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Entry 2022/01/16
Update

映画『コンフィデンスマンJP英雄編』ネタバレあらすじ感想と結末ラスト解説。コンゲームの騙し合いにダー子、ボクちゃん、リチャードのバトル勃発!

  • Writer :
  • もりのちこ

ダー子、ボクちゃん、リチャードの騙し合いバトル勃発。
勝利のお宝「踊るビーナス」はいったい誰の手に。

長澤まさみ、東出昌大、小日向文世の共演で人気シリーズ化している『コンフィデンスマンJP』の劇場版第3作目『コンフィデンスマンJP 英雄編』が劇場公開となりました。

100年前の日本、悪しき豪富から美術品をだまし取り、貧しい人々に分け与えた英雄がいました。その名も「ツチノコ」。

当代随一の腕を持つコンフィデンスマンが受け継いできた「ツチノコ」の称号をかけ、ダー子(長澤)、ボクちゃん(東出)、リチャード(小日向)が、マルタ島に集結。本気の騙し合いバトルの開幕です。

ザ・ラストコンゲームグランドフィナーレバトルロワイヤル!劇場版第3作『コンフィデンスマンJP 英雄編』を紹介します。

映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』の作品情報


(C)2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会

【公開】
2022年(日本映画)

【監督】
田中亮

【キャスト】
長澤まさみ、東出昌大、小手伸也、小日向文世、松重豊、瀬戸康史、城田優、生田絵梨花、広末涼子、織田梨沙、関水渚、赤ペン瀧川、石黒賢、梶原善、徳永えり、高嶋政宏、生瀬勝久、真木よう子、角野卓造、江口洋介

【作品概要】
2018年のテレビドラマからスタートし、これまで『コンフィデンスマンJP ロマンス編』(2019)『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(2020)と劇場版2作も大ヒットを記録している人気作品「コンフィデンスマンJP」シリーズ。

劇場版第3作となる『コンフィデンスマンJP 英雄編』でも、お馴染みのダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)はもちろん、歴代の詐欺師たちにが勢揃いし大暴れします。

これまで、香港、マレーシアのランカウイ島と、豪華海外が舞台となってきた劇場版ですが、今作ではシチリア島とアフリカ大陸の間に浮かぶ5つの島々からなるマルタ共和国の首都ヴァレッタが舞台となっています。

街全体が世界遺産という歴史と絶景の街ヴァレッタで、コンフィデンスマン達の人生を懸けたコンゲームが始まります。

シリーズでお馴染みのキャストに加え、松重豊、瀬戸康史、真木よう子、城田優、生田絵梨花らが新たに参戦となりました。彼らの役どころにも注目です。

映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』のあらすじとネタバレ


(C)2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会

身寄りのない子らが暮らす施設の子供を誘拐し、有名な絵画との取引に使うという姑息な詐欺事件が発生。

インターポールのスーパーエリート捜査官・マルセル真梨邑は、誘拐された少年を保護するも、そこに置かれていた奇妙な「ツチノコ」カードを発見する。

今から100年ほど前の日本。「ツチノコ」と呼ばれた、悪しき豪富から美術品をだまし取り、貧しい人々に分け与えた英雄がいたといいます。

それ以来、当代随一の腕を持つコンフィデンスマンが受け継いできた「ツチノコ」の称号。3代目ツチノコは亡くなり、4代目は誰にも継承されていないはずです。

一方その頃、東京ではダー子が「釣りしたーい」と駄々をこねていました。以前の山から2年。ダー子の身が心配なボクちゃんは、ダー子にコンフィデンスマンを辞めて欲しいとお願いします。

聞き入れないダー子。ボクちゃん、リチャードは、共に3代目ツチノコに師事した者どうしです。そこで4代目ツチノコの称号をかけ、最後の真剣勝負で決着をつけようと提案します。

舞台は、世界中のセレブが集まる世界遺産の都市マルタ島・ヴァレッタ。7日間で最も稼いだ者が勝ち。負けた者は勝者の言う事を絶対効くことが条件です。

狙うは、莫大な財をなし引退したスペイン人の元マフィア、ジャラール・ゴンザレスが所有する、幻の古代ギリシャ彫刻「踊るビーナス」となりました。3人はそれぞれの手段で潜入します。

美術商のフリをしてゴンザレスに近付いたボクちゃんでしたが、反応はいまいち。ゴンザレスの内縁の妻・麗奈と同郷であるかのように栃木弁をアピールし、仲良くなることに成功していました。

ダー子は腕利きコンフィデンスマン・五十嵐を取り込み、始めはやはり美術商で近づく予定でしたが、ボクちゃんに先を越されてしまいます。

ゴンザレスが、母親の影響で制服姿の女性に弱いことを調べたダー子は、海上自衛官になりすまし潜入。「踊るビーナス」が狙われているとゴンザレスに忠告し、国をあげて護衛にあたると申し出ます。


