第15回大阪アジアン映画祭開催情報
オープニング作品、クロージング作品決定!
2020年3月6日(金)から3月15日(日)まで開催される第15回大阪アジアン映画祭。
オープニング作品に、リー・シンジエ(李⼼潔)主演、阿部寛出演でおくるトム・リン(林書宇)監督のマレーシア映画『夕霧花園(原題)』(英題:The Garden of Evening Mists)が決定し、2020年3月6日(⾦)に梅田ブルク7にて日本初上映されます。
さらに、クロージング作品には、松林うらら出演・プロデュース、中川龍太郎監督、穐⼭茉由監督、安川有果監督、渡辺紘文監督による連作スタイルの⻑編映画『蒲田前奏曲』が決定。今秋からの全国公開に先がけ、2020年3月15⽇(⽇)にABCホールにて世界初上映されます。
本記事では、第15回大阪アジアン映画祭の開催概要も併せてお伝えしていきます。
CONTENTS
第15回大阪アジアン映画祭について
大阪アジアン映画祭は、「アジア映画のゲイトウェイ大阪」を世界にアピールし、文化・芸術・教育から観光・経済領域まで、また大阪からアジアまで、様々な観点を有する関心層が関わり大阪の発展に資する、開放されたプラットホームとして映画祭です。
15回目を迎える2020年度も、暉峻創三プログラミング・ディレクターの下、アジア映画最新作のコンペティション部門、新進作家によるインディペンデント作品を上映するインディ・フォーラム部門、そして特集企画など、より豊かで質の高いアジア映画を選定し、上映と交流を行います。
【連載コラム】『大阪アジアン映画祭2019見聞録』記事一覧はこちら
第15回大阪アジアン映画祭の開催概要
【名称】
第15回大阪アジアン映画祭
OSAKA ASIAN FILM FESTIVAL 2020
【テーマ】
大阪発。日本全国、そしてアジアへ!
【会期】
2020年3月6日(金)~3月15日(日)
【会場】
梅田ブルク7、ABCホール、シネ・リーブル梅田、他
【チケット】
2020年2月23日(日)から発売開始
※詳細は大阪アジアン映画祭公式サイトにてご確認ください。
オープニング作品『夕霧花園』について
マレーシア出身の作家、陳團英(TAN Twan Eng)の英文小説で、英ブッカー賞最終候補作にもなった「The Garden of Evening Mists」を原作とする本作は、HBOアジアが製作の一翼を担い、様々な国・地域からスタッフとキャストが招聘された国際的な作品です。
監督は、OAFF2014 で審査委員も務めた台湾映画界の俊英、トム・リン。
『九月に降る風』(原題:九降風)、『星空』(OAFF2012)、『百日告別』と全⻑編作品が日本でも劇場公開され、⾼い評価を得ています。
主演は、マレーシア出身で香港・台湾映画界をメインに活動するリー・シンジエ(英語名:アンジェリカ・リー)(『夢遊 スリープウォーカー』(原題:夢遊 3D)、『あなたを、想う。』(原題:念念))、そして、硬派な役からコミカルな役まで縦横無尽に演じる⼈気実⼒派俳優の阿部寛(『テルマエ・ロマエ』、『HOKUSAI』2020年5月公開予定)が出演。
さらに、台湾を代表する⼥優であり、近年は監督としての活躍も目覚ましいシルヴィア・チャン(張艾嘉)(『あなたを、想う。』監督、『妻の愛、娘の時』(原題:相愛相親)監督兼出演)が⽼いたユンリンを演じています。
2019年11月に開催された台湾の第56回⾦⾺奨では、作品賞、監督賞、主演⼥優賞をはじめとする9部門にノミネートされました。
オープニング作品『夕霧花園』作品情報
【製作】
2019年(マレーシア映画)
【監督】
トム・リン(林書宇)
【キャスト】
リー・シンジエ(李心潔)、阿部寛、シルヴィア・チャン(張艾嘉)
【あらすじ】
第二次世界大戦後、再びイギリスの植民地となったマラヤ(現マレーシア)では、独立をめぐり不穏な情勢が続いていました。
ユンリン(リー・シンジエ)は、今は亡き妹の夢である日本庭園を造るため、有名な日本人庭師の中村有朋(阿部寛)を訪れます。
有朋は依頼を断るが、現在造っている庭園“夕霧花園”で自分の見習いをしながら庭造りを学ぶことを提案します。
