に戻る旅、Back to the Futureに出発しました。

ここまでは前作のラストとほぼ同じ。ところが、未来に向け旅立ったデロリアンの姿を、歴史が変わった結果、マクフライ家の使用人となったビフ(トーマス・F・ウィルソン)が目撃していたのです…。

3人を乗せたデロリアンは、2015年10月21日午後4時29分に到着します。そこは空を無数の車が行きかう世界で、マーティとジェニファーは驚きます。

ようやくジェニファーも、本当に未来の世界に来たと理解しました。マーティと結婚したと聞き、結婚式の様子や生まれた子供について、あれこれ聞き始めたジェニファーを、ドクは未来で手に入れた催眠装置で眠らせました。

驚くマーティに、ドクは未来を知り過ぎるのは良くないと説明します。本当は事情の知らない彼女を同行すべきではないのですが、タイムマシンを見られた以上、連れてくるしかなかったと言うドク。

彼女は眠らせ元の時代に戻り目覚めたら、全ては夢だと思うだろうと語るドク。彼は歴史を変える行為に対して慎重に振る舞っていました。

とはいえドクは、未来のマーティ一家を襲う危機を見過ごせなかったのです。それを回避するため、マーティを2015年の世界に連れて来たのです。

デロリアンを路地の止め、マーティに未来の服とスニーカーを着せるドク。それは自在に体に合うサイズとなり、自動で着られる機能を持っていました。

ドクはマーティに、2分後に80年代風に装飾された、レトロカフェに行くよう指示ます。そこで彼はマーティの息子、マーティJr(マイケル・J・フォックス)を装うのです。

グリフという男が現れ、誘いに乗るか、断るかと聞かれたら、拒絶するよう告げます。それを終えたらここにすぐ戻れと、と厳しく指示するドク。

マーティが理由を訊ねると、ドクは未来の新聞を見せます。グリフに悪事に誘われ、断り切れずにマーティJrは犯罪に加担し、逮捕され裁判無しの即決処理で、懲役15年の計を下されます。

そしてマーティJrの妹、マーリーン(マイケル・J・フォックス)が兄を救おうと脱獄を企てて逮捕、懲役20年となりマーティ一家は離散の憂き目となる、それが悪夢の未来でした。

しかし今日、この瞬間に起きる出来事を阻止すれば、未来は変えられると言うドク。こうしてジェニファーを残し、ドクはマーティJrの足止めに向かいます。

様々なハイテクマシンに、イケてる(?)近未来ファッションの人々、『ジョーズ19』上映中の映画館の、立体3D看板からサメが飛び出します。1985年のヒルバレー市長の孫が経営する、自動車店の街頭ビジョン広告…。それらを眺めカフェに向かうマーティ。

そこはレトログッズを扱う店を兼ねてました。マーティはショーウィンドウの、「スポーツ年鑑1950年~2000年」に目をやります。

マイケル・ジャクソンが歌う、「今夜はビートイット」が流れる店内に入ったマーティを、モニター画面のCGの、レーガン大統領とホメイニ師が出迎えます。戸惑いつつドクの指示通り、彼はペプシを注文します。

店内に年老いたビフがいました。いささかボケているのかマーティを、マーティJrと勘違いしたビフ。彼は杖を振るい、マーティがいかに人生を無駄にしたか悪口を言います。

自分の将来を聞かされ、動揺するマーティの前にグリフ(トーマス・F・ウィルソン)が登場します。グリフはビフを爺ちゃんと呼び、自分の車にワックスをかけろと命じます。

ビフとグリフが出た後、残されたマーティは子供たちの前で、任天堂のアーケードシューティングゲーム「ワイルドガンマン」で、名人級の早打ちを披露します。この無駄な才能が後に役に立つとは、マーティはまだ知りません。

ところがドクが足止めに失敗したのか、カフェに本物のマーティJrが現れます。慌ててカウンター内に身を隠すマーティ。

マーティJrに続き、グルフと取り巻きの不良連中が現れます。どうやらマーティJrは第1作目の、1955年のマーティの父ジョージに輪をかけた軟弱男で、グリフに逆らえません。

