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Entry 2022/03/05
Update

映画『永遠の1分。』ネタバレ結末感想と評価解説レビュー。上田慎一郎監督の最新作“エンターテイメントの新境地”を魅せる!

  • Writer :
  • 谷川裕美子

笑いを武器に東日本大震災と向き合う『永遠の1分。』は2022年3月4日(金)よりロードショー!

映画『永遠の1分。』は、『カメラを止めるな!』(2017)の上田慎一郎が脚本を、同作の撮影監督だった曽根剛が監督を務めたヒューマンドラマ。

主演を『コンフィデンスマン JP』(2019)の執事役で知られるマイケル・キダ、主題歌とヒロイン・麗子役をカリスマラッパーのAwichが務めます。

東日本大震災と真摯に向き合い、“笑い”がもたらす癒しの力で困難や葛藤を乗り越えていく姿を描く一作す。

映画『永遠の1分。』は2022年3月4日(金)よりロードショー!

上田慎一郎ならではのユーモア感覚と伏線回収が見事な極上エンターテイメントをご紹介します。

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映画『永遠の1分。』の作品情報


(C)「永遠の1分。」製作委員会

【公開】
2022年(日本映画)

【脚本】
上田慎一郎

【監督】
曽根剛

【出演】
マイケル・キダ、Awich、毎熊克哉、片山萌美、ライアン・ドリース、ルナ、中村優一、アレキサンダー・ハンター、西尾舞生、渡辺裕之

【作品概要】
脚本を大ヒットコメディ『カメラを止めるな!』(2017)の上田慎一郎、監督を同作の撮影監督だった曽根剛が務めるヒューマンドラマ。

困難に立たされている世界中の人々の力になってほしいという思いで東日本大震災と真摯に向き合って生み出された一作です。

主演を『コンフィデンスマン JP』のダー子たちの執事役で知られるマイケル・キダが務めます。

主題歌とヒロイン・麗子役を務めるのはカリスマ的存在感を持つラッパーのAwich。

そのほか、毎熊克哉、ライアン・ドリース、片山萌美、渡辺裕之ら国際色豊かな実力派が顔を揃えます。

映画『永遠の1分。』のあらすじとネタバレ


(C)「永遠の1分。」製作委員会

「いっしょに」と誘う男に、ごめんなさいとこたえる黒髪の女。

なぜかと問われた彼女は、日本に夫がいることを告げます。

「家族を亡くしたと聞いていた」という男に、もう一度謝り、去って行く女。「レイコ!」と男が名を呼びますが、彼女は足を止めませんでした。

すると、そのタイミングで外から「動くな!」という声がします。振り返ると銃口が狙っていました。

男性は慌ててホールドアップの姿勢をとりましたが、実は外で映画の撮影をしていただけでした。

「もうちょっとこんな感じで、セリフの後で銃を撃ったら」と演技指導する監督のスティーブ。

そこにパトカーが現れます。パトカーの出番は明日のはずだと訝しがるスタッフたちでしたが、それが本物の警察だったので大さわぎとなります。

許可を取り忘れたと上司のアルに謝るスティーブたち。しかし、いつもトラブルばかり起こすスティーブにカンカンのアルは、「限界だ!」と言って自然災害のドキュメンタリーを撮る任務を与えます。

テーマは2011年の日本の大震災でした。

スティーブは了承して相棒のボブと日本行きの飛行機に乗り込みます。しかし本当は、10年も経ってもうだれも気にしていない震災の撮影は難しかったと言い訳して、ニンジャ映画を撮るつもりだったのです。

2019年7月の東京。ボブとスティーブは、通訳の小林レイナと共に街の人々にインタビューをして回りますが、だれもが震災を忘れかけていました。

風化しかけている311の撮影は難しいと考えながらも、ふたりはその後東北を訪れます。まだ続く大工事の様子をみつめながら、ネックレスを握り考え込むスティーブ。彼はドキュメンタリーを撮ることを決心します。