仕方なく見習いを始めたユンリンだったが、深い信念を持って庭造りに打ち込む、どこかミステリアスで孤独な有朋に惹かれていきます…。
それから約30年後、ユンリン(シルヴィア・チャン)は、再び“夕霧花園”を訪れます。
有朋の真実を知るために…。
クロージング作品『蒲田前奏曲』について
日本映画界の最若⼿世代のなかで、今、最も注目されている4⼈の監督が連作した⻑編映画です。
蒲田に住む売れない⼥優マチ⼦を主軸に、マチ⼦の周りの⼈間模様を通して、”⼥”であること、”⼥優”であることを求める社会への皮肉をコミカルに描きます。
監督には日本映画界の若⼿実⼒派監督が集結。
最新作『静かな⾬』が釜⼭国際映画祭上映、東京フィルメックス観客賞受賞など、国内外の注目を集める中川龍太郎、『Dressing Up』(第8 回CO2助成作品、OAFF2012)で日本映画プロフェッショナル大賞新⼈監督賞受賞の安川有果、⻑編デビュー作『月極オトコトモダチ』が MOOSICLABグランプリ受賞、東京国際映画祭上映の穐⼭茉由、最新作『叫び声』が東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門監督賞に輝いた渡辺紘文(大田原愚豚舎)が務めます。
『飢えたライオン』で主演を務め、舞台、TV ドラマなどでも活躍する松林うららが自身の地元である蒲田を舞台にプロデュースし、自らも出演。
また、伊藤沙莉(『タイトル、拒絶』)、瀧内公美(『火口のふたり』)など、旬の俳優が名を連ねています。
クロージング作品『蒲田前奏曲』作品情報
【日本公開】
2020年(日本映画)
【監督】
中川龍太郎、穐⼭茉由、安川有果、渡辺紘⽂
【キャスト】
伊藤沙莉、瀧内公美、福田⿇由⼦、古川琴⾳、松林うらら
【あらすじ】
・第1番「蒲田哀歌」<大過去>(監督:中川龍太郎/出演:古川琴⾳、須藤蓮、松林うらら)
オーディションと⾷堂でのアルバイトの往復で疲れ果てている売れない⼥優、マチ⼦。ある日、彼氏と間違われるほど仲の良い弟から彼⼥を紹介されショックを受けます。
だが、その彼⼥の存在が、⼥として、姉として、⼥優としての在り⽅を振り返るきっかけとなり…。
・第2番「呑川ラプソディ」<現在>(監督:穐⼭茉由/出演:伊藤沙莉、福田⿇由⼦、川添野愛、和田光沙、松林うらら、葉月あさひ、⼭本剛史)
アルバイトをしながら⼥優をしているマチ⼦。大学時代の友⼈5⼈と久々に⼥⼦会をしますが、独身チームと既婚チームに分かれ、気まずい雰囲気に。
そこでマチ⼦は蒲田温泉へ⾏くことを提案。5⼈は仕事、男性のことなどを話し合い、次第に隠していたものが丸裸になっていく…。
・第4番「⾏き⽌まりの⼈々」<過去とトラウマ>(監督:安川有果/出演:瀧内公美、大⻄信満、松林うらら、吉村界⼈、⼆ノ宮隆太郎、近藤芳正)
映画のオーディションを受けたマチ⼦。セクハラや metoo の実体験やエピソードがあれば話すという内容でしたが、皆、思い出すことに抵抗があり、上⼿く演じられません。
そんな中、マチ⼦の隣にいた⿊川だけは迫真の演技を⾒せます。
マチ⼦は⿊川と共に最終選考に残ったんですが…。
・第4番「シーカランスどこへ⾏く」<未来>(監督:渡辺紘⽂(大田原愚豚舎)/出演:久次璃⼦、渡辺紘⽂)
マチ⼦の実家は大田原。大田原に住む親戚の小学5年⽣のリコは、大田原でとある映画の撮影現場にいます。
とある監督が撮影現場にやってきて…。
まとめ
オープニング作品・クロージング作品の他にコンペティション部門、インディ・フォーラム部門、その他特集企画・部門(詳細は上映作品ラインナップ発表時に発表)による上映をします。
第15回大阪アジアン映画祭のオープニング作品映画『夕霧花園(原題)』は、2020年3月6日(⾦)に梅田ブルク7にてロードショー。
さらに、クロージング作品映画『蒲田前奏曲』は、今秋からの全国公開に先がけ、2020年3月15⽇(⽇)にABCホールにてロードショーです。
どうぞお見逃しなくご覧ください。
【連載コラム】『大阪アジアン映画祭2019見聞録』記事一覧はこちら