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Entry 2022/02/14
Update

大阪アジアン映画祭2022『柳川』『MISS OSAKA』あらすじとキャスト。オープニング&クロージング作品の上映決定!

  • Writer :
  • 星野しげみ

第17回大阪アジアン映画祭開幕。オープニング、クロージング上映作が決定!

2022年3月10日(木)から20日(日)に開催の第17回大阪アジアン映画祭の開幕作ならびに閉幕作が決定しました。

「アジア映画のゲイトウェイ大阪」を世界にアピールし、17回目を迎える大阪アジアン映画祭は、テーマ「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」を掲げ、アジア映画最新作の上映や多様なプログラムを行います。

オープニング作品は、中国・日本・韓国合作『柳川』(監督:チャン・リュル)クロージング作品は、デンマーク・ノルウェー・日本合作『MISS OSAKA(原題)』(監督:ダニエル・デンシック)と、奇しくも外国人監督が日本を舞台に撮影した作品で開幕し、閉幕します。

本記事では、第17回大阪アジアン映画祭の開催概要も併せてお伝えしていきます。

第17回大阪アジアン映画祭について

大阪アジアン映画祭は、文化・芸術・教育から観光・経済領域まで、また大阪からアジアまでと、大阪の発展に資する開放されたプラットホームとして位置づけられています。

17回目を迎える今年度も、暉峻創三プログラミング・ディレクターの下、アジア映画最新作の上映や多様なプログラムを行います。

なお、2022年は昨年に引き続き、スクリーン上映に加え、過去に大阪アジアン映画祭で上映された作品のうち、今こそ世界に知られるべき作品を中心にピックアップし、「大阪アジアン・オンライン座」としてオンライン上映も決定

コロナ禍で映画鑑賞を取り巻く状況が変化するなか、より幅広い層に対して映画文化およびアジア映画の魅力を伝えます

第17回大阪アジアン映画祭の開催概要

【名称】
第17回大阪アジアン映画祭
OSAKA ASIAN FILM FESTIVAL 2022

【テーマ】
大阪発。日本全国、そしてアジアへ!

【会期】
2022年3月10日(木)〜20日(日)

【会場】
梅田ブルク7(北区梅田)、ABCホール(大阪市福島区)、シネ・リーブル梅田(北区梅田)、国立国際美術館(北区中之島)

※詳細は大阪アジアン映画祭公式サイトにてご確認ください。

オープニング作『柳川』について

『柳川』の監督・脚本を手掛けたのは、中国出身の朝鮮族チャン・リュル。これまでに韓国映画を送り出し、ベネチア、カンヌ、ベルリンなど世界の映画祭で高く評価されてきました。

日本でも『キムチを売る女』(2005)『慶州(キョンジュ)ヒョンとユニ』(2014)『春の夢』が劇場公開され、大阪アジアン映画祭では、2019年に『群山 鵞鳥を咏う』を上映しました。

『柳川』は韓国を中心に活動してきたチャン・リュル監督にとって、『豆満江』(2009)以来11年ぶりの中国語映画となります。

主人公のチュアンを演じるのは、チャン・イーモウ監督作『金陵十三釵』(2011)でデビューを果たし、中華圏で絶大な人気を誇るニー・ニー。

兄弟を演じるシン・バイチンとチャン・ルーイーは、『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』(2017)でも共演している実力派俳優です。

さらに日本からは『アジアの天使』(2021)など、国際共同制作作品にも積極的に参加している池松壮亮、『君よ憤怒の河を渉れ』(1976)などで中国での圧倒的な知名度を誇る中野良子が出演。

『柳川』は3月10日(木)に梅田ブルク7にて日本初上映され、2022年秋公開されます

映画『柳川』の作品情報

【日本公開】
2022年(中国・日本・韓国合作映画)

【原題】
漫⾧的告白 Yanagawa

【監督】
チャン・リュル(張律)

