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Entry 2021/06/26
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全裸監督2|3話ネタバレあらすじ感想と結末解説。駅弁の野望成るか⁈シーズン2の見どころ考察

  • Writer :
  • 20231113

「空からエロが降ってくる」Netflixドラマ『全裸監督シーズン2』を完全紹介

2019年8月、Netflixオリジナルドラマとして全世界に配信された『全裸監督シーズン1』。2016年出版の伝説のAV監督・村西とおるを描いたノンフィクション「全裸監督 村西とおる伝」を、虚実交えて映像化した作品です。

世界を騒然とさせた人気ドラマの第2シーズンが、2021年6月24日(木)より配信されました。

『シーズン2』第2話で、自分の野望の実現のために周囲を敵に回して、大量のAVを生産した村西とおる。その結果苦楽を共にした仲間と決別します。そんな彼に、新たな出会いが訪れます…。

【連載コラム】「お待たせしました村西です」Netflixドラマ『全裸監督シーズン2』を完全紹介の記事一覧はこちら

【連載コラム】『パンツ一丁でナイスですね〜!』Netflixドラマ『全裸監督シーズン1』を完全紹介の記事一覧はこちら

ドラマ『全裸監督シーズン2』の作品情報


Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督2』

【総監督】
武正晴

【監督】
後藤孝太郎

【原作】
本橋信宏

【脚本】
山田能龍、小寺和久

【キャスト】
山田孝之、満島真之介、玉山鉄二、森田望智、恒松祐里、柄本時生、伊藤沙莉、冨手麻妙、後藤剛範、渡辺大知、MEGUMI、西内まりや、笠松将、増田有華、吉田栄作、伊原剛志、宮沢りえ、石橋蓮司、室井滋、小雪、ピエール瀧、リリー・フランキー、國村隼

【作品概要】
『シーズン1』でAV業界のトップの座へと昇り詰めた村西とおる。時代が平成となったシーズン2では、バブル景気の勢いそのままにAV業界の帝王となり、巨万の富と世間の注目を集めますが、大量制作した企画シリーズ物AVの人気は低迷、女優・黒木香とも疎遠に。

しかし勢いを信じた村西は「空からエロを降らせる」野望に憑かれ、衛星放送事業への参入に奔走。新たな出会いと仲間との決別を経験する中で、絶頂からどん底への転落を味わいます。究極のしくじりを経験した彼に、どのような未来が待っているのでしょうか。

村西を演じるのは、カリスマ的怪優となった『ゾッキ』(2021)、『ステップ』(2020)の山田孝之。黒木香役の森田望智を始めシーズン1からの出演者も引き続き出演。新たに恒松祐里・吉田栄作・伊原剛志・宮沢りえ・石橋蓮司・室井滋ら豪華出演陣が加わり、AV業界もバブル経済も共に絶頂から転がり落ちた、狂乱の時代を再現します。

『ホテルローヤル』(2020)、『アンダードッグ』(2020)、『銃2020』(2020)の総監督・武正晴のこだわりの演出と美術も見どころ。全てが世界基準のドラマとして製作された、伝説の怪男児の一代記となっています。

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ドラマ『全裸監督シーズン2』第3話「ダイヤモンドの原石」のあらすじとネタバレ


Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督2』

サファイア映像を社長として支えた川田(玉山鉄二)に去られた村西(山田孝之)は、新たにビルを構えたAV製作会社、ダイヤモンド映像を設立します。

彼に憧れる付き人になった小向=コム(渡辺大知)、経理の大場(MEGUMI)らを加え、集めたAV女優に大金を配り事業を拡大する村西。彼の前に集まった新人女優の中に、千葉ミユキ(恒松祐里)の姿がありました。

現れた黒木香(森田望智)に、あなたに憧れこの世界に入ったと打ち明けるミユキ。専属扱いの新人女優たちに、自らを美しく輝かせるために幾ら使っても構わないと告げる村西。

マスコミに対し美しい女優をそろえたと、村西は新会社ダイヤモンド映像をアピールします。

コムの運転する車で、赤坂銀行の本田(吉田栄作)と共にサテライトイースト社代表・海野(伊原剛志)の元に村西は向かいますが、いきなり面会はキャンセルされました。

海野は趣味でチームに加わった、カーレースのレース場にいました。留守をいいことにサテライトイースト社に乗り込み、社員たちにプレゼントを配り海野の態度を非難する村西。

村西のやり方に怒り、本田に対し赤坂銀行頭取に抗議すると告げる海野。その場を収めると約束した本田は、こんなやり方では衛星放送事業に参入できないと村西を責めます。

出会って以来、ホステスのサヤカ(西内まりや)の家まで送るようになったヤクザのトシ(満島真之介)。そこでサヤカに金を無心し巻き上げる、母親の茂子(室井滋)を目撃しました。