グルフによってカウンター内に投げ込まれるマーティJr。ここでマーティが未来の息子に成り代わり、答えはノーだとキッパリ告げました。

突然の態度の変化に、グリフは驚きます。これで帰るのがドクの計画でしたが、グリフに「チキン(臆病者)」と呼ばれ、思わず立ち止まるマーティ。

この言葉がマーティの怒りにスイッチを入れ、彼はグリフに立ち向かいます。しかし若き日のビフ同様の乱暴者、グリフに腕力では敵いません。カフェから逃げたマーティを、グリフ一味が追います。その姿をビフが見ていました。

幼い女の子のキックボードを手に取り、マーティは得意のスケボーに変えます。ところがボードにタイヤはありません。それをホバーボートにして逃れるマーティ。

マーティをホバーボートで追うグリフ一味は、勢い余って裁判所の建物に突っ込み、逮捕されます。ホバーボートを返そうとして、グリフの物で良いと女の子から譲られたマーティ。

男から裁判所の由緒ある、60年前に落雷を受けた大時計の保存する募金を求められます。その時計は第1作に登場した、例の時計塔のものでした。

街頭ビジョンを見て、大リーグのシカゴ・カブスが、ワールドシリーズで大判狂わせの全勝優勝したとマーティは知ります。

スポーツの結果を知った上で、勝つ方に賭ければ大儲けできる。そう考えてレトロカフェに戻り、「スポーツ年鑑1950年~2000年」を手に入れたマーティ。

ようやくドクの乗ったデロリアンが現れます。それを目撃したビフは、あれは30年前に目撃した、空飛ぶ車だと気付きます。そして今頃カフェから飛び出したマーティJrとぶつかり、目の前にはマーティとドクがいる光景に、何かを悟ったビフ。

ドクの計画通りには運びませんでしたが、彼が手にするマーティJr逮捕を報じた新聞は、裁判所に突っ込んだ、グリフたちの逮捕を報ずる内容に変化していきます。

グリフが逮捕される形でマーティJrの犯罪は阻止され、悪夢の未来は避けられました。デロリアンにホバーボートを積んだマーティは、スポーツ年鑑を落しました。

それを拾ったドクは彼の企てを見抜き、タイムマシンは金儲けの道具ではないと怒って、年鑑をゴミ箱に棄てようとします。

ところが眠らせて隠したジェニファーが、婦人警官に見つかり指紋データで身元を照会されます。警官は不審を覚えながらも、彼女を現住所、つまり2015年のマーティ一家に届けるでしょう。

ドクは過去のジェニファーと未来のジェニファーが出会った場合、時空連続体が破壊され、宇宙全体が消滅する可能性があると気付きます。

スポーツ年鑑を捨て、マーティ家に向かうマーティとドク。隠れて話を全て聞いた上で、年鑑を拾い上げたビフ。

婦人警官はマーティ家につくと、ジェニファーの指紋でドアを解錠し、彼女を家に入れました。目覚めたジェニファーは、ここは未来だと悟り、ショックを受けつつ住人に気付かれないよう身を隠します。

その2015年のマーティ家を、老いたロレイン(リー・トンプソン)とジョージの、マーティの両親が訪ねてきました。

そしてマーティとドク、ドクの愛犬アインシュタインを乗せたデロリアンも、家の傍に到着します。それをビフの乗ったタクシーが付けていました。

ドクはマーティが未来の自分と出会うことを恐れ、彼を残し家に向かいます。マーティが離れた隙に、スポーツ年鑑を手にしたビフがデロリアンに乗り込みます。

近未来の家電を使いこなし、ピザで夕食をとるマーティ一家。2015年のマーティ、マーティJr、マーリーンの同じ顔だらけの光景に、更にショックを受けるジェニファー。

ニードルスなる人物から電話がかかってきます、彼の勧める違法な取引は、バレればたらクビになるとマーティは断りますが、「チキン」と呼ばれカッとなり契約します。

契約は直後に会社にバレ、上司の”富士通さん”からクビを宣告されるマーティ。傷付いた彼は、若き日に演奏したギターを鳴らし心を慰めました。

ジェニファーの部屋の窓にドクが現れ、彼女に玄関に行って、指紋認証でドアを解錠するよう指示します。

玄関に向かったジェニファーは、ちょうど帰宅した2015年の自分に出くわします。互いに老いた、そして若い自分を見た2人は気絶しました。

倒れたジェニファーを、ドクはマーティと共に運び出します。その時ビフの乗ったデロリアンが元の場所に帰ってきました。苦しみながら車を降り、その際に持っていた杖を折り、破片を車内に残したビフ。