大地震が起き、「ジュリア!起きろ!」という叫び声がしたところで、悪夢から目を覚ましたスティーブ。

彼は広場で演劇練習をしている人々に気づきます。彼らが津波に巻き込まれるシーンを練習していることを女性記者から聞かされ、「表現が不適切ではないか」と意見すると、彼女は「じゃあぜひ観に来てください」と言うのでした。

水族館の中で行われた芝居の本番。震災の半年後から毎年やっているという演目に、涙したり笑ったりする観客たちをみつめるスティーブ。彼の心には何かが芽生えていました。

そば屋で話し合うスティーブとボブ。311のフィクションコメディを作ると言うスティーブに、ボブは「正気か?」と怒ります。

戦争コメディもあるじゃないかと言うスティーブに、自然災害は違うと反対するボブ。

そこにそばと特大おにぎり「スマイルボール」が運ばれてきます。震災後に作られるようになったメニューで、「食べるものがなくても笑ってほしい」という思いで作ったら人々が笑ってくれたといいます。

笑顔でおいしそうにかぶりつくスティーブに、ボブは「わかった。どんな映画を作るんだ?」と聞くのでした。

リサーチに出かけた3人は、説明を聞きながらバスで被災地を回ります。厳しい事実を知るスティーブたち。

危険なのに人々はなぜまた帰ってくるのか聞いたスティーブに、ガイドは「忘れてしまうんだと思う」と答えます。

津波の映像の恐ろしさを観た3人は、涙を流さずにいられませんでした。「命はたったひとつだから」というガイドの声が響きます。

いろいろな人たちからの話を聞くスティーブたち。

部外者が映画を作ることについてどう思うか聞くと、「興味を持ってくれるだけありがたい。でも精神的にしんどくなる映画を積極的に観ようとは思わないかも」という答えが返ってきました。

「なんども死のうと思ったが、カレーのいい匂いがしてやめた」という男性。再度死のうとしたけれど、足元で寝ぼけた少年が側で立ちションするのでまたも諦めたと言い、その少年は命の恩人だと笑います。

おもちにわさびをつけたという思い出話に大笑いする人たちもいました。そうでもしないと気持ちがめいっちゃうからだったと話します。

笑いの大切さに気付いたスティーブは、「これだよ!復興に奮闘する人々のコメディを作るんだ!」と奮い立ちます。

しかし、いくつも制作会社を訪問して回ったスティーブたちは、どこからも冷たく断られてしまいます。

レイナを頼るのはここまでにしようと決断するスティーブ。

言葉も通じずに苦戦するふたりのもとに、以前出会った女性記者・マキから連絡が入ります。

映画に賛同するマキは、記事にしてもいいかと聞きます。ボブは炎上を恐れましたが、事実を書くという彼女を信じてスティーブは承知しました。

徹夜で仕上げた記事を、上司の近藤に渡したマキ。しかし彼女が仮眠している間に、近藤が勝手にスキャンダラスな記事に書き直してしまいます。

被災地の人間だった近藤は、マキをはじめ、部外者が震災に触れることを忌み嫌っていたのです。

発売された中傷記事を見て「最悪だ」といって傷つくスティーブ。ボブはひとりで先に帰国します。

スティーブも帰国しようと、空港にタクシーで向かいます。ラジオから聴こえる女性の歌声について、運転手と話し始めるスティーブ。アメリカ在住だという彼女は311の地震で息子を失い、仕事で留守していたためひとり生き残ったといいます。

彼女の名はレイコといいました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには映画『永遠の1分。』ネタバレ・結末の記載がございます。映画『永遠の1分。』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)「永遠の1分。」製作委員会

