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Entry 2018/10/14
Update

【東京国際映画祭2018】音楽をテーマとした東南アジア特集を解説。プレゼント情報も

  • Writer :
  • 石井夏子

10月25日(木)~11月3日(土)に開催となる、第31回東京国際映画祭におきまして、アジア映画特集シリーズ『国際交流基金アジアセンターpresents CROSSCUT ASIA』の第5弾が『ラララ♪東南アジア』として実施されます。

音楽をテーマに、東南アジア6ヶ国から9プログラムが選出されました。

ここでは各作品の解説と上映詳細をお届します。

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CONTENTS

「CROSSCUT ASIA(クロスカット・アジア)」とは

2014年に東京国際映画祭の一部門として設立された「CROSSCUT ASIA(クロスカット・アジア)」は、アジアの国や監督、テーマなど様々な切り口でアジア映画を取り上げる部門として、今年で5回目を迎えます。

東南アジアの各国をフィーチャーした『#01「タイ」』『#02「フィリピン」』『#03「インドネシア」』に続いて、昨年は『ネクスト!東南アジア』と題して、ブリランテ・メンドーサ(フィリピン)、トラン・アン・ユン(ベトナム)、アピチャッポン・ウィーラセタクン(タイ)ら巨匠たちが自国の若手監督の作品を推薦する特集が組まれました。

音楽がテーマの今回は『#05 ラララ♪東南アジア』と題し、多様なアプローチで東南アジア映画の魅力を伝えます。

会期中には各作品の監督や出演者などが来日し、上映後のQ&Aやシンポジウムも予定されています。

本特集をご鑑賞の方に配布する特別ブックレットのスペシャルインタビューには、スティーブン・スピルバーグ監督の映画『レディ・プレイヤー1』(2018)に出演し、世界的に注目を集める森崎ウィン氏が登場。

また、ラインナップの目玉である『悪魔の季節』の監督で、フィリピンの怪物的作家ラヴ・ディアスと石坂健治プログラミング・ディレクターの貴重な対談も収録されます。

プログラムを楽しむ3つのポイント

1、世界的に注目されるアジアを代表する映画人の話題作

ラヴ・ディアスのアカペラ・ロック・オペラ『悪魔の季節』など。

2、流行の音楽を背景とした気鋭の若手監督たちのフレッシュな作品

AKB48 の姉妹グループ BNK48 のドキュメンタリーなど。

3、激動の東南アジアの歴史を遡る愛と感動の秀作

日本でもリメイクされた韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』のベトナム版、カンボジアのポピュラー音楽史を辿るドキュメンタリーと劇映画など。

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映画『めくるめく愛の詩』(2016/インドネシア)


(C) Amin Mohamad

映画『めくるめく愛の詩』作品解説


幼馴染みのルーミーとユリアの恋の顛末を1970年代から90年代まで追い、それぞれの時代の社会情勢を背景に盛り込んだ巨匠ヌグロホの佳品。

70年代の部分はポップ・ミュージカルの形式が挿入されます。

映画『めくるめく愛の詩』上映日時と上映館


10月26日(金)14:00 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN3

10月27日(土)20:50 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

映画『悪魔の季節』(2018/フィリピン)

映画『悪魔の季節』作品解説


1970年代後半のマルコス独裁政権下、村で医院を開設したロリーナが失踪し、夫のヒューゴが捜索を開始します。

『立ち去った女』のディアス監督が「ロック・オペラ」と呼ぶ4時間のアカペラ歌唱劇。ベルリン2018コンペ出品。

映画『悪魔の季節』上映日時と上映館


10月30日(火)18:20 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

11月1日(木)13:40 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

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映画「ピート・テオ特集『15Malaysia』」(2009/マレーシア)

