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Entry 2021/04/29
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映画『エージェントカーター暴走列車』 ネタバレあらすじ感想とラスト結末の解説。最後に監督への追悼エピソードをキャストとスタッフが語る|B級映画 ザ・虎の穴ロードショー38

  • Writer :
  • 秋國まゆ

連載コラム「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第38回

深夜テレビの放送や、レンタルビデオ店で目にする機会があったB級映画たち。現在では、新作・旧作含めたB級映画の数々を、動画配信U-NEXTで鑑賞することも可能です。

そんな気になるB級映画のお宝掘り出し物を、Cinemarcheのシネマダイバーがご紹介する「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」第38回は、ダニー・ラーナー監督が演出を務めた、映画『エージェント:カーター 暴走列車』です。

ダニー・ラーナーが監督を務めた、2020年製作のアメリカのアクション・エンターテインメント映画『エージェント:カーター 暴走列車』。

300人の乗客を乗せた超高速列車で、列車を乗っ取ったハイテク・テロ集団に挑む、元米陸軍の最新鋭特殊部隊「デルタフォース」の男の姿とは、具体的にどんな姿だったのでしょうか。

かつて自分の仲間を殺したテロリスト相手に、主人公のカーターが核兵器の奪還に挑むアメリカのアクション・エンターテインメント映画、『エージェント:カーター 暴走列車』のネタバレあらすじと作品情報をご紹介いたします。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

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映画『エージェント:カーター 暴走列車』の作品情報


(C)2020 MM1 Productions, Inc. All Rights Reserved

【公開】
2020年(アメリカ映画)

【脚本】
ジャック・コイン、クレイグ・ウェスラー、ダニエル・ブリュックナー、ベンジャミン・ジャッケンドフ

【監督】
ダニー・ラーナー

【キャスト】
ディラン・ブルース、セルゲイ・バデューク、ジュリアン・コストフ、レスリー・グランサム、ジュリアン・ヴェルコフ、バシャル・ラハル、ヴェリスラフ・パブロフ、アタナス・スレブレフ、ティム・フェリンガム、オーウェン・デイヴィス

【作品概要】
『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』(2014)『エンド・オブ・ホワイトハウス』(2013)などを手掛けた、ダニー・ラーナーが監督を務めた、アメリカのアクション・エンターテインメント作品です。

アンストッパブル』(2010)のディラン・ブルースが、主演を務めています。

映画『エージェント:カーター 暴走列車』のあらすじとネタバレ


(C)2020 MM1 Productions, Inc. All Rights Reserved

3年前のこと。海水浴客でにぎわうアフリカ沖沿いの街の反対側。

そこでは、特技兵ジョン・カーター中尉率いる、米陸軍の最新鋭特殊部隊「デルタフォース」の「アーミー・レンジャー」部隊が、アフリカにいるVIPのハリスとその家族を救出する任務に就いていました。

しかしカーターや、「アーミー・レンジャー」の衛星兵のディーボやエンジニアのフランク、狙撃兵のジョーや機関銃手のキーズは知りませんでした。

ハリスとその家族の命を狙う敵のトップが、凶悪な戦犯だったということを…。

その男の名は、イーゴリ・ロダン。彼は多国籍テロ組織のリーダーを務める、国際テロリストで、世界中に兵を持っており、いつでも彼の一声で招集することが出来ます。

カーターたちはロダンたちテロリスト集団と戦いながら、ハリスとその家族を守っていたのですが、ついに逃げ場がない鉱山集落にある建物まで追い詰められてしまいました。

カーターは、上官のアンダーソン大佐からこの任務を引き受けた時、何かがおかしいと感じていました。

しかし、今はその違和感について考えている余裕はなく、カーターは負傷したジョー以外の皆に、残り少ない弾薬を節約しながら戦おうと告げます。

外で建物を包囲しているロダンたちと、建物に籠城するカーターたちの激しい銃撃戦が繰り広げられていく中、カーターは無線機で、統合特殊作戦司令部「JSOC」にいるアンダーソン大佐に連絡を取りました。