ジェニファーをデロリアンに運び込んだマーティとドク。ドクは今回の経験から、タイムマシンが悪用される危険性を痛感しました。憧れの西部開拓時代に行くのは諦め、1985年に戻り次第、タイムマシンを破壊すると宣言します。

デロリアンの行き先を、1985年10月26日午後9時に設定し、気を失ったジェニファーと愛犬アインシュタインを乗せ、元の時代へ旅立つマーティとドク。

1985年に戻ると、まずジェニファーを家に帰します。彼女は体験した出来事を全て夢と思うだろうと、ドクはマーティを納得させました。

ドクはマーティを家に送り、実験室でデロリアンを解体すると告げて去ります。よく見ると家の様子が異なります。そこで塀を乗り越え、窓から家に入るマーティ。

ところが家には見知らぬ黒人一家が住んでいました。怒り狂う主人から逃れ、マーティは外へ飛び出します。周囲には廃車が無数に放置された、荒れ果てた光景が広がります。

疑念を覚えたマーティは、とある家の前に配達された新聞を手にします。日付は間違いなく1985年の10月26日でした。

家の主が銃を手に現れますが、それはマーティの高校の教頭、ストリックランドです。

自分は先週指導を受けた、問題児の生徒・マーティだと訴えますが、教頭は覚えていません。高校は6年前火事で焼け落ちたと告げられたマーティ。。

その時車に乗ったギャングが現れ、いきなり銃を浴びせます。マーティと教頭は慌てて身を隠しました。

元の世界ではありません。ギャングがたむろするスラム化した街を進むマーティの目の前に、趣味の悪い看板を付けた、”ビフ・タワー”と呼ばれる巨大なビルがそびえ立っていました…。

以下、『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』のネタバレ・結末の記載がございます。『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(c)1989 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.