(C)2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会

そこに、思わぬ邪魔が入ります。極秘に「ツチノコ」逮捕を任されたインターポールの狼ことマルセル真梨邑です。真梨邑は、片目にブルーの瞳を持つオッドアイが特徴の凄腕捜査官です。

それぞれが腹の探り合いをする最中、ヴァレッタの町には、日本から詐欺グループを追ってきた警察官・丹波と、ダー子に恨みを持つマフィアのボス・赤星も迫っていました。

最初に動き出したのはボクちゃんです。ダー子が、地元の彫刻家に偽の「踊るビーナス」を作らせていることを知っていたボクちゃんは、倍の金で彫刻家を買収。

麗奈が、田舎の弟たちの面倒を見るために好きでもないゴンザレスの元にいると知ったボクちゃんは心を痛め、「踊るビーナスを偽物とすり替え、のちにお金に変えたら全額あげる」と約束します。

しかし、買い物の途中で「ツチノコ」によって誘拐されてしまいます。ショックで持病の心臓発作を起こす麗奈。ボクちゃんは必至で麗奈を助け出そうとしますが、ある男によって拒まれてしまいます。

その男とは、リチャードでした。彼が4代目「ツチノコ」を勝手に名乗り、心臓が悪い麗奈を誘拐してまで、美術品を盗んだのか。どうしても納得がいきません。

病院で麗奈を見守るボクちゃんの所に、警察官の丹波と真梨邑がやってきます。「もうこんなことは止めるんだ。ツチノコの居場所を教えるんだ」。

リチャードは、ハニートラッパーの波子と協力しヴァレッタの町でクレープ屋をしながら、腕利きの者を集めていました。ダー子に付いたと思われていた五十嵐とも手を組み、2人の情報を手に入れます。

麗奈とボクちゃんが2人で出かけたのを五十嵐から聞いたリチャードは、誘拐の作戦にでます。まんまと「踊るビーナス」を手に入れたのはリチャードでした。

勝負の最終日。リチャードの元にダー子とボクちゃんがやってきます。勝負はついたかのようでしたが、そこに警察隊が押し寄せます。善人を苦しめてまで犯す詐欺を、ボクちゃんはどうしても許せませんでした。

ダー子とリチャードは必死で逃げますが、とうとう捕まってしまいます。牢屋に入った3人。諦めきれないダー子を抱きしめ、ボクちゃんは言います。

「僕が本当にしたかったことは、君を守ることだよ。罪を償ってやり直そう。ずっと側にいるから」。

その様子をモニターで見ていた真梨邑は高笑いです。赤星を脅し上げ3人の顔写真を入手していた真梨邑は、リチャードの誘拐メンバーに丹波を潜入させていました。

そして、麗奈の心臓が弱いことを使い、ボクちゃんの情に訴えかけたのです。冷血の狼・真梨邑により3人の命は危機に瀕していました。

以下、『コンフィデンスマンJP 英雄編』ネタバレ・結末の記載がございます。『コンフィデンスマンJP 英雄編』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会

ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人の身柄は日本へ送還されず、真梨邑によって秘密裏に消されようとしていました。

どうにか3人を日本へ連れ帰ろうと手筈を整えた丹波は、ダー子と五十嵐が扮していた日本政府官僚と海上自衛官の本物を連れ、身柄確保にやってきます。

丹波によって命を取り留めた3人は、日本警察により船で輸送されていきます。ダー子の上着ポケットには「I win ツチノコ」と書かれたカードが入っていました。

4代目ツチノコを名乗っていたのは、真梨邑だったのです。「3代目が認めなくても、俺がツチノコ、英雄だ」。

真梨邑は森の奥にひっそりと建てた小屋へ向かいます。これまで集めてきた美術品が地下の金庫に眠っていました。

しかし、小屋は何者かに荒らされ使用人が倒れています。金庫を開けると美術品がすべて消えているではありませんか。暴れ叫ぶ真梨邑。

その頃、ダー子は3代目ツチノコとの約束を思い出していました。ダー子もボクちゃんもリチャードも、始めからツチノコの称号を継承するつもりはありませんでした。

「この称号は英雄に捉われた魔物を生んでしまう」。3代目は自分の代で終わらせようと考えていました。ダー子は恩返しとして、「ツチノコ4代目を名乗るものが出たら退治しとく」と約束します。

事の始まりは、ダー子、ボクちゃん、リチャードが最後の真剣勝負を決めた日に戻ります。ダー子のもとに子猫ちゃんのコックリが訪ねてきました。

コックリは自分と同じ境遇の身寄りのない子供たちが暮らす施設に絵画を寄贈していましたが、誘拐事件で婦人が心を病んでしまったというのです。

さらに、その犯人が「ツチノコ」と名乗っていると言います。ダー子はコックリを褒めます。「子猫ちゃん、偉いわ。まさにその仕事は私たちがやらなければならない仕事なの。子猫ちゃんをいっぱい集めて!ツチノコ退治よ」。

