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Entry 2019/02/22
Update

『パルプフィクション』ネタバレ感想。タランティーノ映画の意味不明な内容を解説

  • Writer :
  • もりのちこ

世の中はパルプ・フィクション(=くだらない話)だらけ⁈

必然なのか?偶然なのか?全く別々の物語が、あるタイミングで交わる時、ある者には幸運を、ある者には不運を、ある者には死を与えます。

だから人生は面白い。同じ人生なら、くだらない話を楽しむ余裕があればいい。

未だに熱狂的なファンが多い、クエンティン・タランティーノ監督の大ヒット作『パルプ・フィクション』を紹介します。

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映画『パルプ・フィクション』の作品情報


写真提供:アマナイメージズ
【公開】
1994年(アメリカ映画)

【監督】
クエンティン・タランティーノ

【キャスト】
ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン、ハーベイ・カイテル、ティム・ロス、アマンダ・プラマー、マリア・デ・メディロス、ブルース・ウィリス

【作品概要】
クエンティン・タランティーノ監督の代表作のひとつ。バイオレンス・アクション映画『パルプ・フィクション』

1994年のアカデミー賞にて7部門ノミネート、脚本賞を受賞。カンヌ国際映画祭では、パルム・ドールを受賞。そのほかにも数多くの賞を獲得した名作です。

サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・トラボルタ、ブルース・ ウィリス、ユア・サーマンなどの大物俳優の共演も見どころです。

映画『パルプ・フィクション』のあらすじとネタバレ


© 1994 Miramax, LLC. All Rights Reserved.

レストランで話をしているカップルがいます。2人の会話の内容は、愛のささやきではなく、銀行強盗の相談です。

パンプキンとハニー・バニーは、強盗の常習犯。少し残念な、おバカカップルです。

世知辛い強盗事情を語るうちに、なぜか今いるレストランを襲おうと意気投合。慣れた手つきで拳銃を取り出し叫びます。「手を挙げろ。強盗だ」

パンプキンとハニー・バニーがレストランで強盗をはたらく少し前、ギャングの殺し屋ヴィンセントとジュールスは、車であるアパートへ向かっていました。

組織を裏切りボスの大事な「黒いアタッシュケース」をだまし取ったチンピラどもを、始末するためです。

軽快なトークでテンポ良くやってきたヴィンセントとジュールスは、これまた会話をするのと同じレベルで軽快にチンピラを殺していきます。

ジュールスは、殺しの前に旧約聖書の一節を暗唱するのがお気に入りのようです。

チンピラからアタッシュケースを取り戻したヴィンセントとジュールスは、ボス・マーセル・ウォレスの元へ向かいます。そこで、ひとりの男と出くわします。

その男は、落ち目のボクサー、ブッチ・クリッジでした。

ヴィンセントとジュールスの恰好は、殺しの時は確かに全身スーツで決まっていたはずなのに、ボスの所へ着いた時には、Tシャツと短パン姿でした。一体ここに来るまでに何があったのでしょうか。

2人の恰好を不審に思いながらも、ブッチはボスの元を立ち去ります。ブッチは、ボクシングの試合で八百長で負けるように、マーセルから命令されていました。

さて、皆のボス、マーセル・ウォレスとはどんな人物なのでしょうか。スキンヘッドの後ろ姿は、首に大きな傷があるようです。妻のミアにマッサージをしただけで、その部下を半殺しにするほどの愛妻家でもあります。

そんなマーセルから自分の留守の間、妻の面倒を見てくれと頼まれるヴィンセント。

ビビりながらもミアの面倒を引き受けます。ミアの提案で2人は、50年代風クラブ・レストランにディナーに出かけます。

そこで始まるダンスタイム。薬でテンションが上がっているミアは、踊ろうとヴィンセントを誘います。

流れてきた曲は「Chuck BerryのYou never can tell」ヴィンセントは、最高にクールにツイストを踊ります。

ミアとヴィンセントはすっかり意気投合。彼女を家まで送り届けたものの、葛藤するヴィンセントは、ひとりトイレで自分に言い聞かせます。「ボスの女に手を出したら殺される。酒は一杯だけ。おやすみと言って帰る」と。