「司令部の情報が間違っている。敵に囲まれているため、航空支援をお願いしたい」

そうアンダーソン大佐に話すカーターたちには、軍から支給された銃しか武器がありません。

対してロダンたちは、戦車やミサイル、迫撃砲や機関銃など、高い火力を持つ重火器を多く保有しており、人数も戦力にも差がありすぎました。

激しい銃撃戦の末、カーターはハリスとその家族、ディーボたち仲間を失ってしまいました。

カーターは地下のトンネルを使い、負傷したジョーを肩に担いで脱出。それと同時に、米軍の戦闘機がロダンたちに攻撃を仕掛けました。

それから3年後。カーターとジョーはあの日の戦場から生き延び、カーターは多くの仲間を死なせてしまったことの責任として、アーミー・レンジャー部隊を除隊しました。

そんなカーターは愛犬と一緒に、山奥で狩りをしながらひっそり暮らしていたのですが、そこへ訪ねてきたアンダーソンによって、再び戦場に行くことになってしまいます。

それは、大将に昇格したアンダーソンが、銃撃によって死んだと報じられていたロダンが生きているだけでなく、東欧のアルバニアで潜伏し、良からぬことを企んでいるという情報を入手したからです。

アンダーソンはカーターに、JSCOとの民間契約が続いていることを理由に、ロダンが開発する予定の核兵器と、その開発のために誘拐された科学者たちの奪還を命じます。

アルバニアに潜伏中のロダンは、約100万リットルの有毒廃棄物を買占め、爆弾と組み合わせて核兵器を作ろうとしていました。

その核兵器が完成してしまえば、地球の広範囲を死の荒野と化すことが出来ます。

ロダンはその核兵器開発に必要な化学技師、物理学者、機械工学士を脅迫して誘拐。

さらに警戒心が強い地元のアルバニア兵と結託し、核兵器を使った大規模なテロを起こそうとしていたのです。

カーターは、多くの仲間の命を奪ったロダンが標的だと知り、この任務を引き受けることにしました。

そんなカーターと一緒にロダンたちテロリストを仕留め、核兵器と誘拐された科学者たちの奪還する任務に就くのは、アンダーソンが招集した隊長率いる特殊部隊第1部隊です。

アンダーソンは海軍と協力し、カーターたちをロダンが潜伏する場所に近いアドリア海まで、潜水艦を使って送り届けます。

アドリア海に到着するまでの6時間。カーターは、多くの仲間を失わせた過去について隊長に追及され、「任務を復讐のために使わない自信がなければ、隊のためにこの作戦を辞退しろ」と言われてしまいました。

しかし、ロダンと直接対峙し、彼の顔を識別できるのはカーターだけです。

3年前の失態についてとやかく言う隊長や、特殊部隊の隊員ダニマルとピンキーとニック、フランクに対し、隊員のクープだけはカーターを部隊に温かく迎え入れます。

6時間後。カーターたちはアドリア海に到着。海中を潜り、微細な動きで反応する水中のセンサーや機雷を回避しようと、慎重に進んでいきました。

あともう少しで機雷を回避できる、そう思った矢先、直前までカーターを嘲笑していたダニマルが、機雷が仕掛けられた鉄条網に引っかかってしまって爆死。

この機雷の爆発によって、地上にいたロダンたちにカーターたちの存在を知られてしまい、水中にアルバニア兵が放たれ、カーターたちは抗戦を余儀なくされてしまうのです。

カーターたちは何とか、水中に現れたアルバニア兵も、港にいたアルバニア兵も倒し、ロダンたちが潜伏しているであろう工場に侵入します。

しかし、工場には既にロダンと科学者たちの姿はなく、いるのはロダンに殺された機械工学士のユーリ・ペンコスキーの遺体と、足止めするために残ったアルバニア兵数名だけでした。

死後30分ほど経過しているユーリの遺体を発見後、カーターたちは別の場所にロダンが逃げたのだろうと推測し、その建物を離れようとした瞬間、アルバニア兵による爆撃が投下。