ダー子はリチャードを呼び、今回のコンゲームの詳細を詰めていきます。「そういえば、ボクちゃんはいいのか?」という問いに、ダー子は確信を持っていました。「ボクちゃんは騙されていることに気付かず騙している時が一番力を発揮するから」。

コックリの呼びかけで施設出身の若者たちが多く参戦してくれました。ゴンザレスと麗奈もそうです。日本警察の丹波まで、ダー子が仕込んだ子猫ちゃんでした。

ダー子は、真梨邑の隠し小屋を突き止め、金庫の開錠に成功。すべての美術品を運び出し、全く同じ小屋を近くに建てました。道しるべを移動させたら出来上がり。

空っぽの金庫の中で悶え叫ぶ真梨邑の前に、本物のインターポール捜査官・マルセル真梨邑という女性が現れます。「探したわよ」。ぼっこぼこにされるニセ真梨邑。

一件落着めでたしめでたしと言いたいところですが、最後まで知らなかったボクちゃんだけは、盛大にいじけていました。

勝者ダー子の願いは、これからもボクちゃん達と一緒にいることです。英雄とは側にいて見守ってくれる存在なのかもしれません。

さてさて、ダー子が現地で雇いニセの「踊るビーナス」を作らせ、ボクちゃんがさらに倍の金で買収した彫刻家を覚ていますか。

彼が最後にダー子に残したのは「ミミズ」のカード。その正体は3代目「ツチノコ」でした。

映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』の感想と評価


(C)2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会

ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)のコンフィデンスマン達が、世界を駆け巡りお宝を奪い合う痛快エンターテイメント作品『コンフィデンスマンJP』シリーズ。

底抜けの明るさで豪快に騙すダー子と、それに振り回される真面目なボクちゃん、百戦錬磨のリチャードといった名コンビが再び帰ってきました。

さらに今作では、この凄腕3人がコンフィデンスマンの誇りをかけて本気で騙し合うストーリーとなっています。

いつも一歩遅れをとっていたボクちゃんが先手を打ったり、リチャードの闇の部分が垣間見えたりと、最後まで勝者が予測不能な展開となっています。

お宝「踊るビーナス」を狙う7日間の様子が、3人のそれぞれの視点から観れるのも面白い構成となっています。

徐々に明らかになっていく全貌と、畳みかけられるラストの大どんでん返し。随所に散りばめられた伏線の小気味よい回収に、超スッキリ感を味わえます。

テレビドラマから劇場版となり、舞台も詐欺もスケールアップし続ける最新作、劇場版第3弾『コンフィデンスマンJP 英雄編』は、これまでのシリーズで最も壮大で最も痛快と言っても過言ではありません。

舞台は、街全体が世界遺産というマルタ島のヴァレッタ。歴史ある町並みと真っ青な海が広がる美しい景色は圧巻です。

『コンフィデンスマンJP』シリーズといえば、登場人物がみな愛おしいキャラクターであり、演じる俳優が豪華というのが特徴ですが、今作ではこれまでのコンフィデンスマンたちが勢揃いです。ジェシー(三浦春馬)や、スタア(竹内結子)も作品の中で生き続けています。

世界を股にかけるコンフィデンスマンたちは、頭脳明晰で逃げ足も速く、何カ国語も話せます。今作ではスペイン語と英語のやり取りも多く、役者さんたちの新たな魅力発見となりました。


(C)2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会

スペイン人の元マフィア・ゴンザレス(城田優)の流暢なしゃべりと、場面に応じて即座に言葉を変えるダー子(長澤まさみ)。インターポール捜査官の真梨邑(瀬戸康史)は、スペイン語、英語に加えフランス語も使います。

その他にも、麗奈(生田絵梨花)とボクちゃん(東出昌大)の栃木弁、謎の女(真木よう子)の関西弁と日本語も様々です。

それぞれのキャラを出演者が大事に作り込み、振り切った演技で見る者を楽しませてくれます。

まとめ


(C)2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会

コンフィデンスマン誕生の秘密に迫る、劇場版第3弾『コンフィデンスマンJP 英雄編』を紹介しました。

ダー子、ボクちゃん、リチャードの過去と繋がりが、3代目「ツチノコ」を通して明らかになる今作は、これまでのシリーズのひと区切りとなる作品です。

「ツチノコ」と呼ばれた英雄が、現代に果たして必要なのか。「英雄がいない国が不幸なのではない。英雄を必要とする国が不幸なのだ」byガリレオ・ガリレイ

本当の英雄とは何か。答えは、ぜひ映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』で探してみてください。




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