事情を聞き憤るトシをサヤカは自室に誘いますが、彼女は親分の古谷(國村隼)のお気に入りと知るトシは、入ること無く帰ります。彼の後ろ姿を見送るサヤカ。

村西が用意したアクセサリーや衣装で着飾る専属女優たち。大手企業の広告の設営に向かう黒木香に、ベテランのヘアメイクの順子(伊藤沙莉)は時代が変わったと告げました。

デパートで美容部員をしていたミユキは、黒木の衣装を選び感謝されます。その場で村西にもうAVの監督をしないのか尋ねるミユキ。

今は衛星事業だと言い、監督業はその後だと告げる村西。その言葉は彼の手掛ける作品への出演を望む、黒木香の心を傷付けます。

その夜、監督として活躍する三田村(柄本時生)の元を訪ねる黒木。三田村からAVに出演しないのか尋ねられると、彼女はそれを否定しました。

黒木は仕事に追われる村西の部屋に向かいました。村西の愛情に変わりありませんが、彼女を我が社の広告塔と考え共にAVを作る意志は無いと悟り、寂しい思いに囚われる黒木香。

同じ夜、組の事務所を訪れたトシは、そこで警視庁の武井(リリー・フランキー)の姿を目撃します。

武井は歌舞伎町で勢力を伸ばす台湾系マフィアについて、親分の古谷(國村隼)に警告します。そして武井は、トシに村西が川田を切り棄てたと教えます…。

以下、『全裸監督シーズン2』第3話「ダイヤモンドの原石」のネタバレ・結末の記載がございます。『全裸監督シーズン2』第3話「ダイヤモンドの原石」をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

翌朝、衛星事業参入は難しいとボヤいたコムに、パンツを脱げない者は自分の人生を他人事と思っていると力説する村西。

誰か放送局を売ってくれないかとのコムの言葉に、村西は反応し何かひらめきます。

広告写真の撮影に臨んだ黒木香は、カメラマン(永瀬正敏)からミユキの選んだドレスの趣味を否定されました。

撮影は順調に終わりましたが、著名なカメラマンと仕事をしても満たされない、本当の自分になれるのは村西と仕事をしている時だけ、とつぶやきます。

村西は怪しげな宗教団体に接近します。狙いは団体が持つ建物と衛星放送設備でした。売値は19億と告げられ、積み上げた現金で手付分の5億円を支払う村西。

それとは別に、村西はお布施として団体に1億円を払います。あなたには必ず幸福が訪れると団体幹部に告げられ、村西は笑みを浮かべます。

黒木香がダイヤモンド映像に戻ると、三田村も順子もラグビー後藤(後藤剛範)も、AVの撮影現場で熱心に働いていました。監督ばりに活躍する順子を、村西に似てきたと話す三田村とラグビー。

衛星放送設備を売った宗教団体は、通信サービスの解約で海野の前に現れます。村西が本気で衛星放送事業に参入すると知って、面白くない海野はどうするか思案します。

社員たちにダイヤモンド衛星チャンネル開局準備が整ったと語り、大々的に告知すると同時に放送の目玉になる、最高傑作をAVを撮影すると激を飛ばす村西。

選りすぐりの新人女優を使い、横浜ベイブリッジを駅弁スタイルで駆け抜ける空前規模のAVを作ろう。

これを無許可で撮影、警察が来る前に逃亡する。村西の語るトンデモない規模の撮影計画に、スタッフ一同盛り上がりました。

それを聞いた黒木香は、監督を呼んで2人になります。新たに作られるAV第1作目に自分も出演できるのか、と彼女は尋ねます。

AV出演ではなくタレントとして活躍し、ダイヤモンド映像を支えて欲しいと告げた村西に、共にエロを拡散する約束をしたはず、と指摘する黒木。

1作目は質よりインパクト重視だと説明し、村西は彼女を納得させようとします。しかし引き下がる黒木の表情は固いものでした。

トシが組事務所に入ろうとすると、外にはサヤカの母・茂子がいました。事務所の中では古谷とサヤカが行為に及んでいました。それを黙って見るしかないトシ。

その夜TVの深夜の生放送討論番組で、ダイヤモンド衛星チャンネル開局を喋り、その第1弾のAVには自分が出演すると告げる黒木香。

「空からエロを降らせる」のは、自分と村西の夢だと語る黒木。番組を見た村西は、彼女が自分の計画を壊したと知ります。

厳しい表情で、ベイブリッジでの撮影中止を決め、記念すべきAV第1作は黒木香出演作になると告げる村西…。

ドラマ『全裸監督シーズン2』第3話「ダイヤモンドの原石」の感想と評価


Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督2』

前回の第2話で川田社長と決別し、新たにダイヤモンド映像を立ち上げた村西とおる。ブレーキ役の盟友を失い、アクセル全開の彼の暴走はもう止まりません。

暴走を可能にする資金は豊富。バブル経済の時代と、ビデオ・AV産業創成期の勢いが村西の野望を支えます。

金と性という人間の欲望の対象に忠実で、それを満たすことを使命と考え行動する、エネルギッシュな彼の姿は痛快そのもの。確かにあの時代には、同様の人間が沢山いました。

それは同時に救いがたい程に傲慢で、倫理感に欠ける態度でもあります。現在なら炎上必至、国や権力者の弾圧以前にネット社会の住人が非難の声を浴びせそうな人物です。

あの時代が、それとも現在の方が良い・悪いという話ではありません。『全裸監督』を見ると価値観というものは、時と共にこうも変わるのか、と実感させてくれました。

村西のそんな姿勢が今回のエピソードのラストで、彼のミューズ・黒木香の反乱を巻き起こします。そこで流れる音楽はケミカル・ブラザーズの「セッティング・サン」(1996)。