8年前。2011年4月のロサンゼルス。

地震の後、レイコは仕事を探していました。友達に紹介された店のオーナーは、地震で家族を亡くした彼女に同情して雇ってやります。

歌と食事を楽しむ店のウェイトレスとなったレイコ。しかし、客は放射能を恐れて日本人であるレイコの運んだ食事をいやがります。

しかたなくマスターが彼女を厨房仕事に回すと、今度はスタッフから差別を受け、レイコは外掃除に回されるのでした。

ある日、レイコに届いた和雄からの手紙。しかし、彼女は封を開けずに箱にしまいます。

差別される現状について謝った後、オーナーはレイコに「歌わないか」と聞きます。

「もう歌わないって決めたんです。歌をやってなかったら、息子は助かったんです。」と答えるレイコ。

「事情はわからないが歌に罪はない。歌は人を殺さないが、人を救うことはできる。考えてみてくれ」と彼は彼女の肩に手をかけながら言うのでした。

仕事を紹介してくれた友人からホームパーティーに誘われたレイコは、そこでスティーブと出会います。

映画監督だと自己紹介したスティーブは、地震大変だったなとレイコに声をかけます。彼もまた、昔あったロサンゼルス地震で家族を亡くしていました。

「乗り越えられないと思ったが、仕事に打ち込んで楽になった」と言う彼に、レイコは「罪悪感はないか」と聞きます。

「忘れるんだ。忘れなきゃ、前に進めない」とスティーブは答えます。

その後、ステージに立つことを選んだレイコ。冷たい視線で彼女を見ている観客の前でアカペラで歌い始めます。

彼女の胸に迫る歌声に、観客から大きな拍手が送られます。

2019年6月。レイコは同じ曲を日本語で歌っていました。オーナーも観客も聞き入っています。

実はオーナーとレイコは、スティーブが無許可で映画撮影していたレストランに居合わせたあのふたりでした。

彼らは本当にあの会話を交わし、別れていたのです。

レイコのポストにはまた手紙が届きますが、彼女はこれまでと同じように開封しないまま箱にしまいます。箱にはたくさんの封筒がたまっていました。

スティーブを乗せたタクシーの運転手こそが、レイコの夫の和雄でした。スティーブは忘れ物をしたから車を引き返してくれるようにと和雄に頼みます。

戻った彼はマキに会いにいきます。彼女は会社を辞めていました。そして中傷記事について説明します。

なぜ味方になってくれようとしたのかと聞くスティーブに、「たぶん、部外者でいたくなかった、一緒に戦いたかったからだ」と答えるマキ。

実はスティーブも会社を辞めていました。映画は自費で作るので、力を貸してほしいとマキに頼みます。

被災地の人と作るべきだ考えた彼は、以前出会った劇団にマキ経由で協力を頼むことに。

脚本を観たマキは、もっと311を知るべきだから、インタビューをするべきだとアドバイスします。

そんなスティーブのもとに、ボブも、レイナも、以前インタビューした人たちも次々に戻ってきました。

とうとう始まった撮影。しかし、またもや中傷記事がネットにあがり、疲れもピークに達したことから、現場の空気は険悪になっていきます。

そんな中、スマイルボールをスティーブとボブに運んできたマキ。口に入れたふたりはむせ込みます。マキがふたりのおにぎりにわさびを入れていたからです。

むせこんだ後、ふたりもマキも大笑いします。その後、明るく撮影が再開されました。

そして数日後、無事にクランクアップを迎えます。

2019年12月。和雄のタクシーに再び乗り込んだスティーブは、適当に走らせてほしいと伝えます。

「以前も会いましたね。」という和雄に、スティーブは映画を撮り終えたことを話し、足りないものがあると言ってこの前の曲をリクエストします。

この曲を、スティーブは映画のエンディングに使うことにしたのです。

その頃、またレイコのもとに和雄からの手紙が届いていました。レイコはまた箱にしまいます。

マキは以前勤めていた会社に近藤を訪ね、中傷したネットニュースが彼の仕業か確認した後、自主上映会に招待します。

2020年2月。

レイコの手紙を入れた箱はもうパンパンでふたが閉まらなくなっていました。とうとう封を開けたレイコ。手紙には「お前の歌が聴きたい。待っている。」と書いてありました。

たくさんある手紙の中の一通に、スティーブの作った映画のことが書かれていました。自主上映会に近藤もやってきました。