気合を入れ部屋に戻ったヴィンセントが見たものは、薬物の過剰摂取で心臓麻痺を起こしているミアの姿でした。

慌てたヴィンセントは、薬の売人・ランスの家にミアを無理やり連れていきます。連れてこられたランスは、アドレナリン注射を心臓にぶっ刺す指示をします。一歩間違えれば死です。

どっちみちボスに殺されると覚悟を決めたヴィンセントは、ミアの心臓に注射を刺します。息を吹き返すミア。なんとか命は取り留めました。

気まずい雰囲気の2人。ヴィンセントとミアは、2人の秘密にしようと別れます。

一方、落ち目のボクサー、ブッチの試合が始まります。

マーセルとの取引通り、負けなければならない試合です。しかし、ブッチは試合相手を殴り殺してしまいます。

試合会場からタクシーに飛び乗り逃げるブッチ。向かった先には、恋人のファビアンが待っていました。

ブッチは、マーセルを裏切り弟と組み、ぼろ儲けを企んでいました。その金で、恋人のファビアンと高跳びしようという計画です。

今すぐにでも逃げたいブッチでしたが、ファビアンに頼んだはずの大事な父の形見、金時計がないことに気付き、怒り出します。

その金時計はブッチにとって、どうしても無くてはならないものでした。仕方なく金時計を取りに自分の家に戻るブッチ。当然、家にはすでにマーセルの殺し屋がいるはずです。

以下、『パルプ・フィクション』ネタバレ・結末の記載がございます。『パルプ・フィクション』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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ブッチが家に戻ってみると、やけに静かです。殺し屋はまだ来ていないようです。

金時計を手にし調子に乗るブッチは、台所で朝食のパンを焼こうとします。しかし、台所に拳銃が置いてあるのを発見します。

不思議に思い拳銃を手に取った瞬間、トイレから人が出てきました。ヴィンセントです。2人は目を合わせ、しばし沈黙。引き金が引かれます。

血だらけで倒れたのは、ヴィンセントでした。「ツイてるぜ」車で逃げるブッチ。

しかし横断歩道で出くわしたのは、なんとボス・マーセルでした。慌ててマーセルを引いてしまうも、車も横転。マーセルに追われ、命からがら逃げ込んだ先は、いかがわしい店でした。

捕まってしまうブッチとマーセル。マーセルが男に犯されている間、なんとか逃げるブッチでしたが、マーセルを助けに戻ります。

消沈するマーセルでしたが、助けてくれたブッチの裏切りを許します。他言無用を約束し、貸し借りチャラになったブッチはファビアンと共に旅立ちます。やはりツイてる男⁈ブッチでした。

さて時間は少し遡ります。ヴィンセントが、ブッチに殺される前。チンピラから黒のアタッシュケースを取り戻したヴィンセントとジュールスが、ボスに会いに行く途中の出来事です。

実は、チンピラの部屋にはもうひとり男がいました。マーヴィンです。マーヴィンはトイレから出るや否や、ヴィンセントとジュールスに向かって銃をぶっ放します。

撃たれたと思った2人でしたが、すべての弾が2人を避けるように後ろの壁に当たっただけでした。

これは神の仕業だ、と感動するジュールス。マーヴィンを生かし車に乗せて走り出します。

ジュールスは、この仕事を最後にギャングから足を洗おうと考えていました。ヴィンセントはそんなジュールスの考えがわかりません。

弾が当たらなかったのは、単なる偶然だろと言い争ううちに、勢い余って後ろの席にいたマーヴィンを撃ち殺してしまうヴィンセント。とんだ誤算です。

血だらけの車では警察に見つかると慌てる2人は、ジュールスの知り合いのジミーの所に立ち寄ります。

血だらけの車を見たジミーは心底嫌そうな態度で、協力してくれません。困ったジュールスはマーセルに電話をし、助けを求めます。

困り果てた現場に現れたのは、マーセルからすべての処理を頼まれた、掃除屋のザ・ウルフでした。

ウルフの的確な指示で、何とか死体と車を整理したヴィンセントとジュールスは、ジミーに借りた服、Tシャツと短パン姿でマーセルの元へ向かいます。

途中、お腹が空いた2人はレストランに立ち寄ります。注文して、トイレに立つヴィンセント。

その時です。レストラン内で上がる大声。「手を挙げろ。強盗だ」パンプキンとハニー・バニーです。

物語は巡り巡って振り出しに戻りました。同じレストランに居合わせたパンプキンとハニー・バニー、ヴィンセントとジュールス。

パンプキンはレストランの客の財布を集め出します。ジュールスの元にもやってきました。おとなしく財布を出すジュールス。しかし、脇にあった黒のアタッシュケースを見せろと迫られます。

