Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2019/10/28
Update

映画『スティング』あらすじネタバレと感想。どんでん返しのラストが魅力のコンゲーム代表作

  • Writer :
  • もりのちこ

これぞ、詐欺師の中の詐欺師!
お金よりも大切なものとは?

アカデミー賞作品賞を始め、1973年度最多7部門を受賞した不朽の名作『スティング』。

同じく数々の輝かしい賞を受賞した、1969年製作映画『明日に向かって撃て!』のジョージ・ロイ・ヒル監督が、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードと再タッグを組んで挑んだ作品です。

1930年代のシカゴを舞台に、詐欺師のフッカーが仲間の敵討ちに立ち上がる。騙し騙され、詐欺師の世界。テンポの良い展開に、見ている者も騙される!?

イキで痛快な詐欺師映画『スティング』を紹介します。

スポンサーリンク

映画『スティング』の作品情報


©1973 Universal Studios – All Rights Reserved

【日本公開】
1974年(アメリカ)

【監督】
ジョージ・ロイ・ヒル

【キャスト】
ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード、ロバート・ショウ、チャールズ・ダーニング、レイ・ウォルストン、アイリーン・ブレナン、ハロルド・グールド

【作品概要】
映画『明日に向かって撃て!』のジョージ・ロイ・ヒル監督と、主演のポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードの再タッグで製作された『スティング』。

若き日のポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの名俳優による詐欺師コンビがカッコイイ。

アカデミー作品賞、監督賞ほか7部門を受賞。テーマ曲「ジ・エンターテイナー」も有名です。

映画『スティング』のあらすじとネタバレ

©1973 Universal Studios – All Rights Reserved

第一章/仕掛人

1936年のシカゴ。モトーラは違法賭博の売上金の運び屋です。足早にビルを出ると、道に倒れ何やら叫んでいる男がいます。どうやら財布を取られたようです。

モトーラは無視しようとしますが、そこに居合わせたもう一人の男が、犯人に鞄を投げつけ財布を取り返します。

道に倒れている男は怪我をしていて立てません。「上納金を時間内に届けないと殺される。代わりにどちらかが届けてくれないか」。

上納金と聞いて、モトーラは「俺が届ける」とお金を取り上げます。しかし、「大金だから」と、もうひとりの男のされるがまま、所持金をまとめて腰に隠します。

モトーラは通りを曲がった所でタクシーに乗り込みます。大金もろともとんずらです。にやにやと手にした大金を確認するも、中身はすべて紙切れにすり替えられていました。

道に倒れた男とそれを助けた男はグルだったのです。ルーサーとフッカー、2人は詐欺師仲間です。

すり替えた金を確認し、思わぬ金額に喜ぶルーサーとフッカー。お調子者のフッカーは、その金をカジノでスッてしまいますが、ルーサーはこれを機に詐欺師の引退を考えていました。