訳が判らないマーティは、流れる案内放送に気付きます。それは”ビフ・タネン博物館”の紹介ビデオから流れるものでした。

…アメリカの第一級市民で、生ける伝説のビフ・タネン。彼の曽祖父は“マッド・ドッグ”と呼ばれた、西部一の早打ちガンマン、ビュフォード・タネンです。

ビフは21歳の誕生日に競馬で大穴を当て、一躍時の人となります。その後もギャンブルで勝ち続け、世界一幸運な男と呼ばれました。

得た大金を元手に、原子力発電所や産業廃棄物を手がける巨大企業グループを創設し、賭博を合法化するロビー活動を行います。

そしてカジノの経営や不動産業に乗り出し、ヒルバレーの時計塔がある老朽化した裁判所を、カジノホテルに変えたのです。

様々な有名人とも浮名を流したビフも、ついに真実の愛を見つけ、高校時代からの思い人、マーティの母であるロレインと1973年に結婚したのです…。

悪夢のようなビデオを見せられ、悲鳴を上げるマーティ。彼を取り押さえて殴り、気を失わせた相手は、1955年のビフの取り巻き連中でした。

目を覚ましたマーティの前に、セクシーな衣装を着たロレインが現れます。マーティの知る姿ではありませんが、彼女は間違いなく母です。

そこに今はマーティの義父、ビフが登場します。スイスの寄宿学校にいるはずの、ロレインの連れ子マーティが、勝手に姿を現したと激怒するビフ。

ビフはマーティを自分の子として扱いません。それに怒ったロレインと、止めに入ったマーティにビフは暴力を振るいます。

ロレインの家族の運命を握ることで、ビフは彼女を支配していました。マーティに1時間以内に消えろと告げるビフ。母も抵抗する気力を失っていました。

母の姿に失望したマーティは、実の父ジョージの居場所を訊ねます。それを聞き父なら12年前から墓地にいると告げたロレイン。

墓地に行ったマーティが目にしたのは、1973年3月15日に死んだ、父ジョージの墓でした。絶望した彼の前に、愛犬アインシュタインを連れたドクが現れます。

ドクは父の死を知ったマーティが、必ずここに来ると考え待っていました。ドクは改変された1985年の原因を知ろうと、閉鎖された図書館を訪れました。

そこでマーティに、父の死亡記事を見せるドク。彼は何らか原因で時空連続体が破壊され、新たな時間事象が生まれたとの仮説を話します。

そしてマーティが買った「スポーツ年鑑1950年~2000年」を入れた袋と、杖の破片がデロリアンにあったと告げるドク。

マーティは杖が、2015年のビフ老人が持っていたものと気付きます。ドクは未来のビフがタイムマシンを操り、過去の自分に「スポーツ年鑑」を渡したと結論します。

ビフが自分のアイデアを盗んだと怒ったものの、直ぐに自分こそが騒ぎの原因だと認めたマーティ。

ドクはタイムマシンの危険性を認め、全てを元に戻した後で、デロリアンを破壊すると改めて誓います。

マーティは未来に戻り(Back to the Future)、ビフを阻止しようと提案します。しかし時間事象が変わった今2015年に戻っても、そこは姿を変えた世界でしかないと解説するドク。