映画本編。一人の男が避難所から抜け出し、首をつろうとします。

すると目のまえで寝ぼけた少年が立ちションをし始め、男は慌ててて子どもをトイレに連れて行きます。

トイレから戻ったその子はニンジャの絵本を読みながら、ニンジャは困った人を助けるヒーローだというのでした。

ある日、大阪から阪神大震災の経験者がボランティアにやってきますが、まだ男の顔は暗いままでした。

またもや男は首をつろうとしますが、今度はこんな声が聞こえてきます。

「みんなー。晩飯は牛丼だぞー。」

片付け作業ではげを笑い合う大阪の人間たち。ビーフカレーとビーンカレーを間違えたり、甘いもちにわさびが混ぜられていて大笑いする人々。その姿を見るうちに、いつの間にか男も笑えるようになっていました。

しかし、いつかの少年はひとり外に黙って座っていました。彼の父親ががれきの下からみつかったのです。

少年は牛丼も食べようとはせず、ニンジャの本を渡すと「お父さんをニンジャは助けてくれなかった。ニンジャなんかいないんだ」と泣き出します。その後、男はひとり考え込みます。

翌日、5人の大人がニンジャに扮して、人々の前でショーを始めました。コメディ劇を見てどっと笑う人々。少年も一緒に大笑いしていました。

エンディングにレイコの歌声が流れます。レイコ本人も画面をみつめながら涙していました。

笑顔で観客を見ていた近藤は、マキに何も言わないまま帰っていきます。

スティーブに電話で礼を言う和雄。

握手をするスティーブとマキ。彼が来週帰ると聞き、マキは寂しがります。客席にマスク姿が多かったと言うスティーブに、マキが新型感染症のことを教えるのでした。

2020年3月11日。

オンラインで再会したスティーブとマキ。世界が大変なことになったと話しています。マキはフリーになって初の取材相手にスティーブを選んでいました。

「映画をオンラインにアップしたのはなぜ?」と聞くマキにスティーブが答えます。

「この映画は困難に立たされた人間を描いている。世界は困難に直面している今、何かに役立つかもしれない。今日は3月11日。もうすぐ14時46分だ。この瞬間だけは忘れない。大切な人を想うとき、俺は笑ってこの瞬間を迎えたい。」

でも、誰もがそれぞれ好きに過ごしていいのだと彼は言います。「この1分は。」と。

ほかに伝えたいことはと聞かれたスティーブは、「ぜひこの映画を観てくれ!」と笑います。

ロサンゼルスからは、閉店してしまった店を借りてレイコが配信を行っていました。息子を震災で亡くし、9年間夫と離れアメリカに暮らしていること、しかし事態が収束したら日本に戻りたいと思っていることを話します。

画面をみつめる和雄、スティーブ、マキたち。

10年ぶりに書き下ろした新曲を、震災の時間に歌うことにしたレイコ。「これが私の黙祷」だといって。

タイトルの「永遠の1分。」という文字が映し出されます。

心に染み入る彼女の歌声。海は静かに波を立てていました。

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映画『永遠の1分。』の感想と評価


(C)「永遠の1分。」製作委員会

震災に向き合う意味と難しさ

本作を生み出したのは『カメラを止めるな!』(2017)の名コンビの上田慎一郎と曽根剛です

国内外の映画祭で20のグランプリを含む46冠を獲得した実力者の上田は同作で劇場長編デビューし爆発的ヒットとなりました。

撮影監督を務めた曽田は第42回日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞しています。

企画が持ち上がったのは2013年頃。監督を務めた曽根は被災者でもない自分が3.11を描くことに関しては、正直後ろめたい気持ちが少なからずあったといいます。

曽根剛から「3.11を題材にした映画の脚本を書いて欲しい」と依頼を受けた上田も自分は部外者だという感覚があったそうです。

しかし、3.11を書く資格はなくとも、「3.11を題材にしたコメディ映画を創る人の話」であれば書けるかもしれない思い直したそうです。

大地震、大雨や台風、感染症。世界で起きる様々な困難を乗り越えるためには、前を向く力、ユーモアが必要だと信じている上田は、この映画が困難に立たされている世界中の人々の「力」になればと願って書いたと語っています。