これにより、先頭にいた特殊部隊の隊員2名が死亡し、隊長も命の危険が危ぶまれるほどの重傷を負ってしまうのです。

それでもなお、カーターはこの場を逃げたロダンを追いかけようとしますが、隊長のことを心配するクープ・ピンキー・ニック・フランクはそれに反発。

両者の間に仲裁に入ったのは、瀕死の隊長でした。自らの死を悟った隊長は、カーターに自慢の部下たちの命を預け、任務の続行を命じます。

クープたちはカーターの指示に従い、トラックを調達。その間、カーターは隊長から、約束と忠告を受けました。

「部下を頼んだぞ。約束を破ったら、化けて出てやるからな」「敵に襲撃がバレた、何かが変だ。大将に連絡しろ」

カーターたちがトラックに乗り、ロダンたちの後を追うために工場を後にした直後、アルバニア兵に見つかった隊長が、手榴弾を使って自爆。

これにより、工場の外に設置しておいた爆弾も誘爆し、アルバニア兵と隊長たちもろとも、工場が炎に包まれていきました。

その惨状に愕然として見ていたカーターたち。カーターは車内で、アンダーソンに連絡を取り、現状報告をします。

それに対しアンダーソンは、有力な情報をカーターに教えます。

「10分前に3台のトラックが走り去っていくのを確認した」

「おそらく、そのうちの1台にロダンと核兵器が乗っている。約16キロ西のナルゴニ・シュタージへ向かえ」

アンダーソンのこの命令に対し、カーターはクープたちが疲弊しており、弾薬も残り少ないことから撤退したい旨を告げます。

ところが、アンダーソンはそんなカーターたちに対し、非情な命令を下すのです。

「核兵器の追跡が優先だ。大都市に仕掛けられでもしたらどうするんだ?」

「見失った物を見つけ出し、任務を完了させることが君たちの任務だ。さらに大勢が死ぬことになるぞ」

カーターは葛藤しましたが、クープの言葉に背中を押され、任務続行しようと決心しました。

翌朝、カーターたちはナルゴニ・シュタージ軍事基地へ到着。侵入直前、カーターは「俺たち5人で速攻叩きのめし、師団が来たと思わせる」作戦を考案します。

それは、ピンキーとニックが基地内に停められたトラックの中を確認し、クープが単独行動を取ってアルバニア兵と戦い、カーターとフランクがロダンがいる建物を襲撃するというものでした。

この作戦を聞いたピンキーとニック、フランクは、カーターへの印象がガラリと変わり、彼を自分たちの舞台の隊長として認めるようになります。

すぐさま作戦を決行したカーターたち。カーターは建物の襲撃直前、遭遇し倒したアルバニア兵から、ロダンたちはここにおらず、ゴリャマという駅に向かったという情報を入手しました。

ロダンや化学技師のグレゴール・アンドロヴィッチ、物理学者のニーナ・アイラ、ロダンを護衛するアルバニア兵がいなくても、ここにいるアルバニア兵を野放しにするわけにはいきません。

カーターたちは、自分たちより倍以上いるアルバニア兵と圧倒的な戦力差があると知りつつも、各自アルバニア兵と死闘を繰り広げていきました。

その中で、カーターはアルバニア兵が所有する機関銃を奪い、その高い火力でアルバニア兵もろとも、基地を爆破していきます。

カーターとクープ、負傷したピンキーとニックが、奪ったトラックを使ってその場を脱出しましたが、フランクはこの戦いで命を落としました。

以下、『エージェント:カーター 暴走列車』ネタバレ・結末の記載がございます。『エージェント:カーター 暴走列車』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)2020 MM1 Productions, Inc. All Rights Reserved