現在の時間事象のドクは、精神病院に収監されていました。全てを元に戻すには過去に戻り、ビフが「スポーツ年鑑」を受け取るのを阻止するしかありません。

そのためには彼が、いつ未来のビフから年鑑を受け取ったか、正確に知る必要があります。必ず聞き出そうと決意するマーティ。

マーティは”ビフ・タワー”に乗り込み、ジャグジーで女をはべらせ、クリント・イーストウッド主演の『荒野の用心棒』を見ていたビフの前に現れます。

ビフは怒りますが、マーティが「スポーツ年鑑」について話すと態度を改めます。彼は1955年11月12日、時計塔に落雷のあった日の出来事を語ります。

その日、遠い親戚だと言う杖をついた老人が現れ、金持ちになりたいかと言いこれを渡したと、マーティに「スポーツ年鑑」を見せるビフ。

いつの日かおかしな科学者か、子供が現れた時は始末しろと、彼は老人から聞かされていました。ビフはマーティに拳銃を突きつけます。

何とか逃れ取り巻き連中の追跡をかわしたマーティは、ビフに屋上へ追い詰められます。撃たれるか飛び降りるか選べと迫ったビフは、マーティの父の殺害も認めます。

マーティは飛び降りました。しかしドクが乗る、空を飛ぶデロリアンが彼を助けます。ドクに1955年に戻らねば、と告げるマーティ。

しかしタイムマシンの時間設定を行う、機械の調子が良くありません。

マーティはジェニファーと犬のアインシュタインを残し旅立って問題ないか尋ねますが、ドクは正しい時間に戻れば問題ないと答えます。

デロリアンは1955年11月12日、午前6時のヒルバレーに到着します。マーティに対し、この時代のビフの後をつけるよう指示するドク。

未来のビフが「スポーツ年鑑」を渡すのを、阻止してはいけません。老人のビフをデロリアンと共に、未来に返す(Back to the Future)必要があるのです。

1955年のビフが「スポーツ年鑑」を受け取ってから、奪い取らねばなりません。

ドクは双眼鏡やトランシーバー、そしてこの時代で通用する紙幣を渡し、地味な服を買い周囲に溶け込むよう告げます。

そしてこの時代のマーティ(前作の1985年から来たマーティ)とドク(前作の1955年の若いドク)、つまり自分自身には絶対に会わないよう警告するドク。

結局目立つ服を選んで着たマーティが、ビフの家を張り込みます。ビフは前作で肥やしに埋まり、修理の出した車を引き取っていました。

その姿を2015年から来た、ビフ老人が見ていました。マーティはビフの車の後部座席に忍び込みます。

マーティの前で、ロレインにちょっかいを出すビフ。この時ロレインは、父ジョージではなく、まだ未来から来たマーティと「魅惑の深海パーティー」に行くつもりでした。

パーティーに誘ったビフに、あんたが大金持ちでもお断りだと告げ逃げたロレイン。彼女に対し、いつか必ず結婚してやると叫ぶビフ。

ビフが車に戻ると、運転席に老人のビフが座っていました。怒るビフに、今日はお前のラッキーデーだと告げる未来のビフ。

老人は自ら車を運転して自宅に戻します。老人が自宅を知っていることを、ビフは不思議に思います。

ビフは老人から「スポーツ年鑑」を渡され、説明されても気味悪がります。そこでラジオを流し、中継しているアメフトの試合結果を当てて見せる老人。

まだ納得しないビフに、老人は「スポーツ年鑑」を肌身離さず持つよう告げ、去って行きました。しかしマーティは、2人にガレージに閉じ込められます。

マーティはトランシーバーで、ドクに助けを求めますが現れません。ガレージが開いたのは、夜になってビフがパーティーに向かう時でした。

「スポーツ年鑑」を持ったビフが車に乗りこむと、マーティは後部座席に隠れます。出発した車と入れ違いにガレージに現れるドク。

ドクの目の前に、前作に現れたデロリアンを動かそうと奮闘する、この時代のドクが姿を現れました。自分との接触は避けねばなりません。

身動きが取れなくなったドクは、マーティがパーティに行くのは、最初に現れたマーティとの接触しかねないと警告します。

ところがドクは、1955年のドクに声をかけられます。気付かれないよう振る舞う彼に、若いドクはいつかまた、未来に出会うでしょうと話します。

あるいは過去に、と応じたドク。

ビフの車はパーティー会場に到着しました。彼は「スポーツ年鑑」を持って車を降ります。やむなくその後を追うマーティ。

マーティは、事態がややこしくなる前に年鑑を奪おうとしますが、上手くいきません。未来の母ロレインと父ジョージも到着し、更に動きにくくなります。

何とか奪おうと動くマーティですが、ビフに目を付けた未来の教頭、ストリックランド先生が彼を注意し、「スポーツ年鑑」を取り上げます。

やむなくストリックランド先生を追い、マーティは苦労して手に入れますが、それは表紙だけで中身はビフがエロ本にすり替えたものでした。

マーティは諦めかけますが、この日の出来事を思い出します。父のジョージはロレインを守るため、ビフを殴りました。その時がチャンスと気付くマーティ。

事態は前作と同じように展開します。倒れたビフから「スポーツ年鑑」を奪いドクに連絡するマーティ。ドクは学校の屋上にデロリアンで迎えに行くと約束します。

ところがマーティはビフの取り巻きに見つかり、追いかけられました。

看板のフラッグガーランド(三角旗を連ねた飾り綱)を引きずって飛ぶ、デロリアンの時間設定装置の調子は、更に悪くなっているようです。

マーティはパーティ会場に逃れます。ジョージとロレインがキスを交わし、前作のマーティが舞台で、「ジョニー・B.グッド」を演奏するところでした。

ところがビフの取り巻き連中は、ステージのマーティを襲おうと待ち構えています。最初に現れたマーティを、無事1985年に帰さねばなりません。

マーティは舞台の自分自身に気付かれぬよう注意して、舞台の天井に上がり、重りを落し取り巻きたちを倒します。

こうして自分自身に会うことなく、無事脱出したマーティに、1分後には屋上にデロリアンで到着すると連絡してきたドク。

マーティが、ジョージと仲を深めたロレインと、前作のマーティとの別れを見守っていると、そこにビフが現れました。

決着を凄むビフに、もう御免だと告げて去ろうとするマーティ。ところがビフに「チキン」と呼ばれ、頭に血が上ります。

