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Entry 2022/01/21
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映画『355』感想解説と評価レビュー。強い女性のスパイアクションをジェシカ・チャステインらドリームチームで描き出す|映画という星空を知るひとよ88

  • Writer :
  • 星野しげみ

連載コラム『映画という星空を知るひとよ』第88回

2022年2月4日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショーされる映画『355』。

『X-MEN:ダーク・フェニックス』のサイモン・キンバーグ監督が取りまとめた本作は、世界各国の女性凄腕エージェントによるドリームチームの活躍を描いたスパイアクションです。

世界を混乱に陥れるテクノロジーデバイスの利用を画策する国際テロ組織。その計画を阻止するべく立ち上がったエージェントたちが華麗で鮮やかなアクションを披露します。

「355(スリー・ファイブ・ファイブ)」とは、18世紀にアメリカの独立戦争時代に実在した女性スパイのコードネームのこと。

過去に実在したスパイの名を使用して結成されたチームに豪華キャストが集結。

ジェシカ・チャステイン、ペネロペ・クルス、ファン・ビンビン、ダイアン・クルーガー、ルピタ・ニョンゴらのアクションに惚れ惚れします。

【連載コラム】『映画という星空を知るひとよ』一覧はこちら

映画『355』の作品情報


(C)2020 UNIVERSAL STUDIOS. (C)355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

【日本公開】
2022年(イギリス映画)

【原題】
THE 355

【脚本】
テレサ・レベック、サイモン・キンバーグ

【監督】
サイモン・キンバーグ

【製作】
ケリー・カーマイケル、ジェシカ・チャステイン、サイモン・キンバーグ

【音楽】
トム・ホーケンバーグ

【キャスト】
ジェシカ・チャステイン、ペネロペ・クルス、ファン・ビンビン、ダイアン・クルーガー、ゴルピタ・ニョンゴ with エドガー・ラミレス and セバスチャン・スタン-

【作品概要】
本作『355』は、スパイアクション作品。秘密兵器を求めて各国から集まったエージェントたちが、「355(スリー・ファイブ・ファイブ)」と呼ばれるチームを結成し、国際テロ組織の世界を混乱させる計画を阻止するべく立ち上がります。

X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)のサイモン・キンバーグ監督がとりまとめ、アメリカのジェシカ・チャステイン、コロンビアのペネロペ・クルス、中国のファン・ビンビン、ドイツのダイアン・クルーガー、イギリスのルピタ・ニョンゴと、世界格国から豪華キャストが集結しました。

映画『355』のあらすじ


(C)2020 UNIVERSAL STUDIOS. (C)355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

格闘術のスキルが高いCIA のメイス(ジェシカ・チャステイン)、過去にトラウマを抱えるBND/ドイツ連邦情報局のマリー(ダイアン・クルーガー)、最先端のコンピューター・スペシャリストでMI6のハディージャ(ルピタ・ニョンゴ)、コロンビアの諜報組織に所属の優秀な心理学者グラシー(ペネロペ・クルス)、中国政府で働くリン・ミーシェン(ファン・ビンビン)。

秘密兵器を求め、各国から5人の女性エージェントが集結。

ターゲットをめぐり、お互いの身分を知らないメイスとマリーは壮絶なバトルを開始しましたが、その後手を結ぶことに。

他のエージェントたちもライバル同士からチームとなり、コードネーム「355」を結成しました。

それぞれの才能を駆使して、世界をカオスに陥れるテクノロジーデバイスを利用しようとする国際テロ組織に立ち向かっていきます。

果たして今まさに第三次世界大戦になろうとするテロ計画を阻止することはできるのでしょうか。

映画『355』の感想と評価


(C)2020 UNIVERSAL STUDIOS. (C)355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

各国から集められたスパイのドリームチームが誕生

ポスターに書かれた「敵の敵は味方」というキャッチコピーが深い意味を成す映画『355』。

物語が始まるとすぐにアメリカCIAのメイスとドイツ連邦情報局のマリーの間で、極秘兵器の「テクノロジーデバイス」をめぐるバトルが勃発します。

使命に実直な女性スパイ同士の戦いですが、逃げあり格闘あり銃撃ありと、瞬きする間も忘れるほど激しいものです。

この2人は犬猿の仲のようでしたが、テロ組織の陰謀を阻止するために彼女たちが属する組織が手を結んだことにより、同じチームの一員となりました。

このあたり、命令一つで何でもこなさなければならないスパイの宿命を感じますが、彼女たちは戦いに闘志を燃やす強い女性たちです。

誰がターゲットであろうと、戦った相手が仲間になろうと、命令に従って戦いに挑むのが、彼女たちの流儀と言えます。

コードネームから映画タイトルへ

短いけれども一度聴いたら忘れられない数字の羅列「355(スリー・ファイブ・ファイブ)」は、もとはコードネーム「355」として知られた謎の女性スパイのことだと言います。

「355」は初代アメリカ合衆国大統領ジョージ・ワシントンの諜報機関で中枢的役割を果たした実在の女性で、イギリス軍の動向についての機密情報をアメリカ将校たちに伝えた人物。

彼女の実在はわかっていますが、その正体も本名の不明のまま。けれども、彼女の革新的なスパイの働きの成果はいまだに忘れられてはいなく、今日でも諜報のプロの女性たちは、互いを「355」と言及することがあるそうです。

一方、本作のプロデユーサー兼主演のジェシカ・チャステインは、2017年のカンヌ映画祭で、アクション映画のポスターを見て、ほとんどが男性であることに気がつきました。

そして、世界中の女優たちを一つのアクション映画に集めることを考えないのかと、疑問に思いました。チャステインはサイモン・キンバーグ監督に自分の考えを話し、本作の誕生へと繋がります。

そこへ盛り込まれた「355」の伝説! 

世界中から集まった5人の女性スパイが男性顔負けの働きをして世界を救うという物語は、謎の女性スパイ・355の存在をしっかりアピールしているようです。

コードネームから発祥し、世界をまたにかける一流の国際女優チームを集めた映画にふさわしいタイトルとなりました。

まとめ


(C)2020 UNIVERSAL STUDIOS. (C)355 Film Rights, LLC 2021 All rights reserved.

映画『355』は、女性スパイが活躍するアクション作品です。

ドリームチームを組んだその道のプロフェッショナルの女性たちの華麗なアクションは必見。

メイス(ジェシカ・チャステイン)やマリー(ダイアン・クルーガー)の格闘技、優れた心理学者のグラシー(ペネロペ・クルス)の活躍、ハディージャ(ルピタ・ニョンゴ)の超一流のコンピューター技術もさることながら、リン・ミーシェン(ファン・ビンビン)の棒術には目を見張ります。

アクションばかりでなく、恋も裏切りも用意され、一瞬たりとも目を離すことができない面白さで、スパイの世界に引き込まれる本作。

舞台も、パリ、ロンドン、ベルリン、モロッコ、上海と世界中を駆け巡ります。男性諜報員をも怖がらない堂々たる女性スパイの活躍をダイナミックなカメラワークで捉えているのも見ものです。

映画『355』は、2022年2月4日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。







星野しげみプロフィール

滋賀県出身の元陸上自衛官。現役時代にはイベントPRなど広報の仕事に携わる。退職後、専業主婦を経て以前から好きだった「書くこと」を追求。2020年よりCinemarcheでの記事執筆・編集業を開始し現在に至る。

時間を見つけて勤しむ読書は年間100冊前後。好きな小説が映画化されるとすぐに観に行き、映像となった活字の世界を楽しむ。

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