カーターたちが、基地から約8キロ先にあるゴリャマ駅へ向かっている頃、ロダン一行は先にゴリャマ駅に到着し、14時発の290号車の前方2車両を占拠。

そのうち1両に核兵器を作る研究室にし、ロダンはニーナたちに、このテロ計画を嗅ぎつけた米軍が来るまでの間、あと1時間で核兵器を完成させるよう命じます。

同時刻、カーターはトラックを止め、1人その場に降りてクープたちにこう言いました。

「君たちはこの道を南西に進め。漁船で船を盗めば、夕方にはイタリアに入れる」

「怪我人がいても足手まといだ。クープはニックを連れて帰れ」

「列車に爆弾が積まれていると大将(アンダーソンのこと)に伝えろ」

「駅から12時間圏内に、ヨーロッパの大都市がある」

「おそらくロダンは、大陸の血流にウイルスを流しこもうとしているに違いない」

「クープ。俺がもしヘマしたら、ニューオーリンズのコーチ&ホーシズを訪ねてくれないか」

「そこのバーテンダーに愛犬を預けている」

クープたちは、自分たちの身を案じて1人任務を続行させようとするカーターに、自分たちも一緒に戦うと抗議しましたが、彼の説得に渋々応じてその場を離れます。

別れ際、クープはカーターに、「もしカーターが迎えに行けなかったら、自分が愛犬を引き取る」と約束しました。

その後、カーターは1人でゴリャマ駅へ向かい、14時に発車しようとする290号車に飛び乗り、車体の下に捕まりながら前方の車両へ向かいました。

一方ロダンは、290号車の運転士を脅して北に向かわせるようにしたのち、列車内にいた乗客たちにこう言います。

「皆さんこんにちは。地獄への直通列車へようこそ」

「君たちの役割はただ一つ。俺を守るための盾になることだ」

「この列車を降りたければ、大人しく俺の指示に従え。そうすれば死なずに済む」

その際、ロダンは見せしめとしてか、反抗しようとした乗客の男性を1人、アルバニア兵に射殺を命じて殺させます。

ロダンは300人の乗客を脅迫した後、先頭車両に移り、北にいるジャマールという男に電話をかけました。

「核兵器の準備はできている。残りの報酬を、スイスの友人の信託銀行の口座に預託してくれないか。設定どおり機能しなければ、報酬の1億ドルは受け取らない」

もちろん、ジャマールという核兵器の売買をする取引相手に言った、スイスの友人というのは真っ赤な嘘。その口座はロダンのものでした。

その頃ニーナは、密かに圧力弁からコンテナを取り外し、核兵器完成の妨害工作をしていました。

ニーナは、自分と同じく大事な人を人質に取られているグレゴールに耳打ちしましたが、彼は人質に取られた家族を守るために密告を決意。

「ニーナが電磁弁への回路を遮断した。核兵器完成に対しての妨害行為だ」

監視していたアルバニア兵にグレゴールはそう話してしまい、ニーナは彼の密告を聞いたロダンに殴られ、ロダンがいる部屋に拘束・軟禁されてしまいました。

一方カーターは、列車内に入ってすぐ遭遇したアルバニア兵を倒した後、車掌のべセリンに会いました。

べセリンは助けに来てくれたカーターを信用し、彼の質問に1つ1つ丁寧に答えます。

「敵はロダンを含めて20人くらい。前方の2つの車両は彼らが占拠しており、ここから先300㎞は携帯を使えない」

そう話すべセリンは、携帯が使えない代わりにと、列車内にある内線電話を貸し、これで外部と連絡を取ったらどうだと提案します。

カーターは内線電話を使い、通過駅のボヤナにある「グランド・セントラル・オペレーション」に電話をかけ、「290号車に爆弾を持ったテロリストがいるから、米陸軍やNATO(北大西洋条約機構)に連絡を取りたい」と要求しました。