ついビフの相手になった時に、前作のマーティが立ち去ろうと開けたドアが、不運にもマーティに命中しました。

倒れたマーティを蹴り、「スポーツ年鑑」を奪ったビフは車で走り去ります。

マーティは屋上に駆けあがり、ドクと共にデロリアンでビフを追います。近づくと未来から持ってきた、ホバーボートに乗ってビフの車に取り付くマーティ。

マーティとビフは争いになり、車は大きく蛇行します。ビフは振り払おうと、マーティを危険な目に遭わせます。

トンネルの中でホバーボートを駆使し、ついに年鑑を奪い返したマーティ。しかし逃げ場の無いトンネルで、車で迫り来るビフ。

しかしトンネルから出た時に、マーティの前にドクがデロリアンから垂らした、フラッグガーランドが現れます。マーティはそれを掴んで逃れました。

ビフは運転を誤りトラックに衝突、積み荷の肥やしにまたも埋もれてしまいます。

マーティはドクの指示で「スポーツ年鑑」を焼き棄てます。火を付けるのに使った、”ビフ・タワー”から持ち出したマッチの文字は、彼の前で変化していきます。

マーティの父の殺害を報じた新聞も、ドクの精神病院収監を報じた新聞も内容が変わって行きます。正しい時間の流れに戻ったと確信した2人。

後は元の時代に変えるだけです。ところが地上で見守るマーティの前で、あのヒルバレーを襲った嵐が、空を飛ぶドクのデロリアンを翻弄します。

そしてデロリアンは、マーティの目の前で雷に打たれ、姿を消しました。

雷のエネルギーが、不測のタイムトラベルを引き起こしたのでしょうか。元の時代に帰る手段と、冒険を共にした友人ドクを失い、途方に暮れるマーティ。

そこに1台の車が現れます。現れた男はマーティの名を確認すると、手紙を渡します。

訳の判らないまま手紙を受けとったマーティ。尋ねると男はウエスタンユニオン(1851年に創業された、通信・金融事業を行う会社)の職員でした。

男はウエスタンユニオンが、過去70年2ヶ月と12日間、この手紙を保管したと告げます。

手紙には1955年のこの場所の、この時間にいるマーティ・マクフライという人物に渡せとの、厳重な指示書が付いていました。

マーティが手紙を受け取ると、それはドクが送ったものでした。1885年に着き、無事8ヶ月間を過ごしたと書いているドク。日付は1885年9月1日になっています。

ドクは開拓時代の西部で、無事に生きていると叫ぶマーティ。あっけにとられる男を残し、マーティは走り去っていきました。

マーティは、前作のマーティを1985年に返した、この時代のドクの前に現れます。

たった今未来に送り返した(Back to the Future)、マーティが現れたことに驚きます。また未来から戻ってきたと説明されて、卒倒したドク。

ドクを起こそうとするマーティの姿に、「TO BE CONTINUED」の文字が重なります…。

続いて画面には西部開拓時代のヒルバレーの町と、そこで再会したマーティとドクの姿が映し出されました。

そして無法者に襲われるマーティ、ドクの傍らには謎の女性、ネイティブアメリカンに追われるデロリアンなどが現れます。

汽車の上を走るマーティとドク。馬に曳かれて疾走するデロリアンに、あの時計塔の前で記念撮影をする2人。『PART3』の予告を流して、映画は終了します…。

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映画『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』の感想と評価

参考映像:「“Diner” Back to the Future Presented by Toyota Mirai」(2015CM)

映画が描いた未来の世界も、既に過去となりました。映画で描いた未来がどれだけ「正解」
していたかと話題となり、2015年にそれに因んだトヨタのCMも作られました。

映画に登場する様々なアイテムについては、今も楽しみながら検証できるでしょう。面白いところでは、本作で2015年にワールドシリーズで、奇跡の全勝優勝を遂げることになったメジャーリーグの万年(?)弱小球団シカゴ・カブス。

現実には2015年は、惜しくもワールドシリーズ出場を果たせません。しかし翌2016年に、108年ぶりにワールドシリーズ制覇を達成、『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』の設定とのニアミスぶりが話題になりました。

そんな検証も楽しい本作ですが、前作を出来事をストーリーに組み入れ、3作目への複線を展開する、心憎い仕掛けが無数に散りばめられています。

そして第1作以上に、タイムパラドックスをストーリーの主題とした、本格的なSF映画として描かれています。

無論大ヒットした作品ですが、アメリカでは懐かしい1955年を描いた前作に比べると、かなり物足りない興行成績となり、世界全体でもやや前作に劣る結果となりました。

ところが日本では、前作を上回る興行成績を記録します。これには様々な要因がありますが、90年代頃までは、日本人は他国に比べSF映画好きだったから、と言われています

無論アメリカも古くから熱狂的なSFファンがおり、『スター・ウォーズ』シリーズ登場以降、SFはポップカルチャー化しています。しかしまだSFファンは限られた存在でした。

一方日本は手塚治虫らの漫画作品などでアメリカより早い時期から、幼少よりSF作品に慣れ親しんだ者が育っていました。そして本作に登場する、タイムマシンと未来の道具と言えば「ドラえもん」。今も続く名作は1969年に連載が開始されています。

将に日本人好みのSF作品であった本作。日本ではシリーズ3部作で最もヒットしています。

現在ではSF、ファンタジー作品は多くの国で等しく受け入れられ、映画興行を支える主力ジャンルになっています。

しかし当時は、SFに関しては日本人が世界で最も娯楽として受け入れていました。そんな環境で育った日本のクリエイターが、漫画やアニメやゲームの分野で、世界で受け入れられる活躍を開始した時代でもありました。

4年ぶりの続編はお遊びとトラブルだらけ

(c)1989 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.

