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Entry 2020/06/16
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映画『シリアにて』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。内戦で子供を守るために母親たちは決断を下す

  • Writer :
  • 石井夏子

戦地シリアの今を、ある女性の視点で描く、生き残るための24時間の密室劇。

戦地シリアを舞台に自らの住むアパートの一室をシェルターにし、身を寄せる家族と隣人一家の緊迫の24時間を描いた密室劇『Insyriated(英題:In Syria)』。

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

邦題を『シリアにて』として、2020年8月22日(土)より岩波ホールにてロードショー、ほか全国順次公開が決定しました。

同時にポスタービジュアルや場面写真も解禁となります。

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映画『シリアにて』について

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

主人公は、三児の母であるオーム。自らが住むアパートの一室をシェルターにして、家族と隣人ハリマの一家を市街戦の脅威から守っていました。一歩外に出ればスナイパーに狙われ、爆撃が建物を振動させ、さらに強盗が押し入ろうとします。果たしていつまで持ちこたえられるのでしょうか。

本作は、第72回カンヌ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した映画『娘は戦場で生まれた』で世界の注目を集めた、未だ解決をみない戦地シリアの24時間を、舞台をアパートの一室に限定し、武器を一切持たない一般市民の女性の視点で捉えた緊迫のフィクション・ドラマです。

暴力を視覚化した衝撃描写であおる手法は避け、聴こえてくる音と住人の反応によって恐怖を伝える演出は、戦地に実際に立ち会っているかのような究極の臨場感を醸し出します。

戦争や兵器の映像を出さずとも、住人の心理的描写のみで、血も凍るような緊迫したサスペンス性を獲得した本作は、現在進行形のシリアの悲劇を世界に伝える役割を果たし、第67回ベルリン国際映画祭で観客賞を受賞

その後も数々の映画祭を席巻し18冠を獲得。

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

監督・脚本を務めるのは、ベルギーの社会派監督フィリップ・ヴァン・レウ。ルワンダ紛争での大量虐殺を描いたデビュー作『The Day God Walked Away』(2009)に続く長編映画となります。

2012年に友人の父親が、シリア北部の都市アレッポの住居から3週間出られずにいたという話を聞いたことから、危機感を募らせ早急に映画化

脚本の信憑性を増すため、シリア難民やシリア系の映画人による検証を重ね、現地の緊迫した家族の物語をリアルに描き出しました。

映画『シリアにて』のキャスト紹介

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

『シリアの花嫁』『ガザの美容室』の名女優ヒアム・アッバス、『判決、ふたつの希望』のディアマンド・アブ・アブードが迫真の演技で競演。

圧倒的な存在感、凛とした立ち居振る舞いで、死と隣り合わせの日常におびえる家族を強く導く女性主人オームを演じるのは、イスラエル生まれのパレスチナ人として知られる名女優ヒアム・アッバス

『シリアの花嫁』(2004)、『ガザの美容室』(2018) などの多数のイスラエル、パレスチナにまつわる映画に出演しつつ、『ミュンヘン』(2005)、『ブレードランナー 2049』(2017)などのハリウッド映画まで世界的に活躍しています。

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

隣人ハリマ役は、『判決、ふたつの希望』(2018)で、父親に敵対する弁護士役を熱演し賞賛を浴びたディアマンド・アブ・アブード。

ヒアム・アッバスに勝るとも劣らない迫真の演技で魅せたディアマンド・アブ・アブードは、カイロ国際映画祭では主演女優賞を獲得しました。

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映画『シリアにて』の作品情報

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

【日本公開】
2020年(ベルギー・フランス・レバノン合作映画)

【原題】
Insyriated(英題/In Syria)

【監督・脚本】
フィリップ・ヴァン・レウ

【キャスト】
ヒアム・アッバス、ディアマンド・アブ・アブード、ジョリエット・ナウィス、モーセン・アッバス、モスタファ・アルカール、アリッサル・カガデュ、ニナル・ハラビ、ムハマッド・ジハド・セレイク

映画『シリアにて』のあらすじ

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

シリアの首都ダマスカスのアパートに住む女主人のオーム。

未だ内戦の終息は見えず、アサド政権と反体制派、そしてISの対立が続いていましたが、ロシアの軍事介入により、アサド政権が力を回復しつつあります。

そんな中、戦地に赴いた夫の留守を預かるオームは、家族と共にアパートの一室にこもっていました。そこに身を寄せた隣人で、幼子を持つハリマ夫婦とともに、何とか生活を続けています。

ある日、ハリマの夫がレバノンの首都ベイルートに脱出するルートを見つけ、今夜こそ逃げようとハリマに計画を話していました。

脱出する手続きをするために、夫はアパートを出て行きますが、外に出た途端スナイパーに撃たれ、駐車場の端で倒れてしまいます。

一部始終を目撃していたメイドのデルハンは慌ててオームに知らせますが、外に出るのはあまりにも危険なため、助けに行くことはできません。

デルハンはハリマに夫が撃たれたことを伝えようとしますが、オームは彼女が狙撃されることを恐れて、デルハンを押しとどめます。

ハリマにはまだ生まれたばかりの赤ん坊がいます。彼女を守るためにオームは苦渋の選択をするのですが…。

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まとめ

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

カーテン1枚、窓の外は死の世界。それでも生きる希望は決して捨てない。

今こそ世界に伝えたい、終わらない悲劇の物語がついに日本公開します。

映画『シリアにて』は、2020年8月22日(土)より岩波ホールにてロードショー、ほか全国順次公開です。





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