【キャスト】
ニー・ニー(倪妮)、チャン・ルーイー(張魯一)、シン・バイチン(辛柏青)、池松壮亮、中野良子、新音

【あらすじ】

中年になり自分が不治の病であることを知ったドンは、長年疎遠になっていた兄・チュンを柳川への旅に誘います。

柳川は北京語で「リウチュアン」と読み、2人が青春時代に愛した女性「柳川(リウ・チュアン)」と同じ発音でした。

20年ほど前、チュンの恋人だったチュアンは、ある日突然、姿を消してしまいますが、今は柳川で暮らしているといいます。

誰にも理由を告げずに消えた彼女の存在は、兄弟の中で解けない謎になっていました。2人は、柳川でついにチュアンと再会します。

クロージング作『MISS OSAKA(原題)』について

『MISS OSAKA(原題)』の監督を務めるのは、作家としても活躍するデンマークの若き俊英ダニエル・デンシックで、本作ではプロデュースと脚本も手がけました。

長編2作目となる本作は、雄大なノルウェー北部と喧騒に包まれた街・大阪を舞台に、アイデンティティが溶け合う現代で、自分であること、人を愛することとは何かをテーマに据えています。

主人公・イネスを演じるのは、2020年にベルリン国際映画祭シューティング・スター賞を受賞したデンマークの新星、ビクトリア・カルメン・ソンネ。

恋人役のミケル・ボー・フォルスゴーは、『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』(2012)でベルリン国際映画祭主演男優賞を獲得するなど、デンマークのスター俳優です。

そして日本から、ナイトクラブ“MISS OSAKA”の闇を彩るメンバーとして、『オルジャスの白い馬』(2019)『アンダードッグ』(2020)の森山未來、『2つ目の窓』(2014)『リング・ワンダリング』(2021)の阿部純子、『伽倻子のために』(1984)『オー・ルーシー! OH LUCY!』(2017)の南果歩らが出演。

日本とデンマークの実力派俳優がここに集結し、真実と虚偽が交差するスリリングなミステリー映画を作り上げました。

『MISS OSAKA(原題)』は3月20日(日)にABCホールにて日本初上映され、2022年内公開予定

映画『MISS OSAKA(原題)』の作品情報

【日本公開】
2022年(デンマーク・ノルウェー・日本合作映画)

【原題】
MISS OSAKA

【監督・脚本】
ダニエル・デンシック

【キャスト】
ビクトリア・カルメン・ソンネ、森山未來、阿部純子、モリモトナギサ、ミケル・ボー・フォルスゴー、南果歩

【あらすじ】

24歳のイネスは自分に自信が持てず、「別の誰かになりたい」という願望をいつも抱いています。

恋人のノルウェー出張に同行したイネスは、大阪からやってきた謎めいた女性・マリアと出会いました。

そして、マリアの事故死をきっかけに、自分自身を葬りマリアになりすますことを決意。

新しい人生を求め、すべてを捨てて大阪へと旅立つイネス。

ナイトクラブ“MISS OSAKA”の名刺を手にした彼女は、ネオンが輝くパラレルワールドの奥深くへと導かれていきました。

イネスの、「別の誰かになりたい」という願望を追求する旅が始まります。

まとめ

第17回大阪アジアン映画祭は、2022年3月10日(木)から20日(日)に開催されます。

オープニング作品は、中国・日本・韓国合作『柳川』(監督:チャン・リュル)、クロージング作品は、デンマーク・ノルウェー・日本合作『MISS OSAKA(原題)』(監督:ダニエル・デンシック )。

外国人監督が日本を舞台に撮影した作品で開幕し、閉幕する今回の映画祭ですが、『柳川』には池松壮亮、中野良子、『MISS OSAKA(原題)』には森山未來、阿部純子、南果歩が重要な役で出演し、どちらの作品も日本から実力派俳優が参加しています。

これまで大阪アジアン映画祭では、合作映画など映画制作・製作における国境を跨ぐ流れについて積極的に紹介してきましたが、そのことを象徴するような2作品です。

オープニング作『柳川』は3月10日(木)に梅田ブルク7にて、クロージング作『MISS OSAKA(原題)』は3月20日(日)にABCホールにて、全国公開に先駆け、日本初上映されます

どうぞお見逃しなくご覧ください。







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