ジュールスがアタッシュケースを開けて見せると、パンプキンは驚き怯みます。体制は逆転します。

ちょうどトイレに行っていたヴィンセントが戻ってきました。強盗に気付き、ハニー・バニーに銃を向けるヴィンセント。

ジュールスは「今日は俺の転機だ。財布の金はやる。心を改めよ」と、得意の聖書の一節を唱えます。

意味は分からなくともジュールスの凄みにパンプキンとハニー・バニーは、強盗を諦めレストランを出ていきます。

ヴィンセントとジュールスは、Tシャツをめくり短パンに銃を挟みレストランを去っていきます。強盗を止めたヒーローたちは、滑稽な姿でした。

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映画『パルプ・フィクション』の感想と評価

映画『パルプ・フィクション』は、ひとつのギャングの話を中心に、それに関係する人物のショートストーリーがいくつか交差して成り立っています。

クエンティン・タランティーノ監督の遊び心が満載の映画です。

1994年公開映画。時を経て見直してみると、面白さにニヤニヤしてしまいました。

映画はオシャレじゃなくちゃ。ファッションと同じ感覚で映画を見ていた若かりし頃。何が面白いのか分からないのがオシャレだと感じていたあの頃。

若さ故の感覚だと思っていたものが、なんと今も通用する自分に驚きです。

現代では、CGの進化で映像も素晴らしく、よりリアルに、ストーリーも感動的で、考えさせられる映画がたくさん存在します。

その中でクエンティン・タランティーノ監督の『パルプ・フィクション』は、映画好きの原点、娯楽性に特化しています。

想像できない展開に非日常を感じ、名優たちの演技に心を掴まれる。「だから映画好きになったんだった」そう思い起こさせてくれます。

名優の演技と言えば、ジョン・トラボルタブルース・ ウィリスユア・サーマンなどの共演も見どころのひとつです。

有名なシーンのひとつ、ジョン・トラボルタとユア・サーマンがツイストを踊るシーンは、見ていて心躍ります。

また、ラストシーンのサミュエル・L・ジャクソンとジョン・トラボルタの短パン姿。滑稽なのにカッコイイ。笑いは世界共通です。

また、クエンティン・タランティーノ監督の遊び心のひとつとして、自分の映画に様々な繋がりを持たせているのも話題となっています。

例えば、本作『パルプ・フィクション』でジョン・トラボルタが演じたヴィンセント・ヴェガは、『レザノア・ドッグス』のヴィック・ヴェガの兄弟だった。

『パルプ・フィクション』に出てくる架空のタバコの銘柄「レッド・アップル」は、その後のタランティーノ監督作品に多数登場する。

ボスの妻ミアが、自分が出演した映画が没になった話をするが、後の『キル・ビル』のことだった。

ヴィンセントがトイレに行くと何かが起こる⁈パルプ・フィクション(トイレット・ペーパー)の映画だとか。

という様に、都市伝説も含め様々な仕掛けで見るものを楽しませてくれるタランティーノ監督。本当にユーモア溢れるエンターティナーな監督です。

まとめ

未だに熱狂的なファンが多い、クエンティン・タランティーノ監督の大ヒット作『パルプ・フィクション』を紹介しました。

いくつかのショートストーリーから構成されたクライム・ムービーは、ラストの意外な繋がりに笑ってしまうこと間違いなし。

タランティーノ監督自ら、ジミー役で登場している点にも注目です。

黒いアタッシュケースの中身は一体何だったのか?タランティーノ監督の遊び心満載の映画『パルプ・フィクション』をお楽しみください。

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