しかし、その金はニューヨークの大物ギャング、ドイル・ロネガンへと渡るはずの闇金でした。

金を奪った詐欺師を追ってすでに殺し屋が動いています。情報を知ったフッカーは急いでアジトに戻りますが、すでにルーサーは殺されていました。

泣き崩れるフッカー。ルーサーは父親同然の存在でした。相手が誰であろうと、仇を取ることを決心します。

第二章/仕掛け

ルーサーは「自分の引退後は伝説の詐欺師ヘンリー・ゴンドーフの所に行け」とフッカーに言っていました。

ゴンドーフの元を訪ねるフッカーでしたが、酔っ払い潰れているゴンドーフの姿に頭を痛めます。フッカーも対外軽い男ですが、ゴンドーフはさらに陽気な性格のようです。

それでもゴンドーフの詐欺師の腕は本物でした。ロネガンを相手にルーサーの仇を討ちたいと言うフッカーを気に入り、協力することにします。

さっそく仲間を集めるゴンドーフ。敵討ちならばと、詐欺師仲間が顔を揃えます。

第三章/釣り針

ゴンドーフの立てた計画は、偽の競馬賭博場にロネガンを誘い出し、大金を賭けさせ巻き上げるというものでした。

それには、手始めにロネガンと顔見知りになり、誘い出すきっかけをつくる必要があります。

ゴンドーフとフッカーは、シカゴの競馬賭博場のオーナーと従業員に扮して、ロネガンの移動する列車に乗りこみ、極秘に行われているポーカーの賭場へ潜入します。

華麗なイカサマでトランプをさばくゴンドーフは、ロネガンを負かし怒らせます。

一方、フッカーは、負け越しのロネガンに近づき、雇い主のゴンドーフへの不満を漏らし、一緒に手を組まないかと誘います。

第四章/筋書き

疑い深いロネガンは、フッカーを家まで送り信用しませんでしたが、フッカーの具体的な金儲けの作戦を聞いてその気になります。

フッカーが持ち掛けた作戦とは、電報局にいる仲間にいち早く勝馬情報を横流ししてもらい、その馬に賭ければ絶対に勝てるというものでした。

試しに、ゴンドーフの賭博場にやって来るロネガン。突貫工事で作らせた偽の賭博場とも知らずに。

「負けたりないのか?」と、からかいに現れるオーナーのゴンドーフを前に、ロネガンはフッカーから教えられた馬の馬券を購入。みごと的中させます。

当てさせたことで次は大金の賭けへと誘導したいフッカーでしたが、ロネガンは賭けの前に電報局の中継ぎの仲間にも合わせろと迫ってきました。

第五章/有線

計算外の展開に慌てるフッカーとゴンドーフは、仲間を電報局に内装工事員として潜り込ませ部屋ごと乗っ取ります。

本物の電報局に現れ、仲間と話が通じたロネガンは、すっかり信用してしまいます。

以下、『スティング』ネタバレ・結末の記載がございます。『スティング』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

スポンサーリンク

第六章/締め出し

事は順調に進むかに見えた矢先、フッカーの元に警官スナイダーがやってきます。

スナイダーは元々フッカーとは顔見知りです。詐欺を見逃す代わりに金をもらう関係でした。しかし、今回はそうはいきません。

スナイダーのバックにはFBIが付き、大物詐欺師ゴンドーフの逮捕に乗り出していたのです。スナイダーはフッカーに、大人しくゴンドーフを売れと持ち掛けます。さもないと、殺されたルーサーの家族を捕まえるぞと脅します。

「すべてが終わったら…」。約束するフッカー。最後の賭けの日時を漏らします。

さらにフッカーは、ルーサーを殺したロネガンの殺し屋からも追われていました。ロネガンはまだフッカーとルーサーが仲間だったことには気づいていません。

行きつけの店で命を狙われたフッカーは、新顔のウエイトレス、ロレッタ・サリーノの協力でどうにか逃げ切ります。

疲れたフッカーはその夜、ロレッタの所で夜を明かします。

最終章/本番

作戦の当日、フッカーは偽競馬賭博場に向かう途中で、一夜を共にしたロレッタと再会します。

ロレッタの元へ近づくフッカーの背後から拳銃が鳴り響きます。発せられた弾は、ロレッタの額を打ち抜きます。

ロレッタの鞄には、フッカーを殺すための拳銃が入っていました。彼女の正体はロネガンが送り込んだ最強の殺し屋サリーノだったのです。

フッカーの命を救ってくれたのは、こんなこともあろうかと見張りを立てていたゴンドーフのおかげでした。

自分を助けてくれたゴンドーフを警察に売ろうとしている。フッカーは険しい顔で賭場へと向かいます。

偽競馬賭博場には、最後の大勝負へと現れたロネガンの姿がありました。掛け金の交渉にゴンドーフともめるロネガン。ゴンドーフの芝居にも拍車がかかります。

まんまと大金を賭けた所に、電報局員を装った詐欺仲間がやってきます。「言われた通り賭けたよ」と嬉しそうに報告するロネガンに、「単勝じゃなく、複勝だと言ったろ!その馬は2着だ!」とまくし立てる仲間。

慌てて馬券売り場に取り消しに向かうロネガン。そこに、警官のスナイダーとFBIのポークが突入してきます。

ポークがフッカーに対し労いの言葉をかけたことで、裏切りだと気付いたゴンドーフは、フッカーに発砲。すかさず、ポークがゴンドーフへと発砲。

フッカーとゴンドーフはその場に倒れ込みます。ポークは、スナイダーにロネガンを逮捕して連れて行けと命令。掛け金をまだ回収していないロネガンは叫びますが、そのまま連行されて行きました。

「行ったぞ」。ポークの声が笑っています。起き上がるフッカーとゴンドーフ。

なんと、FBIのポークも詐欺仲間だったのです。悪徳警官のスナイダーと、ロネガンをはめるために仕組まれた大掛かりな詐欺は大成功に終わりました。

偽競馬賭場の解体をするゴンドーフ達。分け前の話をするゴンドーフに、フッカーは「分け前はいらない。ルーサーの仇はとった」と言い、立ち去っていきました。

スポンサーリンク

映画『スティング』の感想と評価

©1973 Universal Studios – All Rights Reserved

主人公が詐欺師の騙し騙されの頭脳戦。まさにゲームのように二転三転するストーリー展開が特徴のコンゲーム映画です。

コンゲーム洋画と言えば、『ユージュアル・サスペクツ』『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』『オーシャンズ11』『ソードフィッシュ』など思い浮かべる方も多いと思います。