カーターが、電話を取った操車係のボリス・タメシュとそう話していると、途中で通信に気づいたアルバニア兵によって、せっかく繋がった回線を切られてしまいます。

カーターは、他の車両の内線電話からボリスに何度も要請しつつ、前方の車両にいるロダンの元へ向かいました。

その道中、カーターは列車内を探検していた乗客の少年に会い、彼が描いた絵を見て、ロダンの居場所を特定します。

アルバニア兵からの報告で、カーターの侵入に気づいたロダンは、車内アナウンスを使って彼を脅しました。

「アメリカ人よ、今すぐ降伏しろ」「早く出てこなければ、乗客たちを毎分1人ずつ殺していくぞ」

そのアナウンスを聞いていたカーターは、既に先頭車両に到着しており、そこにいたニーナを助け出そうとします。

しかしその瞬間、ロダンがアルバニア兵のニコラとジブコを連れ、先頭車両に戻ってきたのです。

ロダンは、さっきカーターと会った乗客の少年を人質に取り、武器を捨てるよう脅迫。

カーターが乗客の少年の命を守るため、武器を床に置いた直後、ロダンは二コラに彼を捕まえさせ、拷問させます。

天井に縄を使って吊るしたカーターを拷問中、ロダンは3年前に彼と戦ったことを思い出し、あの時失った大金に対する恨みを込めて、容赦なく彼を痛めつけました。

ロダンと二コラが去った後、カーターは自力でその場にいたアルバニア兵2人を倒し、その車両に置かれた銃を手に、再びロダンの元へ向かいます。

その頃、イタリアの駅に到着したクープは、公衆電話を使って、潜水艦にいるアンダーソンに緊急通信を送ります。

クープから現状を聞いたアンダーソンは、すぐさまNATOに連絡し、米陸軍と要撃機2台の出撃命令と、地元のポリシア州警察に応援要請を送りました。

ロダンは米軍の追手が来ると予想し、列車を操作するジプコに、無理矢理線路の分岐を変えさせ、進路を変更しようとします。

しかしその進行方向には、対向車のクロアチア発の蒸気機関車70号車があり、その事実に70号車の運転士もロダンたちも気づいていません。

290号車が対向車の70号車と衝突する危険性があるため、「グランド・セントラル・オペレーションズ」内は警報音が鳴り響き、異変に気づいた駅長が、動揺するボリスの代わりにこの状況を軍と協力して対処しようとします。

アンダーソンの要請により、現場に駆けつけた米陸軍とポリシア州警察。290号車の進路をトラックで妨害し、停まった隙を狙ってロダンたちを仕留めようとしました。

ところが、線路を横断する車に気づいたアルバニア兵は、そのままロダンが指示するがまま、速度を上げて車に衝突。

290号車はなおも走り続け、米陸軍とポリシア州警察は列車の左右から攻撃を仕掛けますが、車内にいるアルバニア兵が放つ機関銃により、次々と撃破されてしまいます。

それでもなお、米陸軍とポリシア州警察の猛追は止まらず、次第に劣勢を強いられていったアルバニア軍。彼らはロダンとの協力関係を断ち、この場を撤退しようと考えました。

ところが、アルバニア軍のリーダーがその旨をロダンに話すも、彼は笑顔で応じたふりをしたロダンに殺されてしまうのです。

一方カーターは、神父に成りすまして近づいたアルバニア兵2人を射殺し、乗客を救出。

カーターはべセリンと合流し、ボリスに連絡すると、このままでは対向車と衝突してしまうことを知りました。

ボリスがカーターの要請により、ようやく繋がったアンダーソンに事情を説明します。

「制御システムが不調のため、正確な位置は特定できないが、モンテネグロ国境から約10㎞地点に290号車はいる。クロアチア発の蒸気機関車が290号車の前方に迫っている」

その間、カーターは核兵器を開発中のグレゴールがいる車両に突入。

カーターとグレゴールの監視をしていた二コラは、爆弾に銃弾が飛ばぬよう配慮し、銃ではなくナイフで死闘を繰り広げていきます。

狭い車内での死闘の末、カーターは二コラを刺殺。彼は立ち去る間際、銃を手に取ろうとしたグレゴールを、振り向きざまに射殺しました。

カーターは再び、ロダンと対峙します。その際、運悪くロダンの前に立ってしまったジプコは、カーターがロダンを殺そうと放った銃弾によって倒れました。

ロダンとの激しい銃撃戦を繰り広げていく中、カーターは彼との会話で衝撃的な事実を知ります。

それはアメリカ政府やCIA、カーターの元上官ロナルド・E・アンダーソンが、秘密裏に世界中の犯罪者とテロリストと手を組み、彼らに仕事を依頼していること。

アンダーソンたちはロダンたち犯罪者を裏切り密告。彼らにやらせたことを「テロ」として扱い、米陸軍やカーターたち特殊部隊にテロリストとして始末させていたことが発覚。

つまり3年前の出来事も、ロダンたちによる誘拐も今回のテロ行為も、全てアンダーソンたちが自らの英雄という地位の確立と昇格のために行った、自作自演によるものだったのです。