自分の内なる衝動・欲望を歌った曲です。村西と黒木の関係と今後の対立を暗示する、今回も優れた洋楽で物語を締めました。

激動の時代を象徴する女性、黒木香

実際にダイヤモンド映像が誕生したのは1988年。その他今回も様々な出来事は、実際の時系列と異なる形で並べられています。

深夜の生放送討論番組で爆弾発言する黒木香ですが、多くの方が元ネタは1987年から放送された「朝まで生テレビ!」とお気づきでしょう。彼女はこの番組に出演する、時代の寵児でした。

今は引退し、引退後の雑誌の記事などを巡り、プライバシーと肖像権侵害で裁判を起こした黒木香。この裁判は「忘れられる権利」を巡って争われた点でも画期的出来事で、彼女の主張の多くの部分が認められました。

ノンフィクション「全裸監督 村西とおる伝」出版後も、ドラマ『全裸監督』配信後も沈黙を守る黒木香。それでも書籍やこのドラマが作られたのは、あの時代に輝き女性をも魅了した黒木香を描きたい、知りたいと多くの人が望んだ結果でしょう。

さて「朝まで生テレビ!」は1991年、宗教と若者をテーマに新興宗教関係者を呼び討論する回があります。そこに後に世界を震撼させる、テロ事件を起こした団体関係者も出演していました。

メディアが新興宗教に対し、オカルトブーム同様の無邪気な関心を寄せていた時代です。同時に本作の村西の姿に代表される、バブル経済に踊る人間の生き様に疑問を覚え、宗教に救いを求めた者も多数いたとを示すものです。

今回のエピソードに登場した宗教団体は架空のものですが、1991年に起きた湾岸戦争の映像と共に、時代を映し出すものと受け取って下さい。

Vシネマ的な任侠モノの雰囲気も漂ってきました

参考映像:『機動警察パトレイバー2 the Movie』(1993)4DX版予告編

今回「レインボーブリッジを封鎖せよ」ならぬ、「横浜ベイブリッジを封鎖せよ」と叫ぶ村西とおる。横浜ベイブリッジは1989年に開通、時代の先端を感じさせる建造物の1つでした。

湾岸戦争で世界に流れた、テレビゲームのような戦争の映像に影響を受けたアニメ映画『機動警察パトレイバー2 the Movie』は、劇中で横浜ベイブリッジを破壊しています。

2000年の設定で描かれた『パトレイバー2』もまた、この時代を伝える作品の1つと呼んで良いでしょう。

村西と黒木香の周囲からドラマを解説しましたが、ヤクザとなったトシのいる歌舞伎町には不穏な空気が流れます。

警視庁の武井は、歌舞伎町で刑事が台湾マフィアに斬られたと言いヤクザの前に現れます。バブル景気に賑わう日本には、利権を求めて台湾マフィアなど海外の犯罪組織も進出していました。

1980年代後半には、海外の犯罪組織同士の抗争が歌舞伎町近辺で度々発生、そして1992年台湾マフィアが警察官2名を射殺する事件が発生します。

トシが暮らす歌舞伎町は、ゲームやVシネマで描かれた世界にとどまらず、当時の雰囲気を反映したものです。バブル景気時代の日本は様々な外国人を呼び寄せ、そういった人物は『全裸監督』シリーズのあちこちに登場しています。

現在、バブル期より悪い条件の労働環境の日本に、多くの海外の方が働きに来ています。ドラマの時代より制度化して集められ、公然と搾取される形で来日する方々。受け入れる日本人にもかつての余裕は無く、冷たい態度を見せる者が増えました。

『全裸監督』を見ると、描かれた時代と現代はどう違うのか、どちらが良いのか問われた気分になります。これも本作の楽しみ方の1つ、当時を知らぬ世代には新鮮な問いになるでしょう。

まとめ


Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督2』

今回も当時の雰囲気を楽しませる『全裸監督シーズン2』第3話「ダイヤモンドの原石」。いかがだったでしょうか。

村西と黒木香の蜜月の時期は終わり、歌舞伎町のヤクザ・トシの周りには不穏な空気が漂う。今後の展開が楽しみになってきました。

次回のタイトルは「二人の夢」。黒木がTV番組の中で語った夢は、村西と同じものでしょうか。

それにしても見たかったなぁ、空前絶後のスケールのAV、『踊る大駅弁大会 THE MOVIE 2 横浜ベイブリッジを封鎖せよ!(仮題)』。

間違いなく、絶対に馬鹿馬鹿しいだけの作品だと断言します。

『全裸監督シーズン2』第1話は2021年6月24日(木)より配信開始

【連載コラム】「お待たせしました村西です」Netflixドラマ『全裸監督シーズン2』を完全紹介の記事一覧はこちら

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