前作よりタイムトラベルを大きく取り扱う、SF要素が強調された本作。あらすじ・ネタバレ紹介では、その部分が判るように紹介させてもらいました。

前作から4年ぶりに製作された本作。それゆえに様々な問題も発生しました。まずマーティの恋人ジェニファーは、前作のクローディア・ウェルズが家族の闘病が原因で降板、本作では変わってエリザベス・シューが演じます。

よって前作のラストシーンから始まる本作ですが、ジェニファー交代から新たに取り直したシーンを使用しています。

そしてマーティの父ジョージを演じたクリスピン・グローバーは、ギャラで折り合わないなど様々な理由で降板。これはストーリーの内容にも大きな影響を与えました。

本作以降のジョージは、ジェフリー・ウェイスマンが特殊メイクを施し演じています。ジョージがどこか不自然な撮り方で登場しているのは、そんな理由があるのです。

その一方でビフの取り巻き3人組は、前作と同じメンバーが登場。その1人が後の『タイタニック』(1997)の悪役、ビリー・ゼインです。

ストリックランド教頭も、引き続きジェームズ・トールカンが出演。彼は1955年と2つの1985年の世界をつなぐ、重要かつお遊び的人物として登場します。PART3ではどうなるのでしょうか。

面白いのがアーケードゲーム「ワイルドガンマン」のシーンで、マーティに絡む子供を演じているのがイライジャ・ウッド。これが彼の映画デビュー作でした。

本当は1本の映画のはずだったPART2と3

(c)1989 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.

PART2と3は、当初1本の映画として企画されました。まず未来、次には過去へのトラベル。しかしアイデアが増えるにつれ1本の映画に収まらず、2本の映画となりました。

本作で完結しないことが、アメリカで観客を失望させ興行成績を落した、とも言われています。しかしお蔭で2作目は、未来とタイムトラベル描写に徹することが出来ました。製作時の仮題、「PARADOX」の意味は言うまでもありません。

そんな経緯と、また続編への役者起用のトラブルに懲りたのか、本作とPART3は同時に撮影されることになりました。最後に”完璧な”予告編が登場する訳です。

大作映画の製作費が巨額化した現在、同シリーズの複数本の映画を、同時に撮影するケースは度々見受けられますが、当時は珍しい事例でした。

そんな製作背景もあって、ロバート・ゼメキスとボブ・ゲイルは本作に、PART3につながる様々な仕掛けや小ネタを用意しています。あらすじ・ネタバレ紹介ではできるだけ、そういった部分にも触れて紹介しました。

シリーズ3作を続けてご覧になる場合は、そこに注目して楽しんで下さい

まとめ

(c)1989 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.

前作とうって変わり、SF要素が強調された『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』。本作を世界で一番愛しているのは、当時リアルタイムで見た、日本人ファンかもしれません。

ところで稀に、このシリーズを嫌う方もいるようですが、その理由の多くが「ビフの扱いが酷すぎる」、というものです。

「ドラえもん」のジャイアンでも、映画になると”きれいなジャイアン”になる…と比べれば、確かに可哀想な扱いかもしれません。

しかし映画監督など、映画製作に関わる人間は大抵学生時代はいじめられっ子。自分の映画で、いじめっ子に復讐を果たすのは当然(?)の行為です。ティム・バートン監督は自作で、そんないじめっ子キャラを殺害していた時期すらありました…。

それに比べればビフはむしろ幸せな存在。終始間抜けで粗暴な悪党として描かれたおかげで、人々から愛されるキャラクターに成長します。マーティ、ドクに並ぶ存在で、ビフを演じたトーマス・F・ウィルソンを代表する、当たり役となりました

ちなみに改変された1985年のビフのモデルは、当時のドナルド・トランプです。本作に登場する趣味の悪い”ビフ・タワー”のモデルも、あのニューヨークに建つ”トランプ・タワー”で、1983年には完成していました。

来るべき未来を描いて多くを当て、幾つかは外した本作ですが、作り手が想像すら出来なかったのはビフ…ではなく、トランプが大統領になる世界でしょうか。




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