映画「ピート・テオ特集『15Malaysia』」作品解説


ミュージシャンにして映画俳優(『ゴースト・イン・ザ・シェル』)・プロデューサー・監督もこなすマルチな活動歴のピート・テオ。

テオが企画したマレーシアの監督 15 人によるオムニバス作品で、マレーシア社会の多様性を15の短篇がすくい取っています。

注目はヤスミン・アフマド監督(『タレンタイム~優しい歌』)の遺作となった『Chocolate』で、彼女の最後のメッセージが込められています。

作家たちを統括したテオのリーダーシップに刮目。

映画映画「ピート・テオ特集『15Malaysia』」上映日時と上映館


10月28日(日)20:05 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

10月30日(火)11:20 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

映画『BNK48: Girls Don’t Cry』(2018/タイ)

映画『BNK48: Girls Don’t Cry』作品解説


AKB48の姉妹グループとして2017年に結成されたBNK48のドキュメンタリー。

メンバーへのインタビューがそれぞれの個性を浮き彫りにします。

監督は『マリー・イズ・ハッピー』(2013)が話題を呼んだ、ポスト・アピチャッポン世代の筆頭格。

映画『BNK48: Girls Don’t Cry』上映日時と上映館


10月29日(月)21:10 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

10月31日(水)11:20 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

映画『ブラザー・オブ・ザ・イヤー』(2018/タイ)

映画『ブラザー・オブ・ザ・イヤー』作品解説


冴えない兄チュットと才媛の妹ジェーンを中心に展開する軽快なラブコメ。

イサーン音楽のバンドが彩りを添え、ジェーンの日本人婚約者を韓国のアイドルグループ2PMのニックンが演じています。

映画『ブラザー・オブ・ザ・イヤー』上映日時と上映館


10月28日(日)16:40 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

10月29日(月)14:20 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

映画『リスペクト』(2017/フィリピン)

映画『リスペクト』作品解説


犯罪と貧困に囲まれながらヒップホップにのめり込むヘンドリックスと仲間たちは、マルコス時代に傷を受けた老詩人ドクと出会い、世代を超えて詩作の力に共感しあいます。

ストリートのラップ合戦が見どころのシネマラヤ映画祭グランプリ受賞作!

映画『リスペクト』上映日時と上映館


10月30日(火)15:20 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

10月31日(水)21:25 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

映画『カンボジアの失われたロックンロール』(2014/アメリカ・カンボジア)

映画『カンボジアの失われたロックンロール』作品解説


クメール・ルージュによって弾圧されるまでのカンボジアのポピュラー音楽史を1950~70年代まで辿った貴重な音楽ドキュメンタリー。

生存者へのインタビューやアーカイブ映像を駆使してカンボジア・ロックの黄金時代の歴史が甦ります。

映画『カンボジアの失われたロックンロール』上映日時と上映館


10月29日(月)18:00 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

10月31日(水)14:50 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

映画『音楽とともに生きて』(2018/カンボジア)

映画『音楽とともに生きて』作品解説


クメール・ルージュ以前の平穏な時代、真っ只中の過酷な時代、そして21世紀。

激動の現代史をカンボジアの大歌手シン・シサモットの1曲でつなぎ、母から娘に祖国の魂を継承してゆく珠玉の音楽=物語。

映画『音楽とともに生きて』上映日時と上映館


10月26日(金)20:15 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

映画『輝ける日々に』(2018/ベトナム)

映画『輝ける日々に』作品解説


癌とたたかうミー・ズンのもとに女子高の同級生4人が20年ぶりに集合。再会した彼女らに懐かしい思い出が甦ります。

韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を日本に続いてリメイクしたベトナム版は歌でいっぱいの青春ストーリー。

映画『輝ける日々に』上映日時と上映館


10月25日(木)20:35 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

10月28日(日)10:00 TOHOシネマズ六本木ヒルズSCREEN9

まとめ

第31回東京国際映画祭にて上映される、国際交流基金アジアセンターpresents『CROSSCUT ASIA #05 ラララ♪東南アジア』。

アジア各国の音楽と歴史に触れる貴重な上映です。

さらに、『CROSSCUT ASIA #05 ラララ♪東南アジア』をご鑑賞の方を対象としたプレゼントキャンペーンが実施されるそう。

森崎ウィンさんのサイン入りトートバッグや本特集の特製グッズなど当たるチャンス、ぜひお見逃しなく!

チケットの購入や、プレゼントの詳細は東京国際映画祭公式ホームページをご覧ください。

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