これを聞いたカーターは、とりあえず今はロダンを殺すことが先決と考え、互いに銃を突きつけ合う膠着状態から脱却し、ナイフを用いた肉弾戦に持ち込みました。

ロダンに壁に押し付けられ、首を絞められたカーターは金的蹴りを食らわせ、怯んだ彼の両目を両手の親指で抉り、形勢逆転させます。

そしてカーターは、まだ息があったジプコに、ロダンから奪った拳銃で止めを刺したのち、犠牲になった仲間のためにロダンを射殺しました。

その後、カーターはニーナを救出し、彼女に爆弾の解除作業を頼みます。

70号車の蒸気機関車との衝突まで残り2分。カーターはべセリンと協力して、前方2車両と乗客がいる車両をてこの原理で切り離しにかかりました。

衝突まで残り1分、30秒と刻一刻と迫るタイムリミット。カーターは手榴弾を使って、無理矢理乗客がいる車両を切り離します。

その間、ニーナは爆弾の酸素タンクの気圧を下げて、溶解を減速させ、システム全体のスイッチを切りました。

これにより、高速移動によって起爆する爆弾の消滅に成功。ところがその直後、70号車と290号車は橋の上で衝突し、大爆発が起きてしまうのです。

後日、大爆発に巻き込まれてカーターが死んだと思ったクープは、約束を守るためバーを訪れます。

そこへカーターが現れ、クープは彼と感動の再会を果たし、バーのカウンターの椅子に座って他愛もない話をしました。

「ニックとピンキーは元気か?」「元気だ」

「来てくれてありがとう、クープ」「君となら、いつでも一緒に戦場に立つよ」

「アンダーソン大将は?」「今や大きなテロを阻止した英雄さ。大統領にでも立候補するかもな」

そこでカーターは、「トップシークレット」と書かれたソフトを、クープに見せます。

そのソフトの中には、アンダーソンたちの悪事が隠されているのでしょう。

カーターはこれを使って、アンダーソンたちの悪事を世間に晒そうとしていました。

そんなカーターの意図を汲み取ったクープは、犠牲になった仲間たちがそれによって報われることを願って、彼と乾杯しました。

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映画『エージェント:カーター 暴走列車』の感想と評価


(C)2020 MM1 Productions, Inc. All Rights Reserved

カーターたち特殊部隊vsロダン率いるアルバニア軍の戦い

本作の最大の見どころは、何といってもカーターたち米軍の特殊部隊と、ロダン率いるアルバニア軍の激しい銃撃戦です。

3年前も3年後も、カーターたち特殊部隊の人数は、ロダンたちより圧倒的に少ないのですが、それでも諦めず、懸命に任務を全うしようとします。

そんなカーターたちの勇姿は素晴らしく、最高に格好良いです。

しかも3年前と現在で、カーターたちがロダンたちに追い詰められて、弾薬も残り少なく兵が疲弊しているというところまで、状況が同じになっているのがまた興奮させます。

逆境に打ち勝ち、味方の支援を受けつつ、カーターたちがどんどんロダンたちテロリストを追い詰めていくところは、大どんでん返しの展開があるアクション映画好きにはたまりません。

衝撃的な事実と黒幕の“正体”

物語の後半までは、カーターたち同様に悪いのは全てロダンたちだと思い込んでいました。

しかしロダンたちはただ、私利私欲にかられたアメリカ政府やCIA、アンダーソンに利用されていた被害者だったのです。

それがカーターと対決したロダンの口から明かされる場面で、衝撃的な事実とまさかの黒幕の正体に、観ている人は全員言葉を失うことでしょう。

それを聞いたカーターが、ロダンと結託してアンダーソンたちに報復するのかとも考えられる中、彼がとった行動は正義そのものです。

利用されていたとはいえ、実際にテロ行為を起こしたのはロダンたちです。カーターは犠牲になった仲間のために、ロダンもアンダーソンにも罰を与えます。

まとめ


(C)2020 MM1 Productions, Inc. All Rights Reserved

カーターたち米軍の特殊部隊が、ロダンたちテロリストと協力するアルバニア軍と戦う、アクション・エンターテインメント作品でした。

カーターたちが逆境に負けず、最後まで任務を全うしようとする正義と軍人の魂は、本当に素晴らしく感動します。

本編ももちろん、激しい銃撃戦が繰り広げていくアクション場面があって最高に楽しめますが、エンドロール前の映像にも注目してみて欲しいです。

エンドロール前の映像では、2015年に亡くなったダニー・ラーナー監督の追悼エピソードが描かれています。

その映像の中で、出演者やスタッフのダニー・ラーナー監督への想い、彼が出演者たちにどんなふうに接していたのかが語られているのですが、この作品を通じて芽生えた彼らの強い絆を感じて涙が止まりません。

作品に関わった全ての人が家族のような絆で結ばれ、米軍の特殊部隊とテロリストの戦いが描かれた、アクション・エンターテインメント映画が観たい人に、とてもオススメな作品です。

【連載コラム】「B級映画 ザ・虎の穴ロードショー」記事一覧はこちら

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