カッコイイ男たちによる騙し合いと、イキで爽快な結末に見終わった後の余韻がたまりません。

1973年製作の映画『スティング』は、まさにコンゲーム映画の代表作のひとつと言える作品です。

主人公のフッカーは、その日暮らしの詐欺師ですが、仲間を殺され敵討ちを決意します。その復讐の仕方が殺しではなく、詐欺師らしく「だます」という所がカッコイイ

そして結果、大金をだまし取るのに成功するも、分け前がいらないと去っていきます。

お金よりも大切なもの、それは詐欺師のプライドと男の友情でした。

またこの映画が詐欺師という裏社会が舞台なのにも関わらず、爽やかに鑑賞できるのには、名コンビともいえる、ゴンドーフ役のポール・ニューマンと、フッカー役のロバート・レッドフォードの魅力にあります。

今は亡きポール・ニューマンの青い瞳の詐欺師。彼の目力でクールに相手を挑発するポーカー戦は必見です。

そして、2019年製作映画『さらば愛しきアウトロー』の主演を最後に俳優業を引退宣言したロバート・レッドフォード。当時37歳だった彼の、男盛りのカッコよさを堪能できます。無鉄砲でお調子者の詐欺師フッカーが、はまり役となりました。

まとめ

映画『明日に向かって撃て!』でお馴染み、ジョージ・ロイ・ヒル監督と、ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォードが再び組んだ、コンゲーム映画『スティング』を紹介しました。

大金飛び交う裏社会で、詐欺師たちのプライドをかけた戦いが繰り広げられます。仲間の敵討ちのために、仕掛けた詐欺のスケールの大きさに驚きます。

まずは、ネタバレを読まず鑑賞し見事に騙されて下さい。そして、ネタバレを読んで答え合わせ。

何度見ても騙される面白さです。

関連記事

ヒューマンドラマ映画

井浦新映画『返還交渉人』ドラマあらすじを再構成!劇場公開する上映館情報も

「鬼の千葉なくして、沖縄返還なし」とも言われ、アメリカと激しい交渉を繰り広げた千葉一夫。 ノンフィクション「僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫」を原案に、2017年8月にNHKBSプレミア …

ヒューマンドラマ映画

韓国映画『22年目の記憶』あらすじネタバレと感想。史実を基にラスト結末で号泣させる一家の絆とは⁈

韓国No.1俳優ソル・ギョングが、北の独裁者に⁈ 国家に翻弄される親子を描いた韓国映画『22年目の記憶』をご紹介いたします。 スポンサーリンク CONTENTS映画『22年目の記憶』の作品情報映画『2 …

ヒューマンドラマ映画

映画『蜘蛛の巣を払う女』日本劇場公開は2019年!ドラゴンタトゥーの女の続編とは⁈

ミレニアムシリーズ第1作目の『ドラゴン タトゥーの女』の続編となる、映画『蜘蛛の巣を払う女』が2019年に公開されます。 ドラゴンのタトゥーを入れた天才ハッカーのリスベットが、前作でタッグを組んだジャ …

ヒューマンドラマ映画

映画『永遠に僕のもの』ネタバレ感想と解説。元ネタ事件をモデルに親しくなった友人の家族ホゼとアナの存在も要素に

映画『永遠に僕のもの』は、1971年にアルゼンチンで起きた連続殺人事件を題材にした作品。 監督・脚本を兼務したのは、『La Caja Negra (原題)』(2002/日本未公開)でスイスのフリブール …

ヒューマンドラマ映画

映画『ドリームガールズ』動画無料視聴はこちら!結末ネタバレと感想も

地方のアマチュア音楽グループがトップスターになるまでの道のり、そして、栄光と挫折、また友情と再起をかけた音楽業界の表と裏。 ギュッと詰め込んだスピーディーな130分は、時間を短いと思わせるほどの隙のな …

【Cinemarche】今週のおすすめ映画情報
映画『天気の子』特集
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
映画『ある船頭の話』2019年9月13日(金) 新宿武蔵野館他 全国公開
【望月歩×文晟豪インタビュー】映画『五億円のじんせい』の公開に思いを馳せる
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【阿部はりか監督インタビュー】映画『暁闇』若さが抱える孤独さに共に“孤独”でありたい
【エリック・クー監督インタビュー】斎藤工との友情の映画制作とアジア発の若き映画作家たちの育成に努めたい
映画『凪待ち』2019年6月28日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開【主演:香取慎吾/監督:白石和彌】
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学
FILMINK
国内ドラマ情報サイトDRAMAP