Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

連載コラム

『仮面ライダージオウ』平成最後の夏明けスタート。あらすじと20作目の魅力は|邦画特撮大全11

  • Writer :
  • 森谷秀

連載コラム「邦画特撮大全」第11章

2018年9月2日(日)から放送が開始される『仮面ライダージオウ』。

この作品は平成仮面ライダー20作記念作品です。2000年に放映された『仮面ライダークウガ』から始まったいわゆる“平成仮面ライダー”もついに20作目。

そしてこの作品が平成最後の仮面ライダーです。

今回は『仮面ライダージオウ』、それまでのシリーズで『ジオウ』と共通点のある『仮面ライダーディケイド』、『仮面ライダー電王』の2作について紹介します。

【連載コラム】『邦画特撮大全』記事一覧はこちら

スポンサーリンク

『仮面ライダージオウ』のあらすじ

平成仮面ライダー20作品記念『仮面ライダージオウ』プロモーションムービー

2018年の現代、高校生・常盤ソウゴの前に現れた2人の未来人。

なんと2068年の未来、ソウゴは人々を苦しめる“魔王”となり世界を支配するというのです。

魔王になる前のソウゴを抹殺するためやって来た明光院ゲイツ/仮面ライダーゲイツ。一方、ソウゴが魔王とならないよう導くためにやってきたツクヨミ。

さらに未来から魔王ではない新たな王を作り出すため、“タイムジャッカー”という存在も現れます。

彼らは魔王候補と見込んだ人間と契約し、歴代の平成仮面ライダーに変身する力を与えるのです。

ソウゴは仮面ライダージオウへ変身し、タイムジャッカーが作り出す歴代ライダーの力を持つ怪人“アナザーライダー”と戦うのです。 

『仮面ライダージオウ』のスタッフ

平成仮面ライダー20作記念作品ということもあり、『ジオウ』には過去の平成ライダーのメインスタッフが数多く参加しています。

ますプロデューサーは白倉伸一郎と武部直美。白倉は『仮面ライダーアギト』(2001)や『仮面ライダー龍騎』(2002)、後述する『電王』『ディケイド』など、数多くの平成ライダーのチーフプロデューサーを務めました。

近年ではネット配信ドラマ『仮面ライダーアマゾンズ』(2016~2018)を企画。

武部直美は上記の作品で白倉を支えた後、『仮面ライダーキバ』(2008)や『仮面ライダーオーズ』(2010)、『仮面ライダー鎧武』(2013)でチーフプロデューサーを務めています。

パイロット(第1話・第2話)を手掛けるのは田﨑竜太監督。

田﨑監督は『仮面ライダーアギト』以降、数多くの作品でパイロット編を演出。前作『仮面ライダービルド』(2017)の第1話も田﨑監督による演出です。

脚本の下山健人は仮面ライダーのTVシリーズには初参加。ただし『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(2015)でメインライターを務めるなど、これまでスーパー戦隊シリーズに多数参加しています。

クリーチャー(敵怪人)デザインを務めるのは出渕裕。近年ではアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』の総監督など知られます。

平成ライダーでは『アギト』と『ディケイド』、『オーズ』に参加。また「出渕裕“ほか”」と表記されていることから、過去に平成ライダーのクリーチャーデザインを経験した他のデザイナーも参加すると思われます。

音楽を担当するのは佐橋俊彦。歴代仮面ライダー作品では『クウガ』『アギト』『響鬼』、後述する『電王』を担当しています。

また佐橋は『激走戦隊カーレンジャー』や『星獣戦隊ギンガマン』のスーパー戦隊シリーズ、『ウルトラマンガイア』(1998)、『機動戦士ガンダムSEED』(2002)の音楽も担当。日本の人気アニメ・特撮のシリーズ作品を手掛けている作曲家なのです。

スポンサーリンク

歴代ライダー総出演『仮面ライダーディケイド』

『仮面ライダーディケイド』第01話

それぞれの仮面ライダーが存在する並行世界が1つに融合し、最終的には崩壊しようとしていると告げられた主人公の門矢士(かどやつかさ)/仮面ライダーディケイド。彼は世界を救うため、9つの世界=パラレルワールドを巡る旅へと出ます。

『ジオウ』が発表された時に多くのファンが思い浮かべたのが、平成ライダー10周年記念作品の『仮面ライダーディケイド』(2009)だと思います。

『ディケイド』も『ジオウ』同様に歴代の平成仮面ライダーが総出演。この2作は企画コンセプトが共通しているのです。

平成ライダーに限らず『仮面ライダーBLACK』(1988)や『仮面ライダーアマゾン』(1974)といった昭和のライダーたち、果ては同時期に放映していた『侍戦隊シンケンジャー』も『ディケイド』に登場しました。

ただし『ディケイド』に登場するライダーたちを演じる俳優は、一部を除いてオリジナル作品に出演していた方々ではありません。

例えばオダギリジョー(『クウガ』)や水嶋ヒロ(『カブト』)が出演してない一方で、TVシリーズには瀬戸康史(『キバ』)や椿隆之(『剣』)、劇場版には賀集利樹(『アギト』)が出演しています。また各ライダーの設定や世界観も変更されています。

現状『ジオウ』には前作『ビルド』に出演していた犬飼貴丈と赤楚衛二、前々作『エグゼイド』(2016)に出演していた飯島寛騎と瀬戸利樹の4人が出演するとアナウンスされました。他の歴代キャストたちの誰が出演するのか、ファンの期待を一層強くさせます。