同じ葛藤が作中でも描かれます。3.11を題材にドキュメンタリーを撮ろうとする完全な部外者であるアメリカ人のスティーブ。

部外者が震災に触れる行為を憎んでいる被災当事者の近藤は、スティーブに敵意をむき出しにして、躊躇なく中傷記事を書くのです。

スティーブに取材された男性にも印象的なセリフがありました。部外者が映画を作ることについてどう思うかと聞かれたときの言葉です。

興味を持ってくれるだけありがたいけれど、精神的にしんどくなる映画を積極的に観ようとは思わない」と。

被災地のジレンマをくっきりと浮かび上がらせるセリフです。

コメディだからという理由で、スティーブは配給会社から全部断られてしまいます。コメディなんてとんでもない、シリアスならいいですよ、と。

その気持ちはよくわかります。しかし、それではもしかするとずっと腫物扱いされるばかりなのかもしれません。

「なぜ危険とわかっていてまた帰ってくるのですか?」と聞いたスティーブにガイドが答えます。「忘れてしまうんだと思う」と。

あまりにも悲しい答えです。戦争と同様、私たちは震災についても語り続けなければいけないということがよくわかります。一番大切なのは「風化」させないことではないでしょうか。

人間にとって、笑いと涙は両方ともとても大切なものです。どちらも苦しいときに心の圧を抜いてくれる大きな効果があります。

日本人は人前で涙をみせるのが苦手かもしれません。でも一緒にみんなで笑うことはきっとできます。

突然現れたニンジャを見て一斉に咲いた人々の笑顔には、明るい未来を期待させてくれる力がありました

上田と曽根のふたりからの強いメッセージが感じられる大切なワンシーンとなっています。

魂を震わせるAwichの圧巻の歌声


(C)「永遠の1分。」製作委員会

笑いで困難にある人たちを力づけたいというはっきりしたコンセプトを持つ本作ですが、それでもやはり、人々の心にはずっと変わらぬ深い哀しみが存在し続けることでしょう。

だからこそエンディングには、レイコの歌うレクイエムが必要でした。

レイコを演じているのは、カリスマ的存在感を放つラッパーのAwichです。自ら脚本・監督を務めた短編映画『Aimer』やヒップホップドキュメンタリーへの出演もしています。

息子を震災で亡くしたレイコは、ひとりアメリカで暮らし始めます。しかし、放射能がうつると誤解する人々から差別を受け、ウェイトレスとして働くことも難しい状況です。

優しいオーナーの「歌は人を殺さないが、人を救うことはできる」という言葉や、地震で家族を亡くしたスティーブの「忘れなきゃ、前に進めない」という言葉が、歌うことを拒絶していた彼女の背中を押します。

彼女がその後披露する歌声は圧巻です。

「君なしでは息ができない この胸の中へ戻ってきて ほかには何も要らないから」

と切々と訴えかける歌声に、初めは冷たかった聴衆も思わず心からの拍手を送ります。

ラストで、10年ぶりに新曲を配信で披露するレイコ。先にいってしまった愛する息子に向かって語りかけます。

「でもあなたは その美しい羽を広げ 飛び立ちなさい」 

亡き人を見送り、自分はもう少し「ここに残る」ことを受け入れること。

そこからやっと心の再生は始まるのだということについて、改めて考えさせられる一作です。

まとめ


(C)「永遠の1分。」製作委員会

カメラを止めるな!』の上田慎一郎と曽根剛がタッグを組んで生み出したハートフルなヒューマンドラマ『永遠の1分。』。

被災地の復興を願うとともに、あらゆる苦難に向き合っている人々に笑いで力を与えたいという思いから生み出されました。

パンデミック、戦火、自然災害など数多くの困難に直面している今だからこそ、多くの人に観てほしい珠玉の一作です。







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