また作品の“世界の破壊者”と言われ危険視される門矢士と、未来世界の“魔王”になると言われる常盤ソウゴは若干設定も似ています。

ただしディケイドが各ライダーに変身できる一方、ジオウは各ライダーそのものに変身するのではなく、歴代ライダーの力を持った形態に変身するようです。

時を越えるライダー『仮面ライダー電王』

『仮面ライダー電王』第01話

『ディケイド』はパラレルワールドを旅しますが、『仮面ライダー電王』(2007)は『ジオウ』同様に“タイムトラベル”もの。

未来からやって来た侵略者・イマジンから時の運行を守るために戦う仮面ライダー電王/野上良太郎と、彼らの味方となったイマジンの活躍を描いた作品です。

電車に乗る仮面ライダーや主人公に憑依するキャラクター“イマジン”など衝撃的なアイディアが満載の作品です。

主人公・野上良太郎を演じたのはデビュー間もない佐藤健で、彼の出世作となりました。

『ジオウ』のタイムジャッカーと本作のイマジンは未来からやって来た敵という点で共通しています。また電車の王で『電王』、時の王で『ジオウ』と作品タイトルの付け方も共通しています。

ちなみに『ディケイド』の企画初期案に『電王2』というものがありました。

電王が乗る時の列車“デンライナー”が過去へ行き2000年ならクウガ、2001年ならアギトとその年に放映していた仮面ライダーが登場するというものだったのです。

この時のアイディアを再利用したのが、『ジオウ』かもしれません。

歴代ライダーが総出演する20年目の“お祭り”作品『仮面ライダージオウ』。皆さんも、9月2日から始まる“お祭り”を楽しみましょう。

次回の邦画特撮大全は…

次回の邦画特撮大全は、平成仮面ライダーに出演した歴代のイケメン俳優たちについて取り上げます。

お楽しみに。

【連載コラム】『邦画特撮大全』記事一覧はこちら

関連記事

連載コラム

映画『マイ・ツイート・メモリー』あらすじ感想とレビュー解説。松本卓也監督が男女の恋愛と“SNS”で独自の手法で描く|インディーズ映画発見伝11

連載コラム「インディーズ映画発見伝」第11回 インディペンデント映画をメインに、厳選された質の高い映画を動画配信するサービス「CINEMA DISCOVERIES」。 2021年3月にサイトがリニュー …

連載コラム

Netflix映画『アーミー・オブ・シーブズ』ネタバレあらすじ結末と感想評価。デッドの前日譚となる金庫破りと美女のスカウトマンの痛快コメディ|Netflix映画おすすめ64

連載コラム「シネマダイバー推薦のNetflix映画おすすめ」第64回 ドイツのR15+指定のサスペンス・コメディ映画『アーミー・オブ・シーブス』が、2021年10月29日(金)にNetflixで配信。 …

連載コラム

映画『リーサル・ソルジャーズ』ネタバレ感想。メル・ギブソンの息子マイロは親父よりも危険な男を演じた⁈|未体験ゾーンの映画たち2019見破録30

連載コラム「未体験ゾーンの映画たち2019見破録」第30回 今年もヒューマントラストシネマ渋谷で開催中の“劇場発の映画祭”「未体験ゾーンの映画たち2019」。様々な58本の映画が公開中ですが、今回はガ …

連載コラム

映画『返校』ネタバレ結末感想とあらすじ考察の解説。NETFLIXドラマとのラストシーンとの違いを徹底検証|SF恐怖映画という名の観覧車149

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile149 ゲーム配信サイト「Steam」で一時世界第3位の売り上げを記録し、世界的に話題となったゲーム『返校 Detention』。 この作品は幽 …

連載コラム

ロマン・ポランスキーの映画『毛皮のヴィーナス』 彼女は魔女か、それとも女神か|偏愛洋画劇場6

連載コラム「偏愛洋画劇場」第6幕 今回取り上げるのは『ローズマリーの赤ちゃん』(1968)、『戦場のピアニスト』(2002)でおなじみ、80歳を過ぎた今も精力的に創作を続ける巨匠ロマン・ポランスキーに …

U-NEXT
CINEMA DISCOVERIES【シネマディスカバリーズ】
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
【連載コラム】光の国からシンは来る?
タキザワレオの映画ぶった切り評伝『2000年の狂人』
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【KREVAインタビュー】映画『461個のおべんとう』井ノ原快彦の“自然体”の意味と歌詞を紡ぎ続ける“漁師”の話
【玉城ティナ インタビュー】ドラマ『そして、ユリコは一人になった』女優として“自己の表現”への正解を探し続ける
【ビー・ガン監督インタビュー】映画『ロングデイズ・ジャーニー』芸術が追い求める“永遠なるもの”を表現するために
オリヴィエ・アサイヤス監督インタビュー|映画『冬時間のパリ』『HHH候孝賢』“立ち位置”を問われる現代だからこそ“映画”を撮り続ける
【べーナズ・ジャファリ インタビュー】映画『ある女優の不在』イランにおける女性の現実の中でも“希望”を絶やさない
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
アーロン・クォックインタビュー|映画最新作『プロジェクト・グーテンベルク』『ファストフード店の住人たち』では“見たことのないアーロン”を演じる
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
【平田満インタビュー】映画『五億円のじんせい』名バイプレイヤーが語る「嘘と役者」についての事柄
【白石和彌監督インタビュー】香取慎吾だからこそ『凪待ち』という被災者へのレクイエムを託せた
【Cinemarche独占・多部未華子インタビュー】映画『多十郎殉愛記』のヒロイン役や舞台俳優としても活躍する女優の素顔に迫る
日本映画大学